赤点とは? 基準や悪影響、赤点回避のために出来ることを公立・中高一貫校別に解説

勉強する高校生と先生

「赤点」とは単位取得の基準を満たしていない点数のことです。

高校は義務教育ではありません。そのため、基準を満たさないと単位取得ができずに、進級や卒業に支障がきたします。「赤点」とは文字通り、進級や卒業の危険信号です。

この記事では、中高一貫校教師歴30年のベテランライターが、「赤点」の基準から回避方法まで解説します。

特に、お子さんが「赤点」を取って心配している保護者の方は参考にしてください。

このページの目次

「赤点」とは?:単位取得の基準を満たしていない点数で進級や卒業の危険信号

赤点とは、学習指導要領に記された正式な用語ではなく、通知表などで点数が朱書きされていたことに由来する、いわゆる「俗語」のようなものです。

単位取得の基準を満たしていない(=落第点)定期テストの点数や、通知表の評点(=定期テストの点数などに平常点などを加味した評価の点数)のことです。

いずれにしても、点数が著しく低いため、その科目が進級基準に達していないことを示唆しています。

「赤点」の基準は?:「基準点」や「平均点」から2つのパターンに大別

赤点の基準は学校の裁量によるのですが、大きく次の2つのパターンに分類できます。

  1. 基準となる点数を下回った点数
  2. 平均点に対する割合を下回った点数

それぞれ解説します。

【パターン①】基準となる点数を下回った点数

学校によって基準の点数が決められていて、その点数を下回ると赤点です。30点〜40点が多いようです。

例えば、「30点以上で単位取得」と定められていたら、0点〜29点が赤点になります。

【パターン②】平均点に対するある割合を下回った点数

こちらも学校によって基準が決められていて、「平均点の50%以上で単位取得」と定めれていたら、平均点が50点の場合、0点〜24点が赤点になります。

基準となる割合はそれぞれですが、平均点の40%〜60%が多いようです。

いずれにしても、「単位取得の基準となる点数」は学校の裁量です。それぞれの学校の教務規程で確認をしてください。

「赤点」による影響は?:直ちに留年になるわけではないが、4つの悪影響が考えれる

定期テストの点数が赤点でも、評点(=授業態度などを加味した評定を点数化したもの)が赤点でなければ進級に支障はありません。

1学期の評点が赤点でも、学年末の評点(=1〜3学期の評点の平均)が赤点でなければ進級に支障はありません。

しかし、学年末の評点が赤点なら、追試などをパスしないと原級留置(=留年)となる場合があります。

このように、定期テストの点数で赤点を取ったからといって直ちに進級や卒業ができない訳ではありません

それを踏まえて、赤点による悪影響は次の4つが考えられます。

  1. 留年の可能性がある
  2. 推薦入試で不利になる
  3. 奨学金を受けられなくなる
  4. 不安を抱えて学校生活を送る

それぞれ解説します。

留年の可能性がある

定期テストは評点の大きなウェイトを占めるので、定期テストが赤点だと評点が下がります。

学年の評点が赤点だと、その科目は単位取得の基準を満たしておらず、留年する可能性がでてきます。

補習や追試などをパスしないと進級や卒業が認められません。

中高一貫校だからといって、留年の制度上の違いはありません。

しかし、先取りカリキュラムや難易度の高いテストといった、中高一貫校ならではの事情のため、勉強そのものがハイレベルです。

その分、赤点を取る可能性も高くなります。

中学は義務教育なので、実質的に留年はありませんが、中学の勉強を躓いたままにしておくと、高校で赤点を取ってしまうことになります。

その結果、高校になって留年になるケースは少なくありません。中高一貫校生こそ早めの対策が必須です。

【中高一貫校の先取りカリキュラムについての記事】

【中高一貫校の難易度の高い定期テストについての記事】

推薦入試で不利になる

テストの点数が赤点だと評定が下がります。

推薦入試では「評定平均○点以上」のような出願基準があります。この基準を満たしていないと、そもそも推薦入試に出願できません。

出願基準がない推薦入試もありますが、そのケースでも合否判定で不利になります。ほとんどの推薦入試では調査書(=3年間の評定平均)が合否判定に使用されるからです。

また、高3の1学期時点で赤点があると、その時点では「卒業見込み」にはなりません。従って、推薦の出願資格がないと厳格に対処する学校も一部あります。

