高校で赤点をとったらどうなる?進路への影響と対策法を解説

頭を抱える女子高生
高校の定期テストで「赤点をとってしまった」あるいは「赤点をとってしまいそう」で不安に感じている方もいるのではないでしょうか。

赤点をとってしまうと、進路や高校生活に影響を及ぼす可能性があるので注意が必要です。

本記事では「赤点をとったらどうなるか」に加えて、赤点をとらないための対策法を解説します。

赤点とは必要な基準に満たない点数のこと

赤点とは、進級するのに必要な基準に満たない点数のことで、落第点ともいいます。

落第点をとった際、成績表に赤字で評定を記載していたことが赤点と呼よばれる由来です。

模試や実力テストといった学校の評定に関係ないテストには赤点はありません。

高校の定期テストにおける赤点の基準

赤点の基準は高校によって異なります。

具体例として、以下に代表的な基準を紹介します。

赤点の基準
一律〇〇点以下 一律30点以下
平均点の半分以下 平均点が50点の場合、赤点は25点以下
平均点の〇割以下 平均点の4割以下の場合、平均点が50点であれば赤点は20点以下

中でも、平均点の半分以下を赤点としている高校が多い傾向があります。

赤点の基準が気になる方は通っている高校の先生に確認してみてください。

高校で赤点をとったらどうなる?

