偏差値の低い私立中学でも行く意味はある!私立の優位性&転校時の高校受験負担を解説

落ち込む中学生2

「中学受験をして私立中学に入学したものの、成績が低迷し、転校を考えている」

そんな悩みを抱えるご家庭は少なくありません。

しかし、転校が必ずしも問題の解決策になるとは限りません。

偏差値が低めの私立中学にも学ぶ価値はあり、学習環境を活かすことで成績向上も可能です。

本記事では、中高一貫校教師歴15年の筆者が、転校を決断する前に知っておいていただきたいことや、今の環境で成績を上げるための方法をお伝えします。

偏差値が低いとしても私立中学に行く意味はある

偏差値が低い私立中学でも、行く価値は十分にあります。その理由を確認しておきましょう。

偏差値の低さ=学力の低さではない

偏差値が低めの私立中学と聞くと、「うちの子の学力が下がってしまうのではないか」「このまま通わせていて大丈夫だろうか」と不安になる保護者の方は多いのではないでしょうか。

しかし、偏差値はあくまで母集団の中での相対的な位置を示す数値であり、その学校に通っている生徒全体の学力を表すものではありません。

特に私立中学は、学校ごとに出題傾向や入試科目、教育方針が異なります。

偏差値が高い=すべてが優れている

偏差値が低い=教育の質が劣る

というような単純な評価はできません。むしろ、小学校時代には上位層だった生徒が集まっていることも多く、学習意欲や意識が高いケースも珍しくありません。

つまり、偏差値という一つの数値だけで、学校の価値を判断することは適切ではなく、学校の教育内容や環境全体を見て判断することが大切です。

偏差値だけで判断できない学校の魅力

私立中学には、学校独自の教育理念や特色あるカリキュラムがあります。

たとえば、探究学習に力を入れている学校や、英語教育を重点的に行っている学校など、生徒の将来を見据えた教育方針が明確に打ち出されていることが多いです。

また、学習支援が手厚いことも私立中学の大きな魅力です。放課後に補習が行われたり、個別指導があったりするなど、生徒一人ひとりの学習状況に合わせたフォローが期待できます。

これは、画一的な授業になりやすい公立中学と比べて大きなメリットです。

公立中学に比べての施設やカリキュラム等の優位性

転校をするとなると、公立中学に通うことになります。

公立中学と比べたときの、私立中学の魅力である施設や、カリキュラムの優位性を確認しておきましょう。

充実した設備と学習環境

私立中学は学費が高い分、校舎や設備が充実していることが多くあります。

理科の実験室や図書館、ICT教育用のタブレットや電子黒板など、最新の教育設備を整えている学校も少なくありません。

こうした設備があることで、より実践的な学びが可能となり、興味や関心を高めるきっかけにもなります。

たとえば、実験器具を実際に使った授業や、プレゼンテーションの練習ができる環境は、将来の大学受験や社会に出てからのスキルにもつながります。

中高一貫校ならではのメリット

中高一貫校であれば、高校受験のプレッシャーから解放されるという大きな利点があります。高校受験がない分、中学3年生の段階から大学受験を見据えた学習に取り組むことができ、長期的な計画を立てやすくなります。

また、6年間を通して同じ学び舎で過ごすことで、友人関係が安定しやすく、部活動や興味のある分野に時間をかけて取り組むことができます。

学力だけでなく、人間関係や社会性の面でも、大きく成長できる環境といえるでしょう。

独自のカリキュラム

私立中学の中には、公立中学では実施されていない、独自のカリキュラムを展開しているところも多くあります。

たとえば、国際交流プログラム、探究型学習、ディスカッション中心の授業など、多様な学びが用意されています。

また、英語教育に特化した学校では、ネイティブ教員による授業や、海外研修の機会もあります。

こうした経験は学力向上にとどまらず、自己肯定感や主体性の育成にもつながります。

学習意欲の高い生徒が集まる

中学受験を経験してきた生徒たちは、一定の努力を重ねてきたという自負があります。

たとえ現在の成績が思わしくなくても、基礎的な学習習慣が身についていることが多く、周囲の生徒の学習意欲も比較的高い傾向にあります。

「周りが頑張っているから自分も頑張ろう」という環境は、自然とモチベーションを高めてくれるものです。仲間の存在が、学びの推進力になることもあるのです。

転校するなら高校受験についてよく考える必要がある

転校し、公立中学に入学する場合は、高校受験をすることになります。

高校受験がお子さんにとってデメリットになる可能性もあります。少なくとも、以下のことを考慮すべきです。

高校受験の負担

私立中学から公立中学へ転校した場合、当然のことながら高校受験をしなければなりません。中高一貫校に通っていれば、避けられる受験勉強ですが、転校を機に受験準備が必要になるため、学習の負担が増加します。

また、転校の時期によっては、受験勉強に十分な準備期間を確保できず、志望校の選択肢が狭まってしまうこともあります。

結果として、現在通っている学校よりも、偏差値が低い高校に進学する可能性も、考慮しなければなりません。

心理的なプレッシャーも大きく、環境の変化と受験のダブルパンチにより、お子さんにとっては相当なストレスとなるでしょう。

内申点の影響

公立高校の受験では、学力試験だけでなく内申点(通知表の成績)が重視されます。

もし今、私立中学で成績が伸び悩んでいる状況で、公立中学に転校すると、内申点が不利になる可能性が高まります。

特に中学3年生での内申点は、合否に直結する重要な要素です。成績が安定するまで時間がかかると、志望校を妥協せざるを得なくなるかもしれません。

転校が根本的な解決にならない場合も

成績が思うように伸びないからといって、環境を変えることで問題が解決するとは限りません。むしろ、学習習慣が変わらないままでは、どこに通っても同じような課題に直面する可能性があります。

