難関大学(旧帝大・早慶レベル)を目指す高校生のための英語学習ルート 完全ガイド

難関大学を目指す高校生のために、大学受験のためのハイレベル英語学習ルートを、中高一貫校での英語教師歴30年のベテランライターが徹底解説します。

「英単語」と「英文法」を固めたら、「英文解釈」に取り組みます。ここまでが英語の基礎固めです。

基礎が固まったら、大学受験で最も配点の大きい「長文読解」に取り組みます。

難関大を目指すなら、高2の共通テスト同日模試で、80%の得点を目指しましょう。

英語は早めの完成が大事で、そうすることで他教科の対策時間を確保することができます。

高3からの残りの一年は、志望校の出題傾向に合わせてしっかりと対策をします。

難関大を目指す高校生のための英語学習

難関大とはどのレベルか?

この記事では、旧帝大・早慶レベルを難関大学として定義します。

国私・文理で受験科目に違いがあり、全てが同じ条件ではありませんが、一定の目安として捉えてください。

東大・京大・国公立医学部といった超難関大を目指すのであれば、ここで紹介するルートよりも、更に先取りと深掘りする必要があります。

3段階の学習時期

学習段階を以下の3段階に分けて解説します。

  1. 【基礎固め期】英単語+英文法を仕上げて、英文解釈を完成させる
  2. 【入試標準完成期】配点が最も大きい長文読解を仕上げる
  3. 【志望校対策期】志望校の出題傾向に合わせた対策

高1からはじめる!難関大合格のための英語学習ルート

※すでにお子さんが高校2年生、3年生である場合は、学習内容と学習順を参考にして、タイミングは個別の状況に応じてアレンジしてください

【基礎固め前期】高1(1学期)〜高1(2学期)

英単語と英文法の基礎を固めて、長文読解で英単語と英文法の知識をアウトプットします。

難関大を目指す人こそ、基礎が大事です。

この時期に3年間の英語学習の基礎をしっかりと固めます。

英単語

『英単語ターゲット1900』(旺文社)『英熟語ターゲット1000』(旺文社)のような、標準レベルの単語帳で、英単語を覚えます。

標準レベルの単語帳ならどれでもOKです。

もちろん、学校で指定されている単語帳があれば、それを活用しましょう。

英語に自信がない場合は『英単語ターゲット1200』(旺文社)など、中学〜高校初級の単語帳からはじめてください。

英単語の暗記は「単語が発音ができて、意味がすぐにわかる」が最低の基準です。

ただし、難関大を目指すなら、スペル・派生語・イディオムなど単語帳に書かれていることは完璧に仕上げる意識が大事になってきます。

英単語の勉強方法は、こちらの保存版記事で詳しく解説しています。

英文法

英単語と並行して、英文法の勉強を進めましょう。

単元別のテキストを、基礎〜標準レベルまで完璧に仕上げます。

『関正生の英文法ポラリス1標準レベル』(KADOKAWA)『関正生の英文法ポラリス2応用レベル』(KADOKAWA)などがおすすめです。

その他、『英文法問題ソリューションスタンダードレベル』(かんき出版)などでもOKです。

学校の授業で、全単元が終了するのに、1年程度かかる場合は、遅すぎます。

そのようなケースでは、自学やスタサプなどの映像授業を使って先取りしてください。

難関大を目指すからといって、難問に手を出す必要はありません。あくまでも、標準レベルを完璧に仕上げるのが大事です。

「全単元を他人に説明できるレベル」まで深く理解して、テキストの英文(例文)をできるだけ覚えるようにしましょう。

英文暗唱は英作文に繋がっていきます。

英文法の勉強方法は、こちらの保存版記事で詳しく解説しています。

長文読解

英単語と英文法は、あくまでも英語を理解するための手段です。英単語と英文法をある程度マスターしたら、長文読解に取り組みます。

「英単語を覚えても長文問題を解かない」「英文法を学習しても文法問題しか解かない」のはNG。

最後は必ず長文問題で英単語と英文法をアウトプットしましょう。

この段階では、意味のかたまりごとに、英語の語順のまま理解する、スラッシュリーディングを習得します。

『英語長文ハイパートレーニング超基礎編』(桐原書店)『イチから鍛える長文読解300』(Gakken)のような、基礎レベルのテキストを勉強しましょう。

いずれのテキストも、スラッシュリーディングの解説が充実しています。

全ての長文は音読します。

ただ読むだけの音読(=空読み)はNG。音読しながら意味をとれれば、英語の語順のまま、日本語に訳さなくても理解できる「直読直解力」が身につきます。

【基礎固め後期】高1(3学期)〜高2(1学期)

