数学の復習のタイミングは? 解き直しはいつやるべき? 理想的な復習の3ステップ
数学では、復習・解き直しが重要ですが、具体的にどのようなタイミングで復習を行うべきなのでしょうか。
理想的な復習のタイミングは、下記の3ステップです。
①授業の次の日まで
②週末
③定期テスト前
このように考えられる根拠と理由を、中高一貫校での指導歴10年以上の教師が解説します。
このページの目次
「わかった」だけではNG!復習と演習をしなければテストで得点できるようにならない
授業内容を理解しているだけでは成績が伸び悩む
予習の段階で理解できていなかったことも、授業を聴けば理解できた……。あるいは、予習すらしていなくとも、授業の内容を理解できているから大丈夫……。
このように思っている中高生は少なくありません。
しかし、授業内容を理解できていることと、自力で解答できることは、大きく異なります。
わかっていたつもりでも、いざ1から解答を作ろうとすると手が止まる……。
成績が伸び悩むのは、自分のモノになっていないからです。
下手をすれば、数値や記号を変えられただけで対応できなくなることもあるでしょう。
本質の理解を意識した復習が大事
重要なのは復習です。
1から自分の力だけで解答を再現してみる。これに尽きます。
また、単なる暗記では限界があるので、きちんと本質を理解することがポイントです。
例えば、数学Ⅱで学習する二項定理を考えてみましょう。
丸暗記するだけでは、使いどころでうまく使えませんし、すぐに忘れてしまいます。
ですが、分配法則を表していることを理解したうえで覚えれば、定着度はまるで違ってきます。
定理や公式がどういうものかを知ることが大切です。
解き方・教え方がわかる事典|中学数学、高校数学のつまづきやすい単元一覧
数学の理想の復習方法とタイミング
「エビングハウスの忘却曲線」からわかる、復習の理想的なタイミング
人間は、学習したことをどれくらい覚えているものなのでしょうか?
ドイツの心理学者エビングハウスによると、20分後には約60%まで減少、1時間後には約45%、1日後には約35%、1週間も経てば約20%ほどしか覚えていないそうです。
ただ一方で、早めに復習をすることで、記憶を維持しやすくなることもわかっています。
初めて覚えたこと、自力で解けなかった問題については、早い段階で復習するのがよいでしょう。
理想の復習方法【3ステップ】
エビングハウスの忘却曲線を踏まえると、長期記憶になるまで何度も復習するのがよい、ということになりますが、時間的な制約がある以上、あまり現実的ではありません。
したがって、理想の復習方法として、下記の3ステップをオススメします。
ステップ1:授業の次の日までに、同じ問題を解く
ステップ2:週末に、類題(数値だけ変えたものでもよい)を解く
ステップ3:定期テスト前に、類題と少し難度の高い問題を解く
問題の選定は、学校から出される課題をベースにするとよいでしょう。
ただし、授業進度がはやい中高一貫校では、テスト範囲に該当する問題の量が膨大である場合がほとんどです。
お子さんの理解度に合わせて優先順位をつけることが大切です。
復習のタイミングを自己管理できない場合はどうしたら? サポート方法を解説
そもそも学習習慣が身についていない場合
お子さんの横について、徹底的にサポートしてあげるしかありません。
勉強する体力がないだけでなく、勉強のやり方をわかっていない可能性が高いからです。
授業内容を理解できていないようであれば、まずは「できる」の前段階である「わかる」に到達する必要があります。
教科書の基本例題から取り組みましょう。
教科書を一通り押さえられたら、教科書準拠問題集の基本例題+基本問題に移ってください。
数学が苦手な中高一貫校生がやるべきことの解説記事はこちら
数学を復習するタイミングを自己管理できない場合
次の単元の予習もある、他教科の勉強もある、部活動もある、といった状況で、お子さんが問題の選定も含め、3回の復習タイミングを自己管理するのが難しい、というパターンです。
どの問題をどのタイミングで復習するのか、具体的な指示があれば、劇的に改善するでしょう。
少なくとも勉強計画が軌道に乗るまでは、周りのサポートが必要です。
プロのサポートで学習習慣と学習計画を改善し、理想の復習を実現
保護者のサポートの難しさ
以下の場合のいずれかに該当するようでしたら、学校の先生や塾のサポートが必要です。
思春期のため、言うことを聞かない
中高生は、非常に難しい年頃です。
