中学1年生の夏休み。
中高一貫校生にとっては、勉強からようやく解放される時期なのかもしれません。
しかし、授業進度が速い中高一貫校に在籍しているお子さんにとって、夏休みをどう過ごすかは非常に重要です。
以下の3つを軸に、学習習慣の土台を作っていきましょう。
- 自学自習の時間を確保する
- 学校課題に丁寧に取り組む
- 英数中心にプラスアルファ学習をする
また、英数のおすすめ勉強法や、お家でできるサポートについても解説しています。
ぜひ参考にしてください。
このページの目次
中高一貫校の中学1年は、夏休みの学習姿勢で今後が決まる
中学1年生の1学期は取りこぼしが意外に多い
下記の通り、中学1年生の1学期は、勉強に集中するのが難しい時期です。
中学受験の反動や燃え尽き症候群ともあいまって、英数を中心に取りこぼしが多くなっています。
中学の学習内容の難しさ
算数が数学に変わり、英語が本格化。
さらに中高一貫校では、中学内容3年分を2年で終わらせるため、授業進度が速めです。
覚えることが多い英語を避ける生徒が一定数出てきます。
小学校から激変する、中高一貫校の新しい環境
親しい友人が少なく、一から人間関係を作らなければならないなど、環境の大きな変化があります。
通学時間も長くなるので、慣れないうちは体への負担も大きいでしょう。
さらに、周囲の学力レベルが上がるため、自信を失う生徒もいます。
部活動で帰宅時間が遅くなる
部活動が始まり、帰宅時間が遅くなります。
体育系クラブだと疲労もたまるので、学習時間を確保するのが難しくなるでしょう。
中高一貫校では、夏休みに出される宿題・課題が非常に多い
ほとんどの中高一貫校では、夏休みに相当量の課題が出されます。
2学期の予習に該当するものもあるため、勉強時間を確保しないとなかなか1学期の復習に時間があてられません。
2学期以降で取り戻すのは難しい
いざ2学期が始まれば、新しい学習事項がどんどん増えていきます。
また、予習も相応に求められるでしょう。
定期テスト対策や小テスト勉強もしなくてはならず、1学期の復習をするのはやはり難しいといえます。
夏休みはチャンス。苦手をなくせば再出発できる!
学習時間をしっかりと確保し、夏休みで英数を中心に苦手をなくしておくことで、勉強に対する抵抗感を和らげることができます。
1学期のスタートダッシュがうまくいっていなかったとしても、やり直せます。
特に中学1年生の1学期で習うことは勉強の土台部分なので、丁寧に押さえておくことが重要です。
中学1年生の夏休みのNGな過ごし方3選
ゲームやスマホに夢中で勉強しない
共働き家庭などで保護者が不在の間、ひたすらゲームやスマートフォンに興じる……。
そうすると、長い夏休みが明ける頃には、「スマ-トフォンを見る習慣」・「ゲームをする習慣」が身についてしまうでしょう。
ゲームやスマートフォンの時間を適切に管理し、勉強とゲームを両立させることが重要です。
ご家庭でゲームやスマートフォンの使用ルールを作ってください。
例えば、スクリーンタイムでアプリの使用時間を制限する、といった方法が有効です。
部活が忙しく、宿題はほとんど答えを写してしまう
夏休み中は、部活動が中心となるお子さんも多いです。
なかには、一日中練習に費やすようなスケジュールになっている部活動もあるでしょう。
そのような場合、家に帰ると疲労で勉強に手を付けることが難しいかもしれません。
だからといって、学校から出された宿題の答えを写して済ませてしまうのはNGです。
プラスアルファの勉強は難しいかもしれませんが、少なくとも宿題は自分の頭で考えるようにしましょう。
宿題に取り組むだけでも、1学期に学習した内容を復習する効果があります。
なかなか時間が取れない場合は、通学途中のすき間時間を使って、宿題に取り組んでみるのがオススメです。
計画を立てずにやみくもに勉強する
計画性なくやみくもに勉強するだけでは、効果的な学習とは言えません。
例えば、1学期の内容が十分に定着していない状態で2学期の内容を予習しようとしても、理解に苦戦するでしょう。
自分の現在の学力に見合っていない問題に取り組むことは、効率的な学習方法とは言えないのです。
自分の習熟度を把握したうえで、やるべきことを考えましょう。
家庭でできる!中1夏休みを充実させるサポート4選
中学1年生にはまだまだ幼い部分があり、自己管理は難しいでしょう。
ご家庭でのサポートが重要です。
達成可能な小さい目標を立てる
中学1年生が長期的な目標を持ち、それに向けて努力するというのは、なかなかできることではありません。
例えば、大学受験合格を目標にしても、それが勉強のモチベーションにはつながりにくいでしょう。
ですので、目標は身近かつ達成可能なものにしてください。
英単語を〇個覚える、問題集を△ページやる、などが現実的です。
学習環境を整える
勉強場所の整理整頓、自宅以外の勉強場所の確保、誘惑物の管理を手伝ってあげてください。
特に、スマートフォンやタブレットPCについては、使用ルールを決め、守られているかをチェックすることが大切です。
進捗を確認して前向きな声かけを!