英単語と英文法が固まってきた段階で、英文解釈に取り組みます。

英文解釈とは、一文一文を文法や構文を取りながら訳読する勉強法です。

長文読解も結局は、一文一文で成り立っています。その意味では、英文解釈をすることで、長文読解力の基礎固めができます。

基礎固めのこの時期は、入り口でつまずかないように、肘井学の長文読解のための英文法が面白いほどわかる本必修編』(KADOKAWA)『入門英文解釈の技術70』(桐原書店)のような入門レベルのテキストから始めましょう。

この段階で文構造を見抜く着眼点を学びます。

これまでフィーリングで読んでいた人は、英文の捉え方が劇的に変わるはずです。

続けて、『大学受験のための英文熟考上』(旺文社)『大学受験のための英文熟考下(旺文社)『基礎英文解釈の技術100』(桐原書店)などを、標準レベルまで仕上げてください。

英文解釈で理解した英文も全て音読します。日本語に訳さなくても理解できる「直読直解」できるようにしましょう。

ここまでが基礎固めです。

難関大を目指す人ほど基礎が大事です。基礎がぐらついているようでは、これから先の学習で躓く原因になります。

【入試標準完成期】高2(夏休み)〜高2(3学期)

ここからは大学入試で最も配点の大きい長文読解を仕上げます。

基礎がしっかり固まっていれば、標準レベルの長文なら、十分に読みこなせるはずです。

『レベル別長文問題ソルーションスタンダードレベル』(かんき出版)『関正生のThe Rules 英語長文問題集2 入試標準』(旺文社)など、標準レベルの問題集に取り組みます。

難関大を目指すなら、質・量ともに妥協はできません。標準レベルの問題集を横展開して、時間の許す限り冊数をこなしてください。

揺るぎない実力をつけて、高3からの志望校対策に備えます。

長文読解は、ただ問題を解いて、答え合わせするだけでは不十分です。

次の3点に留意しましょう。

  1. 自力で考え抜いて英文を読む
  2. 解説を使って完璧に英文を理解する
  3. 音読で「直読直解」できるようにする

問題を解くのと同じか、それ以上に復習が大事です。「英文を完璧に理解して音読で自分のものにする」流れは英語学習の基本です。

入試標準の達成目標は、高2の共通テスト同日模試(つまり入試本番1年前のタイミング)で次の通りです。

  • 旧帝志望:共通テストリーディング80%
  • 早慶志望:早慶レベル英文がある程度読める

特に理系志望の人は、高3以降は明らかに理数の負担が大きくなります。その前に英語は仕上げなければいけません。

理系といえども、難関大志望なら英語が苦手だと非常に不利です。

文系志望の人は、まだ英語に時間を割けるので、このレベルに到達していなくても諦めずに追い上げましょう。

長文読解の勉強法は、こちらの保存版記事で詳しく解説しています。

【志望校対策期】高3(春休み)〜高3(入試直前)

標準レベルまで仕上げたら、志望校の対策に移行します。

例えば、旧帝大二次試験の英文解釈の超難問や英作文、早慶の長文読解の難問では、対策すべき内容が変わってきます。

志望校の出題傾向や出題レベルをしっかりと把握するのが大事になってきます。

高3の英語実力UPと志望校対策

高3からの志望校対策を解説します。

長文読解

難関大でも、長文読解の配点は大きく、出題の難易度は高いです。その意味では、引き続き長文読解対策はしっかり取り組みたいところです。

前提条件として、長文読解を解答できないのは、英文が読み取れていないからです。難関レベルの長文を読み取る力を養いましょう。

難関大レベルの問題に跳ね返されて実力不足を感じるなら、英単語と英文解釈から強化するのも有効な対策です。

応用レベルの単語帳として、『鉄緑会東大英単語英熟語鉄壁』(KADOKAWA)『話題別英単語リンガメタカ』(Z-KAI)『速読英単語上級編』(Z-KAI)から1冊を選んで取り組んでください。

ただし、英単語は単語帳で覚えるだけでなく、英語学習全体を通して、未知の英単語は必ず覚えて、語彙力強化に努めなければいけません。

応用レベルの英文解釈として、『ポレポレ英文読解プロセス50』(代々木ライブラリー)『英文読解の透視図』(研究社)などで解釈力を強化するのも有効です。

多くの長文読解問題集はレベル別になっています。この段階では、難関レベル以上の問題集にチャレンジします。

『レベル別英語長文問題ソリューション2ハイレベル』(かんき出版)『大学入試レベル別英語長文問題ソリューション3トップレベル』(かんき出版)『関正生のThe Rules 英語長文問題集3入試難関』(旺文社)『関正生のThe Rules 英語長文問題集4最難関』(旺文社)などを使いましょう。

