高校での赤点とは? 基準や悪影響、赤点回避の方法を公立・中高一貫校別に解説

勉強する高校生と先生

高校の赤点とは、定期テストや学期の成績が、学校ごとに定められた基準に届かないことです。基準は学校ごとに違い、「30点未満」や「平均点の半分未満」といった決め方があります。

ただし、赤点を1回取っただけで留年が決まるわけではありません。進級できるかどうかは、学年末の成績と、追試や補習の結果をもとに学校が判断します。

お子さんの学校の基準の調べ方と、次のテストまでに何から始めればいいかは、記事の後半で紹介しています。

「赤点」とは?

赤点とは、単位の認定に必要な基準に、点数が届いていないことです。指しているものは2つあります。

  • 定期テストの点数
  • 通知表の評点(=定期テストの点数に、提出物や授業での取り組みを加えた評価)

学校によっては「欠点」と呼びます。呼び方が違うだけで、意味は同じです。通知表などで点数が朱書きされていたことに由来する呼び名といわれています。

その科目の評点が基準に届かないままだと、単位が認定されず、進級や卒業に影響する場合があります。

「赤点」の基準は?:「基準点」や「平均点」から2つのパターンに大別

赤点の基準は学校の裁量によるのですが、大きく次の2つのパターンに分類できます。

  1. 基準となる点数を下回った点数
  2. 平均点に対する割合を下回った点数

それぞれ解説します。

【パターン①】基準となる点数を下回った点数

学校によって基準の点数が決められていて、その点数を下回ると赤点です。30点〜40点が多いようです。

例えば、「30点以上で単位取得」と定められていたら、0点〜29点が赤点になります。

【パターン②】平均点に対するある割合を下回った点数

こちらも学校によって基準が決められていて、「平均点の50%以上で単位取得」と定められていたら、平均点が50点の場合、0点〜24点が赤点になります。

基準となる割合はそれぞれですが、平均点の40%〜60%が多いようです。

いずれにしても、「単位取得の基準となる点数」は学校の裁量です。それぞれの学校の教務規程で確認をしてください。

赤点を1回取ったら留年になる?

1回の定期テストで赤点を取っただけで、留年が決まるわけではありません。高校の進級は、1年間の成績をまとめた学年末の評定をもとに判断します。

評定に反映されるのは、定期テストの点数だけではありません。提出物や授業での取り組みも含まれます。学年末の評定が基準に届かなかった場合でも、追試や補習、課題の提出で単位を認める学校があります。

定期テストから進級が決まるまでの流れは、次のとおりです。

  1. 定期テスト
  2. 学期ごとの評定
  3. 学年末の評定
  4. 基準に届かなかった科目の追試や補習
  5. 単位の認定と進級の判断

注意したいのは、1学期の赤点を放っておくと、学年末に取り返すための点数が高くなる点です。たとえば、3回の定期テストの平均で評定を決める学校で、基準が40点だとします。1学期と2学期がどちらも30点なら、3学期は60点を取らなければ基準に届きません。

無料の学習相談では、現在の学習状況を伺い、WAYSへの入塾後にどのような指導で課題の解決を目指すかをご説明します。テストの答案用紙や成績表など、お子さまの成績が分かるものをご用意ください。

学校ごとに異なる赤点の扱いと、中高一貫校で確認したいこと

赤点の基準や追試の決まりは、法律ではなく、学校ごとの規程で定められています。公立か私立か、中高一貫校かどうかで一律に分かれるものではありません。そのうえで、中高一貫校には先取りのカリキュラムや内部推薦といった事情があり、赤点の影響が変わる場面があります。

進級の決まりは学校ごとの規程で決まる

赤点の基準や追試の有無を決めるのは、各学校の規程です。学校から配られた資料や、学校のホームページに記載がある場合もありますが、見当たらないことも少なくありません。

確実なのは、担任の先生に直接聞くことです。「赤点の基準」「追試の日程」「評定の出し方」の3つを確認しておきましょう。次のテストまでの計画を立てるときに、3つとも必要になります。

先取りの学校は高1からテストの範囲が進んでいる

中学のうちに高校の内容に入る「先取り」のカリキュラムを組む学校では、高校1年生の定期テストの範囲が、学年の標準的な進度より先に進んでいることがあります。中学の内容でつまずいたまま高校に上がると、高1の最初のテストから苦労することになりかねません。

附属校では内部推薦の判定にも響く

大学附属の中高一貫校なら、附属大学への内部進級制度があります。赤点を取ると評定が下がり、内部進級にも不利に働く可能性があります。希望の学部に進級できない、そもそも内部進級ができないなどの事態が起こり得るので要注意です。

