中高一貫校生にとっては、大学受験は中学受験以来の入試になります。
保護者の方は、中学受験の経験から、大学受験をイメージするかもしれませんが、そこは注意が必要です。
中学受験と大学受験では、その性質が大きく異なるからです。
塾のカリキュラムで勉強する中学受験とは異なり、大学受験は、選択肢が豊富にあり、対策方法もそれぞれです。
大学受験は「情報戦」の側面があり、情報収集が非常に大事になります。
中高一貫校教師歴30年のベテランライターが、中学受験との違いを示して、大学受験で必要な準備を解説します。
このページの目次
中学受験と大学受験の本質的な4つの違いを解説
「中学受験と大学受験のどちらが大変か?」は気になる問題ですが、その前に、両者の違いを明確にする必要があります。
偏差値・倍率・受験者層など、細かい相違点はたくさんあるのですが、この記事では、やや抽象的ですが、より本質的な違いに着目して解説します。
相違点1:入試問題の出題レベルと求められる学力
中学受験と大学受験では、入試問題の出題レベルと求められる学力が違います。
中学受験では、小学校で習う内容だけでは、到底、太刀打ちできません。
言ってしまえば、範囲はあってないようなもので、塾で中学受験用のカリキュラムで勉強しないと対応できません。
算数の文章題や図形の応用問題などは、相当レベルが高く、ひらめきなどの才能が求められます。
大学受験では、高校で習う内容から出題されます。塾で大学受験用のカリキュラムで勉強しないでも、基本的には対応できます。
科目数が多く、範囲が広いので、全てをカバーするには相当の勉強量が必要です。才能よりも努力が求められます。
相違点2:親の関わり方
中学受験と大学受験では親の関わり方が違います。
中学受験では、子どもは小学生なので、親のサポートが不可欠です。
塾への送迎、教材の管理、勉強を教えるなど、親も積極的に関わって、親子で合格を勝ち取るケースが多いです。
大学受験では、子どもは高校生なので、親のサポートは不可欠ではありません。
むしろ、親が関わりすぎると、子どもの反発を招き、主体性に任せる方が良い結果につながるケースもあります。
相違点3:入試形式から受験科目まで、さまざまな面の多様性
中学受験と大学受験はあらゆる側面での多様性が違います。
中学受験では、入試形式から受験科目に至るまで、ある程度決まったパターンがあります。ほとんどの人が、4科目の学力試験という枠組みで受験します。
大学受験では、入試形式から多くのパターンがあります。
例えば、総合型選抜のように、調査書、面接、小論文など学力試験以外で評価する入試形式もあります。また、学力試験にしても、受験科目から配点に至るまでさまざまです。
相違点4:受験校が不合格だった時の選択肢
中学受験と大学受験では、仮に志望校が不合格になった時の選択肢が違います。
中学受験では、不合格の場合も、義務教育なので浪人して再受験することができません。受かった学校の中から選ぶか、地元の公立中学に進学することになります。
大学受験では、不合格の場合は、どうしても行きたい大学や学部があれば、浪人して再チャレンジをすることができます。
大学受験は、受験日程によっては同じ大学を複数回受けれることも合わせると、選択肢が多いです。
両者の違いから分かる!大学受験を目指す上で、本当に大切な保護者の準備
「中学受験と大学受験のどちらも大変」なのは間違いありません。
中高一貫校生にとっては、大学受験は中学受験以来の入試になります。まずは「中学受験と大学受験は別物」の認識が大事です。
保護者としても、中学受験の時の感覚で子どもに接してしまうかもしれませんが、そこは注意が必要です。
ここからは、両者の違いを理解した上で、保護者として本当に大切な準備を解説します。
準備1:どのルートで大学受験を進めるかの方針を固める
中学受験では、塾のカリキュラムで受験勉強する以外の選択肢は現実的ではありません。