とりわけ中高一貫校生であれば、自分が勉強をしなければならないことはよくわかっています。
それなのに、横から親に口出しをされるから、つい反発してしまう……。
お子さんの自立につながる大事なファクターではあるものの、学習サポートをしづらい状況だといえます。
そもそも時間的・精神的余裕がない
保護者の方に学習サポートを行うだけの余裕がない、というケースです。
お子さんが自走できるようになるまでの道のりは険しく、まさに忍耐勝負。
道半ばで力尽きてしまうことも少なくないでしょう。
難易度調整など、取り組む問題の選定が難しい
復習をより効果的なものにするには、復習する時期の管理だけでなく、適切な問題の選定が必要です。
お子さんがもともと解けるような簡単な問題に取り組んでも意味がありませんし、逆に問題が難しすぎても復習になりません。
また、選んだ問題に復習したい内容が含まれているかを判断しなければなりません。
教科書準拠問題集など、問題の配列がわかりやすいものを使用するとよいでしょう。
個別指導のプロのサポートを検討しよう
家庭でのサポートに限界を感じるのなら、個別指導塾や家庭教師といった、プロのサポートを受けるのがオススメです。
なかでも、個々の学習状況をチェックし、学習計画まで丁寧に確認してくれるところを選びましょう。
集団指導塾は集団授業をベースとしているため、個々の勉強までは管理してくれません。
基礎からやり直し、学習習慣を改善したい場合は、個別指導のプロによるサポートがベストです。
中高一貫校生は中高一貫校専門塾WAYSがオススメ!
お子さんが中高一貫校生なら、「中高一貫校専門塾WAYS」をオススメします。
中高一貫校の授業は、進度がはやく、応用レベルの内容まで扱います。
そのレベルにまで完全対応している個別指導塾や家庭教師は、意外に多くありません。
これまで8割以上の塾生の成績をはね上げてきた、中高一貫校を専門にしているからこそのノウハウで、お子さんをトータルサポートします。
WAYSで復習方法を改善して点数アップ!成績アップ事例
城北中学校2年生 | 代数28点→92点、幾何50点→67点、英語38点→74点
学校の宿題に一度は取り組むものの、解き直しをする習慣が一切なかった生徒の事例です。
中学2年生の6月に入塾。
プロの講師がヒアリングをしたところ、成績が伸び悩んでいる最大の原因は、勉強のやり方をわかっていなかったことでした。
WAYSでは、わからない問題をそのままにしないことを大前提に、細かく学習計画を立てました。
授業に遅れることがないようなペースで、試験範囲までに数学の『体系数学問題集』と英語の『新中学問題集』を3周解ききることを徹底したのです。
勉強方法を変えて8か月。
定期テストの成績を大幅にアップすることができました。
復習を効果的に行うことができれば、定着度は目に見えて改善します。
芝浦工業大学附属高校2年生 | 数学の点数が平均点を突破!英語コミュニケーションも34点→66点
苦手な問題を後回しにしてしまい、復習がおろそかになっていた生徒の事例です。
高校1年生の学年末テスト後に入塾。
本人としては頑張っているつもりではあるものの、反復練習ができておらず、非効率的なやり方で勉強を続けていました。
WAYSでは、復習のやり方を改善。
苦手な問題でも解説を確認し、それでもわからないところは講師に解説してもらってから解き直してもらいました。
さらに、自力で解けるようになるまで、ある程度時間をおいて反復復習を徹底しました。
解ける問題が増えてくれば、勉強自体が楽しくなってきます。
やがてこの生徒は、自宅でも積極的に学習に取り組むようになり、2か月後、高校2年生最初の定期テストで、成績を見事に伸ばしてくれました。
復習のやり方ひとつで、状況はいくらでも変わるのです。
WAYSには500校以上の中高一貫校生の指導実績があり、学校の使用教材・定期テストに合わせて指導をします。
プロの講師がお子さんと相談しながら学習計画を立て、進捗状況を確認するので、復習をする習慣が身につくのです。
8割以上の中高一貫校生の生徒をはね上げてきたWAYSのノウハウを解説
投稿者プロフィール


- 中高一貫校に勤めて10年になる中堅教師。卒業生を3度送り出し、中学生・高校生問わず指導経験が豊富です。自身も中高一貫校出身なので、中高一貫校のことを知り尽くしています。勉強に苦しむ生徒に向き合い、試行錯誤をする日々。そんな教師生活から得られた知見をお伝えし、全国の子供たちの力になれたらと思います。