英語の比較(比較級・最上級・原級)・仮定法とは?|英語の紛らわしい用語辞典

英語が苦手なのは「英単語」か「英文法」に大半の原因があります。

言い換えれば、ここの苦手を解消すれば、英語の理解度が一気に高まります。

歴30年のベテラン英語教師が、英語が苦手な中学生のお子さんをお持ちの保護者の方に向けて、英語を教えるためのポイントを整理しました。

今回の記事では、「比較」「仮定法」を解説しています。

「比較」「仮定法」では型が重要です。決まった型、つまり英語の表現を身につけましょう。

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英語の「比較」

英語における「比較」の基本と、覚えてしまいたい不規則変化

英語の比較とは、形容詞・副詞の程度を他と比較して表現することです。

比較には

  • 「比較級」:2つのものを比べて一方が他方よりも上を表す
  • 「最上級」:3つ以上を比べて最も上を表す
  • 「原級」:2つのものを比べて同じくらいを表す

があります。

例えば、比較表現を試合に例えて

  • 「比較級」=勝ち
  • 最上級」=優勝
  • 「原級」=引き分け

を表す表現と理解するとわかりやすいです。

まずは、形容詞・副詞の語形変化を覚えましょう。

  • 「比較級」= 原級-er / more+原級
  • 「最上級」= 原級-est / most+原級

中でも不規則に変化するものは覚えてしまいましょう。

  • 良い:good – better – best
  • 悪い:bad – worse – worst
  • 数多くの:many – more -most
  • 大量の:much – more – most
  • 上手に:well – better – best
  • 病気の:ill – worse – worst

英語の比較級とは?

「比較級」は、2つのものを比べて「〜よりも・・・だ」という表現です。

英語表現(=決まった型)で覚えましょう。

<原級-er than 〜>

<more 原級 than 〜>

英文で理解します。

This computer is new.

「このコンピューターは新しい。」

This computer is newer than that one.

「このコンピューターはあのコンピューターより新しい。」

This novel is interesting.

「この小説は面白い。」

This novel is more interesting than that one.

「この小説はあの小説よりも面白い。」

He runs fast.

「彼は走るのが速い。」

He runs faster than I.

「彼は私より走るのが速い。」

英語の最上級とは?

「最上級」は3つ以上を比べて「〜の中で最も・・・だ」という表現です。

英語表現(=決まった型)で覚えましょう。

<the 原級-est in / of 〜>

<the most 原級 in / of 〜>

英文で理解します。

He is tall.「彼は背が高い」

He is the tallest in his class.「彼はクラスで一番背が高い。」

He is the tallest of the five.「彼は5人の中で一番背が高い。」

This question is the most difficult in this textbook.「この問題がテキストの中で一番難しい。」

This question is the most difficult of all.「この問題が全部の中で一番難しい。」

最上級の文中の in / of の使い分けを理解しましょう。

  • in 範囲・場所(集団を表す単数名詞)→ in my family
  • of 数(同じ種類の複数名詞)→ of three brothers

英語の原級とは?

「原級」は2つのものを比べて「〜と同じくらい・・・だ」を表す表現です。

英語表現(=決まった型)で覚えましょう。

<as 原級 as>

英文で理解します。

This box is heavy.

「この箱は重い。」

This book is as interesting as that one.

「この本はあの本と同じくらい面白い。」

He talks fast.

「彼は話すのが速い。」

He talks as fast as she.

彼は彼女と同じくらい速く話す。」

原級を否定すると、「〜ほど・・・でない」という意味になり「劣る」を表します。

英文で理解します。

He is not as tall as his brother.

