学生必見!英語を速読するためのの特効薬~精読のススメ~
こんばんは!!
桜も満開で春真っ盛りという感じになってきましたね。
進級・ご入学、おめでとうございます。
今年度も皆さんにとって非常にいい一年になってくれるように祈っております。
今回は皆さんの頭を悩ませている英語長文や英文和訳に関してお話していきたいと思います。
このページの目次
日本語として意味をなさない答案に得点が入るわけなかろう!!
生徒さんに試験前に和訳をしていただいたところ、こう言っては何ですが、日本語として意味をなしていない答案が多かったです。
それらの生徒さんを弁護するのであれば、制限時間もあり、構文もやや難しめであったため、パニックに陥ってしまったのでしょう。
しかし、私が何よりも腹立たしかったのは、それらの答案に対して何の違和感も抱かずに提出をしたことです。
なぜ、自分で読んで意味不明な答案を提出できるのか?
なぜ、そんな意味不明な日本語の答案で得点が入ると思うのか?
非常に理解に苦しみます!!!
英文を正しい日本語に訳せないのであれば、結局書いてある英文を理解したとはいいがたいでしょう。
英語を母語としない方で、「英語で書いてある意味は分かるけど、日本語には直せないんだよね!」みたいなことをおっしゃる方がたまにいますが、それはおそらく何も分かっていないのではないでしょうか。
きちんと内容が読み取れているのであれば、正確に日本語に直せるはずです。
英語長文を日本語に直すことに意味はあるのか?
学校の教科書は最低限和訳をしてほしい
和訳する必要なんてないよ!時間の無駄だし!
このような和訳不要論をお持ちの方も多数いらっしゃると思いますが、私は個人的には、学校の教科書程度の文章ではできる限り和訳をして、英語の授業に臨んでほしいところです。
「入試問題の長い文章を制限時間内に読みこなすには、速読ができなくてはならない。だから、日本語に訳さなくても意味が分かるようにしなければならない。」というのも正しい主張ではあると思いますが、それができるためには前提として精読もある程度は必要だと思います。
出来れば中学1年生~高校2年生まではきちんと時間を取って学校の教科書を精読をする機会を設けてもらいたいものです。
予習の段階でできる限りのことは必ずしてください。
学校の定期試験は分量も多く、パッパッと解けなくては高得点を取ることは困難です。
したがって、平素の学習時からじっくりと英文に向き合ってください。
細部にわたり検討をしていただきたい
ただ訳さえすればいいわけではなく、勉強する場合には、①英文の内容を把握し、②細かいところもしっかり検討する、③誤魔化さない、ことが重要ですね。
例えば、ofの訳を全て「~の」と訳すことで誤魔化したり、何となくで訳してはいませんか??
□the government of the people, by the people, for the peopleを例に!
皆さんは、アメリカのリンカーン大統領のthe government of the people, by the people, for the people(「人民の、人民による、人民のための政治」)という台詞を聞いたことがあると思います。
ここで、簡潔に解釈していきましょう。
まず、by the peopleは「人民による」とfor the peopleは、「人民のために」という部分は正直分からないということはないと思います。
しかしof the peopleの「人民の」というのは、どういうことなんでしょうか?「人民のもの」という「所有」を表すのでしょうか?
そうすると、「人民の政治」と「人民による政治」は、ほとんど一緒の意味になってしまいませんか??
ただ同じことを言っているのでしょうか??
リンカーンともあろう人物がそんなことはしないでしょうね!
□ofをキチンと意識して訳出しているか?
例えば、the aim of education of childrenみたいな言葉があったとしましょう。
機械的に訳出すると、「子供の教育の目的」になりますが、この場合のofは何の役割を果たしているでしょうか?
いずれも所有ではないですよね?それは分かっていただけると思います。
education of childrenは「子供を教育する」という意味なのではと予想がつきますね。間違っても「所有」ではないことは分かるでしょう!
子供は教育の客体ですから。するとこのofは「目的格」を表すということがお分かりいただけましょう!
そうするとthe aim ofのofは何かと言いますと、いきなり、「目的」と言われても意味不明なので、どういう目的なんだよと疑問を持つはずです。すると「子供を教育すること」と現われますね。
すなわちこのofは「同格」のofを表します。
したがって、the aim of educationは「子供を教育する目的」というようになります。
ofを「~の」という意味で訳すと、上記のように曖昧なことが生じてしまうこともあります。
□ではリンカーンの言葉のofは何を表すのか?
ここまで説明したら、もうお分かりでしょう。
the governmentは「政治=治めること」(V)ですので、of the peopleは「治める」対象であって、「目的格」(O)を表しているのでしょうね。
by the peopleは「人民が(治める)」という行為主体(S)を、for the peopleは「人民に向けて」という副詞的なもの(M)を表しているのでしょう。
皆さんは、何となく訳してしまうこともありますが、これらの細かい部分も考慮して和訳をしていただければ嬉しいですね。
副教材の和訳は最低限度でよい
しかし、学年が上がるにつれて、何でもかんでも和訳をする必要はありません。
出来ないところ、分かりにくいところを訳していってください。
学年が上がるにつれ教材がたくさん配布されるはずです。そんな状況下で全文和訳をするなんて物理的に不可能な話です。
その際には、必要最低限度にとどめましょう。
具体的に言えば、分からない個所や重要な構文を含んだ箇所、読んでいて自分が分からなかった箇所のみを和訳するといった感じで大丈夫です。
段落メモを取ることをお勧めしたい
もし、長文を読んでいて、前の段落の内容を忘れてしまう、みたいなことがあれば、段落ごとにメモを取ってみてください。
結構これは要約の訓練になったりしますので、非常にお勧めです。
ただし、あまり詳しくなくてもいいですよ!一言程度で構いません。
精読は速読の大前提
速読をするためには精読は必要不可欠な作業です。
英文に真摯に向き合い、丁寧に訳出することで、英文に慣れてください。
誤魔化さずに構造をつかむ練習をしてください。
また、英語を日本語に直した際に、硬い不自然な訳になってしまいますが、それは日本語と英語における語学上の相違や文化の違いもありますので、そういった瞬間も大切にしてください。
そのような言語間の相違を意識して、日本語としての表現を磨いていってください。
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おわりに
第二外国語のススメ
今回もまた、好き放題言いたいことを述べてきました。
皆さんにとって参考にできるところは参考にしていただいて、まったくナンセンスだと思ったら無視していただいても構いません。
他の言語と比べると英語は非常に明快で親切だと思われます。
英語をやっていると、最初に否定語(never, notなど)が来ますが、ドイツ語なんて、読み進めて最後に否定語nichtが来ることもあり、「結局、否定するのかよ!!」と若干戸惑うこともあります。
しかし、ドイツ語はドイツ語で色々便利な面もありますね。なかなか、説明っぽい所も好きですね。
また、あの強弱のリズミカルな語調が私にとっては心地よいです。
学校によっては第2外国語を受講できるところもありますので、せっかくですから、真剣にやってみてください。
英語と比較対象ができるようになり、色々と新たな発見があることでしょう!
かく言う筆者は最近フランス語をさぼり気味ですが…
偉そうに言った手前、これからは真面目に取り組みます。
皆さんの新学期が充実することを祈っております!!
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投稿者プロフィール
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東京大学文科1類入学、法学部卒業。
子供たちに自分の頭で考える習慣を身に着けさせることが理念。
科目を問わず入門・基礎から東大入試まで対応可能。
趣味は語学(英語、ドイツ語、フランス語)、ワイン、犬(柴犬・ゴールデンレトリバー)、古典芸能鑑賞、ランニング。
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