私立中学と公立中学はどっちがよい?転校する場合のメリット・デメリットも解説


子どもを私立中学と公立中学のどちらに通わせるべきかお悩みの方も多いでしょう。
兄や姉がいれば上の子で得た経験をもとに判断することもできますが、初めて子どもが中学校に進学する場合は判断しづらいかもしれません。

そこでこの記事では「私立中学と公立中学はどちらがいいの?」という疑問にお答えします。
費用の違いも詳しく説明しているため、学費や塾代が気になる方はチェックしてください。

また、転校する場合のメリット・デメリットも解説しています。
子どもが私立中学・公立中学どちらに進学した方も、転校を検討中であればぜひ参考にしてください。

私立中学と公立中学はどちらがよい?

学費と通学時間は公立中学、設備や教育の質は私立中学の方がメリットが大きいです。
そのため、一概にどちらか一方がよいとは言い切れません。

また、どちらがよいかは子どもによっても変わります。
例えば、あまり学力レベルが高くない子どもの場合、偏差値の高い私立中学にぎりぎり合格したところで、授業のレベルが高すぎて入学後に困ることも考えられます。

中学校を私立中学・公立中学のどちらに通わせるかは、子どもの性格や学力レベルなども考慮したうえで決めてください。

私立中学と公立中学の学費の差は?

上のグラフは、文部科学省「令和3年子供の学習費調査」による、中学校における学校教育費の内訳です。

学校教育費の平均額は1年間あたり公立中学校が合計13万2,348円、私立中学が合計106万1,350円となっています。

その差は92万9,002円です。
3年間に換算すると、278万7,006円の差が生まれることになります。

これだけの差が出る理由は、私立中学では授業料や入学金など、公立中学にはない費用が発生するからです。
もちろん、それ以外にかかる費用も高い傾向があります。

授業料は圧倒的に私立中学が高い

先ほどのグラフを見ると、私立中学校では最も大きな割合を占めている「授業料」は、公立中学にはありません。
これは、公立中学が教育基本法と学校教育法に基づき、授業料が無償となっているためです。

教科書も無料の公立中学と比べて私立中学は授業料とすべての教材費が発生するため、圧倒的に負担額が大きくなります。

「そもそもなぜ私立中学は無償化に対応していないの?」と考える方もいるでしょう。
それは、私立中学は学校法人が運営しているからです。

義務教育にかかる経費は国・都道府県・市区町村が役割分担に応じて負担していますが、私立中学はそうではありません。
参考:教育バウチャーに関する研究会
収入の中には都道府県からの補助金もありますが、生徒からの納付金の割合が高いです。

そして公立中学の教師は公務員として扱われますが、私立中学の教師は一般企業の従業員と同様に扱われます。

つまり私立中学の教師は「会社」である「学校法人」から、「人件費」として「給料」が支払われるということです。
税金から給料が捻出されるわけではなく、学校から給料が支払われるため、私立中学は授業料がかかってしまいます。

補助学習費は公立中学の方が高い

自宅学習・学習塾・家庭教師などでかかる補助学習費は、私立中学よりも公立中学の方が多いことがわかっています。
ほかの学校外活動よりも補助学習費にかける割合も高いことから、公立中学に通う子どもは学校の授業以外の学習に費用をかける傾向があるといえるでしょう。

また、学年別でみると、公立中学の3年生で特に支出が多く、公立中学2年では25万4,000円であるのに対し、3年では45万1,000円となっています。

一方、私立中学の補助学習費はどの学年でもあまり差がありません。
中高一貫で高校にそのまま進学できる私立中学は、高校受験がないため塾などにかかる費用が変わらず、公立中学ではほとんど生徒が高校受験をするため、受験対策として補助学習費が高くなると考えられます。

私立中学と公立中学からそれぞれ転校するメリットとデメリット

子どもの希望や家庭の事情により、私立中学と公立中学からそれぞれ転校することもあります。
家庭の事情であればやむを得ませんが、子どもが希望する場合はメリットとデメリットをしっかりと確認したうえで検討しましょう。

メリット:自分のレベルに合った学習ができる

私立中学と公立中学それぞれから転校した場合、自分のレベルに合った学習ができます。

例えば、公立中学で授業のレベルが低いと感じている生徒は私立中学の高いレベルの授業に満足でき、私立中学の授業が高レベルでついていけない生徒は公立中学で自分に適切なレベルでの学習が可能となります。

また、私立中学と公立中学では年間授業時間が異なります。
公立中学から私立中学に転校した場合は、授業の時間が長くても集中できるように対策しておくとよいでしょう。

デメリット:周囲になじめない可能性がある

クラスでも部活でもすでにグループができているため、周囲となじめない可能性があるでしょう。

特に、中学生は心理学におけるチャムグループと呼ばれるものに分類されます。

チャムグループの特徴は、秘密や話題を共有し、同質で親密な仲間関係を作ることです。
閉鎖的になったり互いを束縛したり、異質なものを排除しようとする面もあります。

そのため、他者とのコミュニケーションが苦手な子どもや消極的な子どもの場合、周囲となじめない可能性があることも視野に入れておきましょう。

ただし、公立中学に転校する場合は同じ小学校の出身者が何人かいたり、通っている学習塾に転校先の生徒が通っていたりすることもあります。
そうした繋がりを活かせば、転校先でも孤立せず早い段階から周囲になじめるかもしれません。

まとめ

私立中学は公立中学よりも授業料が圧倒的に高く、公立中学は私立中学よりも補助学習費が高いことがわかりました。
また、私立中学と公立中学それぞれに転校した場合のメリットとデメリットをご紹介してきました。

私立中学と公立中学のどちらに通わせるべきか悩んだときは、子どもの性格や学力レベルを考慮してください。
そして、子どもの意思を尊重することが何よりも大切です。

どちらの中学に通うか、私立中学の場合はどこの中学に通うかなど、子どもとたくさん話し合って決めましょう。

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