定期テストと模試。
学生にとっては、学力を計る二大試験といっても過言ではありません。
ですが、同じ学力試験であっても、定期テストと模試で点数の差が開くことがあります。
多くの場合、「定期試験は取れるけど、模試で点数を取れない」という状況になるでしょう。
しかし、「模試はできるけど定期テストが取れない」という逆の状況に陥っている人もいます。
今回は、そんな「模試は良いけど定期テストが悪い」場合にどうすればよいかについて紹介します。
このページの目次
一般的に、模試は定期テストよりも難易度が高いとされています。
そのため、「模試は良いけど定期テストが悪い」という状況は珍しいと言えるでしょう。
しかし、ネット上では「模試の点数だけ高い」という人が複数見られました。
「模試が良いけど定期テストが悪い」人にはどのような特徴があるのでしょうか。
「模試が良いけど定期テストが悪い」人は、定期テストに特化した対策をしていない可能性があります。
定期テスト専用の対策ではなく、すべての範囲を満遍なく勉強している人があてはまります。
この特徴は、とくに進学校に通う生徒に現れやすいです。
進学校の定期テストは、生徒のレベルに合わせて問題の難易度が高くなる傾向があります。
そのため、「定期テストの範囲」に限定して対策しないとわからないような問題が複数出題されます。
そのような問題を取りこぼし、点数が低くなってしまうのです。
模試と定期テストは、問題の形式が異なっています。
このうち、模試の形式の方に慣れれば、定期テストよりも点数が上がるのは不思議ではありません。
たとえば、大学受験用の模試は共通テストに合わせて、すべての問題がマーク式になっているものがあります。
このマーク方式の問題は、「いかに間違いの選択肢を省けるか」の能力が重要になってきます。
今までマーク式の問題を何度か解いていれば、この独自の能力を磨くことができるため、難易度の高い模試にも対処できるようになるのです。
たしかに、「模試が良いなら、定期テストが取れなくてもいいんじゃないの?」と思うかもしれません。
とくに、大学受験を見据えている生徒なら、より形式の近い模試の点数さえ取れれば良いと考えるでしょう。
しかし、定期テストの点数が取れないということは、いくつかの問題点が考えられます。
模試よりも難易度が低いとされるからこそ、定期テストの点を取らなければならない理由があります。
いくら模試が得意だから学力があると主張しても、学校の成績を決めるのは定期テストです。
定期テストの点が極端に悪ければ、成績が下がり、次の学年に進級できなくなるおそれがあります。
進級できなければ、受験どころの話ではありません。
模試の成績は良いのに、進級できないせいで受験できなくなるのはもったいないでしょう。
定期テストは、範囲が限定されています。
先生は限られた範囲から100点分の問題を作るわけですから、その範囲を深堀る必要があります。
結果、定期テストには細かい事項が問われる問題が出題されるのです。
この「細かい事項」は、必ずしも発展的な内容を指すわけではありません。
基礎の部分である場合もあります。
たとえば、単語の意味や、文法事項の説明などです。
これらの事項は、模試や入試などでは直接問われることはほとんどありません。
ですが、意味や文法事項を完全に理解していないと解けない問題は出題されます。
つまり、定期テストで扱う細かい事項は、模試や入試で問われる基礎になっているのです。
定期テストでこれらの問題に応えられていない場合、基礎を固められていない危険性があります。
基礎が固まっていないと、模試や入試でも思わぬところでミスをしてしまうでしょう。
このようなミスを防ぐため、定期テストで扱われる細かい事項にも対処できるようにしましょう。
上記の通り、模試の形式に慣れていると、点数が上がりやすくなります。
とはいうものの、その形式だけを得意になるのは危険です。
たしかに、本番の問題には過去問と似たような形式が現れることがあります。
しかし、必ずしもその傾向に沿った問題が出題されるわけではありません。
ある年に突然、形式の傾向が変わることもあり得るのです。
たとえば、前年までは出題のなかった記述式問題が突然出題されたとします。
もし、そのような状況になった場合、「形式」に囚われて勉強していた人は、対処が難しくなるでしょう。
逆に、模試と定期テストの両方で点数が取れていた人は、さまざまな問題形式に触れてきています。
そういった人は、記述式問題が出題されても、いつものように対処すればよいだけなのです。
模試が良いからと言って定期テストの勉強をおろそかにしていると、思わぬところで足をすくわれるおそれがあります。
模試の方が定期テストよりも難しいとされますが、大は小を兼ねるとは限りません。
それぞれが別の目的に役立つと考える必要があります。
定期テストには、
という3つの役割があることを理解しておきましょう。
関連