勉強と部活の両立を成功させるポイントは?メリット&デメリットと親のサポートを解説

部活と勉強の両立は、多くの高校生が直面する問題です。

親からしてみると、部活ばかりで成績が伸びない我が子を見ていると、「辞めさせた方がいいのかなぁ」という思いも込み上げてくるかもしれません。

でも、ちょっと待ってください。

まずは部活の雰囲気を見極めましょう。

進学校の部活なら、勉強との両立を目指す雰囲気があるものです。それなら子供に任せてあげましょう。いずれ、チームメイトと競い合いながら勉強に取り組むはずです。

ただし、部活に時間を取られることは否定できません。ポイントは早めのスタートと効率化です。

中高一貫校教師歴30年のベテランライターが、部活と勉強の両立を成功させる秘訣を解説します。

親のサポート方法も解説します。お子さんの部活と勉強の両立が心配な保護者の方は、参考にしてください。

このページの目次

部活と勉強の両立は大学受験に不利か?メリットとデメリットを解説

私自身も、部活動の顧問として、多くの生徒を見守ってきました。

この経験を踏まえて、メリットとデメリットを徹底解説します。

部活と勉強を両立するメリット

1. 集中力と体力がつき、引退後から直前期までの伸びが期待できる

勉強時間が限られるので、短時間で成果を出すために、集中して勉強しなければいけません。

結果的に、集中力を身につけて、密度の濃い勉強ができるようになります。

さらに、運動部だと、厳しい練習で、精神的にも体力的にも鍛えられます。

入試直前期には1日10時間以上も勉強するので、体力的に厳しくなるでしょう。成績が思うように伸びず、精神的に追い込まれることもあるでしょう。

受験勉強は思い通りにならないことの連続です。こうした困難も、部活で鍛えた体力と精神力で、乗り越えることができます。

2.逆算思考が身につき、志望校合格から逆算して合理的な努力ができる

スポーツの世界では、「試合に勝つために何をするべきか?」「レギュラーになるために何をするべきか?」のように、目標から逆算して「今、何をするべきか?」を考える癖がつきます。

目標から逆算して、欠けているものを具体的に見極めて、その改善に取り組む考え方を「逆算思考」と言います。

この逆算思考は受験にも役立ちます。

「志望校合格のために何をするべきか?」を考えて、合格のためのプロセスを計画・実行すれば、合格を勝ち取れます。

3.コミュニケーション能力を磨き、自分のキャリア形成に役立つ

部活では、部員との協力が不可欠です。時には軋轢もあるかもしれません。

また、部活によっては、顧問の先生は口出しせずに、「練習内容」から「選手決め」まで、生徒だけですることもあります。

このように選手主体でチーム力を高めることを、スポーツの世界ではボトムアップ式指導といいます。進学校の部活ではボトムアップ型の指導をしている部活も少なくありません。

こうした活動を通して、コミュニケーション能力が磨かれます。

大学受験に直接の影響はないかも知れませんが、その後のキャリア形成においては、必ず役立つスキルです。

部活と勉強の両立のデメリット

勉強時間が少なくなって、部活なしの人とは勉強時間の差ができる

最大のデメリットは、勉強時間が削られることです。体力的にも疲れて勉強できなくなるかもしれません。

シンプルに勉強時間が少なくなるのが、唯一にして最大のデメリットです。

勉強時間だけを考えれば、明らかに部活をしない方が有利です。

例えば、引退の時期は一般的には次の通りです。

【運動部】

  • インターハイ予選終了後(5月〜6月)
  • 選手権予選終了後(8月〜11月)

選手権とは、高体連以外が主催する大会です。サッカー部ならサッカー協会が主催する大会です。

超進学校の中高一貫校では、2年生12月の新人戦終了後に引退するケースもあります。

【文化部】

  • 文化祭終了後(春開催や秋開催)