内部推薦の条件は大学ごとに違うため、内部進学の試験や条件を大学別にまとめた記事もあわせて確認してください。

中学での赤点は、中学での赤点とはと中高一貫校で高校に上がれない場合の2本で扱っています。

「赤点」による影響は?:直ちに留年になるわけではないが、4つの悪影響が考えられる

定期テストの点数が赤点でも、評点(=授業態度などを加味した評定を点数化したもの)が赤点でなければ進級に支障はありません。

1学期の評点が赤点でも、学年末の評点(=1〜3学期の評点の平均)が赤点でなければ進級に支障はありません。

しかし、学年末の評点が赤点なら、追試などをパスしないと原級留置(=留年)となる場合があります。

このように、定期テストの点数で赤点を取ったからといって直ちに進級や卒業ができない訳ではありません。

それを踏まえて、赤点による悪影響は次の4つが考えられます。

  1. 留年の可能性がある
  2. 推薦入試で不利になる
  3. 奨学金を受けられなくなる
  4. 不安を抱えて学校生活を送る

それぞれ解説します。

留年の可能性がある

定期テストは評点の大きなウェイトを占めるので、定期テストが赤点だと評点が下がります。

学年の評点が赤点だと、その科目は単位取得の基準を満たしておらず、留年する可能性がでてきます。

補習や追試などをパスしないと進級や卒業が認められません。

中高一貫校だからといって、留年の制度上の違いはありません。

しかし、先取りカリキュラムや難易度の高いテストといった、中高一貫校ならではの事情のため、勉強そのものがハイレベルです。

その分、赤点を取る可能性も高くなります。

中学は義務教育なので、実質的に留年はありませんが、中学の勉強を躓いたままにしておくと、高校で赤点を取ってしまうことになります。

その結果、高校になって留年になるケースは少なくありません。中高一貫校生こそ早めの対策が必須です。

【中高一貫校の先取りカリキュラムについての記事】

【中高一貫校の難易度の高い定期テストについての記事】

推薦入試で不利になる

テストの点数が赤点だと評定が下がります。

推薦入試では「評定平均○点以上」のような出願基準があります。この基準を満たしていないと、そもそも推薦入試に出願できません。

出願基準がない推薦入試もありますが、そのケースでも合否判定で不利になります。ほとんどの推薦入試では調査書(=3年間の評定平均)が合否判定に使用されるからです。

また、高3の1学期時点で赤点があると、その時点では「卒業見込み」にはなりません。従って、推薦の出願資格がないと厳格に対処する学校も一部あります。

文部科学省の発表では、令和7年度の入学者選抜で、総合型選抜と学校推薦型選抜で入学した人は、あわせて約35万人です。

中高一貫校でも多くの生徒が何かしらの推薦入試を受験しています。指定校推薦や附属大学への内部推薦など多岐に渡ります。

【中高一貫校の推薦入試に関する記事】

奨学金が受けられなくなる

日本学生支援機構の奨学金には、家庭の収入と高校の成績の基準が設けられています。

日本学生支援機構の奨学金を高校在学中に申し込む場合、成績の基準の1つに「評定平均3.5以上」があります。給付型奨学金なら、評定平均が届かなくても、学ぶ意欲をレポートや面談で確認する方法で申し込めます。無利息の第一種奨学金も、家庭の状況などの条件を満たして学校の推薦を受けた場合は、成績の基準を満たしたとみなす扱いです。赤点で評定が下がると、申し込める方法が限られる点は知っておきましょう。

不安を抱えて学校生活を送ることになる

赤点を解消しないままだと、学年末の評点で赤点になる可能性が高まります。

そうなれば、本来ならば春休みの時期に、追試に追われることになります。また、追試に合格しないと留年になると考えると不安になりますよね。

赤点を解消しないでいると、不安を抱えて学校生活を送ることになるだけでなく、勉強ができない劣等感を抱えてしまいます。これでは学校生活が楽しめません。

中高一貫校では、中学から高校にかけて同級生が大きく変わりません。中学から成績が低迷してしまうと、高校からなかなか浮上できません。

このように、成績が長いあいだ下位にとどまる生徒は、中高一貫校で「深海魚」と呼ばれることがあります。

【中高一貫校の深海魚についての記事】

中高一貫校では、成績が下位に低迷し自己肯定感が下がってしまう生徒や、自分は勉強は向いていないと諦めてしまう生徒も出てしまう現実があります。

やはり早めの解消が大事になってきます。

「赤点」を取るのはなぜ?:赤点回避のためにするべきことを解説

赤点を取るのは、シンプルに学校の授業をこなせていないからです。

「授業を聞いていない…」「宿題を提出しない…」「定期テスト前でも勉強しない…」

こんな状況になっていませんか?

学校で求められていることを確実にこなす

赤点回避のために特別なことは必要ありません。学校の授業で求められていることを確実にこなす、ただこれだけです。

次の4つをチェックしましょう。

  • 授業をしっかり聞いているか?
  • 提出物は出せているか?
  • 小テストを真面目に取り組めているか?
  • 定期テストの基礎問題を解けるか?

