中高一貫校の数学の勉強法 完全ガイド|これをやれば成績が上がる!4つのステップ
中高一貫校の数学は、授業の進みが早く、内容も濃いため、最難関のひとつです。
授業についていき、定期テストで良い点数を取るためには、予習や復習はもちろん、実力をつけるための演習など、自学自習が絶対に必要です。
- 学習時間を確保する
- 既習内容の弱点を補強する
- 授業の予復習に時間をかける
- 数学の本質を理解する
この4つのステップを意識しながら、少しずつ勉強法を変えていきましょう。
中高一貫校に勤めて10年の教師の視点から、中高一貫校の数学の勉強法を解説します。
このページの目次
中高一貫校の数学カリキュラムはレベルが高い
進度も内容も公立の学校とは全く違う
ほとんどの中高一貫校は数学に力を入れています。公立の学校との違いは、次の2点です。
1点目は進度。中1~中2で3年分の中学数学、中3~高1で数ⅠAⅡB、高2で数ⅢCを扱います。
文系の生徒は、高1終了時点で大学受験の試験範囲をほぼ終えていることになるのです。
2点目は内容。公立の学校とは使用する教科書が違います。
公立の学校は検定教科書を使用しますが、中高一貫校は検定外教科書(中高一貫校向け教科書)をベースに授業を進るところが多くなっています。
検定外教科書は応用内容まで踏み込んだ構成になっており、体系的に数学を学ぶという観点から、中学用のテキストであっても、一部高校数学が組み込まれています。
また、準拠問題集もレベルが高いものが採用されているなど、総じてハイレベルな学習内容となっているのです。
良い学習習慣と適切な勉強法の確立を目指そう
上記の2点からいえることは、お子さんの自学自習が非常に大事だということです。
中高一貫校の授業は進度が早い分、基礎的な内容についてはある程度お子さん自身の力で習得しなければなりません。
さらに、学習内容が濃い分、復習にも時間がかかります。
つまり、お子さんが中高一貫校の数学の授業にしっかりとついていくためには、良い学習習慣と適切な勉強法が必要なのです。
ただ、数学の成績が伸び悩んでいるお子さんほど、数学に対して強い抵抗感があります。
「勉強をしなさい」という声かけだけでは、お子さんの状況はなかなか変わらないでしょう。
この記事に書いていることを参考にしながら具体的なアドバイスをしつつ、段階を踏んで少しずつ良い形をつくっていってください。
なお、中高一貫校の数学カリキュラムについてさらに詳しく知りたい方は、以下のリンク先をご覧ください。
中高一貫校生が数学の成績を上げるための勉強法(準備編)
勉強法その1:数学を勉強する習慣をつけよう
まずは数学の学習習慣を身につけるところからスタートです。最も難しいステップですので、諦めることなく努力を継続しましょう。
基本的には、やることを決め、時間ベースで学習を進めるのをオススメします。
夕食後から寝るまでの間に30分間数学の勉強をする、などと決めて取り組むのです。
そして、1週間、2週間と続けていくなかで、徐々に学習時間を増やしていきます。
それほど苦労することなく数学の勉強を始められるようになれば、習慣化は成功です。
中高一貫校生と学習習慣について詳しく知りたい方は、以下のリンク先をご覧ください。
勉強法その2:既習範囲の弱点を補強しよう
さて、具体的にどのような勉強をすればよいのでしょうか。
学び直しが必要な単元の量にもよりますが、既習範囲の復習を優先するのがよいでしょう。
長期休暇が直近にあればよいのですが、ない場合は日曜日の休日などを使い、時間を決めて取り組むことをオススメします。
出発は教科書から
復習する方法としては、教科書に立ち返るのが基本です。定義や公式を確認し、基本例題→基本問題の順に押さえます。
中高一貫校向けの教科書が難しく、お子さんの理解が進まないようなら、書店に行って分かりやすい参考書を買い求めてください。
現物をしっかり確認し、お子さんがこれなら勉強を続けられそうだという一冊を選びましょう。
オススメの参考書です。どれも解説がかなり充実しているので、自学自習に向いています。
・『中学校3年間の数学が1冊でしっかりわかる問題集』(かんき出版)
問題集をレベル別に周回しよう
教科書をある程度理解したら、教科書準拠問題集に取り組みます。
A問題やB問題といったように、レベル別に問題が分けられているのであれば、簡単なレベル帯のものを完成させましょう。
1周目で解けた問題に○、解けなかった問題に△や×をつけ、2周目では△や×がついている問題を中心に解き直しをします。
さらに3周目では2周目でも解けなかった問題をやる……、というように進めていきましょう。
すべての問題が解けるようになるのがゴールです。
なお、学校の授業に追いつくことを優先したいので、この時点では標準~応用レベルの問題に取り組む必要はありません。
原則、以下の方針で進めることが大切です。
「教科書準拠問題集の基本レベル帯が終われば次の単元に進む」
まずは土台を作っていくイメージで進めましょう。
解法の丸暗記を限定的に使うのはアリ
ところで、基本問題だからといって、全ての問題が簡単なわけではありません。どうしても完璧には理解できない問題というものが出てきます。
そうしたケースの場合、いったん解法を丸暗記してしまうという手があります。
どういう作業をしているかはわかっていないけれども、テストで出題されたら解答が書ける状態にしておく。
とりあえずは、それで十分です。
ただし、全ての問題の解法を暗記するわけにはいきませんので、ここぞというところで使うようにしましょう。
中高一貫校生が数学の成績を上げるための勉強法(実践編)
少しずつ数学を勉強する時間が増え、既習範囲の復習も終わって基礎の土台ができたら、次はいよいよ学校の定期テスト対策です。
勉強法その3:予習→授業→復習のサイクルをつくる!