秋開催の学校では、2年生の秋の文化祭で引退するケースもあります。

推薦入試は11月、共通テストは1月にあるのを考慮すると、やはり時間がありません。

部活と勉強の両立ができるかどうかの見極めが大事!ポイントは部活の雰囲気

部活と勉強が両立できるかどうかの見極めポイントを解説します。

ズバリ、「部活の雰囲気」に注目しましょう。

また、お子さんが勉強しないのは部活のせいではないケースもあります。そのようなケースで、部活を辞めさせるのはかえって逆効果になります。

部活と勉強を両立するのが当たり前という雰囲気があるケース

進学校の部活には、勉強と両立するのが当たり前という雰囲気があります。

進学校は、勉強を頑張るために入学した生徒ばかりなので、当たり前と言えば当たり前です。

このようなケースでは、子供を信頼して見守るのがベストです。

「塾に行かせて欲しい」など頼まれたことだけ、可能な範囲でサポートしてあげましょう。

親の口出しは、子供のやる気を削いでしまいかねないので要注意です。

部活をしていると、クラスメイトよりもチームメイトとの関わりの方が深くなりがちです。

身近な友人でありライバルが、一人、二人と勉強に熱が入ってきます。やがて誰もが競い合うように勉強を始めます。

進学校の部活には、このような文武両道の雰囲気があり、実際に私の勤務校でも、難関大に合格する生徒の多くが部活をしていました。

親が勉強に口出しするよりも、「友達に負けたくない」「友達も頑張っているから負けられない」という競争心の方が何倍もモチベーションになります。

お子さんの部活の進学実績に注目しておくのが良い考えです。

先輩が良い大学に進学している部活なら、勉強と両立するのが当たり前という雰囲気が必ずあります。

部活に勉強するのが当たり前という雰囲気がないケース

逆に、部活最優先で、勉強と両立する雰囲気がないケースは要注意です。

進学校であっても次のようなケースは気をつけましょう。

  • 強化クラブで勉強よりも競技最優先の部活
  • 部活特待生が多い部活
  • 成績下位層が集まりがちでダラダラしている部活
  • 生徒数が多く進学クラス以外の部員が多い部活