近年の大学入試では、おおよそ半数の高校生が推薦入試で大学に進学している事実は念頭に入れておきましょう。

中高一貫校でも多くの生徒が何かしらの推薦入試を受験しています。指定校推薦や附属大学への内部推薦など多岐に渡ります。

【中高一貫校の推薦入試に関する記事】

大学附属の中高一貫校なら、附属大学への内部進級制度があります。赤点を取ると評定が下がり、内部進級にも不利に働く可能性があります。

希望の学部に進級できない、そもそも内部進級ができないなどの事態が起こり得るので要注意です。

奨学金が受けられなくなる

日本学生支援機構の奨学金には、家庭の収入と高校の成績の基準が設けられています。

例えば、給付型奨学金や無利息の第一種奨学金では、高校の成績は5段階で評定平均3.5以上という条件があります。

赤点をとって評定が低いと奨学金を受けれなくなる可能性があります。

不安を抱えて学校生活を送ることになる

赤点を解消しないままだと、学年末の評点で赤点になる可能性が高まります。

そうなれば、本来ならば春休みの時期に、追試に追われることになります。また、追試に合格しないと留年になると考えると不安になりますよね。

赤点を解消しないでいると、不安を抱えて学校生活を送ることになるだけでなく、勉強ができない劣等感を抱えてしまいます。これでは学校生活が楽しめません。

中高一貫校では、中学から高校にかけて同級生が大きく変わりません。中学から成績が低迷してしまうと、高校からなかなか浮上できません。

このように、長期間成績が下位に低迷する生徒を中高一貫校では「深海魚」と呼ばれたります。

【中高一貫校の深海魚についての記事】

中高一貫校では、成績が下位に低迷し自己肯定感が下がってしまう生徒や、自分は勉強は向いていないと諦めてしまう生徒も出てしまう現実があります。

やはり早めの解消が大事になってきます。

「赤点」を取るのはなぜ?:赤点回避のためにするべきことを解説

赤点を取るのは、シンプルに学校の授業をこなせていないからです。

「授業を聞いていない…」「宿題を提出しない…」「定期テスト前でも勉強しない…」

こんな状況になっていませんか?

学校で求められていることを確実にこなす

赤点回避のために特別なことは必要ありません。学校の授業で求められていることを確実にこなす、ただこれだけです。

次の4つをチェックしましょう。

  • 授業をしっかり聞いているか?
  • 提出物は出せているか?
  • 小テストを真面目に取り組めているか?
  • 定期テストの基礎問題を解けるか?

当たり前のことばかりですよね。当たり前のことを当たり前にこなせば、赤点を取ることは基本的にはありません。

その意味では、「勉強に真面目に取り組む」という意識改革から始めるのが大事です。

観点別評価が導入されて、テストの点数以外も評価の対象です。万が一、テストで赤点でも、授業態度・提出物・小テストなどをしっかり取り組んでおけば、留年は回避できるはずです。

【評定の算出方法についての記事】

定期テストの点数を伸ばす

赤点回避には、まずは定期テストの点数を上げなければいけません。必ずしも高得点の必要はないので、基礎を大切にしましょう。

  • 学校の授業が最重要・授業で習った内容を解けるようにする
  • 学校で使っている問題集やプリントの基本問題を解けるようにする

赤点を取るということは、ほとんど勉強していなかもしれません。テスト前さえ勉強しない、所謂「ノー勉」で定期テストに臨んでいる人もいるはずです。

「授業をしっかり聞いて、自宅学習をする」ところからスタートです。学校の教材を使って基本問題を解きます。さらに、繰り返して、完璧に仕上げます。

基本問題といっても、高校の学習内容はそれなりに難しいので、独力で解けないケースも想定できます。独力で解けないなら、個別指導塾を検討してみましょう。

くれぐれも、解けない問題を暗記に頼ったり、そのままにしておくことはないようにして下さい。

保護者の方にとっては、「基礎問題だけ解けても…」「赤点だけ解消しても…」と心配に思うかも知れませんが、そんなことはありません。

勉強で一番大切なのは基礎固め。基礎を固めれば、今後の成績の伸びに必ずつながります

中高一貫校は先取りカリキュラムや中高一貫校専用教材など、それぞれ学校独自のやり方で学習指導が行われています。

一般的な補習塾では、それぞれの学校の事情に応じていません。これでは赤点解消には不向きです。

中高一貫校個別指導塾WAYS」では、学校のカリキュラムに合わせた指導が受けれます。赤点解消には学校の授業のサポートが必須。塾を検討される場合は、しっかりと目的に合った塾を選びましょう。