しかし、大学受験では、学校で習うことがメインで出題されるので、塾を活用しないで進めることができます。
まずは、どのルートで受験勉強を進めるかの方針を固めましょう。
学校のカリキュラムで範囲学習を進める入試対策
基本的には学校のカリキュラムで大学受験に対応できます。
特に進学校タイプの中高一貫校では、中学から先取り学習を進めており、学校のペースでも、高2で教科書範囲を終わらせて、高3から入試問題演習ができます。
このペースなら、十分、大学受験に対応できるので、進学校タイプの中高一貫校生なら、学校のカリキュラムで勉強するのが効率的と言えそうです。
中学1,2で学習習慣を確立し、高校内容が始まる中3から高2夏にかけて、学校の授業で基礎固めをして、高2夏以降から志望校対策を始めるのが、スタンダードな流れです。
中高一貫校生のための合格ロードマップは次の記事で詳しく解説しています。
中高一貫校生なら、塾なしの大学受験対策は十分に可能ですが、現実的には多くの生徒が通塾しています。
私の勤務校でも、多くの生徒が、学校の授業理解を補強する目的や、入試問題演習の目的で塾を活用しています。
中高一貫校生の塾なし受験対策は次の記事で詳しく解説しています。
『中高一貫校専門個別指導塾WAYS』は、学校のカリキュラムに合わせた受験指導を行なっている個別指導塾です。 中高一貫校は学校によってカリキュラムが違うので、学校の授業に対応する塾は多くはありません。 WAYSでは、これまでに500校以上の中高一貫校の指導実績があり、そのデータをしっかり蓄積しています。 高2夏までは学校の学習に合わせて基礎固めをして、英数の範囲学習がおおよそ終わる高2夏以降に入試演習を進めて、志望校合格を目指します。 WAYSでは、中高一貫校の先取りカリキュラムを活かした受験対策ができます。 学校と塾の二重のカリキュラムにならず、効率良く大学受験対策ができるのが人気の理由です。
塾のカリキュラムで範囲学習を進める入試対策
東大などの難関大を目指すケースは、難関大専門塾や映像授業塾などで、学校よりも早いペースで先取りをします。
このペースについて行けば、難関大合格が視野に入るのですが、実力からかけ離れてしまうと、思わぬ成績低迷を招くので注意が必要です。
また、非中高一貫校など、範囲学習が終わるのが入試直前になる場合は、大手予備校や映像授業塾などで先取りするケースもあります。
最近では、志望校や学力に応じた学習ルート提案して、その進捗を管理する、学習コーチングタイプの塾もあります。
お子さんの志望校、学力、適性などから、どのカリキュラムで大学受験を目指すかの方針を固めましょう。
準備2:どの受験方式が最も有利かを見極める
中学受験は、4科目の学力試験がメインですが、大学受験には様々な入試方式があります。
学力試験メインの一般入試だけでなく、学校推薦型選抜、総合型選抜など、評定や自己アピール、小論文などペーパーテスト以外の入試方式もあります。
最近では、合格者の約半数が一般入試以外で大学に進学しているのです。
実際に、私の勤務校では、66%の生徒が学校推薦型選抜や総合型選抜を受験しました。
総合型選抜・学校推薦型選抜(公募制推薦、指定校推薦)の解説記事
お子さんの強みが活かせる受験方式が圧倒的に有利で、早めに方針を立てるのが大切です。
中高一貫校生の学校推薦型選抜、総合型選抜などの実態は、次の記事で詳しく解説しています。
準備3:受験科目とどのレベルまで勉強するかの見通しを立てる
大学受験では、共通テストの7科目(国語・数学・地歴・公民・理科・外国語・情報)から私立文系の3科目(国語・英語・社会)まで、科目数はそれぞれです。
志望校や、学力、適正から受験科目を決めましょう。科目数を絞れば、対策しやすくなりますが、一方で、受験校の選択肢を狭める可能性もあります。
出題レベルも共通テストの教科書レベルから、東大・京大などの難問に至るまで、さまざまです。
共通テストでは、教科書で習うことが中心に出題されるので、基礎を固めた上で、標準問題をしっかり解けるようにすると良いでしょう。
