中高一貫校に合格したら? 私立中学生のための「入学準備」事典

中高一貫校の教室

中学受験を突破したら、中高一貫校入学までに、どのような準備をしておけばいいのか、500校以上の中高一貫校の指導実績がある専門塾が、徹底解説します。

入学する学校から指定された課題以外に、勉強を先取りしておく必要はありません。

ただし、小学校までとは「あたりまえ」の内容が変わり、自主的に家庭学習に取り組む必要が出てきます。しっかりと難度の高い授業・定期テストについていけるよう、親子ともども頭を切り替える準備をしておきましょう。

進学に強みを持つ中高一貫校の教育システムの特徴

入学準備に何をすべきかを正しく理解するために、中高一貫校とはどのような場所なのか、正確に知っておきましょう。

中高一貫校の主なメリット

中高一貫校での指導歴30年のベテラン教師の指摘では、中高一貫校の主なメリットを次のように紹介しています。

  1. 大学受験に有利なカリキュラム
  2. 競い合える友人・憧れの先輩の存在
  3. 大学受験のスケジュールに最適化した学校行事
  4. 充実した大学推薦制度

進学系中高一貫校の最大の特長は、英数を中心に中高6年間の学習を5年間で終えてしまう先取りカリキュラムでしょう。

大学入試の演習をする時間的余裕が生まれるほか、授業や定期テストの内容そのものが、大学入試レベルのため、学校の勉強にしっかりついていきさえすれば、志望大学合格へつながっていきます。

また目標にできる先輩の存在も魅力です。自分もあのようになりたい、と具体的な目標が持てれば、学習に向かう意欲も大きく違ってきます。

指定校推薦の枠が多い傾向なのも、魅力の一つです。同級生のレベルが高いため、校内での競争に勝つのは大変ですが、一般的な公立高校よりも大学入学の間口は広いと見ることができます。

中高一貫校は大学受験に有利|先取りカリキュラム・友人関係・推薦制度などを紹介

中高一貫校のデメリット

逆に、メリットの裏返しで、デメリットも存在します。

  1. 必ずしも希望通りの進路に進めるわけではない
  2. 6年間を同じメンバーで過ごすため、人間関係が狭くなる
  3. 受験に対応するための様々な取り組みで実は忙しい
  4. 授業料以外も含めてもやっぱり費用がかかる

まず何と言っても、課題になりやすいのが、成績の低迷です。

授業の進みが速いうえにテストも難しく、なおかつ同級生のレベルが高いとなると、成績が下位に低迷したまま自信を失い、抜け出せなくなることがあります。

中高一貫校の落ちこぼれ「深海魚」からの復活には自己肯定感アップが大切

学校の学習にしっかりついていくためには、学校外での自主的な勉強(宿題、テスト勉強、復習)等が欠かせません。後ほど詳しく解説します。

多感な年代に人間関係が大きく広がらないのは、長い人生を考えたときに、デメリットになりえます。学校外で世界を広げられる機会を用意してあげる、などの対策は必要でしょう。

そしてお子さん・家庭両面の負担です。

お子さんは、学校内外を問わず、かなり強度の高い勉強をし続ける必要があります。万が一、「中学受験が終われば楽になる」などと話していた場合は、燃え尽き症候群や、反発から勉強に気持ちが向かわなくなる、などの可能性が考えられます

中学受験後の燃え尽き症候群をから子どもを復活させるには?

また金銭負担は、事前に調査をされていると思いますが、やはりそれなりのものです。

文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」によると、私立中高一貫校の6年間の学校教育費は、平均で約541万円。公立中高の6年間だと約133万円ですので、大きな差があります。

中高一貫校のデメリット4選

勉強と部活の両立を成功させるポイント

中高一貫校に入学後、部活動をするつもりの家庭は、勉強に使える時間が、部活なしの生徒に比べるとどうしても減ってしまう事実に注意し、準備をしておきましょう。

勉強と部活の両立は、

  1. 集中力と体力がつく
  2. 目標から逆算して「今、何をするべきか?」を考える癖がつき、受験に成功しやすい
  3. コミュニケーション能力を磨き、自分のキャリア形成に役立つ

などの明確なメリットがありますので、お子さん本人に意欲があるのであれば、取り組む価値があります。

ただし成績が思うように上がらない場合は、部活動の雰囲気をよく見極める必要があります。

進学校の部活には、勉強と両立するのが当たり前という雰囲気があり、このようなケースでは、応援しつつできるサポートをし、見守るのがベスト。

しかし、競技最優先であったり、成績下位層が集まりがちでダラダラしている雰囲気があったりする場合は、雰囲気に流されて勉強しないだけの可能性があります。

このようなケースでは、日常の中で勉強する機会を作ってあげるために、学習塾の活用が選択肢となります。

詳細は次の記事で解説していますので、部活動をさせるつもりの場合は、ぜひご覧ください。

勉強と部活の両立を成功させるポイントと親のサポート方法

中高一貫校の入学準備ガイド

中高一貫校は学校外での勉強=家庭学習が不可欠なシステムになっている

中高一貫校のメリット、デメリットで紹介したとおり、進学に強みを持つ中高一貫校では、大学入試を意識したカリキュラムを採用しているため、授業進度が早く、テストも難しくなっています。

