高校物理が苦手な中高一貫校生のためのわかりやすい問題集・参考書ガイド|初心者向け
物理を理解するためには、次の4つのステップが必要です。
1. 物理現象を理解すること。
2. 基本的な公式の使い方を理解すること。
3. 問題を解く際の思考の流れや要点を理解すること。
4. 多くの問題を解いて練習すること。
学校の問題集は「1. 物理現象の理解」や「3. 問題を解くための思考の流れの理解」には、十分とは言えないケースがあり、定期テストで点数を取れず、成績が低迷してしまう原因の一つとなります。
対策として、かみ砕いた表現で物理現象を理解できる、市販の講義系参考書や、基礎固め用問題集を活用しましょう。
高校生物のわかりやすい問題集・参考書はこちら
高校化学のわかりやすい問題集・参考書はこちら
中学理科のわかりやすい問題集・参考書はこちら
このページの目次
【物理基礎が苦手な高1生向け】オススメ参考書と問題集
物理は「物理基礎」と、発展的な「物理」に分かれています。
多くの学校で高1で「物理基礎」を、高2以降で理系に進む場合に、発展的な「物理」を勉強します。
ここでは「物理基礎」に絞って、参考書や問題集を紹介します。
かみ砕いた表現で物理現象を理解できる「講義系参考書」1冊
問題集の問題に全く手が付けられない場合、「講義系参考書」を使うのが効果的です。
おすすめの一冊は「秘伝の物理 定期テストで点が取れる授業動画付き 物理基礎のインプット講義Basic」(学研プラス)です。
先生と生徒が会話するような形式で書かれており、すらすらと読むことができます。
また、イラストも豊富で文章量も多くないため、文章を読むのが苦手なお子さんでも理解しやすい構成になっています。
要点も強調されているので、どこが大事か一目で理解できるようになっています。
復習として利用したり、授業中にすぐに読めるよう机においておくのもありです。
どうしても文章を読むのが苦手な場合、youtube動画の解説もセットで用意されているのも特徴です。
ただし、講義系の参考書は説明に重点が置かれているため、問題数が少ないです。
この1冊で全て完結するわけではないので、問題集とセットで演習量をこなす必要があります。
基礎知識の整理と公式の使い方を学ぶの「基礎固め用問題集」1冊
物理の公式を授業で習っても、うまく使いこなせないことは多いものです。
定期テストで20〜30点しか取れないような生徒は、まずはやさしい問題集を使って公式の使い方を学ぶことが大切です。
「高校 とってもやさしい物理基礎 改訂版」(旺文社)は、まさにそういった生徒のために作られた問題集です。
1テーマにつき2ページ程度で、問題も簡単で手軽に取り組めるため、時間もあまりかかりません。
そのため、この問題集は日々の授業の復習用として使いましょう。
基本問題の「解法を学ぶための問題集」1冊
公式を理解したら、問題の解法を学ぶことが大切です。
定期テストで問題集を何度も解いてもできない場合、解法が詳しく説明されている問題集を使いましょう。
「高校 定期テスト 得点アップ問題集 物理基礎 改訂版」(旺文社)は、見開き2ページで1問を解説しており、非常に丁寧です。
また、基礎事項・要点に絞った内容を「ここが重要」にまとめ、学習内容を「確認しよう」の穴埋め形式の問題で振り返ることができます。
穴埋め形式で問題を振り返ることができるので、自然に解法が理解できます。
ただし、問題数はかなり少ないので、あくまで要点を理解するための問題集です。
要点を理解していても、練習して数をこなさなければ解けるようにはなりません。
【理系進学者向け】物理・物理基礎のオススメ参考書と問題集
高2以降に理系で物理を選択した場合、大学受験で物理を使う場合も多いでしょう。
そこで、日常学習だけでなく、大学受験にも対応した参考書と問題集を紹介します。
かみ砕いた表現で物理現象を理解できる「講義系参考書」2冊
物理は物理現象を正しく理解することが必要不可欠です。
授業だけでは物理現象を理解できない人向けに勧めしたいのは、「宇宙一分かりやすいシリーズ」です。
「宇宙一わかりやすい高校物理 電磁気・熱・原子 改訂版」(学研)
左ページがテキスト、右ページがその図解という構成になっています。
テキスト部分には例え話を多用し、目に見えない法則を感覚的に理解できます。また、図解により視覚的に把握することで、物理現象が理解しやすい仕組みになっています。
非常に分かりやすい参考書ですが、分厚いのが難点です。
辞書代わりに使ったり、授業を聞きながら目を通したり、日々の復習用に使うとよいでしょう。
また、「面白いほどわかる本シリーズ」もおすすめです。
「改訂版 大学入試 漆原晃の 物理基礎・物理[力学・熱力学]が面白いほどわかる本」
「改訂版 大学入試 漆原晃の 物理基礎・物理[電磁気]が面白いほどわかる本」
「改訂版 大学入試 漆原晃の 物理基礎・物理[波動・原子]が面白いほどわかる本」
宇宙一シリーズに比べて文量が少なくなっています。
どちらも良書なので、書店で手に取って自分に合う方を選ぶとよいでしょう。
ただし、講義系の参考書は説明に重点が置かれているため、問題数が少ないです。
この1冊で全て完結するわけではないので、問題集とセットで演習量をこなす必要があります。
基礎知識の整理と公式の使い方を学ぶの「基礎固め用問題集」1冊
物理現象が理解できても、公式の使い方が分からない場合、問題が解けるようにはなりません。
