大学受験に失敗したくない。成績低迷に悩む中高一貫校生のための「大学受験」対策事典
中高一貫校に入学したものの成績が低迷してしまっており、大学受験に失敗しそうで不安を抱えている、中高一貫校生のための、大学受験の準備・勉強方法を、500校以上の中高一貫校の生徒を指導してきてる専門塾が紹介。
志望校合格に黄色信号が出てしまっている状態から、逆転合格をするために、具体的にどんな行動をするべきか、余す所なく紹介します。
難関大学を目指す場合の大学受験ガイドはこちら
このページの目次
中高一貫校は先取りカリキュラムの採用で大学受験に大きなアドバンテージ
進学に強みを持つ中高一貫校では、先取りカリキュラムを採用するケースが目立ちます。中高6年間の学習内容を、5年間で終えるため、残りの1年間で大学入試に備えた演習に注力することができます。
また、授業や定期テストも、大学入試が意識されており、しっかりついていければ、インプットのために学習塾に通う必要がありません。
また指定校推薦の枠も多い傾向があり、テスト入試をせずに大学へ進学する道も、比較的間口の広いものとなっています。
大学受験に有利な中高一貫校の解説
こうした恵まれた環境は、実績としても目に見える形で現れています。
たとえば、国公立大学の医学部医学科の合格者は、2023年度のデータでは上位11校中7校が中高一貫校となっています。
国公立大学医学部を目指す中高一貫校生の勉強法
中高一貫校生の大学受験の準備の仕方
中高一貫校生の大学受験の進路の決め方
志望校は、有名大学というイメージや、幼い子の憧れのような、曖昧な基準で決めるべきではありません。
なぜその大学に入りたいのか、そこで何をしたいのかという具体的なイメージがなければ、負担の大きい受験勉強を乗り切ることは難しいでしょう。
まずは、自分の長所や傾向を知り、社会について学ぶことがスタートです。
「自分の好きなことや得意なことを、これからの社会でどうやって活かすのか?」
というイメージができれば、将来のキャリアイメージや、志望校も、良い形で検討ができるでしょう。
中高一貫校生の大学受験の進路の決め方ガイド
志望校対策のための情報収集
志望校がイメージできたら、どのような入試が行なわれているのか、情報収集をしましょう。
- 得意科目などの自己分析
- 入試方法(一般選抜、学校推薦型選抜、総合型選抜)
- 入学試験はどのような内容か
- 受験科目はなにがあるか
まずは、どのような科目が好きなのか、実際にテストで点が取れているかなど、状況把握から始めます。
得意分野を活かせる受験ができるのであれば良いですし、その大学に入るためにはどうしても得点を上げなければいけない科目がある場合は、今後の目標が明確になるということです。
また現在の大学入試では、テスト入試である一般選抜が50%を切っています。入試方式は多様化しており、とにかくテストの点を上げればいいという時代ではなくなってきていますので、しっかり情報収集を行いましょう。
志望校対策・情報収集パーフェクトガイド
志望校合格へのロードマップ作成
志望校が決まり、情報収集もある程度できたら、合格までのロードマップを具体的に考えます。
いつ・どのようなことをすればいいのか、あらかじめ計画を立てておかないと、時間を浪費してしまったり、ライバルに大きく遅れを取ってしまう可能性もあります。
志望校が決まれば、必要な偏差値レベルと、受験科目が定まります。
テスト入試であれば、配点や科目の特性から、どの勉強をどれくらいやるのか、いつやるのかを、書き出していきましょう。
基本的には、英語と数学の勉強量が増えます。完成までに時間がかかるためです。理科の配点が多い受験スタイルだったとしても、理科の勉強が最も多くなるということは基本的にありません。
このあたりは、受験に精通する学習塾のプロなどに頼れば、想定ミスという事態を起こさずに済みます。
志望校合格までのロードマップの作成例
中高一貫校生の受験勉強の始め方
受験勉強開始は高校2年生の冬が理想
進学系中高一貫校では、先取りカリキュラムが採用され、大学入試で扱われる範囲の学習を1年早く終えられます。