まず授業進度を早くできるのは、学習指導要領に則って授業を進める公立校に比べ、基礎事項にあまり時間を使わないためです。

基礎事項を万全にする勉強は、生徒の自宅学習に委ねられています。

難しい問題を解くためには、基礎を万全にしたうえで、習った知識で実際に問題を解く「演習」を重ねる必要があります。

問題集ならば最低3周、できれば5周と、何回繰り返せたかどうかで、テストの点数が大きく左右されます。

学校からの宿題・課題はもちろん、テスト勉強での問題集周回、自主的な授業の復習での問題集周回など、家庭学習でしっかり取り組む必要があります。

中高一貫校では、授業を受けているだけでは成績は上がりません。家庭学習が絶対に必要である事実を理解しましょう。

中高一貫校の授業の対応には家庭学習が不可欠

中学受験後に勉強しなくなる2つの原因

中高一貫校では家庭学習が不可欠なのですが、入学後に勉強をまったくと言っていいほどしなくなる例が見られます。

原因の一つは、小学校から中学校へ進級した環境の変化についていけなくなるためです。

小学校時代は、少量の宿題こそ出るものの、授業を受けただけでテストを受けるのが普通でした。

しかし中学からは、テスト範囲が指定され、準備期間が与えられて、試験に臨むことになります。

テスト勉強をしなければならない、という考えがないために、成績が低迷してしまいます。小学校と中学校はまったく違うのだ、という事実を、親子ともに理解し、お子さんと事前によくコミュニケーションしておきましょう。

また「遠距離通学、部活などで疲れて勉強する気にならない」「YouTubeやSNSで時間を浪費してしまう」「燃え尽き症候群や不本意入学でやる気を失う」といった例もあります。

原因の二つ目は、スタートダッシュに失敗してしまい、成績が低迷する自分に自信を失ってしまったり、勉強がわからないためにやる気を失ってしまうケースです。

中高一貫校はこういうところで、このような勉強が必要だと最初からわかっていれば、このような失敗はしないで済みます。入学準備が大切ということです。

中学受験後に勉強しなくなる原因を歴30年の教師が解説

中学受験が終わった後の過ごし方ガイド

入学準備として、学習面では次のことを行いましょう。

  1. 学習習慣の維持(確立):毎日1時間程度の勉強を継続する
  2. 英語と数学の勉強:先取り学習よりも基礎の再確認が大事
  3. 学校から指定された入学前課題に取り組む

何よりも大切なのは、中学受験のために取り組んできた勉強の継続です。

生活の中に勉強時間を組み込み、「勉強するのが当たり前」の状態で入学を迎えられるように、環境を整えてあげてください。

学校から指定された入学前課題以外に、先取りで勉強をする必要はありません。

英語で言えば、ペンマンシップ(英習字・運筆)、フォニックス(発音と文字の関係性を学ぶ音声学習)の練習程度で十分です。

中高一貫校の中学生のための英語先取り学習

生活面では、睡眠・勉強開始・就寝の3つを固定し、リズムを整えておきましょう。また、通学、スマホ、部活や習い事などについても、必要性を検討したり、ルールを決めたりしておきましょう。

保護者の準備としては、まず早めに、入学する中高一貫校の進学実績を把握しておくといいでしょう。

例えば、早慶に10名の進学実績なら、早慶合格には、10番以内を目指さなければいけない、と目標が明確になります。

指定校推薦や、附属高校なら内部推薦(学部の枠)の把握も重要です。調査書で学校の成績が選抜基準となりますが、高校1年生の成績から記載されます。

急に成績を上げることはできないので、中学時代からの準備が必要です。

中学受験が終わった後の過ごし方ガイド

中高一貫校への入学準備としての学習塾の必要性

中高一貫校への入学準備として、学習塾に行かせる必要は必ずしもありません。

判断基準は、入学前および入学後に、自主的に家庭学習ができるかどうかです。

中学受験までは、多くの家庭で、中学受験用の学習塾に通って勉強をしていたはずです。

しかし中学受験に合格後、学習塾に行かなくなり、自分で勉強に取り組めないようなら、紹介してきたとおり危機感を持ったほうが良いでしょう。

【中高一貫】新中1が春期講習に行く2つの理由|難度の高い授業に備えよう

中高一貫校入学準備専門!WAYSの春期講習

私たち「中高一貫校専門 個別指導塾WAYS」は、中高一貫校の難度の高い授業についていき、定期テストで高得点を取れるようにサポートすることを得意とする、専門塾です。

500校以上の中高一貫校の指導実績があり、学校ごとに異なるカリキュラムや使用教材、定期テストのデータをシステムで一元管理していますので、お子さんが通う中高一貫校にも、しっかり対応できます。

400件以上の成績アップ事例を公開しています。左下の虫眼鏡マークより、「成績アップ 学校名」等のワードで検索をしてみてください。お子さんが通う中高一貫校の成績アップ実績が見つかるはずです。

WAYSは、完全オーダーメイドの個別指導塾です。春期講習も、お子さん一人ひとりの課題や、目標に合わせてカスタマイズ可能です。

無料で「基礎学力チェックテスト」を受けられますので、小学生までの基礎の穴を発見して、中高一貫校入学に備えることができます。春期講習の詳細は次のページでご確認ください。

※予約枠には限りがあります。お早めのご予約をおすすめいたします

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中高一貫校専門 個別指導塾WAYS 編集部
中高一貫校生の定期テスト対策から大学受験・内部進学までをトータルサポートする個別指導塾。
中高一貫校用教材に対応することで各中高一貫校の定期テストの点数に直結した指導を行います。
低料金で長時間指導が受けられるため、家で勉強できない中高一貫校生でも塾の指導時間内で成績を上げることが可能です。
英語、数学をメインに指導を行っています。

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