中高一貫校生の受験勉強開始の理想は高2の冬|基礎固めは高2の秋までに!
「高2の後半くらいから本気を出せば間に合う、中学受験の時もそうだったから」。
このように考えて、高校生活の前半を部活動や遊びにあててしまう中高一貫校生は少なくありません。
ですが、そもそも大学受験勉強とは、演習力を強化するためにやるものです。基礎ができていなければ強化のしようもありません。
つまり、基礎力がない状態だと、本格的な受験勉強を始められないのです。
ですので中高一貫校生は、高1〜高2秋で基礎力を磨いておく必要があります。
そうして、高2の冬から大学受験勉強(演習力強化)を始めるのが理想なのです。
最低限、定期テストで平均点をとっておけば、基礎の土台はできているといえます。
ただし、基本~標準問題で失点が目立つようであれば、高2冬を待たずに早急に対策をとらないと、志望校合格に届かなくなる可能性が出てきてしまうでしょう。
このページの目次
大学受験勉強は高2の冬くらいから始めるのが理想
大学受験勉強の開始は高2冬・高3春・高3夏が多い
Studyplusトレンド研究所の「受験トレンド白書2024」によると、大学受験勉強の開始時期は、高2の冬から高3の夏にかけてが多いようです。
部活動の引退時期と重なっているのは、偶然ではないでしょう。
皆と同じタイミングで頑張り始めても差をつけにくい
高3の春くらいになれば、多くの受験生が頑張りだしているということになります。
とすれば、その時期から頑張っても周りに差をつけるのは簡単ではありません。
少なくとも高2の冬あたりから受験勉強を本格化させるのが理想だといえます。
成績が伸びるかどうかは基礎力次第
大学受験勉強の根幹は演習力強化であって基礎力の養成ではない
大学受験対策は、標準~応用レベルの問題演習が中心ですが、それには、基礎となる土台が必要です。
高2の冬から本気を出しても、基礎力が全くなければ、基礎力の養成を優先せざるをえなくなります。
その結果、たとえば、演習力強化のステップに入るのが高3の夏になってしまうのなら、大学受験勉強は高3の夏から始めた、ということになるでしょう。
大学受験勉強を本格的に始めるためには、基礎力を養成しておかなければならないのです。
大手予備校でも基礎の見直しから入る!
大手予備校でも、前期(4月~7月)は基礎固めを優先しています。
そのうえで、夏期講習をはさんで後期から演習力強化に入るのです。
既卒生ですら基礎が大事なのですから、現役生にとっては基礎はさらに重要になってきます。
中高一貫校生の基礎力は高1~高2秋で決まる!
では、中高一貫校生はどのようなペースで基礎力をつけていけばよいのでしょうか。学年別に以下のイメージをもっておいてください。
中3から高校内容を扱う中高一貫校生の強みを生かす!
中高一貫校は、公立の学校とは異なり、中3から高校内容に入ります。
ということは、高1時点で高校内容の復習ができるのです。
中学内容の復習が必要だというお子さんもいらっしゃるでしょうが、早めに基礎の土台づくりが始められる利点を生かしましょう。
高1で英数国の基礎力をつけよう
高1でやるべきことは、英数国の土台をつくることです。
優先順位をつけるなら、数学→英語→国語となります。
ただ、国語にもある程度の時間を割きましょう。高2になると理社が増えるので、国語の勉強時間がどうしても減ってしまうからです。
数学は、定義や公式を確認しつつ、教科書準拠問題集の基本~標準問題を解けるようになりましょう。
英語は、英文法を押さえたうえで英文解釈や長文読解の力を養成します。
中高一貫校であればそれぞれ問題集が指定されているでしょうが、もしなければ自学向けの問題集を買ってください。
英文法は『英文法レベル別問題集1 超基礎編』(東進ブックス)、英文解釈は『英文読解入門 基本はここだ!』(代々木ライブラリー)、長文読解は『英語長文レベル別問題集 基礎編』(東進ブックス)や『全レベル問題集英語長文 基礎レベル』(旺文社)がオススメです。
国語は、主に古典文法を押さえます。
『ステップアップノート30 古典文法基礎ドリル』(河合出版)や『古典文法10題ドリル 古文基礎編』(駿台文庫)を周回しましょう。
現代文については、『記述の手順がわかって書ける!現代文記述問題の解き方』(河合出版)や『出口のシステム現代文ベーシック編』(水王舎)などを用いて、記述問題の解き方を身につけるとよいでしょう。
高2理系は英数理、高2文系は英数社を押さえよう
優先順位としては、理系が数学→理科→英語、文系が数学→英語→社会→国語となります。
数学は、基礎がしっかりできている前提で、高2夏から受験勉強を始められるのが理想です。
理科は、高1の理科基礎範囲から順に、教科書準拠問題集を完成させましょう。
社会は、教科書や用語集、一問一答系の問題集で暗記事項の定着を進めてください。
定期テストで基本~標準レベルの問題ができていないのは赤信号
中高一貫校生の定期テストはハイレベルな問題が多いですが、それでも基本~標準問題が出題されているはずです。
そのあたりの失点が目立つ場合は、基礎の土台ができていない可能性が高いでしょう。早急に手当てをしてください。
大学受験の準備として、最低限、定期テストで平均点はとっておきたいところです。
志望校と現状の学力にギャップがあるなら、すぐに対策を!