「彼は兄ほど背が高くない、」

英語の「仮定法」まとめ

英語の仮定法とは? ifがあるから仮定法なのではない点に注意

「法」とは、文の内容に対する話し手の気分・心持ちを表す動詞の語形変化のことです。

その上で、

  • 直説法:事実を述べる
  • 仮定法:事実ではなことを述べる=仮想・妄想

と理解しましょう。

ifがあるから仮定法と誤解する人が多いのですが、そうではありません。

あくまでも、事実でないこと(=仮想や妄想など)を述べる文が仮定法です。

仮定法では、動詞の時制を一つ前の時制にずらすことで、心理的な距離を表します。

直説法(=事実を述べる)は、動詞は今のことは「現在形」、昔のことは「過去形」になります。

一方で、

仮定法(=事実でないことを述べる)は、今のことは「過去形」、昔のことは「過去完了形」にずらします。

例を挙げてみます。

「お金がないから新しい車が買えない」

これは「事実」なので「直説法」の文になります。今のことなので、動詞は「現在形」です。

I don’t have enough money, so I can’t buy a new car.

一方で、

「お金があれば新しい車を買えるのに」

実際は「お金がない」のに、「お金があれば」と「事実でない仮想」なので「仮定法」の文になります。

今のことですが、事実と距離を表すために動詞は「過去形」にずらします。

If I had enough money, I could buy a new car.

仮定法過去とは?

仮定法過去は「現在の事実とは違う内容」を伝える表現です。

今のことですが、心理的な距離を表すために動詞の「過去形」にずらします。

「過去形」を使うので仮定法過去といいます。

英語の表現(=決まった型)を覚えましょう。

If S V(過去形)〜 S 助動詞(過去形)+V(原形)

「もしもSがVするなら、SはVするだろうに」

英文で理解します。

If I were you, I would call him.

「もしも私が君なら、私は彼女に電話するのに。」

仮定法過去完了とは?

仮定法過去完了は「過去の事実とは違う内容」を伝える表現です。

昔のことですが、心理的な距離を表すために動詞の「過去完了形」にずらします。

「過去完了形」を使うので仮定法過去完了といいます。

英語の表現(=決まった型)を覚えましょう。

If S had 過去分詞(=過去完了)〜, S 助動詞(過去形)had 過去分詞〜

「もしSがVしたなら、SはVするだろうに」

英文で理解します。

If I had had a lot of money, I would have bought a new house.

「もし大金を持っていたら、私は新しい家を買ったのに。」

仮定法過去と仮定法過去完了が混ざった文

「過去」と「現在」の仮定法を一緒に使う形が混合型仮定法です。

英語の表現(=決まった型)を覚えましょう。

If S had 過去分詞(=過去完了)〜, S 助動詞(過去形)V(原形)

「過去に〜していたら、今は〜だろうに」

英文で理解します。


If I had had my lunch, I wouldn’t be hungry now.

「もし昼食を食べていたら、今頃、私はおなかが空いていないだろうに。」

未来の仮定法

未来の仮定法は「未来の実現の可能性が低い」内容を伝える文です。

2つの英語の表現(=決まった型)を覚えましょう。

If S were to V(原形)〜, S 助動詞(過去形)V(原形)〜(ほとんどあり得ない未来のニュアンス)

If S should V(原形)〜, S 助動詞(過去形)V(原形)〜(あり得るけど可能性が低い未来のニュアンス)

「万一SがVすれば、SはVするだろうに」

英文で理解します。


If she were to marry him, I would be sad.

「もし彼女は彼と結婚することがあれば、私は悲しいだろう。」(ほとんどあり得ないニュアンス)

If the team should win the game, I would be surprised.

「もしそのチームが試合で勝つことがあれば、私は驚くだろう。」(可能性が低いニュアンス)

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投稿者プロフィール

ひろ先生
ひろ先生
中高一貫校指導歴30年のベテラン教師です。勉強が得意な生徒から苦手な生徒までたくさんの生徒を指導してきました。念願叶っての中高一貫校だと思います。充実した6年間を過ごして欲しいものです。ベテランならではの視点で悩みに寄り添ったアドバイスを心がけます。ちなみに2人の子供も中高一貫校に通っています。保護者としての目線も大事にします。

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