このアドバンテージを大きく活かすなら、高校2年生の秋までに基礎固めを終え、高校2年生の冬から受験勉強を開始できるのが理想です。
高校3年生の春から始めればいい、と悠長に構えていると、ライバルに差をつけることが難しくなります。
大学受験準備の考え方 詳細解説
基礎固めができていない場合は早急な対策が必要
なお、受験勉強とは、標準~応用レベルの問題演習(=問題を実際に解くこと)を重ねることを指します。
そのためには、基礎が完璧にできている必要があります。
高校1年生、2年生の段階で成績が低迷している場合には、早急なリカバリーが必要です。中学の学習からのやり直しも視野に入れます。
ですから、高校2年生の冬あるいは、高校3年生になってから本気を出す、という形だと、そこから基礎固めから始めることになり、大きく遅れを取る結果となりますので、注意が必要です。
英語・数学の中学からの復習方法
英語の受験勉強の始め方
英語が苦手な場合は、中学英語に原因があるケースが多いため、中学英語の復習から始めましょう。
続いて、英文法が完璧であることを確認し、必要な英単語もまず覚えてしまいます。
こうすることで、圧倒的に英語が読み書きできるようになり、世界が変わります。長文読解や英作文などの勉強に注力できるようになるでしょう。
地力がついてきた段階で、志望校ごとの特徴(長文読解が難しい、自由英作文が出る、リスニングの配点が高い、など)に合わせた学習に舵をきります。
最後に志望校の過去問に取り組み完成度を高めましょう。
英語の大学受験 準備ガイド(完全版)
数学の受験勉強の始め方
数学の受験勉強のポイントは、配点が最も大きく、合否に直結する、標準レベルの問題を解く力を強化していくことです。
そのためには、基礎固めがなによりも重要になります。
中高一貫校生の場合は、学校の授業と定期テストにしっかりついていけるかどうかが、ベンチマークになります。
まずは学校の勉強に着実に取り組み、宿題・課題はもちろん、テスト勉強での問題集の周回、自主的な復習での問題集周回などを行っていきましょう。
基礎が万全であることを確認できたら、志望校のレベルに合わせた問題集の周回に取り組み、完成度を上げていきます。
数学の大学受験 準備ガイド(完全版)
物理、化学、生物の選択科目の決め方
理系の大学入試では、化学は、多くの学部学科で必修とされています。
2科目めの選択や、文系の場合は、得意かどうか、好きな科目かどうかで決めることになります。向いているかどうかの基準は、次の記事で詳しく解説しています。
また地学については、単純に難度が高いこと、化学・物理・生物の知識が必要とされること、進学校であっても開講されないケースが多いなど、ネガティブな要素が多く、よほど自信がある場合を除いては、選択しないほうが無難です。
理科の受験勉強の始め方
理解の大学入試であっても、優先すべきは英語・数学になります。理科系科目の受験勉強は、英語・数学の進み具合との兼ね合いで考えるべきです。
その前提で、志望校別に、概ね次の時期から受験勉強を始めます。
- 東京大学・京都大学・東京科学大学(旧東工大):高2の夏から
- 旧帝大(東大・京大を除く)や早慶:高2の秋から
- その他理系の私大・国公立大学:高3春休みから
- 文系:高3の10月〜12月
勉強は、まずまずは入試標準レベルの問題集から始め、基礎がしっかりできているかを確認します。
その上で、志望校のレベルに合った、高難度の問題集へと移っていきましょう。
理科の大学受験 準備ガイド(完全版)
偏差値40台からの大学逆転合格
英語がまったくできない場合の受験勉強の方法
ポイントは、大学入試に必要な英単語3000語と、高校英文法のマスターです。
英語がまったくできない場合、英単語と英文法がわかっていないから、テストの問題が解けません。
やるべきことは明確です。具体的な勉強の進め方は次の記事で詳しく解説しています。
英語がまったくできない偏差値40台からの勉強方法パーフェクトガイド
数学がまったくできない場合の受験勉強の方法
数学の成績低迷の理由はシンプルで、演習量の不足です。
習った知識で実際に問題を解く分量が圧倒的に足りないため、実力となっていません。
まずは、教科書に戻り、公式や定義の理解から始めます。例題レベルから実際に解いてみましょう。
