中高一貫校「物理」の定期テスト&大学受験で高得点を取るためのおすすめ問題集5冊
いざ理系に進んだものの、定期テストで物理の点数が全然とれない……。
中高一貫校の教師として、物理の難しさに苦しむ多くの生徒を見てきました。
中高一貫校の定期テストは一般的に難度が高く、生半可な勉強は通用しません。
また、物理は教科特性上、点数が安定するまで苦労する教科です。
ですが一方で、諦めずに学習を続けることで、着実に物理を得意教科にした生徒も多くいます。
中高一貫校の物理の定期テストで高得点をとるための方法と、オススメの問題集5冊を、現役教師の視点から詳しく解説します。
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このページの目次
中高一貫校の物理の定期テストは基礎力だけでは通用しない
中高一貫校の物理の定期テストの難易度は大学入試レベル
中高一貫校の定期テストは、公立の学校に比べ明らかに難易度が高いです。
授業進度がはやいことによる試験範囲の広さはもちろん、問題自体も標準レベル以上のものが多く出題されます。
基礎を終わらせただけでは手も足も出ないような実戦問題を前に、失点の連続。
「物理は難しい」「物理は苦手だ」
無意識のうちに物理を避け、ますます物理ができないという悪循環に陥ります。
でも、大抵の場合は、勉強のやり方が間違っているだけなのです。
物理は最初がつらいが伸びしろは大きい!
正しい勉強法をしているのに定期テストの点数がなかなかとれない……。
そんなお子さんもいらっしゃるでしょう。
そのケースは、物理の科目特性が原因です。
現行の入試制度では、物理か生物のどちらかを選択するというパターンが多いかと思いますので、物理と生物を比べてみましょう。
生物は、暗記要素の強い科目です。したがって、勉強をすればするほど点数に結びつきやすく、勉強の成果を強く実感することができます。
一方で、物理は数学に近く、思考力が試される科目です。公式や定義を覚えたとしても、それを問題ごとの設定に落とし込み、適切に使いこなさなければなりません。
慣れるまでに時間がかかり、勉強をしてもなかなかできるようにならないと感じてしまいます。
高得点をとりやすいのは実は「生物」ではなく「物理」
ですが、大学の記述試験などで高得点をとりやすいのはどちらなのかというと、実は生物ではなく物理です。
生物も最終的には実験問題などで思考力が試されることになりますが、入試本番では初見の実験が出題されることが多く、どうしても失点を重ねてしまいます。
物理は、初見の条件設定が出題されたとしても、公式や定義を使いこなす力さえついていれば、難なく対応できることが多いのです。
定期テストでも、同様のことがいえます。
習いたての状態で受ける定期テストは、物理の科目特性を考えると、なかなかに強敵です。
ですが、正しい勉強法を用いて十分に対策すれば、物理は高得点が狙える科目でもあるのです。
国公立大学二次試験レベルを意識した勉強を!
中高一貫校の物理のテストで高得点を狙うには、少なくとも標準レベル以上の実力をつけておく必要があります。
重要なのは当然アウトプットですから、
基礎レベルの問題集
↓
標準レベルの問題集
↓
応用レベルの問題集
の順に仕上げていきましょう。
1周目で、できた問題に○、できなかった問題に△や×をつけておき、2周目以降で△×の問題に取り組みます。解けた問題には○をつけましょう。
問題集を周回し、全ての問題に○がついたら完成です。
物理の定期テストで高得点をとっている中高一貫校生のほとんどは、試験範囲について、少なくとも標準レベルの問題集を2~3周しています。
逆に、点数が伸び悩んでいる生徒は、標準レベルの問題集を1周しかしていなかったり、基礎レベルの問題集の途中で力尽きているというパターンが多いです。
教科書準拠問題集を仕上げて基礎力をつけよう!
まずは、基礎をしっかり押さえるところからです。
教科書を熟読し、内容を理解しましょう。
インプットが終わったら、アウトプットに移ります。
『セミナー物理』(第一学習社)など、学校指定の教科書準拠問題集を最低3周はして完成させてください。
二次試験レベル対応の問題集3冊。
標準力を養成しよう!