受験勉強といえども、特別なことよりも、基礎固めから始めるのがセオリーです。
基礎固めから始める入試対策は次の記事で詳しく解説しています。
大学受験では、受験科目を自分で選べるので、自分の得意不得意に応じた科目選択をしましょう。また、志望校の出題レベルや配点から、どのレベルまで勉強するのか見通しを立てましょう。
中高一貫校生の大学受験は中高一貫校専門個別指導塾WAYSに任せてください
大学受験は多様な選択肢があるので、保護者としても、まずはしっかりと情報収集をして、お子さんの適正にあった受験をアドバイスしてあげましょう。
その上で、中高一貫校ならではの、大学受験に最適化された、先取りカリキュラムを活かした大学受験が最も合理的だと言えます。
『中高一貫校専門個別指導塾WAYS』なら、お子さんの通う学校のカリキュラムに合わせた受験対策ができるので、おすすめです。
中高一貫校生の大学受験はWAYSで
WAYSの大学受験対策の最大の特徴は、お子さんの通う学校のカリキュラムに合わせた指導を行う点です。500校以上の中高一貫校の指導実績があるので、お子さんの学校にも対応しているでしょう。
高2夏前までは、学校の授業に合わせて基礎固めをします。その上で、高2夏以降、志望校に応じたオリジナルの指導計画をもとに受験対策をします。
学習コーチングタイプ
WAYSでは、学習コーチングを取り入れており、学習計画フォロー・進捗状況の管理・習熟度の確認(習得テスト)などをサポートします。
ただ勉強を教えるだけではないので、学習習慣がなく、成績が伸び悩んできた生徒の成績アップを得意にしています。
大学合格実績も自信あり!偏差値60超えの大学への合格実績多数
偏差値40台・E判定からの逆転合格例も多数あります。WAYSのノウハウで学習時間が伸びるので、中高一貫校生の本来のポテンシャルを引き出します。
中高一貫校専門個別指導塾WAYSでの成績アップ実例を紹介
実例1:横浜女学院中学高等学校 高校2年生:数学55点→88点
この生徒は、数学に苦手意識を持っており、その原因は「学習の進め方」を理解していないからでした。
「数学はひらめき」とよく言われますが、決してそんな事はありません。地道な繰り返しを行うことで、解ける問題が増えて、その結果、点数アップにつながるのです。
反復練習を徹底して、テストまでに問題集を4周も演習しました。その結果、上記のような点数アップを達成したのです。
実例2:手塚山学院中学高等学校 高校2年生:英語59点→89点
この生徒は、協定校での大学進学を希望していましたが、成績が伸び悩み、WAYSに入塾しました。
指導中はわからない問題は講師に積極的に質問して、理解に努めています。分からない問題をその場で解消するようにしました。
解答を覚えていた時とは違い、よく考えて理解することで本質的が学力を伸ばしていきました。その結果、上記のような点数アップを達成しました。
「中高一貫校専門 個別指導塾WAYS」は、家庭学習ができず、成績が低迷している中高一貫校生のための専門塾です。 WAYSなら、偏差値40台・E判定から、偏差値60台の難関大学(GMARCHなど)に逆転合格が可能です。 大学受験対策の指導システム詳細はこちらでご確認ください。 WAYSの成績UPのノウハウ、料金体系、入塾までの流れ、大学合格実績などが書かれた無料Webパンフレットはここからダウンロードできます。
中高一貫校生の難関大学・逆転合格なら「中高一貫校専門 個別指導塾WAYS」
投稿者プロフィール


- 中高一貫校指導歴30年のベテラン教師です。勉強が得意な生徒から苦手な生徒までたくさんの生徒を指導してきました。念願叶っての中高一貫校だと思います。充実した6年間を過ごして欲しいものです。ベテランならではの視点で悩みに寄り添ったアドバイスを心がけます。ちなみに2人の子供も中高一貫校に通っています。保護者としての目線も大事にします。