4プロセスは使いづらい?効果的な使い方を塾講師が徹底解説!

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4プロセス」は数研出版から学校教材用として出されている問題集です。

数学の補助問題集として使っている(または使わされている)人は多いのではないでしょうか。

そして中には、「4プロセスが嫌いだ!」と言う方もいるでしょう。

しかしそれは、4プロセスの真価、というか本来の使い方ができていないがゆえ生じる嫌悪です。

今回はそんな4プロセスのレベルや使い方などについてお話していきます。

4プロセスのレベル

4プロセスの難易度については、数研出版が明確に定義しています。

「学習の基礎~入試の中級最初」(参考:レベル表 数研出版)

言い換えると、学校授業の基礎から入試の導入くらいといったところでしょうか。偏差値で言うと45~55くらいだとでしょう。

もう一つ有名な問題集「4ステップ」と比べると、やや低いレベルといえます。

とはいえ、これだけ広いレベルが対象となっていると初学者には辛い部分もあるでしょう。

簡単な問題もあれば、難しい問題も混じっている、という総合問題集共通の特徴ともいえます。

「4ステップ」の特徴や勉強法については、こちらの記事で詳しく解説しているので併せてご覧ください。

4プロセスの特徴

演習量

4プロセスの最大の特徴はその問題数の多さです。

解説を軽くしている分、問題を多く収録しています。

そのため、得意な人はどんどん進めるような作りになっています。

4段階レベル

先ほど述べたように、4プロセスのレベルは広範です。

4段階レベルで分けられた問題が収録されているからです。

具体的には、

  • A問題(教科書例題レベル)
  • B問題(教科書標準レベル)
  • 応用問題(教科書発展レベル)
  • 総合演習(入試入門レベル)

の4段階になっています。

徐々にレベルが上がっていくため、段階的な学習ができます。

解説

正直、解説は簡素、悪く言えばわかりづらいです。

そしておそらくこれこそが、4プロセスが嫌われる根幹になっています。

とはいえ、これは仕方のないことです。

なぜなら、4プロセスは教科書と授業の内容を前提に作られた問題集だからです。

教科書で理解した内容を何度も繰り返して定着させることが目的のため、教科書の理解が前提なのです。

4プロセスのジレンマ

4プロセスは無意味?

