

中高一貫校における内部進学と指定校推薦入試の違いと、進学を成功させるための対策を、中高一貫校での指導歴10年の現役教師が解説します。
内部進学、指定校推薦のいずれも、ほとんどの場合で校内選考に勝ち抜く必要があります。
評定平均値を意識し、定期テストで高得点を取ることが最も重要です。
学習時間を確保して演習を繰り返し、学校指定の基幹テキスト・問題集の内容を定着させ、テストで得点できるだけの実力を身につける必要があります。
お子さんが家で勉強ができない場合は、個別指導塾や家庭教師の活用で解決できます。
家で勉強ができなくても大丈夫。提出課題から定期テストに至るまで、評定に関わるところは全てサポート。
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このページの目次
大学入試の種類
大学入試は3つの方式に分かれる
大学入試は、「一般選抜」「総合型選抜」「学校推薦型選抜」に大別できます。
一般選抜は、主に学力試験で合否を判定する、最もオーソドックスな選抜方法です。
国公立大学では共通テストと個別試験(二次試験)、私立大学では共通テスト利用方式を含む、個別試験が課されます。
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総合型選抜では、各大学・学部が掲げるアドミッションポリシー(求める人物像)に則り、受験生がその大学・学部にふさわしいかどうかが重視されます。
学力偏重にならないよう、学力試験に加え、調査書(学校の内申、学校内外での活動実績)や志望理由書、論文試験などによって総合的に判定するのが特徴です。
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学校推薦型選抜には「公募推薦」と「指定校推薦」とがある
学校推薦型選抜は、総合型選抜とは異なり、受験するために学校長(学校)の推薦が必要です。
公募推薦入試には、評定平均などの出願条件をクリアしてさえいれば、誰でも出願することができます。
ただし、1校2人までといった人数制限を設けているところもあります。その場合は、校内選考を勝ち抜かなければなりません。
指定校推薦入試は、大学側が指定した高校に在籍している生徒のみが受験できるものです。
出願枠が決まっているので、こちらも校内選考を勝ち抜く必要があります。
内部進学は付属校ならではの仕組み
上記の入試形態とは別に、「内部進学」という方法があります。
これは、大学付属の高校にのみ存在する形態です。
学校ごとに定められた基準を満たしている者に、大学進学の資格が与えられます。
公募推薦・指定校推薦・内部進学の違いまとめ
下記に、公募推薦・指定校推薦・内部進学の違いをまとめました。
| 公募推薦 | 指定校推薦 | 内部進学 | |
| 条件 | 学校長または学校の推薦
[受験枠に制限がある場合] 校内選考の通過 (評定平均、課外活動などで評価) |
学校長または学校の推薦
=校内選考の通過 (評定平均、課外活動などで評価) |
内部進学試験の結果や評定平均、課外活動など |
| 合格率 | 低~中 | ほぼ確実 | 中~高(学部による) |
| 出願形式 | 専願or併願(入試ごとに異なる) | 専願 | 専願or条件付き併願 |
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内部進学の仕組み
内部進学のパターン
一定の基準を満たせば進学できる
付属校を持つ多くの大学が採用しています。
生徒は、学校が設定した一定の基準をクリアすれば、内部進学の資格を得ることが可能です。
定期テストなどの学力面だけでなく、出席状況や学校での活動実績なども考慮されます。
加えて、内部進学試験や論文が課されるケースも少なくありません。
競争率は、学部学科によって異なります。
人気が高い学部学科に入りたいなら、高評価を得られるように準備しておく必要があるでしょう。
なお、内部進学の資格を獲得したうえで、他大学の受験も可とする大学が増えてきています。
ただし、国公立大学を受験する場合に限るといったような条件つきのケースもあるので、早めにチェックしておくようにしてください。
希望すれば無条件で進学できる
少数の大学が採用しています。
所定の手続きを行うだけで、付属・系列大学への進学が確約されます。
全員が希望通りに進学できるわけではない
上記のように、内部進学は一定の条件を満たせなければなりません。
また、成績や評価が足りず、人気の高い学部学科に進学できない可能性もあります。
内部進学であれば勉強をそれほどしなくてよい、というわけではないのです。
希望を叶えるためには、ハイレベルな中高一貫校で標準を上回る成績をとっておく必要があります。
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指定校推薦入試の仕組み
指定校推薦入試とは、大学側が指定した高校の所属生徒だけに受験資格がある入試です。
主に私立大学が実施しており、非常に高い合格率を誇ります。
ただし、専願受験であることに注意しましょう。
指定校推薦入試を受けるまでの流れ
- 学校がどこの大学の指定校推薦枠を持っているかを知る。
- 学校側に受験したい大学の学部学科を申し出る。
- [必要があれば]校内選考の準備をする。
- 校内選考を通過する。
- 所定の手続きを行って出願する。
なお、校内選考の基準は「総合的に判断する」とされ、ほとんどの学校が詳細を明かしていません。
ただ、実態としては「評定平均」を最重要視するケースが多いようです。
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指定校推薦は付け焼刃では通用しない
早慶・MARCHのような上位校の指定校推薦枠は、成績トップ層の生徒が希望します。
高校1年生の頃から計画的に勉強を進めておかないと、校内選考を勝ち抜くのは難しいでしょう。
なぜなら、評定は3年間の積み重ねで決まり、一度下がった評定を短期間で大きく取り戻すことは難しいからです。
指定校推薦の受験を検討しているなら、すぐにでも定期テスト対策を始め、評定を高く維持しましょう。
詳しく知る:
内部進学も指定校推薦入試も、評定平均アップで選択肢と可能性が広がる!