中高一貫校がレベルの高い授業を展開できる理由は、生徒の自学力で基礎的な内容をカバーしているからです。
したがって、授業内容を理解するには、お子さんの自主的な予復習が欠かせません。
予習段階で例題レベルの問題を理解してしまう
予習の目的は、分からないところを整理することです。
授業で割愛されがちな基礎的な部分をきちんと押さえるようにしましょう。
なお、この予習が教科書周回の1周目に該当しますので、きちんと〇△×をつけておいてください。
授業ではなぜそのような解法になるかを聞き逃さないように!
最大の目的は、「予習段階で理解できなかったことを理解する」ことです。
あわせて、なぜその解法になるのかを理解しましょう。
「3つある変数を2つに減らそうとしている」、「式変形をしてグラフ化しようとしている」など、解法の意味をしっかりと確認します。
不明点があれば先生や友人に聞くなどして早めに対処するのがよいでしょう。
復習の基本は問題演習!
演習をしっかりして、学習内容を定着させましょう。
教科書→教科書準拠問題集→標準~応用レベルの問題集の順に、〇△×をつけながら周回し、1つずつ完成させましょう。
ここまでくれば、お子さんの数学力はかなり伸びているはずです。
オススメの標準~応用レベルの問題集を紹介します。どちらも大学受験対策で押さえておくべき問題を網羅している良書です。
ただし、『フォーカスゴールド 5th Edition シリーズ』の方が問題のレベルがやや高いので注意してください。
勉強法その4:本質を理解するために問題の解説に挑戦しよう!
これが最後のステップです。
問題を自力で解けるようになったとき、それがきちんと自分のモノになっているかどうかの確認が大切です。
単に解法を丸暗記している状態でも問題を解くことができますが、それでは少し切り口を変えられただけで、たちまち対応できなくなってしまいます。
オススメの勉強法は、問題の解説をすること、です。
「この条件設定なら△△の公式が使えそうだけれど、このままでは使えないので、〇〇するために式変形をして~」といった具合に解説します。
これができれば、その問題を深くまで理解しているといえるでしょう。応用を利かせることもできるようになっているはずです。
中高一貫校の数学の成績を上げるために必要な要素が揃っている「中高一貫校専門 個別指導塾WAYS」
ここまで、中高一貫校生の数学の成績を上げるための勉強法をお伝えしてきましたが、私の教員としての経験上、保護者の方による伴走が難しい状況というのは少なくありません。
思春期に入り、親の言うことをあまり聞かなくなるというケースもあるでしょう。
お子さんの学習状況がなかなか変わらない場合は、プロのサポートを受けることが解決策になりえます。
- 学習時間を確保する
- 既習内容の弱点を補強する
- 授業の予復習に時間をかける
- 数学の本質を理解する
「中高一貫校専門 個別指導塾WAYS」では、数学の成績を上げるための上記ステップを全て達成できます。
1コマ120分の授業で演習量を確保し、学校の勉強をベースに無理なく基礎力から養成。
日々の確認テストと試験範囲を3周する勉強計画とで、学習内容を定着させます。
そして、生徒に問題の解説をさせる指導スタイルを長年とっている点も大きな魅力です。
定期テストの点数を上げるだけでなく、数学の本質理解を大事にしているWAYSだからこそ、得られるものは多いはずです。
下記より、9割以上の中高一貫校生の成績を上げてきたWAYSの指導方法の詳細や、成績アップ実績、気になる料金体系をご覧になれます。ぜひご検討ください。
投稿者プロフィール
- 中高一貫校に勤めて10年になる中堅教師。卒業生を3度送り出し、中学生・高校生問わず指導経験が豊富です。自身も中高一貫校出身なので、中高一貫校のことを知り尽くしています。勉強に苦しむ生徒に向き合い、試行錯誤をする日々。そんな教師生活から得られた知見をお伝えし、全国の子供たちの力になれたらと思います。
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