【大学受験】英作文の勉強法 完全ガイド|英語表現のインプット量が重要&問題集紹介

中高一貫校で英語教師歴30年のベテランライターが、英作文の勉強方法を解説します。

英作文がなかなか上達しないのには、理由があります。

シンプルに、英語のインプット量が少ないからです。英語表現を知らないと、英作文は絶対にできません。

英単語や英文法などの基礎固めの段階から、英作文を意識したインプットを、しっかり行いましょう。

インプットさえ十分にできていれば、英作文は必ず上達します。

大学入試では、和文英訳と自由英作文の2パターンが主流です。それぞれのコツを解説します。志望校の出題傾向に合わせて対策しましょう。

大学入試の英作文の対策を始める前に知っておくべきこと

「数年前に日本で未曾有な地震が発生した」

例えば、この文章を英作文するとします。

  • 「未曾有な地震」= an unprecedented earthquake
  • 「(地震が)発生した」=occur

もしも、これらの表現を知っていれば、

An unprecedented earthquake occurred in Japan several years ago.

のように、比較的容易に英作文をすることができます。逆に、これらの表現を知らないと英作文はできません。

まずは英語表現のインプット量が重要という前提は押さえておきましょう。

もしも、これらの表現を知らなければ、

  • 「未曾有な地震」は「(これまでで)最大の地震」= the largest earthquake
  • 「地震が起こった」は「日本であった」= We had 〜 in Japan

We had the largest earthquake in Japan several years ago.

のように、完璧には言い表せてはいませんが、知っている表現を使ってメッセージを伝えるしかありません。

大学入試の英作文では、自分が使える英語表現を使って、いかにメッセージを伝えることができるかが問われると考えることができます。

英作文の対策は英語表現のインプットから始める

英作文は英語表現のインプットから始めます。

主に次の3つの観点からインプットしましょう。ただし、英語学習全体を通じて、インプットするのが大事なのは言うまでもありません。

  1. 英単語
  2. 英文法例文
  3. 英作文頻出構文

英単語をインプット

英単語の暗記は、まずは日本語の意味を覚えると思いますが、英作文の観点からは、これでは不十分です。

英単語を書けるようにするのが、英作文の勉強の、最初の一歩です。

その上で、英作文で表現力が増えるように単語のつながり(=コロケーション)に注意を払います。

コロケーションとは、ネイティブスピーカーが頻繁に使う英語の組み合わせです。

次の3つの組み合わせを意識しましょう。

  1. 動詞+名詞
  2. 形容詞+名詞
  3. 副詞+形容詞

具体例を挙げてみます。

【動詞+名詞のつながり】

meeting「会議」→ hold a meeting「会議を開く」

【形容詞+名詞のつながり】

population「人口」→ a large population「人口が多い」

【副詞+形容詞のつながり】

important「重要な」→ especially important「特に重要な」

一語ずつ覚えるよりも、組み合わせを意識して覚えれば、表現力が広がります。単語帳を使った暗記はもちろん、英語学習で出会った未知の単語は、数語の繋がりごと覚えるようにしましょう。

英単語の勉強方法の保存版を、次の記事にまとめています。

英文法でインプット

英作文の観点からは、英文法は、「文法問題を解ける」あるいは「英文を読める」だけでなく、「英文を書ける」ができなければいけません。

最も大切なのは例文を覚えることです。例文をアレンジすることで、英作文できる範囲が広がります。

例えば、

prevent A from doing「Aが〜するのを妨げる」

動名詞の慣用表現で、「前置詞fromの後は動名詞が続く」と理屈を理解するだけでなく

The heavy rain prevented us from going fishing.「大雨で私たちは釣りに行けなかった」

のように例文ごと覚えます。例文を覚えてしまえば、単語を入れ替えれば

A heavy traffic prevented me from arriving on time.「交通渋滞で私は時間通りに到着できなかった」

と別の内容を英作文できます。

例文を暗唱して、英作文に活用するには、次の3つの練習方法が効果的です。

  • 音読筆写
  • リード&ルックアップ
  • パターンプラク

それぞれ解説します。

音読筆写

やり方はシンプルで、「英語を音読しながら、ノートに英語を書く」だけです。

口と手を使うことで脳が活性化して、英文を覚えやすくなります。

リード&ルックアップ

英文を音読して、訳を頭の中で思い浮かべます。そして、英文を見ずに、頭の中の訳を英語に直して言います(またはノートに書くでもOK)。

英語→日本語→英語の変換を、頭の中で瞬時に繰り返す練習です。

パターンプラクティス

覚えた英文を使って、英文の語彙を入れ替えながら反復練習をして、表現を増やす勉強方法です。

「音読筆写」「リード&ルックアップ」「パターンプラクティス」の練習方法

次の英文を使った3つのトレーニングの仕方を解説します。

It is impossible to read this book in a day. 「この本を1日で読むのは不可能です。」

【音読筆写(手順)】

  1. 英文を音読しながら、英文をノートに書き写す
  2. 書き写した英文に間違いがないか確認
  3. 意味が想起できて、スペルミスなく書けるまで繰り返す

【リード&ルックアップ(手順)】

  1. 英文を音読(リード)する
  2. 同時に頭の中で、日本語の意味を想起する
  3. 英文を見ないで(ルックアップ)、頭の中の日本語を英訳しながら、英語を言う、あるいはノートに書く
  4. スラスラできるまで繰り返す

【パターンプラクティス(手順)】

  1. 例文を覚える
  2. 語彙を変えて、別の表現の英文を言う、あるいはノートに書く

(実際の練習例)

It is impossible to read this book in a day

impossible を difficult に置き換え → It is difficult to read this book in a day.

to read this book in a day を to communicate with foreigners in English に置き換えて → It is difficult to communicate with foreigners in English.