高校で赤点をとってしまったら以下のような影響が出てしまうので注意が必要です。

  • 評定が悪化する
  • 指定校推薦や公募推薦を利用しづらくなる
  • 奨学金をもらいづらくなる
  • 赤点ばかりだと留年する可能性が高まる

順番に解説します。

評定が悪化する

赤点をとってしまうと、評定が悪化する可能性があります。

なぜなら、高校の評定は主に定期テストの成績をもとに付けられているからです。

5段階評価の場合、赤点をとってしまったために、2が付くこともあるでしょう。

ただし、評定は定期テストの成績に加えて、授業態度や小テスト、提出物などで総合的に評価されるケースが多いです。

「赤点をとってしまいそう」と思っているのであれば、テスト以外の部分で挽回しましょう。

指定校推薦や公募推薦を利用しづらくなる

赤点をとって評定が下がってしまうと、指定校推薦や公募推薦といった学校推薦型選抜(旧推薦入試)を受験できなくなる可能性があります。

学校推薦型選抜を実施している大学の多くは、受験資格に「評定平均〇〇以上」といった要件を設けているからです。

評定が悪いと、基準を満たせなくなります。

学校推薦型選抜を使えない場合、一般選抜試験を受けるしかなくなります。

進路の選択肢を狭めてしまうおそれがあるのです。

なお、評定平均は高校1年生の1学期から高校3年生の1学期までの評定をもとに計算されるのが一般的です。

奨学金をもらいづらくなる

赤点をとって評定が悪くなると、大学在学中に奨学金をもらえない可能性も高まります。

奨学金の中には、支給する条件に学力基準を設けていているものがあるからです。

例えば、日本学生支援機構の第一種奨学金(無利子)の場合「全履修科目の評定平均値が、5段階評価で3.5以上」という基準が設けられています。

第二種奨学金の場合は「平均水準以上」が条件です。

赤点ばかりとっていると、奨学金の認定は難しくなるので注意しましょう。

赤点ばかりだと留年する可能性が高まる

定期テストが赤点だらけだと、留年する可能性も高まります。

留年する原因のすべてが赤点ではないですが、成績と出席日数をもとに判断されるので重要な要素といえるでしょう。

なお、文部科学省の調査によると、2022年度に留年した高校生は年間9,482人、割合は全体の0.3%です。

決して多いとはいえませんが、定期テストが赤点だらけの高校生は注意が必要です。

参照:令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査

高校で赤点をとった後にやるべきこと

多くの高校は、赤点をとった生徒に対して以下のような救済措置を設けています。

  • 補習を受ける
  • 課題を提出する
  • 追試に合格する

学校側も生徒を留年させたいとは思っていないので、救済措置を受ければ、留年を回避できることが多いです。

もし、補習や追試を受けなかった場合は、留年するリスクが高まります。

赤点をとってしまった事実は変わらないので、勉強する良い機会だと前向きに捉えましょう。

高校で赤点をとらないために普段すべきこと

高校で赤点をとらないためには、普段から勉強に取り組むのが大事です。

ここでは「赤点をとらないためにすべきこと」を紹介します。

  • 集中して学校の授業を受ける
  • 勉強する習慣をつける
  • 予習と復習を行う

集中して学校の授業を受ける

学校の授業を集中して受ければ、赤点を回避しやすくなります。

定期テストのほとんどは授業で習った内容が出題されるからです。

授業中に全てを覚える必要はありませんが、基礎だけでも理解しておけば、最低限の点数を確保できます。

一方、授業中に居眠りしたり、手を動かさずにぼーっと聞いているようでは、テスト前に一から勉強しなければなりません。

時間もかかってしまい、テスト範囲を十分に網羅できなくなります。

学校の授業もテスト勉強の一環だと捉えて、真面目に向き合いましょう。

勉強する習慣をつける

赤点をとる高校生の多くに共通しているのは、学習習慣がついてないことです。

部活や習い事で忙しい生徒もいれば、勉強が嫌いな生徒もいるでしょう。

しかし、先ほどお伝えした通り、赤点をとってしまうと、様々な悪影響が出てきます。

普段、全く勉強しないのであれば「1日15分は英単語の暗記に充てる」など、短い時間から勉強する習慣をつけて、徐々に時間を増やしていくのがおすすめです。

勉強しやすい環境を整えるために、親にスマホを預かってもらうのもよいでしょう。

予習と復習を行う

高校で赤点をとらないためには、予習と復習も重要です。

高校では、進度が速く、覚える内容も多いため、授業を1回受けただけでは知識を定着させるのが難しいからです。

以下で、予習のやり方と復習のやり方を紹介します。

予習のやり方

次回の授業で勉強する教科書の範囲に目を通しましょう。

まだ習っていない内容なので、予習の段階で全てを理解する必要はありません。

何を勉強するのかイメージしておくだけでも、授業の理解度は高まります。

復習のやり方

教科書や授業中に板書したノートを見返しながら、問題を解いて理解度をチェックします。

間違えた問題は解説を見てできるようにしましょう。

なお、間違えた問題には印をつけておき、テスト前に解き直すのがおすすめです。

テスト勉強を効率的に進められます。

高校で赤点をとらないためにテスト前にすべきこと

「赤点をとらないために普段すべきこと」に加えて、ここでは、テスト前にすべきことを紹介します。

  • 勉強スケジュールを立てる
  • 教科書を重点的に復習する
  • 学校から配布されたプリントを反復する
  • 基礎的な計算問題や単語の暗記に時間を費やす

勉強スケジュールを立てる

テスト前は、まず勉強スケジュールを立てましょう。

スケジュールを立てることで「何をいつ勉強すればいいのか」が明確になります。

「苦手な科目がある」「過去に赤点をとった科目がある」ような場合は、その科目の勉強時間を十分に確保できるスケジュールを立てるのがおすすめです。

とはいえ「赤点をとらないこと」を目標にしてはいけません。

平均評定を少しでも上げるためにも、全科目を一通り勉強できるスケジュールを立てて、少しでも良い点数を目指しましょう。

教科書を重点的に復習する

教科書を重点的に復習して、内容を理解できていれば赤点を回避しやすくなります。

なぜなら、定期テストで出題される問題の多くは教科書の内容だからです。

教科書を使って勉強する際は、一通り目を読み返して「各単元のまとめ・ポイント」を押さえた上で、練習問題に取り組む流れが理想的です。

わからない問題があれば、学校の先生に質問するなどして、早めに解決しておきましょう。

学校から配布されたプリントを反復する

学校から配布されたプリントの内容を理解しておけば、赤点を回避しやすくなります。

定期テストでは、プリントの類似問題が出題されるケースが多いからです。

教科書があるにもかかわらず、わざわざプリントが配布されるのは、それだけ書かれている内容が重要だということを意味しています。

教科書を復習するのに精一杯で、プリントまで手が回らない場合は、目だけでも通しておくことをおすすめします。

基礎的な計算問題や単語の暗記に時間を費やす

定期テストで赤点をとらないためには、基礎的な問題で点数を確保するのが大事です。

テストの難易度は、学校や担当教師の方針によって異なりますが、計算問題や英単語、漢字などの基礎的な問題に正解するだけで赤点のラインを越えられるでしょう。

よくある間違いは、テスト勉強で応用問題ばかりに時間をかけ過ぎてしまうことです。

他の科目を勉強する時間が足りなくなるリスクもあり、非効率です。

まずは基礎的な問題を解ける状態を目標に、テスト勉強に取り組みましょう。

まとめ|高校で赤点をとらないための対策法を解説しました

赤点とは、落第点のことで、進級に必要な基準に満たない点数のことです。

基準は学校ごとに異なりますが「一律30点以下」「平均点の半分以下」などが挙げられます。

高校で赤点をとったら、評定が悪くなるので、大学進学や進級、奨学金の認定などに悪影響が出ます。

赤点をとらないためには、普段から勉強時間を確保するのが大事です。

テスト前は勉強スケジュールを立てて、教科書を復習して基礎を定着させるとよいでしょう。

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