都立の中高一貫校の偏差値はどれくらい?志望校の選定ポイントは?
中でもハイレベルな学校が揃うのが都立の中高一貫校です。
都立の中高一貫校は全部で10校あり、いずれも偏差値の高い難関校。
気になっている方もいるのではないでしょうか?
そこでこの記事では、都立の中高一貫校の偏差値と、志望校を決定する際に偏差値以外に注目すべきポイントをご紹介します。
お子さんを都立の中高一貫校に入れようかお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
このページの目次
都立の中高一貫校の偏差値
東京都内には、10校の都立中高一貫校と区立の千代田区立九段中等教育学校、全部で11校の公立中高一貫校があります。
ほかの都道府県で、10校を超える公立中高一貫校があるのは、茨城県のみ。
複数の公立中高一貫校を比較して、志望校が決定できるのは珍しい環境だといえます。
いくつかの学校から、志望校を決定する際に偏差値を重視する方もいるでしょう。
まずは、都立の中高一貫校10校の偏差値を、学校の種類別に比較してみましょう。
一般的に偏差値は、模試を実施している塾や通信教育の会社が発表しています。
模試のレベルによって、発表される偏差値に差が出るため、鵜呑みにするのは危険です。
今回は、発表されている複数の偏差値をもとに、各校の偏差値をご紹介します。
中等教育学校
都立の中高一貫校は「中等教育学校」と「併設型」の2種類があります。
「中等教育学校」とは、最初の3年間を前期課程、残りを後期課程とし、6年間の一貫教育を行う学校です。
生徒の募集は、前期課程のみで、後期課程からの募集はありません。
【都立中等教育学校の偏差値一覧】
中等教育学校 | 偏差値 |
---|---|
小石川中等教育学校 | 66~67 |
桜修館中等教育学校 | 59~63 |
立川国際中等教育学校 | 55~59 |
南多摩中等教育学校 | 58~59 |
三鷹中等教育学校 | 58~59 |
(参考:都立中高一貫校全11校偏差値一覧、
東京都立中高一貫校 2023年受検スケジュール・偏差値一覧・受検倍率結果、
学校検索結果一覧|中学受験情報の「スタディ」)
中等教育学校の中には、都立中高一貫校の中でも、別格といわれる「小石川中等教育学校」があります。
創立100年を超える伝統・難関大学への高い進学率など、都立中高一貫校の中でも憧れの存在です。
また、ほかの中高一貫校も偏差値はハイレベルなうえに入試倍率も高く、けっして簡単に入学できる学校ではありません。
併設型(都立中学校+都立高校)
併設型の中高一貫校とは、都立の中学校と高校を接続して一貫教育を行う学校のことです。
通常併設型の学校は高校からの入学希望者も受け入れますが、現在都立の併設型中高一貫校では、高校からの受け入れを停止しています。
【都立併設型の偏差値一覧】
併設型(都立中学校+都立高校) | 偏差値 |
---|---|
白鷗高校・附属中学校 | 58~59 |
両国高校・附属中学校 | 61~63 |
武蔵高校・附属中学校 | 61~65 |
富士高校・附属中学校 | 54~59 |
大泉高校・附属中学校 | 57~60 |
併設型の都立中高一貫校には、小石川中等教育学校と合わせて都立中高一貫校御三家といわれる「両国高校・附属中学校」「武蔵高校・附属中学校」があります。
どちらも、偏差値60を超える難関校です。
とはいえ、ほかの学校も60近い偏差値を誇っており、こちらも簡単に入学できるわけではありません。
【都立中高一貫校】偏差値以外に注目すべきポイント
都立の中高一貫校を選ぶ際に、注目すべきは偏差値ばかりではありません。
なぜなら、学力の高さを測る「中学入試」を実施する私立中高一貫校とは異なり、都立では「適性検査」が実施されるためです。
「適性検査」とは、科目の垣根を超え、小学校6年間で学んだ知識を活用して答えるもので、思考力や判断力・表現力などを問われる問題です。
つまり単純に、国算理社の4科目の学力だけでは測れない力を検査されます。
そのため、問題との相性がよい場合とそうでない場合の差が激しく出てしまう可能性もあります。
偏差値だけで学校を決めず、次にご紹介する3つのポイントについても注目しましょう。
大学の進学先
