私立中学と公立中学の授業に違いはある?進学のためには受験すべき?


高校・大学進学や将来的なことを考え、公立中学ではなく私立中学にお子さんを通わせたいとお考えの方もいらっしゃるでしょう。

たしかに私立中学は公立中学と比べ授業内容にも違いがあるため、それがその後に影響を与えることもあります。
しかし私立・公立ともにメリットがあるため、しっかり見極めることも重要です。

この記事では、公立中学と私立中学の授業の違いとそれによる影響、私立中学への進学を考える際のポイントについてご紹介します。

私立中学の受験を検討している保護者の方は、ぜひ参考にしてください。

私立中学と公立中学の授業の違い

私立中学は公立中学に比べ学費が高いこと、グラウンドや実験室などの設備が充実していることなどの違いはよく知られています。
しかし授業そのものにも異なる点があります。

授業に関してはその後の進路にも影響してくることですので、親御さんも気になるところでしょう。
私立中学と公立中学の授業の違いは、主に5つあります。

年間の授業時間

私立中学では学校が独自に決めた年間の授業時間数があり、そのほとんどは、公立中学で行われている時間数よりも多く設定されています。

公立中学の年間の授業時間は、1年~3年まで共通で1,015時間です。
しかし私立中学の中には、およそ1.5倍の年間1,500時間を超える学校もあり、より深く学び専門性を高めることが可能です。

教科書

使用している教科書自体にも違いがあります。

公立中学で使用しているのは文部科学大臣が認可した検定教科書。

私立中学でも検定教科書が配られることはありますが、一般的にほかにもう1冊検定外の教材を配布され、そちらを使用することがほとんどです。

私立中学の教材は授業時間が多い分、密度が濃いものが多くあります。
たとえば英語なら検定教科書に比べ単語数がはるかに多く掲載されています。

授業の難易度

私立中学は、学力の高い生徒が集まっていることや大学入試を意識しているため、難易度の高い授業を行っています。
夏休みや冬休みなど長期休みには、レベルアップを図るための講習が開かれる学校もあります。

ただしハイレベルな授業についていくためには、生徒自身が自主的に勉強に置いていかれないよう努力も必要です。

授業スピード

大学受験を意識した私立中学では、公立中学・高校の6年間で学ぶカリキュラムをおよそ5年で終了させます。

授業時間が公立中学に比べ多いとはいえ、授業はかなり速いスピードで進められます。
理解していることが前提で授業が進むため、少しでも理解できない箇所があると置いていかれてしまう可能性もあるでしょう。

カリキュラムや教育方針

公立中学では、文部科学省が設定した学習指導要領に沿って授業が進められます。
しかし私立中学では、学校独自のカリキュラムが組まれています。

とくに多いのは、グローバル教育に力を入れる学校です。
大学入試でも役立つ英検のような外部検定を積極的に取得させる学校が多く、中には留学制度や海外研修などを行っている学校もあります。

私立中学と公立中学の授業が違うことで起こりうる影響

私立中学と公立中学の授業は、かなり大きな違いがあることが分かります。
ではこのような授業を受けることで、それぞれの生徒にどのような影響が生まれるのでしょうか?

生徒の学習意欲

大学進学を視野に入学する生徒が多い私立中学では、公立中学と比べて生徒の学習意欲が高い傾向があります。
同レベルの生徒同士で切磋琢磨しながら勉強できる点もメリットです。

とはいえ、私立中学では高校受験をせずに進学できる中高一貫校も多く、中だるみしてしまう可能性がゼロではありません。
周囲の生徒の学習意欲が高く環境も整っているとはいえ、本人の努力なくしてそのメリットを活かすことはできません。

進学先

私立中学と公立中学の生徒では、大学の進学先にも違いがあります。

たとえば、東京大学の合格者数が多い学校を見ると「開成中学校・高等学校」「灘中学校・高等学校」など中高一貫校が半分以上を占めています。

難関大学を目指す人にとって私立中学は、優れた環境だといえるでしょう。

私立中学と公立中学を選択するときの判断基準

ではお子さんを難関大学へ進学させたいのであれば、私立中学へ進学させるべきなのでしょうか?

もちろん、授業の違いやモチベーション・進学先など、私立中学にはさまざまなメリットがあります。

しかしすべてのお子さんに私立中学が向いているかというと、そうとはいいきれません。

中には私立の中高一貫校へ入学したことで、中だるみしてしまい卒業も危ないお子さんもいます。
一方で公立中学から難関高校へ進学し、難関大学へ合格したお子さんも大勢います。

では私立中学と公立中学どちらへ進学するか、どのように判断すればよいのでしょうか?

最後まで学費を支払えるか

私立中学と公立中学では、教育に必要な費用が大きく異なります。

文部科学省の「令和3年度子供の学習費調査」によると、1年間に必要な学習費の総額が、公立中学で約54万円(塾・通信教育費含む)なのに対し、私立中学ではおよそ143万円です。
2.6倍ほど私立中学の方が多くなっています。

これは、私立中学の学費が公立中学に比べ高額であることだけが理由ではありません。

私立中学に進学したといっても塾へ通うお子さんは多く、そのための費用は公立中学と変わりません。
ハイレベルな授業を受けられる私立中学であれば塾はいらないと考えていただけに、想定外の出費に悩む親御さんもいらっしゃるでしょう。

また私立中学は、留学制度や体験授業など学校独自の取り組みのための費用がかかることもあります。
3年間これらの費用を払うだけのメリットがあるかを考慮する必要があるでしょう。

子どもの性格に合っているか

私立中学はそれぞれ独自のカリキュラムや教育理念をもっており、場合によってはお子さんに合わない可能性もあります。
私立中学へ進学を考える場合は、学校の偏差値や進学先などのデータを見るだけでなく、校風がお子さんに向いているかどうかを見極める必要があるでしょう。

また私立の中高一貫校に入学した場合、高校受験がない分学習のモチベーションを大学受験まで維持できないお子さんもいます。

場合によっては、中高一貫校でも高校から入学した生徒の方が学力が高い可能性もあるのです。

どんなによい環境でも、お子さんの性格に合っていることや、その環境をうまく活かせていることが大前提です。
そのことをふまえて、私立中学への入学を検討しましょう。

まとめ

私立中学と公立中学は、年間の授業時間や使用する教科書・授業スピードなど異なる点が多数あります。
難関大学への進学を考えている場合、私立中学の環境は理想的ですが、その環境を生かせるかどうかはお子さんの努力次第です。

中学入試は、お子さんの意志よりも親御さんの希望が反映する傾向があります。
だからこそ、お子さんに向いている学校かどうかをよく見極め、充実した3年間を過ごせる学校選びをしましょう。

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