大学受験勉強に使える歴史漫画3選|漫画で勉強して大丈夫?考え方のポイントも解説
大学受験の勉強に、歴史漫画を活用している高校生は、少なくないようです。
学習には「興味を持つ」ということが非常に重要で、その観点から漫画は優れたツールであるためです。
漫画は原則としてフィクションという事実を念頭に置いた上で、歴史の流れをつかんだり、重要人物の実績(誰が・何をしたか。それが後世にどのような影響になったか)をインプットするために活用しましょう。
このページの目次
大学受験に活用したい歴史漫画3選
集英社『学習まんが 日本の歴史』
20巻+別巻1巻からなる歴史漫画で、丈夫なハードカバー版と持ち運びに便利なコンパクト版があります。
集英社の歴史漫画は「受験」を意識した内容になっており、近現代史を重視する近年の受験日本史に対応しているのが特徴です。
最終巻にはテロや地球温暖化についての内容も取り入れられています。
コマ割りが大きめなので読んでいて疲れにくいことや、表紙の絵に有名漫画の作者を起用していることなども読者を惹きつける理由の一つです。
小学館『小学館版 学習まんが 日本の歴史』(旧・学習まんが 少年少女日本の歴史)
偏差値30から慶應大学に合格した「ビリギャル」も使っていたことで有名なロングセラーの老舗歴史漫画で、2022年12月に41年ぶりにリニューアルされました。
山川出版の教科書に忠実に対応している、22巻+2巻からなる漫画です。
情報量が非常に多く、大学受験に役立つ内容となっています。
22巻には平成の30年間の出来事が追加されているため、現代史にも対応できるというメリットがあります。
KADOKAWA「角川まんが学習シリーズ 日本の歴史」
本編16巻と別巻4巻の全20巻からなる歴史漫画です。
ページ数が多く情報量が豊富なため、大学受験の勉強に大いに役立ちます。
2022年に新たに追加された16巻には、東日本大震災や感染症拡大などの新しい情報についても書かれており、近代史対策にもおすすめです。
持ち運びしやすいソフトカバーで、さらにコンパクト版という装丁であるため、収納場所にも困りません。
大学受験の勉強に歴史漫画を使って大丈夫?「漫画」の捉え方
大手出版社の学習まんがシリーズは概ね参考にできる
漫画というと、子どもが読む娯楽であり、学習に使えるようなものではない、と考えられていた時代もありました。
漫画も小説も、エンターテイメントです。おもしろくなければ売れず、売れなければ出版ができないという経済合理性の影響を受けます。
漫画を学習ツールとして使用する場合に具体的に問題になるのは、作者の独自の解釈や、おもしろくするための演出が含まれている点です。
たとえば、歴史まんがに登場する歴史上の偉人が、怒ったり、泣いていたりしたとしても、それは物語をおもしろくするための演出であり、本当のところどうだったかはわかりません。
極端な話、売れるようにおもしろくするために、事実が曲解されているかもしれないわけです。
しかしながら、今回紹介した集英社、小学館、角川などの学習まんがシリーズは、「学習に使える」という点をウリにして、各社が力を入れて制作しています。
内容も最新の研究をいち早く反映するなど、各社がしのぎを削っています。
こうした観点から、大手出版社の学習まんがシリーズは概ね参考にしても問題ないだろうと考えられます。
興味を持てれば学習がはかどる
漫画も小説もフィクションであるという点には留意する必要があるものの、補って余りある利点もあります。
誰しも「やらなければいけない勉強」ははかどりません。
しかし、自分の趣味や、好きなことに対してなら、気がついたら夜中までネットで検索して読み漁ってしまった、というケースがあるはずです。
興味を向けられさえすれば、驚くほどの集中力を発揮し、たくさんの情報を吸収できるのが人間であり、この点において漫画は非常に優れています。
年表を見てもちっとも頭に入ってこない年号や出来事の暗記事項が、漫画で読めばすっと頭に入ってきます。歴史上の偉人も個性を際立たせて描かれるため、覚えやすいでしょう。
《ポイント》
ただ娯楽として消費するだけでは学習効果が低くなりがち。年号や用語に留意しながら読み進める、など目的意識を持って取り組むと、なお良いでしょう。
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