勉強をどれだけしているかの確認は、ある程度した方がよいでしょう。
徹底する必要はありませんが、気にかけているよ、というメッセージをお子さんに発信することが大事です。
小さな成長を喜び、ほめてあげる。前向きな気持ちになれるような声かけを心がけてみてください。
横について見守る
目標を立て、学習環境を整えたとはいっても、まだ中学1年生です。
質の高い自学自習は、難しいでしょう。
可能な範囲で横について見守ってあげてください。
ただし、監視するのではなく、あくまで見守りの姿勢になるように留意しましょう。
家庭でのサポートが難しいようなら塾の夏期講習の活用が王道
思春期へ向かう中1は中学受験のときのようにはいかない
中学受験のときは親の言うことをよく聞き、二人三脚で勉強に向かえたかもしれません。
ところが、中学1年生ともなると、そうもいかなくなってきます。
勉強の目標やスマートフォンの使用ルールを一緒に考えるのは、難しいかもしれません。
そして、勉強の進捗を見守り、やる気を引き出すような声かけも簡単ではないでしょう。
親よりも友達や先生の影響を強く受ける時期だからこそ、教育のプロである塾のサポートが有力な選択肢になりえます。
状況を打開するきっかけとして、検討してみてください。
自学が厳しい生徒には個別指導塾のサポートがベスト
教育のプロと一口にいっても、その形態は様々です。
ただ、成績が伸び悩んでいるのなら、集団指導塾は避けた方がよいでしょう。
集団授業は、お子さんの習熟度に合ったものではない場合が多く、演習時間も確保できません。
「わかったつもり」になるだけ、というパターンになりがちです。
やはりきめ細やかなサポートが期待できるのは、個別指導でしょう。
家庭教師やオンラインでの個別指導でもOKですが、できれば周りに頑張っている生徒がいるところがオススメです。
刺激になり、励みにもなって、モチベーションを維持しやすくなるからです。
そのため、学習習慣を身につけたいなら、個別指導塾に通うのがベストだといえます。
夏休みですので、学習環境が整っている個別指導塾の夏期講習で、演習時間を確保しましょう。
プロの講師に質問し、疑問点を解消することもできます。
効率よく学習を進め、学習の遅れを取り戻しましょう
中高一貫専門の夏期講習で英語が31点アップ!|本郷中学校1年生の成績アップ事例
「中高一貫専門 個別指導塾WAYS」でも夏期講習を行っています。
中学1年生の7月に、夏期講習をきっかけに入塾し、成績アップを実現した例をご紹介します。
この生徒は、「とりあえず宿題をどうにかしてこなしていく」という勉強をしていました。
しかし、それだけで終わってしまってはテストの点数には結びつきません。
何ができていないのかを理解し、やり直しを徹底することができていなかったのです。
そこでWAYSでは、夏期講習を利用して今までできていなかった部分をもう一度見直すところから始めました。
運の良いことに、学校の夏期課題が1学期の復習をメインにしたものでした。
宿題をやりながら間違えたところに印をつけて、それを指導の最後にもう一度解く。
それを繰り返すことで、学校の宿題と1学期で抜け落ちていたところの復習を、同時に消化することができました。
そうして夏期講習から3か月。
正しい方法で十分な演習時間を確保することにより、英語の点数が25点から56点にアップしたのです。
中高一貫校専門 個別指導塾WAYSの夏期講習で成績アップを実現できるのは、「わからない」を「わかる」に変える指導、「わかる」を「できる」に変える確認テストがあるからです。
お子さんが中高一貫校生なのであれば、ぜひ下記のページも合わせてご覧ください。
中1の夏休みの勉強計画の立て方|英数の土台作りを最優先で
日ごと・週ごとにどれだけ勉強するか目安を決めておこう
勉強計画を細かに立てるのもよいですが、中学1年生の時点ではどのような勉強をすればよいのかがわからないのが現状です。
まずは学校の課題に取り組み、自身の習熟度を少しずつ理解していきましょう。
したがって、事細かにto doリストを作る必要はありません。
勉強時間の目安を決めておけば十分です。