定期テストの成績が評定平均値に最も影響する
評定平均を上げれば、校内選考を通過する可能性が高まります。
また、指定校推薦入試において、受験資格として評定平均値を設定している大学を受験できるようにもなります。
評定平均値をアップする方法として、
- 定期テストの点を上げる
- 普段の学習態度を真面目にする
- 提出課題を期日を守って出す
- 受験科目以外も手を抜かない
などが考えられるでしょう。
このうち、最も重要なのが、定期テストの点数です。
なお、中高一貫校のカリキュラムは大学受験を意識したものなので、定期テスト対策にきちんと取り組むと、大学受験の一般選抜対策にもなります。
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中高一貫校の定期テストで高得点をとるための王道勉強法
中高一貫校の定期テストは、範囲も広く、難度も高めです。
学習内容を着実に定着させるには、早い時期から演習量を確保するしかありません。
定期テストまでに教材を3周以上反復する計画を考えましょう。
下記は、教材を3周する場合のスケジュールです。参考にしてみてください。
テスト1週間前までに基礎固めを終える
学校の教科書例題や問題集の基礎問題を中心に学習を行います。
解けなかった問題は、一度解説を読んでからすぐに解きなおしたうえで、印をつけておきましょう。
できれば、基礎レベルの問題だけは、反復演習を終えておくのが理想です。
テスト2日前までに2周目をして、標準レベルの問題を解けるように
2周目以降は、印をつけた問題を主に復習します。
この期間で、標準レベルの問題の理解度を一気に上げましょう。
3周目に備え、できなかった問題には印をつけておいてください。
テスト前日に3周目をして、苦手をなくす!
テスト前日は最終確認の時間です。
ここまでの経過が順調だと、応用問題を完璧にしたくなりますが、ここは我慢。
ほとんどの中高一貫校の定期テストは、出題の大半が標準レベルの問題です。
基礎~標準レベルの内容を完璧に仕上げることを目指すようにしてください。
なお、学習習慣があまり身についていないお子さんの場合は、まずは英数から教材3周を始めるのがオススメです。
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FAQ
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Q 内部進学と指定校推薦は、どちらが合格しやすいですか?
A内部進学・指定校推薦・公募推薦の中では、指定校推薦が最も合格しやすい入試方式です。ただし、「校内選考を通過できれば」という条件付きです。
公募推薦は他校の受験生とも競うため合格率は低〜中程度、内部進学は多くの生徒が進学しますが、学部・学科によって競争率が変わり、「中〜高(学部による)」と考えるのが現実的です。 -
Q 内部進学なら、付属校の生徒は全員が希望通りに大学へ進学できますか?
A内部進学でも、全員が希望通りの学部・学科に進学できるわけではありません。
多くの付属校では、定期テストの成績、出席状況、学校での活動実績、内部進学試験や論文などを総合して進学先が決まります。人気の高い学部・学科ほど必要な評定や評価が高くなるため、「付属だからあまり勉強しなくていい」というイメージは現実とずれがあります。
希望通りの進学を目指すなら、ハイレベルな中高一貫校の中で標準を上回る成績を維持しておくことが重要です。 -
Q 指定校推薦で合格したい場合、高校何年生からどんな準備が必要ですか?
