大学受験の志望校対策パーフェクトガイド|現役教師が「情報戦」を制する手順を解説
大学受験の志望校対策と聞いて、何を思い浮かべますか?
多くの人は過去問対策しか思いつかないかも知れませんね。確かに、過去問対策が最も重要な志望校対策の一つなのは間違いありません。
しかし、入試の仕組みが多様化した今となっては、過去問対策以外にもするべきことがいくつかあります。
中高一貫校教師歴30年のベテランライターが志望校対策で具体的にするべき手順を解説します。
お子さんの大学受験の志望校対策でお悩みでしたら、この記事を参考にしてください。
このページの目次
志望校対策はいつから始めるのがベスト!早めのスタートが圧倒的に有利
志望校対策を始める時期は?高2の夏休みが一つの目安に
「受験にフライングはない」とはよく言ったもので、受験勉強は早く始める方が圧倒的に有利です。
スケジュールに触れておくと、高1で文理選択。この段階である程度、自分が勉強したい分野(=学部)は決めておく必要があります。
さらに、先取り学習をしている中高一貫校では、高2で英語と数学の範囲学習が終わります。
夏休みにオープンキャンパスに参加して志望校を固めるのが理想的と言われています。
そう考えると、志望校対策は高2から始めたいところですよね。
大学受験の志望校対策は何から始めるべきか?必要なリサーチ手順を解説
志望校が固まったら、志望校対策のリサーチを始めます。
多くの入試制度があるのですが、募集人員の最も多い方式をメインルートとして考えましょう。
受験生を持つ親としては、入試制度から過去問対策に至るまで、「情報」が大事です。
【ステップ0】自己分析
まずは自己分析から始めます。ここではお子さん自身の学力についてきちんと把握しましょう。
得意科目、苦手科目だけでなく、分野ごとの得意や不得意。勉強の進捗状況も掴んでおくと良いですね。
大学受験は、ある程度試験科目を選べるので、得意科目で勝負することができます。
【ステップ1】入試方法(選抜方法)
入試方式(選抜方式)は、
- 一般選抜(学力試験重視)
- 総合型選抜(書類・小論文・面接重視)
- 学校推薦型選抜(公募制・指定校制)
以上の3タイプがあります。
一般選抜が募集定員が最も多くメインルートになります。まずは一般選抜の要項を調べることになります。
ただし、総合型選抜や学校推薦型(公募制)の要項も確認して、出願条件や得意分野がマッチすれば、チャレンジする価値は十分あります。
ただし、総合型選抜や学校推薦型選抜(公募制)は11月にあるので、10〜11月の貴重な時期を、その準備に充てることになります。そこは注意が必要です。
高校3年間を学校の評定を重視で、そもそも指定校推薦を視野に入れるのもアリです。
このケースでは必ずしも自分の志望する大学・学部があるわけではありません。
【ステップ2】入学試験形式
一般選抜の入学試験にも多くの形式があります。
オーソドックスな学力試験の入学試験形式がメインルートになるのですが、
- 共通テスト利用(併用)
- 得意科目重視(=特定の科目の配点が大きい)
- 英語検定試験利用
などいろいろな形式があるので、チェックしておきましょう。
自分の受験科目や得意科目を鑑みて、併用を検討することになります。
【ステップ3】受験科目
それぞれの入学試験形式の受験科目とそれぞれの配点を確認します。国公立志望なら6教科8科目、私立志望なら3教科3科目が基本です。
配点によって教科の重要度が変わるので、しっかりチェックしておきましょう。
国公立型 私立型
【ステップ4】過去問
受験科目まで確認できれば、最後は過去問に目を通します。
この段階ではほぼ解けないかも知れませんが、難易度や出題傾向は掴んでおきましょう。
例えば、英語なら長文読解・英文法・英作文・リスニングなど、どの分野が出題されるのかを把握しておく必要があります。
志望校の入試問題の難易度と自分の実力の差を埋めるのが受験勉強です。
【具体例】実際の大学で志望校対策のリサーチ手順を解説|選抜方式〜過去問対策まで
ここからは明治大学商学部を志望校として、実際のリサーチ手順を解説します。
まずは明治大学のHPを検索してください。左上のメニュー欄をクリックすると『入試総合サイト』があるので、そちらのページを開きましょう。
入試制度(選抜方法)
「入試情報」→「入学試験制度について」をクリックします。明治大学(商)の入試には一般選抜と総合型選抜の2つがあるのがわかります。
一般選抜がメインルートですが、総合型選抜も確認します。
総合型選抜には公募制特別推薦入試(大学入学共通テスト利用と全国商業高等学校校長協会会員校対象)があります。
要項から、「出願資格・条件」を確認しましょう。
出願条件に商業高校卒業見込みや教科「商業」単位取得などがあるので、出願資格を満たした人しか出願できません。
入学試験形式
一般選抜には
の3パターンがあります。
それぞれ要項から「入学試験日程・科目」を調べます。
私立大学では、学部別日程と全学日程の2回受験チャンスがあるのが一般的です。
募集人員を調べると、学部別入学試験で500名、全学部統一入学試験で80名とあるので、学部別入学試験がメインになります。
大学入学共通テスト利用入学試験もありますが、国公立大学志望者が併願に活用するケースです。数学が受験科目に含まれるので3教科型では対応できません。
受験科目
入学試験形式と同時に受験科目をチェックします。
学部別入学試験も全学部統一入学試験も3教科型で受験できます。学部別入学試験では英語の配点が150点と一番大きいので、英語が大事なのがわかります。
大学入学共通テスト利用入学試験の受験科目は、4科目方式から6科目方式まであります。
いずれの方式も英語・国語・数学が必修になっているので、数学を受験科目としていない3教科型の受験生は受験できません。
有名人気大学では、国公立志望生徒の併願校として、共通テストを利用しているケースが多いです。明治大学(商)もそのパターンに当てはまります。
過去問
最後に出題傾向をチェックします。
要項を調べると、例えば英語では、「英語」(コミュニケーションI〜III・論理表現I〜III)としか記されていません。
明治大学(商)だけが不親切という訳ではなく、ほとんどの大学がこのような記載になっているはずです。
そこで実際の過去問を見てみると、長文読解問題が4問出題されるのがわかります。
明治大学(商)では、長文読解をメインに対策することになります。
リスニングや英作文は対策に時間をかける必要がありませんが、完全に切り捨てると併願校で出願されるケースがあるので注意が必要です。
極端な科目や分野の絞り込みは選択肢を狭めるリスクがあります。
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私たち親世代と比べても入試の仕組みが多様化しているのがわかると思います。
入試は情報戦でもあり、知っているだけで得することが少なくありません。
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投稿者プロフィール
- 中高一貫校指導歴30年のベテラン教師です。勉強が得意な生徒から苦手な生徒までたくさんの生徒を指導してきました。念願叶っての中高一貫校だと思います。充実した6年間を過ごして欲しいものです。ベテランならではの視点で悩みに寄り添ったアドバイスを心がけます。ちなみに2人の子供も中高一貫校に通っています。保護者としての目線も大事にします。
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