【重要】「赤点」を回避するための定期テスト対策3ステップ

ここからは赤点回避のための、具体的な定期テストの勉強法を解説していきます。

【ステップ①】定期テスト2週間前までの勉強

勉強が苦手な人は、「知識をまとめる」「用語を覚える」のインプット型の勉強になりがちですが、「問題を解く」のアウトプット型の勉強が大事です。

普段の授業からしっかり受けて、学校教材の基本問題に絞って演習しましょう。

解いた問題は、理解度に応じて、○・△・×と印をつけます。この段階で、できる問題とできない問題の仕分けしておきます。

【ステップ②】定期テスト2週間前からの勉強

次の段階では、仕分けした問題の中で出来なかった問題を解き直します。

「解けない問題」を放置していては点数は伸びません。自分一人で解けないようなら、先生や友達に質問しましょう。

質問できる環境がなければ、個別指導塾や家庭教師などを検討して下さい。

【ステップ③】定期テスト1週間前からの勉強

ここまでで、基本問題は一通り解けるようになっているはずです。最後に、本番のつもりでもう一度、解き直しをします。

一度解いただけだと、分かったつもりで終わってしまい、肝心な本番で解けないことが十分にあり得るからです。繰り返しが大事です。

次の記事で具体的な定期テスト対策の手順を解説しているので参考にして下さい。

「中高一貫校個別指導塾WAYS」で赤点解消のサポート!成績アップを達成した実例3選を紹介

「学校教材を使った基本問題の徹底」が赤点解消には有効なのは説明した通りです。

しかし、お子さん一人でそれを本当にこなすことができるかどうかがポイントです。

中高一貫校個別指導塾WAYS」では中高一貫校生の皆さん、特に成績が低迷している生徒の成績アップを得意にしています。

これまでに、500校以上の中高一貫校の指導実績があるので、それぞれの学校のカリキュラムや教材に完全に対応できます。

料金設定を抑えて、豊富な指導時間を確保しています。すべての演習と繰り返しは指導時間内で完結するので、これまで学習習慣がなかった生徒の成績アップを達成しています。

三輪田学園高校1年生:学習時間を大幅に増やして成績アップを達成

この生徒は、WAYSに入塾してたったの2ヶ月で、数学I15点→57点 数学A43点→62点の成績アップを達成しました。

中学の頃から数学に苦手意識があり、高校に入ってからはますます数学が苦手になっていました。独力では全く勉強できないまでになってしまい、WAYSの入塾を決意しました。

WAYSでは120分指導を週3回も受けれるので、圧倒的な学習時間を確保できます。講師がしっかりサポートして、基礎問題から繰り返しを徹底しました。

京華高校1年生:基礎から総復習をして成績アップを達成

この生徒は、WAYSに入塾しておおよそ4ヶ月で、数学(1)20点→31点 数学(2)38点→74点の成績アップを達成しました。

WAYSでは学校の学習と並行して中学内容の復習をしました。豊富な指導時間と講師の丁寧なサポートがあるのでこれだけの指導が可能なのです。

タイミング的にも長期休暇を利用できたのが良かったようです。本人のやる気と相まって上記のような点数アップを達成しました。

日本工業大学駒場高校1年生:繰り返しを徹底して成績アップを達成

この生徒は、WAYSに入塾してからおおよそ半年で、数学I20点→74点の成績アップを達成しました。

入塾前は、授業内容も理解できてもらず、もちろん問題演習も不十分でした。WAYSでは基礎内容に絞って、理解→演習の流れで指導しました。

基本問題が解けるようになったら、繰り返しを意識して定着させます。ここまでしっかりサポートできるのがWAYSの強みです。

中高一貫校生の赤点解消は任せて下さい!WAYSの無料Webパンフレットは今すぐダウンロードOK

「中高一貫校専門個別指導塾WAYS」は中高一貫校の定期テスト対策に特化し、92.9%の生徒の成績アップを実現しています。もちろん、お子さんの赤点解消も任せて下さい。

WAYSの成績UPのノウハウ、料金体系、入塾までの流れ、大学合格実績などが書かれた無料Webパンフレットはここからダウンロードできます。

投稿者プロフィール

ひろ先生
ひろ先生
中高一貫校指導歴30年のベテラン教師です。勉強が得意な生徒から苦手な生徒までたくさんの生徒を指導してきました。念願叶っての中高一貫校だと思います。充実した6年間を過ごして欲しいものです。ベテランならではの視点で悩みに寄り添ったアドバイスを心がけます。ちなみに2人の子供も中高一貫校に通っています。保護者としての目線も大事にします。

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