A高校1年生の段階から評定を意識した定期テスト対策が必要です。
指定校推薦の校内選考では、実態として評定平均が最重要視されるケースが多く、評定は3年間の積み重ねで決まります。
そのため、一度下がった評定を短期間で大きく取り戻すのは難しく、高2・高3になってからの「付け焼刃」では間に合いません。
高1から日々の授業理解と提出物、定期テスト対策に力を入れ、評定を高く維持しておくことが、指定校推薦の現実的な戦略になります。 -
Q 内部進学や指定校推薦に必要な評定が心配なとき、家庭だけでの勉強で不安がある場合は、どうすればよいですか?
A学習塾や家庭教師の活用が王道です。
内部進学や指定校推薦では、最終的に「評定=定期テストの点」「提出物」「授業態度」がものを言いますが、家で勉強時間を確保できなかったり、学校指定の教材を自力でやり切れなかったりする生徒も少なくありません。
中高一貫校のカリキュラムや教材に詳しい学習塾や家庭教師を利用すれば、演習時間の確保や解き直しの徹底など、評定に直結する学習環境を整えることができ、内部進学・指定校推薦の条件に近づける可能性があります。
WAYSで推薦入試や内部進学を見据えた成績アップに成功した事例3選
立教新座中学校2年生:数学(図形)が40点→84点にアップ!
入塾前の中学1年生の1学期期末テストでは、数学(図形)が40点という状況でした。
原因は、家庭学習をほとんど行っておらず、学校の宿題である『完成ノート』を課題提出のために1回こなすだけだったためです。
そこでWAYSでは、次のように指導しました。
- 自力で解けるようになるまで繰り返し問題を解くことを徹底
- 演習中心の指導を行うことで、『完成ノート』を早めに3周終え、テスト対策プリントも3周
その結果、2年生2学期中間テストで、数学(図形)84点(+44点)と、大幅な成績アップを実現したのです。
詳しく知る:
香蘭女学校中等科2年生:英語が45点→83点にアップ!
入塾前、2年生の2学期中間テストでは英語が45点と低迷していました。
原因は、自宅での勉強習慣がなく、そもそも学校の授業が分からないままになっていたことです。
そこでWAYSでは次のように指導しました。
- 長く考え込みすぎず、質問をして疑問点を解消し、学習効率を上げる
- 解法の理解を徹底する
- 自力で解けるようになっているか、その日のうちに解き直しをして確認する
その結果、2学期の期末テストで、英語83点(+38点)と、大幅な成績アップを実現したのです。
詳しく知る:
明治大学付属中野高校2年生:英語コミュニケーションが35点→53点、数学Bが27点→52点にアップ!
入塾前、2年生の1学期期末テストでは英語コミュニケーションが35点、数学Bが27点と低迷していました。
原因は、しっかりとした学習習慣がなく、家ではほとんど学習をしない状態だったことです。
そこでWAYSでは次のように指導しました。
- 学習習慣を身につけるため、負担が少ないもので成功体験を積んでもらう
- 自力で解き進められない数学の単元では、補習教材を使用
その結果、2学期の期末テストでは、英語コミュニケーションが35点→53点(+18点)、数学Bが27点→52点(+25点)と、成績アップを実現したのです。
詳しく知る:
「中高一貫校専門 個別指導塾WAYS」には、500校以上の中高一貫校生の指導実績があり、お子さんが通う中高一貫校にも対応できます。
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指定校推薦や内部進学に必要な評定に悩んでいるなら、「中高一貫校専門 個別指導塾WAYS」へ!
評定平均を上げたいなら、定期テストで高得点をとることが一番の近道です。
大学受験を意識した中高一貫校のカリキュラムをきちんとこなせるかどうかは、「できる」まで徹底する学習習慣があるかどうかにかかっています。
ただ、わかっていてもお子さんが家で勉強できず、ご家庭でのサポートに限界がある場合は、専門塾WAYSにご相談ください。
WAYSは、
- 1コマ120分の長時間指導による演習時間の確保
- ラスト30分の解き直し&次回指導冒頭の確認テスト
を主軸に、お子さんの「わからない」を「できる」に変えていきます。
- 家で勉強できなくても大丈夫?
- 学校の宿題は見てもらえる?
- 学校ごとの個別対策はしてもらえる?
など、500校以上の中高一貫校生を指導してきたWAYSのノウハウを詳しくご覧になりたい方はこちら。



