中高一貫校へお子さんを進学させる際、大学進学を視野に入れている保護者の方もいるでしょう。
都立の中高一貫校は、国公立大学への進学率も高く、私立でも難関大学の合格者を複数人輩出しています。
ただし、中高一貫校は、6年の長い期間で、成績が上位層と下位層の生徒の幅が開きやすい傾向があります。
進学先の情報は、単に東京大学や京都大学といった超難関大学への進学者数が分かるだけではありません。
その中高一貫校のどのあたりの順位なら、どのレベルの大学に入学できるかを推測することも可能です。
それにより、お子さんの今後の過ごし方や、進路が想像しやすくなるでしょう。
各校の入試倍率
入試倍率も注目すべきポイントのひとつです。
令和5年度の東京都の中高一貫校の入試倍率が発表されています。
前年と5年前の倍率と比較してみましょう。
【東京都の中高一貫校入試倍率】
令和5年度 | 令和4年度 | 平成30年度 | |
---|---|---|---|
小石川中等教育学校 | 4.28 | 4.15 | 6.7 |
桜修館中等教育学校 | 5.06 | 4.81 | 5.82 |
立川国際中等教育学校 | 3.65 | 4.88 | 4.99 |
南多摩中等教育学校 | 4.04 | 4.14 | 5.26 |
三鷹中等教育学校 | 5.54 | 5.71 | 5.98 |
白鷗高校・附属中学校 | 4.18 | 4.98 | 7.37 |
両国高校・附属中学校 | 4.65 | 4.57 | 6.43 |
武蔵高校・附属中学校 | 2.83 | 2.94 | 4.46 |
富士高校・附属中学校 | 3.46 | 3.68 | 5.03 |
大泉高校・附属中学校 | 4.38 | 4.28 | 7.1 |
平均倍率 | 4.22 | 4.4 | 5.92 |
(参考:令和5年度東京都立中等教育学校及び東京都立中学校入学者決定受検状況、
平成30年度東京都立中等教育学校及び東京都立中学校入学者決定応募状況)
以前は、平均倍率が6倍近い数字だった都立の中高一貫校ですが、近年は、4~4.5倍程度の数字に落ち着いてきています。
今後、この数字がどのように変動していくのかしっかり見極めましょう。
各校の特徴
都立の中高一貫校は、学校によって、英語・国際教育に力を入れている学校や、理系の教育に強い学校などの特色があります。
たとえば、グローバル人材の育成を目指す東京都の取り組み「Global Education Network 20」に、以下7校の高等部が選ばれています。
- 白鷗高校・附属中学校
- 富士高校・附属中学校
- 大泉高校・附属中学校
- 南多摩中等教育学校
- 小石川中等教育学校
- 三鷹中等教育学校
- 立川国際中等教育学校
また、小石川中等教育学校と富士高等学校・附属中学校は、文部科学省が定める「スーパーサイエンスハイスクール」にも指定されています。
将来の進路やお子さんが何を学びたいかをじっくり考えたうえで、志望校を選択する必要があるでしょう。
まとめ
都立の中高一貫校は、公立校とはいえ6年間の長期に渡り、ハイレベルな学習や独自の取り組みを受けられます。
私立に比べ、費用を抑えられるうえに、難関国公立大学への合格者も多く輩出していることもあり、どの学校も入試倍率の高い人気校です。
志望校を決める際には、偏差値のみならず進学先や入試倍率・特徴をじっくり比較し、お子さんに合った学校を選びましょう。
とはいえ中高一貫校は入学すれば安泰ではありません。
入学時は同じようなレベルでも、6年間で上位層と下位層の差は大きく開きます。
入学後、お子さんの勉強のことで悩みを抱えてしまった場合は「中高一貫校専門個別指導塾WAYS」までご相談ください。
中高一貫校の授業は、進みが速く、難易度も通常の公立校と比べハイレベル。
「WAYS」では、それぞれの学校の教材に対応したうえで、お子さんに合った学習カリキュラムを組み立てます。
無料体験指導・学習相談も行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

中高一貫校専門 個別指導塾WAYS 編集部

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