自学自習の時間を確保する
学習内容の定着に最も必要なものは、自学自習の時間です。
授業の時間はあくまでインプット。
自力でアウトプットしなければ、「わかる」が「できる」に変わることはありません。
夏休みに、塾の集団授業を受けるだけで満足しているお子さんがのほとんどが、成績を上げられていません。
自分で手を動かす時間を確保することが重要です。
学校の課題に丁寧に取り組む
まずは学校課題を終わらせることを目標にしてください。
課題に取り組む中で不明な点が出てくれば、それが弱点です。
苦手克服のために何をするかを考えましょう。
学校課題が特に問題なく終わるようなら、プラスアルファ学習に挑戦です。
1学期の理解度に応じて英数中心のプラスアルファ学習を
1学期の定期テストや小テストの成績が伸び悩んでいるのなら、1学期の復習を行いましょう。
数学は教科書や問題集の問題の解き直し、英語は暗記を進めます。
暗記中心の英語をサボってしまう中高一貫校生が多いので、注意が必要です。
ここで手を抜く習慣がつくと、後に長く響いてしまいます。
時間をかけて反復するしかありません。
1学期の定期テストや小テストの成績が安定しているなら、2学期の予習をためておきましょう。
中高一貫校生におすすめの夏休みの勉強法(英語・数学)
英語は単語と文法に時間をかける
英単語を大量に暗記する勉強法
英検や受験に必要な単語帳を選び、1日の目標単語数(50~100語)を設定しましょう。
毎日決まった時間に暗記する時間を設け、英単語を見てからすぐに日本語の意味が言えるまで、繰り返し練習します。
暗記した単語は、定期的に復習して記憶に定着させることが重要です。
夏休み期間中に、1000単語の暗記を目標に、毎日の積み重ねを大切にしましょう。
1つ1つ完璧に覚えて次に進む、というのではなく、単語に何度も出会うことが重要です。
慣れるまでは非常に大変ですが、早いペースで繰り返してください。
英文法を総復習する勉強法
教科書の目次を見て、これまでに学習した単元を確認しましょう。
単元ごとに、重要なポイントや例文をノートにまとめることで、効果的な復習ができます。
特に、be動詞や一般動詞など、頻出する文法事項は繰り返し練習することが大切です。
夏休みの宿題を活用し、何度も解いて完成度を高めましょう。
書き込み式の宿題は、事前にコピーを取っておくことで、繰り返し練習できるようになります。
休み明けテストに向けては、範囲を絞った集中的な対策を行い、高得点を目指しましょう。
なお、学校のテキストが難しい場合は、以下の参考書のいずれかを使ってみてください。
『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく』(Gakken)
『大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】』(東進ブックス)
英語が苦手な中高一貫校生がやるべき勉強法をさらに詳しく解説
数学は復習→予習の順で進める
苦手分野を克服する勉強法
夏休みは、数学の苦手分野を集中的に復習するのに最適な期間です。
まずは自分の苦手な単元を明確にし、教科書と問題集を準備しましょう。
基本的には、学校指定のもので十分です。
学習スケジュールを立てる際は、1日の学習時間と目標を具体的に設定することが大切です。
例えば、「1日2時間、○○単元の問題集を1周する」というように、明確な目標を立てましょう。
自分で計画を立てるのが難しい場合は、学校の先生や塾の先生に相談し、アドバイスをもらうのも良いでしょう。
また、1学期期末の定期テストを解き直すことで、知識の定着度を確認できます。
応用問題にもじっくり取り組み、考え方のプロセスを丁寧に振り返ることで、思考力が大きく向上するはずです。
なお、学校のテキストが難しい場合は、以下の参考書のいずれかを使ってみてください。
『中1数学をひとつひとつわかりやすく』(Gakken)
『中1数学が面白いほどわかる本』(KADOKAWA)
次学期の予習のための勉強法
長期休みの宿題が終わったら、次学期の予習に取り組みましょう。