4プロセスのレベルは偏差値45~55程度、すなわち中堅レベルです。

しかし、少ない解説を理解するには、教科書の内容を理解している必要があります。

教科書レベルを理解しているというと、(学校にもよりますが)偏差値55以上は必要でしょう。

つまり、4プロセスは、要求するレベルと扱っている範囲がほとんど重ならない問題集になっているように思えます。

使う人の需要と供給が一致していないので、ジレンマに陥った奇妙な問題集に見えてしまうのです。

これも、4プロセスが非難される理由なのかもしれません。

4プロセスの意味

4プロセスは無意味な本ではありません。

たしかに、先ほどの論理だと、どの層が使えばいいかわからない意味不明な参考書となります。

しかし、実はこの論理には欠陥があります。

それは偏差値を不動のもの、変わらないものと考えていることです。

教科書レベルを理解している人の偏差値は55以上というのは確かです。

ところが、これ位のレベルの人が、はたしてそのまま55以上をキープできるでしょうか。

次の範囲に進んで時間が経ってしまえば、理解したことを忘れていく一方なのではないでしょうか。

とすると、教科書レベルを理解している状態というのを保ち続けることが必要になります。

そこで活躍する問題集が4プロセスなのです。

4プロセスの使い方

ここからは、4プロセスの使い方について述べていきます。

前提

まず、4プロセスに取り組むうえで、教科書や授業レベルの内容の理解は必須です。

そして、使用目的としては、この理解度を演習によって保ち続けることです。

これらのことを念頭におきながら、演習に入りましょう。

取り組むタイミングと方法

取り組むタイミングは当然、授業や教科書を理解した後です。

理解してから遅くとも3日以内には4プロセスに取り組みましょう。

あまり間隔をあけすぎると、目的である理解度キープはできなくなります。

方法についてですが、せっかく4段階にわかれているので、これに沿って学習していくという形です。

ただ、問題量が多いので、時間がなく得意な分野を学習する場合、A問題は飛ばしましょう。

解説を見てもわからなかったら

4プロセスの解答解説は、人によっては簡素に感じられます。

そのため、応用問題になってくると、回答例を見ても「どうしてそうなるの?」という疑問がわいてくる場合があります。

そうした場合は、学校の数学の先生に聞いてみましょう。

授業と併用して使うように作られているので、先生も授業に合わせた解説をしてくれるはずです。

ただし、A、B問題の解説を見ても内容がわからない場合は、そもそも授業を理解できていない可能性があるため、もう一度教科書理解に努めましょう。

教科書レベルの理解

「教科書レベルを理解できていない」や「偏差値がまだ足りていない」と思う人は、4プロセスに取りかかるのをいったんやめてください。

理解できないため、数学を嫌いになってしまう可能性があります。

そんな人は、先に教科書レベルの理解に取り組む必要があります。

とはいえ、すでに終わってしまった授業は取り戻せないで、別の参考書で補いましょう。

レベルとしては「白チャート」や「基礎問題精講」などの、基礎レベルかつ解説が詳しいものがおすすめです。

基礎レベルの参考書を仕上げたうえで、4プロセスを「理解度を定着させる」という目的の下、学習を開始しましょう。

WAYSで『4プロセス』対策を行い、成績アップさせた事例を紹介

中高一貫校専門 個別指導塾WAYS」は、中高一貫校の授業、および定期テスト対策に特化した専門塾です。

成績が低迷してしまっている中高一貫校生の82.9%の成績UPを実現しています。

WAYSでは『4プロセス』を用いた指導も行っております。

問題集や参考書の使い方から指導しているので、「勉強の仕方がわからない」お子さんでも、自分に合った勉強法を身につけることが可能です。

成城中学校3年生|代数 26点(60点満点)→ 56点(60点満点)

高校数学の学習に『4プロセス』を使用している生徒の例です。半年で30点の成績アップを実現しました。

この生徒は部活動が忙しいのにもかかわらず、1つの問題に時間をかけてしまう傾向があったため、効率よく学習する方法を身につける必要がありました。

WAYSでは、次のような対策を行いました。

  • 問題が解けずに悩んだら時間を使いすぎず、すぐに先生にヒントをもらう
  • 解答を見てどういうことかを考えて学習する

「テスト範囲全てを、しっかり」解くサイクルができるようになり、定期テストでは30点の大幅アップを達成しました。

大妻中野高校1年生|数学(代数) 12点 → 69点

『4プロセス』のA・B問題に的を絞り、反復演習を徹底したことで、5ヶ月で57点の大幅アップを実現した事例です。

この生徒は部活との両立で学習時間が確保できず、入塾前は頻出問題への取り組みが不十分なまま定期テストに臨んでいました。

WAYSでは、次のような対策を行いました。

  • 『4プロセス』の基本〜標準問題に的を絞り、演習量を確保するために2周以上の反復を徹底
  • わからない問題は指導時間中に積極的に質問し、その場で理解を完了
  • 120分の演習中心の指導を通じて、学習習慣を定着

これにより、数学の点数は平均点を大きく上回る69点まで上昇。学習法と演習量の両面から成果につながった好例です。

まとめ

ここまで4プロセスについて解説しましたが、この参考書の特性は以下の一文に要約できます。

・4プロセスは数学の力をキープするために使用する

この目的は限定的であるため気づきにくく、従ってこの参考書が嫌われる所以となっています。

逆に使用の目的を踏まえていれば、役立つ問題集になってきます。

ぜひ、見捨てないであげてください。

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中高一貫校専門 個別指導塾WAYS 編集部
中高一貫校生の定期テスト対策から大学受験・内部進学までをトータルサポートする個別指導塾。
中高一貫校用教材に対応することで各中高一貫校の定期テストの点数に直結した指導を行います。
低料金で長時間指導が受けられるため、家で勉強できない中高一貫校生でも塾の指導時間内で成績を上げることが可能です。
英語、数学をメインに指導を行っています。

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