さて、基礎が固まればいよいよ標準レベルの問題演習です。
標準レベルの問題演習がどこまでできるかによって、定期テストの点数が変わってきます。
下記に挙げる問題集のいずれかを、最低3周しましょう。
オススメの問題集は3つです。
1つめは、『良問の風』(河合出版)です。
標準レベルから難関国公立大学二次レベルまでを広くカバーする、良問揃いの問題集です。
解説が非常に充実していて、別解が豊富に記載されていますので、さまざまな解法や視点を学ぶことができます。
2つめは、『重要問題集』(数研出版)です。
レベル帯は『良問の風』とそこまで変わりませんが、問題文が長い設問が多い分、より本格的な仕様になっています。
解説では、基礎事項の計算過程が省略されている部分が散見されるため、解説を読んでもよくわからない、という場合は、その分野の基礎力が不足している可能性が高いでしょう。
難易度別にA問題・B問題にわかれていますが、しっかりB問題まで完成させることをオススメします。
3つめは、『体系物理』(教学社)です。
上記2冊に比べると易しめの問題が多く、入試標準レベルの入門書ともいえます。
ただ、解説がそこまで詳しくはないので、物理が得意でない人が独学で完成させるのは少々厳しいかもしれません。
物理が得意な人や、物理が得意な人のサポートを受けられるのであれば、ぜひ手に取ってみてほしい一冊です。
『体系物理』を完成後、下記の『名門の森』ではなく、『良問の風』や『重要問題集』に移行するというのも手です。
応用力をつけるなら上位問題集『名門の森』2冊に挑戦
物理を得意科目にし、中高一貫校の定期テストで超高得点をとりたい。
そのような場合にオススメなのが、『名問の森 物理[力学・熱・波動Ⅰ] -四訂版-』(河合出版)と『名問の森 物理[波動II・電磁気・原子] -四訂版-』(同)の2冊です。
単科大学医学部受験にも対応可能な有名シリーズで、少し奇をてらったような難問も収録されています。
ただ、他教科の勉強もあるなかで、定期テスト対策としてこの問題集まで手を出せる人は少ないでしょう。
どちらかといえば大学入試対策として、得意分野の伸長や苦手分野の補強に使用してみてはいかがでしょうか。
プロのサポートを受けて物理を得意教科にしよう
最初の停滞期をプロのサポートで乗り越える!
思考力が問われる物理は、壁を乗り越えるまでは成績が停滞し、壁を乗り越えたとたん一気に伸びる科目です。
しかし、この壁を越えるというのが非常に難しいのです。
独力で壁を越えようとして、心が折れてしまった生徒も数多く目にしてきました。
厳しいようなら、積極的にプロのサポートを受けることを検討してください。
思考の道筋や要点を丁寧に教わることで、一気に視界が開けることもあるのです。
集団指導塾は物理が得意な生徒が行くべき場所
プロのサポートのひとつに、集団指導塾があります。
ただ、集団指導塾に通うことで、定期テストの点数がアップしたり、苦手な物理が得意教科になった例を正直あまり見たことがありません。
集団指導塾で成績を伸ばす生徒というのは、やはりある程度物理ができる子たちです。
集団指導塾は、独自の教材を用いて独自のカリキュラムで指導をします。
物理が得意な生徒であれば、塾の良教材をうまく吸収しながら、標準~応用力を効率的に養成することができるでしょう。
しかし一方で、物理の壁を越えることができておらず、停滞期にいる生徒の場合はどうでしょう。
塾の教材レベルが合えばよいですが、大抵はミスマッチをおこしてしまいます。
そして、ひとたびついていけなくなると、集団指導の性質上、授業進度の融通がきくこともなく、一気に厳しくなってしまうのです。
また、前提として、定期テストの範囲と塾のカリキュラム進度がミスマッチであることも多くあります。
定期テストで高得点をとるなら個別指導がオススメ!
個別指導の最大の魅力は、お子さんの学習状況に合わせた指導を受けることができる点です。
つまずいているところをピンポイントでフォローしてもらうことで、高い学習効果が望めます。
やるべきことは、
教科書準拠問題集
↓
『良問の風』or『重要問題集』or『体系物理』
↓
(『名問の森』)
を用いたアウトプットです。
定期テストで物理にかけられる時間は限られています。
限られた時間を有効に使う意味でも、プロのサポートで疑問点をその場で解消し、効率のよい学習を進めることをオススメします。
中高一貫専門塾WAYSのノウハウなら定期テストで物理が得点源になる!
最後に、中高一貫校の定期テスト対策に特化した指導を行う個別指導塾WAYSを紹介します。
WAYSが中高一貫校の定期テストの点数を飛躍的に伸ばせる秘訣は、次の2つです。
90分の指導時間のあとに30分の復習をいれ、さらに次回授業の冒頭に確認テストを行うことで、学習内容の定着を徹底します。
取り組むべき問題集を無理なく3周できるように、お子さんに合った学習計画を立て、進捗を確認しながら伴走します。
WAYSで教科書準拠問題集→『良問の風』or『重要問題集』or『体系物理』(→『名問の森』)をこなし、物理を得意科目にしてください。
中高一貫校の難度であっても、苦手を得意に変えることのできるノウハウと実績が、WAYSにはあります。
WAYSのノウハウをもっと詳しく知りたい方は下記の記事を合わせてご覧ください。
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投稿者プロフィール
- 中高一貫校に勤めて10年になる中堅教師。卒業生を3度送り出し、中学生・高校生問わず指導経験が豊富です。自身も中高一貫校出身なので、中高一貫校のことを知り尽くしています。勉強に苦しむ生徒に向き合い、試行錯誤をする日々。そんな教師生活から得られた知見をお伝えし、全国の子供たちの力になれたらと思います。
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