※以降は同様に、自分が表現したい内容が伝えられるように、語彙を入れ替えていきます。

英文法の学習法は、こちらの記事で紹介しています。

英作文重要構文(例文)をインプット

大学入試で出題されやすい重要構文(例文)があります。大学入試では、繰り返し出題される重要構文は、覚えてしまうと効果的です。

英作文重要構文集としてのおすすめのテキスト

ドラゴン・イングリッシュ基本英文100』(講談社)

大学入試 英作文ハイパートレーニング和文英訳編』(桐原書店)※例文集パートを活用

大学入試の出題傾向に沿ってアウトプットの練習をする

インプットが進めば、実際の大学入試の問題形式に従ってアウトプット(=演習)をします。

英作文の出題形式は大きく以下の2つのパターンがあります。

  1. 和文英訳
  2. 自由英作文

それぞれ具体的に解説します。

和文英訳

和文英訳は、日本語を英語に訳す問題です。英作文の問題では最もオーソドックスです。

当然ですが、英語と日本語は全く違う言語です。直訳できないような日本語を、いかにして英語に訳すかを考えなければいけません。

次の2つの観点から設問の日本語を分析して英訳します。

  1. メッセージを伝える
  2. 出題者の狙いを見抜く

それぞれ具体的に解説をします。

メッセージを伝える

例えば、「猫の手も借りたいほど忙しいから手伝えない」は、「とても忙しくて手伝えない」というメッセージです。そう考えると英文は非常にシンプルに書けます。

(解答例)I am so busy that I can’t help you.

単語・文法・表現など出題の狙いを見抜く

例えば、「こんなに感動する映画を見たことがない」は、「見たことがない」は経験なので、現在完了が問われています。こちらも英文はシンプルに書けます。

(解答例)I have never seen such a moving movie.

いずれもシンプルな英文を使って例を紹介しましたが、着眼の仕方はこの通りです。

和文英訳の解き方が解説されているおすすめのテキストを紹介します。

竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本』(KADOKAWA)

大学入試 英作文ハイパートレーニング 和文英訳編』(桐原書店)

自由英作文

自由英作文は、あるテーマにおいて、指定された文字数で自分の考えを英作文する問題です。英文の資料を読んだり、図表を読み取ったりして論じる形式もあります。

自由英作文は、着眼点の良し悪しよりも、論理構成の方が重要になります。

論理的に英作文を書くには、あらかじめテンプレート(型)を用意しておいて、それに当てはめて解答します。

自由英作文の論理構成テンプレートは次の通りです。

introduction(導入)→ body(本文)→ conclusion(結論)

次に、具体的な問題に当てはめて解説します。

【テンプレートに当てはめた解答例】

「高校への携帯電話の持ち込みは賛成か反対か」

(導入)携帯電話の持ち込みは賛成です

(本文)理由は2つあります。

  • 1つ目は携帯電話は日常生活に欠かせない
  • 2つ目は携帯電話が学習に活用できる

(結論)以上の2つの理由により賛成です

このように、自由英作文では、テンプレートに当てはめて、自らの考えを英語で表現します。

本文の構成には、上記の理由を列挙した以外にも、いくつかのパターンがあります。

【本文の構成パターン】

  1. 理由:生活に不可欠・学習ツールになる
  2. メリット&デメリット:勉強に役立つが時間を浪費する
  3. 具体例:辞書として活用・録音して授業を聴き直す

詳細は参考書などを使って学習しましょう。自由英作文のおすすめのテキストを紹介します。

大学入試 英作文ハイパートレーニング 自由英作文編』(桐原書店)

基礎英作文問題精講』(旺文社)※自由英作文パートを活用

英作文の勉強の留意点

英語の基礎固めと大量のインプットが英作文学習の必須条件

「基礎も固まっていない」や「英語表現もインプットできていない」状態で、英作文の勉強をしても、効果は得られません。

英単語と英文法は、英語の基礎なので、ここはしっかり固めます。

その上で、英語学習全体を通じて、英語表現のインプットに努めます。

英作文の学習では、インプット→アウトプットの流れはしっかり押さえてください。

アウトプットは志望校の出題傾向に合わせて

アウトプットは、志望校の出題傾向に合わせて対策しましょう。

旧帝大二次試験のように、英作文の配点が大きい大学と、私大のように、英作文の配点が少ない大学では、対策に違いがあります。

限られた時間を有効に使うためにも、自分の受験における英作文の位置付けを明確にしておくのが大事です。

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投稿者プロフィール

ひろ先生
ひろ先生
中高一貫校指導歴30年のベテラン教師です。勉強が得意な生徒から苦手な生徒までたくさんの生徒を指導してきました。念願叶っての中高一貫校だと思います。充実した6年間を過ごして欲しいものです。ベテランならではの視点で悩みに寄り添ったアドバイスを心がけます。ちなみに2人の子供も中高一貫校に通っています。保護者としての目線も大事にします。

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