こうした部活では、部活と勉強の両立が困難なケースが多いです。

チームメイトの誰もが勉強しない環境の中で、自分だけでも勉強する、という気には、なかなかなれないものです。

「自分がどうするか」を決めるときには、「他人がどうするか」に影響を受けるのが普通です。こうした状況を心理学では「同調効果」と言います。

親としては、普段からお子さんとコミュニケーションを図って、部活の雰囲気やチームメイトの様子を把握しておくと良いです。

また、試合会場に足を運び、部員の様子などを確かめておくのも大事です。

もしも、お子さんの部活に両立の雰囲気がないのであれば、放っておいてはダメです。これでは、ズルズルと部活ばかりの生活が続きます。

そうかといって、部活を辞めさせるのはもっとダメです。自分が大好きなことを取り上げられたのに、やる気が出る人など、どこにもいませんよね。

このケースでは、塾を検討してください。

個別指導塾では、指導時間がそのまま学習時間になります。さらに、スケジュールが自由自在なので、部活をしながらでも通うことができます。

指導は、演習中心です。解説は学校の授業で聞けますが、部活をしていると、勉強時間を確保できず、演習不足になりがちです。

個別指導塾なら、しっかり演習ができ、成績を押し上げてくれるはずです。

【個別指導塾の特徴はこちらの記事で解説しています】

我が家の体験談を少しだけ紹介させてください。

中高一貫校に通う長男は小学生からサッカーをしています。

中学では部活ではなくクラブチームで活動しました。クラブチームは、本気でサッカーをしたい選手ばかりで、勉強とサッカーを両立するような雰囲気は全くありませんでした。

長男もサッカーに明け暮れる毎日でした。

高校進級後は部活でサッカーを続けています。進学校の生徒だけあって勉強の意識が高いです。当たり前のように大半の選手はサッカーと勉強の両立を目指しています。

長男は、高1の後半にもなると勉強の意識も高まり、高2の夏休みを迎える頃には受験を視野に入れ出しました。

チームメイトに刺激を受けて、「あいつらには負けれない」と競い合っているのが要因です。今では、「勉強しなさい」と言うことは一切ありません。

対極のクラブの雰囲気を経験して、やっぱりチームメイトの影響が大きいと感じました。

実は勉強しないのは部活のせいではないケースがほとんど

子供が勉強しないのは「部活で忙しいから」「部活で疲れているから」ではなく、単純に「勉強のやる気がないから」というケースが大半です。

そのようなお子さんに、「勉強しないなら部活を辞めさすよ」と言ってもはっきり言って逆効果です。

実際に部活を辞めたところで、余った時間はダラダラ過ごすだけ。

そうは言っても、放ってはおけないですよね。そんな時は、勉強の促しはプロに任せてください。

親御さんはイライラせずに良好な親子関係を大事にしましょう。

やる気は「安心感」がないと生まれません。

部活と勉強の両立を成功させよう!勉強時間の不足を克服する3つポイント

部活と勉強を両立する雰囲気がある部活なら大丈夫です。子供を信じて見守りましょう。必ず、競い合って勉強を始めるはずです。

それでも、部活なし生徒に比べると、勉強時間が少なくなるのは間違いありません。

ちょっとした工夫で勉強時間不足を解消しましょう。

1.時間がないからこそ、受験勉強の早めのスタートを切る

時間が足りないなら、早くスタートするしかありません。「受験勉強にフライングはない」とはよく言ったものです。

部活を引退してから受験勉強を開始するのでは明らかに手遅れです。今すぐに勉強を開始するようにお子さんに促しましょう。

2. 勉強のペースは学校中心で、授業や定期テストを大切にする

勉強する時間が十分に取れないなら、授業でしっかり理解するように心がけます。

とにかく授業を集中して受けるのが基本中の基本です。

部活で疲れて授業中に居眠りしたり、集中できずにぼんやりと授業を受けているようでは、両立などできるはずがありません。

定期テスト前は部活が休みになります。この時期は勉強時間をしっかり確保できるはずです。

授業で理解→定期テストで定着が最も効率の良い勉強方法です。

3. 忙しいのは言い訳にならない、工夫して勉強時間を捻出する

部活で忙しいのはわかります。それでも工夫次第で勉強時間は捻出できるはずです。無駄な時間を見直しましょう。

私の勤務校で、両立している生徒を見ていると、次のような工夫をしています。

  • 家に帰ると疲れがドッと出るので、部活後に予備校の自習室に寄って勉強する
  • 朝1時間早く学校に来て自習室で勉強する
  • スキマ時間の勉強は単語の暗記と決めてルーティン化する
  • 練習のない休みの日こそ長めに勉強する
  • 練習がないテスト前こそ全集中して勉強する

などなど。

工夫次第で勉強時間は捻出できるはずです。忙しいから勉強できないは単なる言い訳ですよ。

そして何より、時間がないからこそ、「勉強の長さ」よりも「勉強に質」にこだわりましょう。

親の適切なサポート方法を解説!子供を信頼してストレスの溜まらない環境整備を心がける

部活と勉強を両立していると、忙しい日々を送っていることと思います。

その上で、「部活のレギュラーになれない」や「勉強の成績が上がらない」といった悩みも尽きないかもしれません。

ここからはお子さんを支えるサポートを紹介します。

食事・睡眠を大切にして家ではリラックスできる環境を整える

食事や睡眠を大切にして、リラックスできる環境を整えてあげましょう。疲労を蓄積させるとやる気は低下します。

できる限り、その日の疲れは、その日に取れるといいですよね。入浴などもリラックス効果を高めます。

親子の会話も大事にしてください。お子さんも忙しいかもしれませんが、意識して会話の機会を増やしましょう。

会話を通して、お子さんの悩みなどに早く気づいてあげるのが大事です。

子供の試合や発表会を、積極的に見に行きましょう。頑張っている姿を見ると、自然と前向きな声かけが増えてきますよ。

部活のスケジュールは把握しておいてくださいね。見通しが立っていると、何事にもゆとりを持って対応できます。

勉強の口出しは不要、勉強のことは個別指導塾で信頼できる講師に任せる

お子さんが成績が伸び悩んでいる、あるいは勉強しないなら、個別指導塾を検討してください。

勉強には、学習内容の理解(=インプット)と問題演習(=アウトプット)の2つの側面があります。

学習内容の理解(=インプット)については、学校の授業にとにかく集中しましょう。インプットのために、予備校に通ったり、自学をしたりという時間は、部活生にはありません。

本来なら家庭学習でするべき問題演習(=アウトプット)は、時間のない部活生は、不足しがちです。ここに個別指導塾を活用して欲しいのです。

なぜなら、成績の伸び悩みの原因は、演習不足が大半だからです。

中高一貫校生なら、「中高一貫校専門 個別指導塾WAYS」のように、学校のカリキュラムに完全対応している塾だと、負担が増えません。

中高一貫校生が部活と勉強の両立を目指すなら中高一貫校専門個別指導塾がおすすめ

WAYSは学校のカリキュラムに最適化して大学受験を目指し、効率よく勉強ができる

中高一貫校個別指導塾WAYS」では中高一貫校のカリキュラムを最大限に活かして、高2の1学期までは学校の定期テスト対策、高2の夏休みから大学受験対策を行います。

学校のカリキュラムに最適化しながら大学合格を目指すので、部活で忙しい中高一貫校生には最適です

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投稿者プロフィール

ひろ先生
ひろ先生
中高一貫校指導歴30年のベテラン教師です。勉強が得意な生徒から苦手な生徒までたくさんの生徒を指導してきました。念願叶っての中高一貫校だと思います。充実した6年間を過ごして欲しいものです。ベテランならではの視点で悩みに寄り添ったアドバイスを心がけます。ちなみに2人の子供も中高一貫校に通っています。保護者としての目線も大事にします。

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