まずは教科書を読み、次学期に学ぶ内容を大まかに把握することから始めます。
その後、教科書の例題を自分で解いてみます。
解き方がわからない場合は、解説を読んで理解を深めましょう。
教科書の例題を終えたら、問題集のA問題(基礎問題)にも挑戦してみてください。
簡単な問題から始めることで、無理なく学習を進められます。
わからない問題があれば、教科書の説明を読み返したり、先生に質問したりして、確実に理解を深めていきましょう。
予習に取り組むことで、次学期の授業にスムーズに入っていけるはずです。
毎日少しずつ予習に取り組み、着実に数学力を伸ばしていきましょう。
中高一貫校専門塾の夏期講習で、学習習慣を早期に形成しよう
中学1年生の独力では、質の高い自学自習は難しい
中学受験を終えたばかりの中学1年生にとって、勉強のモチベーションを維持するのは簡単ではありません。
やるべきことがわかっていても、継続して机に向かうのは難しいものです。
さらに、ご家庭でサポートしようにも、仕事で家にいないなどの事情で、中途半端になってしまうことが多いでしょう。
お子さんが中高一貫校生なのであれば、実績と経験のある「中高一貫校専門 個別指導塾WAYS」の夏期講習がオススメです。
学習院中等科1年生|主要科目の平均点超えを達成!
中学1年生の8月に入塾し、WAYSの夏期講習で成績アップを実現した例をご紹介します。
入塾前の1学期期末テストでは、主要科目(英国数理社)の得点にばらつきがあり、特に理科の点数が悪い状況でした。
学習習慣は身についているものの、テスト勉強の仕方をわかっていないため、苦手分野ができていました。
それで、1学期の復習と理科の指導を求めて入塾したのです。
夏休み中は学校の授業が進まないので、総復習や苦手単元に取り組む絶好の機会。
WAYSでは夏期講習を利用して、1学期テストの解き直しと、「どのように準備して定期テストに臨むのか」を指導していきました。
また、それらと並行して、基本的な知識が定着しているかどうかを確認するため、繰り返し確認テストを行いました。
その結果、夏休み明けテストでは主要科目のほとんどが平均点を超え、理科では平均点プラス10点と大きく成績をアップすることができました。
長い夏休み期間を利用することで1学期の総復習ができ、基本問題が確実に解けるようになったからです。
理科に対して抱いていた苦手意識が薄れたのも、大きな成果だったと考えています。
中高一貫校生の82.9%が成績アップを実現|WAYSの夏期講習システム
WAYSは専門塾だからこそ、中高一貫校のレベルの高い教材にも完全対応しています。
1学期の復習をするコアカリキュラムや長期休みの宿題サポート、大学受験対策や英検®対策など、幅広いカリキュラムを用意。
学習計画についてもプロの講師がサポートします。
WAYSのベースにあるのは、1コマ120分の長時間指導です。
これだけ長い時間になっているのは、演習→解き直し→確認テストのサイクルで、指導時間内に学習内容を定着させるため。
指導時間の最後の30分で、演習で間違えた問題や、理解が不十分で講師が解説した問題の解き直しを行います。
また、次回の指導時間の冒頭で確認テストを行い、学習した内容が定着しているかをチェックします。
二重の確認テストを用いて「できる」まで繰り返し確認することで、着実に力がつくのです。
学習内容が定着したかどうかを判断するのは、簡単なことではありません。
WAYSでは確認テストを毎回実施するので、学習到達度を客観的に把握できるようになっています。
さらに、WAYSは他の生徒の勉強する姿が見えるように設計しています。
自分と同じように頑張っている仲間が近くにいるから頑張れる。
モチベーションを保ちやすくなっています。
投稿者プロフィール


- 中高一貫校に勤めて10年になる中堅教師。卒業生を3度送り出し、中学生・高校生問わず指導経験が豊富です。自身も中高一貫校出身なので、中高一貫校のことを知り尽くしています。勉強に苦しむ生徒に向き合い、試行錯誤をする日々。そんな教師生活から得られた知見をお伝えし、全国の子供たちの力になれたらと思います。