環境を変える前に、今の学校でできることを見直すことが大切です。

先生に相談したり、塾や家庭教師を活用したりすることで、今の場所でも成績を改善するチャンスは十分にあります。

私立中学から公立中学への転校のメリットと手続方法を、解説した記事はこちら

転校を考えている理由が、成績低迷なら解決できる

成績低迷を理由に転校を考えているならば、転校が解決策にはなりません。

むしろ、成績低迷は現在の学校に所属しながら十分解決可能な問題なので、諦めてはいけません。

成績低迷の原因は才能ではなく演習不足

「成績が上がらないのはうちの子の才能がないから」と考える保護者の方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、多くの場合、成績が伸び悩む原因は「演習不足」です。

授業を聞いただけで理解したつもりになっていても、実際に問題を解く経験が不足していると、テストでは得点につながりません。

学力は、知識の理解と演習によって身につくものです。特に数学や英語などは、反復練習が必要不可欠です。

家庭学習の重要性

授業で学んだことを定着させるためには、家庭での復習が欠かせません。私立中学は授業の進度が早く、内容も高度です。

そのため、私立中学の授業は、授業内で全てを吸収しきるのは容易ではないため、家庭学習を前提として、授業が設計されています。

中高一貫校の授業の対応には、家庭学習が不可欠であることを、解説した記事はこちら

繰り返しの演習や暗記の必要性

一度解いた問題を「できた」と思って終わらせてしまうと、数週間後には忘れてしまうことが多いです。

特に理科や英語では、単語や用語、公式など覚えるべき内容が多く、繰り返しの暗記が必要不可欠です。

同じ問題を3回以上解くことで、自然と解法が身につき、自信にもつながります。また、「できた」という体験が積み重なることで、学習へのモチベーションも上がります。

3回以上解くためには、テストを目指して繰り返しの勉強ができる計画を立てることが重要です。

定期テスト2週間前からの勉強スケジュールを解説した記事はこちら

教員をやってきた15年間で、成績が低迷していた生徒でも、やり方を変えるだけで伸びるケースは山ほど経験してきました。

実際に、勉強法を見直しただけで成績を上げた生徒や、学習習慣を見つめ直し、家庭学習をする習慣を見つけたことで、成績を向上させた生徒をこれまでに何百人も見てきました。

才能ではありません。正しいやり方を知って、それを続けられるかどうか。それだけです。

今のままの勉強で結果が出ていないなら、やり方が間違っている可能性が高い。早く気づいた人から、変わっていきます。

中高一貫校生専門の個別指導塾「WAYS」での成績アップ事例

中高一貫校専門個別指導塾WAYS」は、成績低迷してしまった中高一貫校生の、成績アップを得意としています。

演習不足や、家庭学習の習慣がなかった生徒の成績アップ事例を紹介します。

藤嶺藤沢中学3年生|英語 24点(平均55点 )→ 50点

(平均35点 )

演習量の増加と勉強法の改善で、英語の成績を大幅に向上させた事例です。

入塾前は家庭学習の習慣がなく、英語の学習方法も理解できていない状態でした。そのため、教科書の内容すら十分に理解できず、テストでは24点という厳しい状況でした。

WAYSでは、

  • テスト直前のコマを増やし、演習量を確保
  • 教科書本文の和訳をノートにまとめ、理解を深める
  • 分からない部分を講師に質問しながら学習を進める

その結果、1ヶ月間の学習で英語の得点が50点に上昇し、平均点(35点)を大きく超えることができました。

佼成学園女子中学校3年生|英語 62点 → 93点

演習量を増やし、文法の定着を図ることで、英語の成績が飛躍的に向上した事例です。

入塾前は、英語の得点が安定せず、どのように勉強すれば良いか分からない状態でした。特に、文法の理解が曖昧で、試験での得点につながっていませんでした。

WAYSでは、

  • 英文法の演習量を増やし、知識の定着を強化
  • 計3冊の問題集を2~3周し、苦手単元を克服
  • 教科書に対応した問題集を繰り返し演習し、ミスを減少

その結果、定期テストで81点、さらに次のテストで93点を獲得し、クラストップの成績に到達しました。さらに、英検準2級にも合格し、高校進学時には希望の留学コースに進むことができました。

京華中学校1年生|数学(幾何) 34点 → 74点

学習習慣の形成と計画的な演習によって、数学の得点を大幅に向上させた事例です。

入塾前は学習習慣がほとんどなく、学校の問題集を計画的に進めることができていませんでした。そのため、テスト直前に焦って学習するものの、十分な演習ができずに成績が低迷していました。

WAYSでは、

  • 『体系数学問題集完成ノート』を活用し、計画的に学習
  • 問題演習量を増やすために『新中学問題集』で類題を演習
  • データの活用に関する用語や計算法を重点的に指導

その結果、数学(幾何)の得点が34点から74点へと大幅に向上しました。また、数学の勉強習慣がついたことで、理科の点数も大幅に向上(理科1:31→59点、理科2:34→63点)しました。

WAYSのノウハウと実績を詳しく知りたい方は、ぜひ下記の記事も合わせてご覧ください。

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投稿者プロフィール

けいた先生
けいた先生
中高一貫校で15年間指導してきました。10年間は高校3年生の大学受験指導を、次の5年間は主に中学で指導してきましたので、大学受験を見据えた中学からの学力形成に知見があります。私自身も中高一貫校を卒業しました。
せっかく努力されて入学した学校なので、充実した時間を過ごせるよう情報発信という形でサポートしていきます。

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