問題集を周回していきます。間違えた問題にはチェックをつけておき、その場ですぐに疑問点や不明点を解消し、時間を置いて解き直します。
すぐに不明点を解消できるかと、繰り返しの演習ができるかどうかが、ポイントです。
数学がまったくできない偏差値40台からの勉強方法パーフェクトガイド
理科がまったくできない場合の受験勉強の方法
化学は、無機化学・有機化学の基礎にあたる、理論化学から勉強しなおします。丸暗記ではなく、理解することを意識してください。
物理は、数学と同じように、公式を覚え、使い方に慣れることがポイントです。
生物は暗記要素が強くなりますが、やはり現象の理解はしっかりできるようにします。
基礎的なインプットをしたら、学校指定の問題集(難易度は大学入学共通テストレベルが望ましい)を、基本問題→標準問題の順で解き進めます。
詳しい勉強方法は次の記事で解説しています。
理科がまったくできない偏差値40台からの勉強方法パーフェクトガイド
中高一貫校からの学校推薦型選抜
学校推薦型選抜のうち、指定校推薦は、大学側が各高校に枠を振り分ける推薦制度です。大学が定めた基準を満たす条件はありますが、選考自体は高校側で行い、推薦された生徒はほぼ合格します。
「入試合格者」「実入学者」「入学後の成績」に基づいて、推薦枠がある程度変動すると見られます。
そのため、進学に強みを持つ中高一貫校は、比較的推薦枠が優遇されます。
学校推薦型選抜のうち、公募制推薦は、選考は大学側が行います。推薦資格を得ても、必ず合格するとは限らず、高倍率の競争となることもあります。
選考内容は、
- 基礎学力(評定、科目試験、共通テスト、資格試験など)
- 志望理由(志望理由書、面接など)
- 自己アピール(資格・受賞歴・ボランティア・体験・部活実績など)
などが中心ですが、後述する総合型選抜のように、選抜方法は多岐にわたります。
中高一貫校で、これら学校推薦型選抜がどのような状況なのかは、次の記事で詳しく解説しています。
中高一貫校生の大学推薦入試の理想と現実
中高一貫校からの総合型選抜
総合型選抜は、大学が求める人物像(アドミッション・ポリシー)や学位授与方針(ディプロマポリシー)に合致している人物かどうかが問われる大学入試の形態です。
旧来のテストによる大学入試(一般選抜)とは異なり、学力のほか、英検◯級の取得を出願条件としたり、小論文、プレゼンテーション、面接、セミナーに参加してのディスカッションやレポート作成等で選抜を行う場合もあります。
ただし高校での成績は、ほぼ必ずと言っていいほど問われます。総合型選抜を選ぶ可能性がある場合は、高校1年生の最初から、着々と勉強に取り組み、よい成績を維持する必要があります。
総合型選抜でのレポート・志望理由書・活動報告書等の書き方
総合型選抜において、レポート・志望理由書・活動報告書等を作成しなければならない場合、書き方(ちゃんと書けるか)よりも、どのようなテーマ・切り口を選ぶかのほうが、圧倒的に重要になります。
なぜなら総合型選抜での最大のポイントは、大学にあった人物だとアピールできるかどうかだからです。
アドミッションポリシーを読み込み、しっかり理解することがスタートです。
レポートの切り口の決め方、具体的な書き方などは、次の記事で詳しく解説しています。
総合型選抜(大学入試)でのレポートの書き方ガイド
総合型選抜のプレゼンテーション対策
総合型選抜での入試にプレゼンテーションが課せられる場合があります。
慣れないため、ついうまく発表することに意識が行きがちですが、これもレポート同様、何を発表するかのほうがはるかに重要です。
やはりアドミッションポリシーの理解が鍵になります。
構成、時間配分、原稿・スライド制作のポイントなど、詳しくは次の記事で解説しています。
総合型選抜のプレゼンテーション対策ガイド
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中高一貫校専門塾って何が違うの?という疑問は、次の記事で詳しく説明しています。
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