定期テストの点数が芳しくない以外に、志望校とお子さんの学力にギャップが生じている場合も、早急に対策を講じる必要があります。
志望校の難度が高すぎたり、お子さんの学力が伸び悩んでいたりすることなどが原因です。
何もせずに放置していると、このギャップは時間とともに広がっていき、リカバリーが非常に難しくなってしまいます。
各教科の基礎を見直し、一刻も早く受験勉強を始められるようにしましょう。
ただし、皆が頑張り始める時期に入ってしまうと、思うように伸びないこともあります。
難関大学志望者を中心に、半数以上が高校1〜2年生で受験勉強を始めている、というデータも少なくありません。
大学受験は中学受験よりも試験範囲が広い
大学受験を中学受験と同じようなものだと思っている中高一貫校生は、一定数存在します。
もしお子さんがそのように思っているようなら、その誤解を解かなくてはなりません。
まず、科目数が違います。
中学受験は算数・国語・理科(・社会)がベースですが、大学受験で必要な科目は以下の通りです(志望校が私立大学の場合はこのかぎりではありません)。
〇理系……数学・英語・化学・物理or生物・国語・社会
〇文系……数学・英語・国語・社会2科目・理科基礎2科目
そして、内容のレベルも量もまったく違います。単純に教科書の分厚さだけを比べても、すぐにわかるでしょう。
もちろん、小学生のときと比べると処理能力は向上していますが、それでも中学受験時より勉強時間はかなり多くなります。
高2の後半くらいから本気を出してそこから基礎をやり始めたとしても、もう遅いかもしれないのです。
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①定期テストの点数が平均点以下である
②志望校のレベルとお子さんの学力レベルにギャップがある
③基礎が疎かになっていて、すぐに入試演習に入れない
上記の状況にお子さんが陥っていて、独力での改善が厳しく、なおかつ保護者の方のサポートに限界がある場合は、プロのサポートを受けることを検討してみてください。
大学受験準備を早急に始めた方がよいでしょう。
集団指導ではなく個別指導を受けよう
集団指導では個々の学習状況に合わせたサポートを受けることができません。
基礎の土台がまだできていないのに、標準~応用演習をやらされる、というケースがかなり多くなっています。
難しいことをやっているので勉強している感はありますが、学習効果は薄いでしょう。
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基礎の土台をつくり、定期テストでしっかりと点を取る。
500校以上の中高一貫校生を指導してきた「中高一貫校専門 個別指導塾WAYS」なら、その両方を実現できます。
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問題の解説を生徒にしてもらうことで理解を深めます。
さらに定期テスト対策については、試験範囲を3周する計画作成とコーチングで、実に9割以上の生徒の成績を伸ばしています。
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投稿者プロフィール
- 中高一貫校に勤めて10年になる中堅教師。卒業生を3度送り出し、中学生・高校生問わず指導経験が豊富です。自身も中高一貫校出身なので、中高一貫校のことを知り尽くしています。勉強に苦しむ生徒に向き合い、試行錯誤をする日々。そんな教師生活から得られた知見をお伝えし、全国の子供たちの力になれたらと思います。
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