「高校 とってもやさしい物理」(旺文社)は、公式を確認し、使う練習をするための問題集として適しています。
問題はそこまで難しくありませんが、映像授業も用意されているので、本だけでは理解できない人にはオススメです。日々の授業の復習用として使いましょう。
物理の「解法を学ぶための問題集」2冊
物理の解法パターンは多くないため、解法が理解できると問題が解けるようになります。
解法を学ぶのに適した問題集が「物理のエッセンス」です。
「物理のエッセンス[熱・電磁気・原子]-五訂版-」(河合出版)
物理の参考書・問題集で最も有名で売れている書籍です。
やみくもに問題を解いているだけでは掴みにくい、物理の本質にアプローチしており、小手先のテクニックではなく、本質をしっかり捉えた解法が示されています。
その分、少し難しいと感じる場合があります。その場合、
「ひとりで学べる 秘伝の物理問題集[力学・熱・波動・電磁気・原子]」もおすすめです。
解説が詳しいのはもちろんですが、youtubeの解説動画もあるので、書籍だけでは勉強しにくいという人には向いています。
学校の問題集を使う前後に解法を学び、学校の問題集で練習するようにしましょう。
問題集だけでは解決しない! 物理の苦手克服に直結するのは自宅での勉強習慣
参考書や問題集を使いこなすためには、家庭学習の習慣が必須
良い参考書や問題集でも、物理の苦手克服の特効薬にはなり得ません。継続的に取り組むことで、初めてその効果が発揮されます。
継続的な取り組みの土台は、何よりも家庭学習の習慣です。
家庭学習の習慣が確立していない状態で、参考書や問題集の購入しても、問題解決にならないかもしれません。
特に中高一貫校の場合、家庭学習で演習量を確保することが物理克服の生命線
中高一貫校では、大学入試も見据えた内容の濃い授業が行われます。また、定期テストでは、大学入試レベルの問題が出題されることも少なくありません。
授業についていき、さらに、ハイレベルなテストに対応するためには、演習量の確保が生命線です。
ただし、中高一貫校は授業進度が早いため、授業内で十分な演習量が確保できるわけではありません。
そのため、基礎・基本の演習はもちろん、テスト対策のための演習は、お子さんのお子さんの家庭学習に委ねられます。
家庭学習できない中高一貫校生なら、個別指導塾の活用も選択肢
家庭学習が苦手なお子さんは、確実に勉強時間が確保できる塾を利用するのも良いでしょう。
ただし、集団指導塾はあまりお勧めしません。
中高一貫校生の場合、学習水準が高いため、定期テスト対策が大学受験対策にもつながります。特に、高1・2のお子さんは定期テスト対策に重点を置くべきです。
しかし、集団指導塾は、塾独自のペースで授業が進むため、必ずしも学校のペースに合致するとは限りません。
学校のペースに合わせて学習計画を立てられる、個別指導塾の方が定期テスト対策に向いていると言えます。
また、中高一貫校の物理は演習量の確保が重要です。お子さんのレベルに合った演習ができる、個別指導塾の方が向いています。
中高一貫校生が学習塾を選ぶ際のポイント 詳細解説
自宅で勉強できなくてもOK!中高一貫校専門の個別指導塾WAYSで、物理の苦手克服を
中高一貫校生が通うなら、「中高一貫校専門 個別指導塾WAYS」がオススメです。
WAYSでは、500校以上の中高一貫校の生徒を指導し、92.9%の成績アップを実現しています。
その秘訣は90分の指導時間に加え、ラスト30分の解き直し+次回指導冒頭での確認テストにより、授業時間内で学習内容をしっかりと押さえます。このことにより、物理の成績アップに必要な演習時間を確保することができます。
通常の個別指導塾では、60〜90分程度の指導時間なので、どうしても家庭で宿題を時間を確保する必要があります。
WAYSでは解き直しを行う時間も確保しているので、宿題は一切ありません。
忙しい中高一貫校生に最適な環境でしょう。
もちろん、独自の問題集を持ち込み可能です。前述した、「宇宙一わかりやすいシリーズ」や「物理のエッセンス」はもちろん、学校で使っている問題集を使うことができます。
WAYSで成績が伸びる理由の詳しい解説は、次の記事でご覧ください。
また、400件以上の成績アップ事例を掲載しています。
あなたのお子さんが通う中高一貫校の成績アップ事例も見つかるかもしれませんので、左下の虫眼鏡マークより「学校名 成績アップ」でぜひ検索してみてください。
投稿者プロフィール
-
中高一貫校で15年間指導してきました。10年間は高校3年生の大学受験指導を、次の5年間は主に中学で指導してきましたので、大学受験を見据えた中学からの学力形成に知見があります。私自身も中高一貫校を卒業しました。
せっかく努力されて入学した学校なので、充実した時間を過ごせるよう情報発信という形でサポートしていきます。
最新の投稿
大学受験2024年11月22日【化学】難関大学を志望する中高一貫校生のための大学受験対策パーフェクトガイド 大学受験2024年11月18日【物理】難関大学を志望する中高一貫校生のための大学受験対策パーフェクトガイド 勉強法2024年11月18日中高一貫校「物理」の学年順位を上げる方法|上位の生徒が実践している勉強法を紹介 勉強法2024年11月1日中学理科と高校理科の違いを現役教師が解説!高校でつまづいたときにやるべきこと