「共通テスト利用方式」で私立大学受験すべき?メリットと注意点をご紹介
大学受験で共通テスト利用を導入している私立大学が増えています。
複数の大学を併願できるうえ、中には共通テストのみで受験できる大学もあるため、気になっている方も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、共通テスト利用方式で私立大学を受験するメリットと注意点についてご紹介します。
共通テスト利用の受験はメリットが数多くありますが、必ずしもよい点ばかりではありません。
志望校合格を勝ち取るためにも、上手に活用する方法を学びましょう。
このページの目次
大学受験における「共通テスト」とは
「共通テスト」とは「大学入試センター試験」に代わり、正式名称「大学入学共通テスト」として令和3年度から始まりました。
独立行政法人大学入試センターが、毎年1月中旬頃の土曜・日曜の2日間を使い、各大学と共同で実施しているテストです。
例年、受験者数が50万人を超える国内最大級の試験です。
受験生は全6教科30科目の中から、志望校に必要な科目を選択して受験します。
出題はマーク式のみですが、思考力・判断力・表現力などを問う問題となっています。
これまでのセンター試験よりも難化傾向にあるため、共通テスト専用の対策が必要です。
原則として、国公立大学の一般選抜受験者は、共通テストを受験しなければなりません。
また、共通テストを導入する私立大学が増えることで、受験方法の選択肢の幅が広がっています。
共通テストの全体像やセンター試験との違い、2025年度の変更点を知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。
共通テスト利用方式を導入している私立大学
大学受験に共通テストを活用している大学は、2023年5月現在で国公立大学が176校、私立大学が536校あります。
私立大学の共通テストを利用した受験は、共通テストのみで受験できる「単独型」と、大学独自の個別試験も受験する「併用型」の2種類です。
これらは「共通テスト利用方式」と呼ばれています。
共通テスト利用方式の中でも単独型は、受験勉強の負担が少なく受験しやすい方式です。
共通テストだけで入れる私立大学
「単独型」を採用している私立大学は複数あります。
たとえば早稲田大学の「大学入学共通テスト利用入試」。
「政治経済学部・法学部・社会学部・人間科学部・スポーツ科学部」の5つの学部で、共通テストのみもしくはそこに独自の書類選考を加える方法で合否を判定するのです。
また青山学院大学でも「大学入学共通テスト利用入学者選抜」の名称で、共通テストのみで試験を行っています。
これらのメリットは、この試験で不合格でも、一般入試の受験で再度志望校を目指せること。
ただし手軽に受験できる分、倍率も高くなりがちです。
過去のデータをチェックしながら、どの大学を受験すべきか適切な判断が必要でしょう。
共通テスト利用方式で大学受験するメリット
共通テスト利用方式で私立大学を受験する場合、さまざまなメリットがあります。
志望校合格のチャンスを逃さないためにも、以下のメリットを十分理解しておきましょう。
複数の大学の受験対策が同時にできる
共通テスト利用方式を活用すれば、複数の大学の受験対策を同時に行えます。
通常複数の私立大学を受験する場合、それぞれの大学ごとに対策が必要です。
解くべき過去問が多すぎるため、受験勉強はかなりハードになるでしょう。
しかし、共通テストの対策のみに集中できるため、得点を上げやすくなります。
地方の学生も受験しやすい
複数の大学を受験する際にネックとなるのが、費用と移動です。
近年はさまざまな私立大学が地方にも受験会場を設置しています。
とはいえ、すべての地方に受験会場が設置されているわけではないため、受験会場から離れている地方に住む学生にとって移動は簡単なことではありません。
共通テスト利用方式の単独型であれば大学に出向く必要はなく、近隣で共通テストを受けるだけで済むのです。
受験にかかる費用を抑えられる
共通テストの受験料は、3教科以上で1万8,000円、2教科以下で1万2,000円です。
一般的な私立大学の受験料である3万円~3万5,000円と比べて、かなり安く設定されています。
自宅近くの受験会場で試験を受けられるため、わざわざ遠方の大学まで行く必要がなく、移動にかかる時間や費用も抑えられるでしょう。
大学合格のチャンスが広がる
共通テスト利用方式と大学独自に行う一般入試の併願ができるため、志望校合格のチャンスが広がります。
通常国公立大学志望で私立大学を併願する場合、共通テストの5教科の勉強に加え、国公立大学の一般入試と私立大学の入試対策が必要です。
しかし、共通テスト利用方式の単独型を選択することで、私立大学の入試対策が必要なくなるため、集中して共通テスト対策に取り組むことができます。
共通テスト利用方式で大学受験する際の注意点
共通テスト利用方式で私立大学を受験する場合、多くのメリットがある一方で注意すべき点もあります。
場合によっては大学受験ができなくなってしまう可能性もあるため、しっかり把握しておきましょう。
ほかの受験方法より倍率が高いことがある
共通テスト利用方式は、一般入試と比べて募集人数がそれほど多くありません。
その割にメリットが多い受験方法であるため「とりあえず受けておこう」と考える受験生がいます。
そのため、志願倍率がかなり高く出る傾向があります。
ただし、共通テスト利用方式で受験する学生の多くは他の大学を併願しているため、辞退するケースも少なくありません。
そのため募集人数よりかなり多めに合格させる大学がほとんどです。
倍率が高いことは注意が必要ですが、だからといって物おじせず望みましょう。
共通テスト前に出願する「事前出願」に注意
多くの私立大学では、共通テスト前に共通テスト利用方式の出願締切り日を設定しています。
国公立大学の場合、共通テスト後に出願できるため自己採点の結果を見て受験する大学を決められるのです。
しかし「事前出願」の私立大学の場合、共通テストの得点をある程度予想したうえで出願するしかありません。
もちろん「事後出願」できる大学もあります。
この場合、共通テストの結果から十分合格を狙えると判断した学生の出願が増えるでしょう。
同じような得点の受験生が集まる可能性が高いため、出願は慎重に検討する必要があります。
共通テスト利用方式だけに頼るのは避ける
前述のように共通テスト利用方式は募集人数が少ないため、必ず合格できるわけではありません。
そのため共通テスト利用方式だけに頼ってしまうのは危険です。
志望校に出願するのは問題ありませんが、一般入試も受験するつもりで準備しておきましょう。
共通テスト利用方式は「先に併願校に合格できたらよいな」くらいの気持ちで受験できるとよいですね。
まとめ
私立大学でも共通テストを利用して受験できる大学が増えています。
単独型であれば、共通テストのみで受験でき複数の大学の受験対策を同時に行えます。
また受験料や交通費を抑えることもできるため、メリットは大きいといえるでしょう。
しかし募集人数が少ないことから、共通テストのみに頼ることはせず、一般入試対策も万全にしましょう。
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