こちらも、「自力で考え抜く」→「完璧に理解する」→「音読で自分のものにする」という流れは同様です。

「ただ問題を解いて終わり」にならないようにしてください。

英作文

旧帝大二次試験では、英作文が出題されるケースが少なくありません。差がつきやすい問題でもあるので、重要度に応じてしっかり対策しましょう。

英作文は、英単語・例文など、英語表現のインプット量が十分でないと問題は解けません。演習に入る前段階で、十分なインプットが大事です。

つまり、基礎固めの段階から、英単語や例文を可能な限りインプットしておくようにしましょう。

「音読筆写」「リード&ルックアップ」「パターンプラクティス」のようなトレーニングが有効です。

インプット量が十分であれば、直前期の志望校の出題傾向に合わせて対策で、必ず得点力UPが可能です。

英作文の詳しい勉強方法は、こちらの保存版記事で詳しく解説しています。

リスニング

リスニングは勉強しても伸びないと思っている人が多いですが、そんなことはありません。正しい方法で勉強すれば必ず成績は伸びます。

最大のリスニング練習法は「音読」です。

「正しい発音で音読しながら意味をとる」練習こそがリスニング力UPそのものです。

リスニング力がつけば、後は過去問で効率良く対策しましょう。

リスニングの勉強方法は、こちらの保存版記事で詳しく解説しています。

過去問対策

やはり最後は過去問対策です。過去問対策なしで難関大合格はあり得ません。

10年以上の過去問を解くのはザラです。なるべく早い段階で過去問が解けるレベルまで仕上げて、過去問対策を始めましょう。

というのも、過去問対策が直前期にずれ込むと、仮に弱点に気付いても、対策する時間が足りないからです。

難関大なら過去問、予想問題集、冠模試などは比較的容易に手に入ります。きっちりとやり込んで自信を持って本番に臨みましょう。

【まとめ】難関大を目指す人の英語学習

受験科目全体のバランスが大事

偏差値70とは、全体の上位2.2%のレベルに相当します。

つまり、100人中2人しか、偏差値70の大学には合格できないことになります。改めて厳しい競争ですね。

上位2%の争いですから、このレベルの人たちは本当によく勉強をしています。本気で難関大を狙うなら負けていられません。

当然ですが、難関大は英語だけ出来ても合格できません。受験科目全てをバランス良く対策する必要があります。

英語はとにかく早く仕上げるのが本当に大事です

高1〜高2にかけては、アクセル全開で英語に取り組んで欲しいです。

特に理系の場合は、高2以降は、理数科目の負担が増えます。

英語を早めに仕上げることで、理数科目の対策もゆとりを持って取り組めます。

英語を得意科目にすれば受験で有利

英語が得意になると、問題の難易度に関わらず得点が安定します。

問題の難易度で得点がバラツキやすい理数科目とは違います。

また、英語は正しい方法で、しっかり時間をかけて勉強すれば、誰でも成績が伸びます。

英語が苦手な人は、どうしても英語の勉強を避けてしまうために、成績が伸びないのです。

東大の合格者と不合格者とでは、英語が最も得点差が少ないと言われています。

つまり、ハイレベルな争いでは英語はできて当たり前の側面が大きいのです。

中高一貫校生の大学受験なら「中高一貫校専門個別指導塾WAYS」へ

ここまで難関大を目指す学習スケジュールを解説しました。

このスケジュールで英語を仕上げると、いわゆる「逆転合格」ではなく、順当に合格を勝ち取ることができるはずです。

難関大志望者には先取りと、ハイレベル演習が必須です。それには、受験のプロにサポートしてもらうと心強いですよね。

『中高一貫校専門個別指導塾WAYS』は、中高一貫校生に特化した個別指導塾です。

学校のカリキュラムに合わせて、高2の1学期までは定期テスト対策を、高2の夏休みから大学受験対策を行います。

WAYSは、生徒の自学をメインに、ただ教科を教えるだけでなく、「学習計画立案」「学習方法の指導」「弱点ポイントの発見」「学力到達度の確認」「進捗状況の管理」などを通して、勉強をトータルにサポートして、難関大学合格に導きます。

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投稿者プロフィール

ひろ先生
ひろ先生
中高一貫校指導歴30年のベテラン教師です。勉強が得意な生徒から苦手な生徒までたくさんの生徒を指導してきました。念願叶っての中高一貫校だと思います。充実した6年間を過ごして欲しいものです。ベテランならではの視点で悩みに寄り添ったアドバイスを心がけます。ちなみに2人の子供も中高一貫校に通っています。保護者としての目線も大事にします。

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