当たり前のことばかりですよね。当たり前のことを当たり前にこなせば、赤点を取ることは基本的にはありません。

その意味では、「勉強に真面目に取り組む」という意識改革から始めるのが大事です。

観点別評価が導入されて、テストの点数以外も評価の対象です。万が一、テストで赤点でも、授業態度・提出物・小テストなどをしっかり取り組んでおけば、留年は回避できるはずです。

【評定の算出方法についての記事】

定期テストの点数を伸ばす

赤点回避には、まずは定期テストの点数を上げなければいけません。必ずしも高得点の必要はないので、基礎を大切にしましょう。

  • 学校の授業が最重要・授業で習った内容を解けるようにする
  • 学校で使っている問題集やプリントの基本問題を解けるようにする

赤点を取るということは、ほとんど勉強していないのかもしれません。テスト前さえ勉強しない、所謂「ノー勉」で定期テストに臨んでいる人もいるはずです。

「授業をしっかり聞いて、自宅学習をする」ところからスタートです。学校の教材を使って基本問題を解きます。さらに、繰り返して、完璧に仕上げます。

基本問題といっても、高校の学習内容はそれなりに難しいので、独力で解けないケースも想定できます。独力で解けないなら、個別指導塾を検討してみましょう。

くれぐれも、解けない問題を暗記に頼ったり、そのままにしておくことはないようにしてください。

保護者の方にとっては、「基礎問題だけ解けても…」「赤点だけ解消しても…」と心配に思うかも知れませんが、そんなことはありません。

勉強で一番大切なのは基礎固め。基礎を固めれば、今後の成績の伸びに必ずつながります。

中高一貫校は先取りカリキュラムや中高一貫校専用教材など、それぞれ学校独自のやり方で学習指導が行われています。

一般的な補習塾では、それぞれの学校の事情に応じていません。これでは赤点解消には不向きです。

「中高一貫校個別指導塾WAYS」では、学校のカリキュラムに合わせた指導が受けられます。赤点解消には学校の授業のサポートが必須。塾を検討される場合は、しっかりと目的に合った塾を選びましょう。

赤点を取ったあと、次のテストまでにやること

1. 答案と学校の決まりを確かめる

返ってきた答案は、点を落とした問題を3つに分けてみてください。

  • 解き方が分からなかった問題
  • 途中まで合っていたのに、計算や書き間違いで落とした問題
  • 時間が足りずに手をつけられなかった問題

1つ目が多いなら、授業の内容の理解から戻る必要があります。2つ目と3つ目が多い場合は、解き直しの回数を増やすと点数に表れやすくなります。あわせて、追試の日程と、提出が必要な課題がないかを学校に確認しておきましょう。

2. テスト2週間前までに、学校教材の基本問題を解き直す

赤点から抜け出すのに、難しい問題集は必要ありません。学校で配られた問題集やプリントの基本問題に絞って解き、できた問題には○、迷った問題には△、解けなかった問題には×を付けていきます。×の問題は、解説を読んでも分からなければ学校の先生に質問し、テスト前に残さないようにしましょう。

3. テスト1週間前からは、本番と同じ時間で解く

最後の1週間は、△と×を付けた問題を、本番と同じ制限時間で解き直します。解説を見ながら解けても、時間を計ると手が止まる問題が見つかるためです。

1回解けた問題も、テスト前日までにもう1回解いておくと、本番で思い出しやすくなります。繰り返しが大事です。

学校教材を使った定期テスト対策や、1回120分の指導の進め方を、Webパンフレットでご紹介しています。

次の記事で具体的な定期テスト対策の手順を解説しているので参考にしてください。

よくある質問

Q. 高校の赤点は何点からですか?

学校ごとに決まっていて、全国で共通の点数はありません。「30点未満」のように点数で決める学校と、「平均点の半分未満」のように平均点をもとに決める学校があります。お子さんの学校の基準は、担任の先生に聞くのが確実です。

Q. 赤点を1回取っただけで留年になりますか?

決まりません。進級は学年末の評定をもとに判断されるためです。ただし赤点が続くと、学年末に取り返すために必要な点数が高くなります。まずは次のテストで、基本の問題を落とさないことから始めましょう。

Q. 欠点と赤点は違いますか?

呼び方が違うだけで、意味は同じです。単位の認定に必要な基準に届かない点数を、「赤点」ではなく「欠点」と呼ぶ学校もあります。

Q. 赤点を取ると推薦入試に影響しますか?

影響する場合があります。指定校推薦や学校推薦型選抜では、出願の条件に評定平均を定めている大学があるためです。赤点で評定が下がれば、条件に届かなくなるおそれもあるでしょう。附属校の内部推薦でも、高校の成績が判定に使われます。

Q. 赤点を取ったら、塾に通ったほうがいいですか?

学校の教材の基本問題を、自分で解き直せるかどうかで判断できます。解説を読んでも分からない問題が多く、質問できる相手もいない場合は、学校の教材に合わせて指導する個別指導塾を検討するとよいでしょう。無料の学習相談では、現在の学習状況を伺い、WAYSへの入塾後にどのような指導で課題の解決を目指すかをご説明します。

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投稿者プロフィール

ひろ先生(中高一貫校教師歴 約30年)
ひろ先生(中高一貫校教師歴 約30年)
中高一貫校指導歴30年のベテラン教師です。勉強が得意な生徒から苦手な生徒までたくさんの生徒を指導してきました。念願叶っての中高一貫校だと思います。充実した6年間を過ごして欲しいものです。ベテランならではの視点で悩みに寄り添ったアドバイスを心がけます。ちなみに2人の子供も中高一貫校に通っています。保護者としての目線も大事にします。

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