都立の中高一貫校のメリット・デメリットとは?効率的な学習法紹介
2022年現在、都立の中高一貫校は全部で10校あります。
どの学校も入試は高倍率で、入学するのは狭き門です。
「せっかく入学できたのだから、このまま順調に大学まで行ってほしい」
このようにお考えの保護者の方もいるのではないでしょうか?
しかし、都立の中高一貫校には、複数のメリットがある反面、過ごし方によっては、デメリットに感じる部分もあります。
そこで今回は、都立の中高一貫校のメリット・デメリットと、中だるみせず成績を伸ばす方法をご紹介します。
お子さんが学生生活を有意義に過ごせるよう、ぜひ参考にしてください。
このページの目次
都立中高一貫「併設型」と「中等教育学校」の違い
都立の中高一貫校は、全部で10校あります。
その10校は、「併設型」と「中等教育学校」の2種類に分けられます。
「併設型」と「中等教育学校」の特徴を確認してみましょう。
種類 | 学校 | 特徴 |
---|---|---|
併設型 |
|
|
中等教育学校 |
|
|
以前は、併設型の学校では、高校受験をして入学する生徒がいました。
しかし、令和3年度に富士高校・武蔵高校、令和4年度に両国高校・大泉高校、令和5年度には白鷗高校が高校受験廃止となり、中学からの入学者のみとなりました。
都立の中高一貫校のメリット
令和4年度の都立中高一貫校の入試倍率は、軒並み前年割れとなりました。
それでも、ほとんどの学校が4倍を超え、平均4.4倍となっています。
都立の中高一貫校が、私立の中高一貫校にも負けないほどの倍率を誇るのはなぜでしょうか?
それは、都立の中高一貫校には、さまざまなメリットがあるからです。
6年間継続的に教育を受けられる
併設型の中高一貫校が高校入試を行わなくなることで、都立の中高一貫校はすべての学校で、6年間全生徒が継続的な教育を受けられることになります。
その結果、授業をスピーディーに進められるようになります。
大学受験の勉強にも余裕をもって取り組めるでしょう。
都立でも学校ごとに特色がある
都立の中高一貫校では、学校ごとにさまざまな取り組みを行い、各校ごとに特色がみられます。
たとえば、「両国高校」や「桜修館中等教育学校」は、英語によるコミュニケーション能力向上を図る「英語教育研究推進校」に指定されました。
さらに、グローバル人材育成推進校「Global Education Network 20」として、「白鷗高校」「富士高校」「大泉高校」「小石川中等教育学校」「立川国際中等教育学校」「南多摩中等教育学校」「三鷹中等教育学校」が選ばれています。
将来的にも社会で活躍できる人材の育成を中学から力を入れて行える点は、大きな魅力です。
私立より学費を抑えられる
また、学費を私立校よりも抑えられることも、大きなメリットです。
私立校でも、保護者の年収額によって、授業料実質無償化となる制度が始まっています。
しかし、ここで無償化されるのは授業料のみ。
入学金や施設費・修学旅行の積立金といった費用は、負担しなければなりません。
都立と私立の負担額の差は縮まったものの、都立の方が費用を抑えられることに変わりはありません。
都立の中高一貫校のデメリット
都立の中高一貫校は、費用面・学習面で大きなメリットがあります。
ただし、デメリットがないわけではありません。
3つのデメリットを確認してみましょう。
学習の進度が速い
中高一貫校では、大学受験を見越した学習カリキュラムが組まれています。
そのため、高校2年の終わりごろには、中・高6年分の学習を終わらせ、大学受験対策に時間を使うことが可能です。
ほかの公立校よりも先取学習ができる点はメリットですが、その分スピーディーな授業についていけない生徒も出てきます。
授業の難易度が高い
都立の中高一貫校の授業は、進度が速いだけでなく、難易度が高いことも特徴です。
スピーディーな授業についていけないお子さんは、難易度が高いことでよりいっそう理解ができず、定期テストでもよい成績を残せません。
このように、中高一貫校で成績が最下位層の生徒のことを「深海魚」と呼びます。
一度深海魚になってしまうと、自分自身で這い上がるのは、かなりの努力が必要です。
中だるみしやすい
授業についていけないことや、高校受験がないといったことが理由で、中だるみしてしまうお子さんも毎年見受けられます。
成績が落ち込む→モチベーションが下がる→さらに成績が落ち込むという、負のループとなってしまう危険性もあります
学校の授業の速さや難易度はメリットにもなりますが、場合によってはデメリットになることもあるのです。
都立の中高一貫校で成績を伸ばすための学習法
都立の中高一貫校の授業スピードや難易度の高さは、デメリットではなくメリットと捉えることもできます。
これらの難点を味方につけることで、学力アップも期待できるでしょう。
では、どのようにすれば味方につけられるでしょうか?
ノートの取り方を工夫する
自主学習ももちろん大切ですが、何よりもまずは、集中して授業を受けることが重要です。
おそらく、小学校までの授業とは難易度も授業の進め方もまったく違うでしょう。
だからこそ、集中して取り組む必要があります。
ノートは、後から見返したときに授業内容を思い出せるような書き方を心掛けましょう。
板書だけでなく、新出語句の意味や先生の発言で重要だと感じたものなどは、こまめにノートにメモしておきます。
予習・復習に力を入れる
授業と連動して、予習・復習にも力を入れます。
予習・復習を毎日行うことで、自主学習を習慣化できます。
予習は、教科書を音読することから始めましょう。
慣れてきたら、分からない単語を調べることや、英文を訳す・問題を解いてみるなど科目ごとに対応します。
復習では、再度教科書を読むことや、学校の宿題・問題集を解き、知識を定着させましょう。
自分に合った学習方法を見つける
もうひとつ、効率的な学習をするために必要なのが、自分に合った学習方法を見つけることです。
たとえば、単語の暗記は、「書いて覚える」「読んで覚える」「見て覚える」方法などがあります。
どの方法が自分にとって最も覚えやすいのかを知ることで、効率のよい勉強ができます。
いろいろと模索しながら、自分に合った勉強方法を見つけましょう。
まとめ
都立の中高一貫校は、費用面・学習面において、さまざまなメリットがあります。
ただし、しっかり自主勉強を進めなければ、授業スピードや難易度の高さについていけなくなってしまいます。
予習→授業→復習を習慣化し、中だるみしないように努めましょう。
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投稿者プロフィール
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英語、数学をメインに指導を行っています。
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