大学受験に「プログラミング」!?新教科「情報Ⅰ」の学習内容と勉強法


2022年度に入学した高校1年生から、新教科「情報」が新たに加わりました。
これにより、2025年1月に実施される共通テストに「情報Ⅰ」が加わることが発表されています。

「情報Ⅰ」は、プログラミングの内容も含まれており、すでに苦手意識をもっている人もいるのではないでしょうか?

この記事では、新教科「情報Ⅰ」の内容や共通テストの変更点、大学受験ではどのような問題が出題され、どのように対策すればよいのかについて、現状分かっている範囲でご紹介します。

そろそろ大学受験を考えているものの「情報Ⅰ」について、過去問もなくどのように対策すればよいか悩んでいる人は、参考にしてください。

大学受験に「プログラミング」?受験科目はどう変わる?

2025年1月の共通テストより「情報Ⅰ」が新教科として加わります。

2022年4月に高校1年生になった学年から授業は始まっており、1年生もしくは2年生の授業で「必修科目として習った」「今習っている」という人もいるでしょう。

まずは改めて「情報Ⅰ」の内容と、共通テストが今後どのように変更になるのか確認しておきましょう。

共通テストは5教科から6教科に

これまで国公立大学を受験する場合、多くの大学では5教科7科目もしくは8科目が基本でした。
しかし、2025年1月に実施される共通テストからは、そこに「情報Ⅰ」が加わり6教科8科目となる予定です。

1科目増えるため、国公立大学志望の人は、その分負担が増え、対策に苦労することも予想されます。

共通テスト以外の国公立大学の二次試験や私立大学の一般選抜では、情報Ⅰをどのような科目として扱うかまだ明確になっていません。

例えば、理系であれば「社会」の代わりとして、文系であれば「理科」に代わる科目として扱われる可能性もあります。
ただし、まだこれは予想の範囲を超えていないため、今後の各大学の発表に注意しましょう。

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新教科「情報Ⅰ」とは

高校の情報の授業は「情報Ⅰ」「情報Ⅱ」とありますが、共通テストで出題されるのは、必修科目である「情報Ⅰ」の分野です。
情報Ⅰは次の4つの内容を学びます。

学習項目 内容
情報社会の問題解決 情報社会の基本的な知識と問題点、その解決法について
コミュニケーションと
情報デザイン
メディアやコミュニケーション、情報デザインについて
コンピュータと
プログラミング
コンピュータの仕組みやプログラミングについて
情報通信ネットワークと
データの活用
コンピュータネットワークの仕組みや情報システム、
データの分析など活用法について

これらのジャンルは、非常に奥深いうえに毎年必ず新しい技術が出てきます。
そのため、大学受験用に勉強するのであれば、常に最新の知識を身に付けておかなければなりません。

さらに、基礎問題以上になると思考力も求められます。
大学受験で高得点を目指すのであれば、より細かい分野まで覚える必要があるでしょう。

【大学受験】共通テストの「情報Ⅰ(プログラミング)」はどのような問題が出題される?

では具体的に、共通テストの「情報Ⅰ」では、プログラミングを含めどのような問題が出題されるのでしょうか?
「独立行政法人大学入試センター」のホームページには、情報Ⅰのサンプル問題が掲載されています。
大問は以下の3つです。

内容
大問1   ・ITに関する知識を幅広く問う問題
大問2   ・アルゴリズムやプログラミングに関する問題
  ・プログラミング言語というよりは日本語の解説や図を読み取る力や、
   プログラミングをする中で「こうしたらどうなる」と、予測する力が求められる
大問3   ・データ分析の問題
  ・提示された図を見ながら、それぞれの関係性を把握し答えを導き出す

あくまでもサンプル問題のため情報Ⅰのすべてを網羅した内容ではありませんが、問題の難易度としてはプログラミングを一からできるほどの知識は求めていないようです。
提示される情報をもとに回答を導き出す思考力や読解力が求められる問題となりそうです。

大学受験用の「情報Ⅰ(プログラミング)」の勉強法

では、どのように大学受験用にプログラミングの勉強をすればよいのでしょうか?

共通テストで使用されるプログラミングの言語は「DNCL」です。

PythonやJavaScriptといった言語を習った人は「何それ?」と思うかもしれませんが、実は「DNCL」は学校では習わない共通テスト用に作られた言語です。
実際、プロのエンジニアやプログラマーも使用しません。

全国の高校で使用されている教科書は複数あり、それぞれ異なる言語を使用しています。
テストで一つの言語に特化してしまうと不公平になってしまうため、DNCLという新しい言語を共通テストでは採用しています。

このことからも、教科書をしっかり覚えているだけでは、共通テストで高得点を取るのは、難しいでしょう。

参考書や動画で基礎力を身に付ける

まずは、基礎を身に付ける必要があります。

残念ながら、現状ではまだそれほど「情報Ⅰ」に関する参考書や問題集は発売されていません。

数冊ある中でおすすめなのは、「学校で習っていなくても読んで理解できる 藤原進之介のゼロから始める情報I(KADOKAWA)」です。
情報Ⅰが苦手な人でも分かりやすく、初歩的な内容から詳しく解説されています。

また、YouTubeで情報Ⅰに関する動画を見るのもおすすめです。
こちらは、専門の方が詳しく解説している動画が多くあるため、自分で分かりやすいものを見つけてみましょう。

一通り理解できたところで、問題集や予想問題に取り組みます。
今後、多くの問題集が発売されることが予想されるため、自分に合った1冊を見つけてください。

実際にプログラミングしてみる

プログラミングを覚えるには、実際に自分で試行錯誤しながらプログラミングを組むのが効率的です。

先ほどご紹介した「学校で習っていなくても読んで理解できる 藤原進之介のゼロから始める情報I」は、Googleのサイトを使って、自分自身でコード入力をし、その結果がどうなるか見られるようになっています。
このような、参考書のオプション機能を活用するのもおすすめです。

プログラミングの学校に通った方がよいのではと心配になる人もいるかもしれませんが、共通テストで得点することだけが目的であれば、そこまでする必要はないでしょう。

まとめ

2025年1月の共通テストから「情報Ⅰ」が科目に加わり、プログラミングが大学受験で出題されるようになります。

情報量が少なく、どのような問題が出題されるのか不安な人も多いでしょう。
現状では、共通テストで一からプログラムを組むほどの技術は求められないのではないかと予想されています。

今後、新しい情報や参考書・問題集も出てくるはずですので、こまめにチェックしておきましょう。

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