500点満点の定期テストで400点のときの偏差値はいくつ?計算方法を解説
大学受験や模試で、合格の基準としてよく目にする偏差値ですが、学校の定期テストで偏差値が示されることはまずありません。偏差値を出しても、あまり実用上の意味がないためです。
また自分で偏差値を出そうとしても、算出に必要な情報を生徒や保護者が手に入れることが難しかったり、計算の手間がかかったりして、困難です。
500点満点の定期テストで400点だった場合を例にとり、定期テストでの偏差値の算出方法を紹介します。
このページの目次
偏差値は相対的な自分の実力を把握するのに便利
1回目の英語の定期テストで、75点を取ったとします。
2回目の定期テストで80点を取れた場合、点数は5点上がっています。
しかし、1回目の定期テストの平均点が70点で、2回目の平均点が85点だったとすると、平均点を上回っているのは、1回目の定期テストのほうです。
定期テスト1回目 | 定期テスト2回目 | |
得点 | 75点 | 80点 |
平均点 | 70点 | 85点 |
平均点との差 | + 5点 | – 5点 |
個人の得点だけで見れば、定期テスト2回目のほうが良いようですが、同じテストを受けた生徒グループの中では、平均よりもできなかったということになります。
得点が上がったと喜びたくなりますが、実は同じテストを受けたグループ内での競争では、成績が悪くなっているわけです。
このようなときに「偏差値」という指標があると、相対的な自分の実力がすぐにわかります。
偏差値50であれば、おおむね平均的な実力ということです。トップレベルを狙うのであればもっと頑張らなければいけない、とすぐにわかります。
偏差値49以下であれば平均以下、偏差値51以上であれば平均以上となります。
定期テスト5教科合計500点満点で、400点だった場合の偏差値の算出方法
平均点だけで算出する簡易的な偏差値の計算
例えば、自分の得点が400点、学年の平均点が350点とすると、
50 +(400 – 350)÷ 2 = 75
となり、偏差値75と算出されます。
しかしこの算出方法は、本来の偏差値の計算に必要な情報が少ないため、実際の偏差値とはかけ離れている場合があります。
一般的な偏差値の算出方法
例えば、個人の得点:400点、平均点:350点、標準偏差:30点とすると、
(400 – 350)÷ 30 × 10 + 50 = 66.666……
となるため、偏差値はおよそ67です。
標準偏差=ばらつきの指標
標準偏差とは、テストの点が、平均点を中心として、どの程度ばらつきがあるかを示す数値です。
標準偏差の数値が大きくなればなるほど、得点できた子と得点できなかった子の差が大きく、分布もバラバラだったと言えます。
例えばあるテストで、自分自身が60点、平均点が70点とします。
①標準偏差が5の場合
多くの人が平均点±5点(=65点~75点)の間に入っている
②標準偏差が20の場合
多くの人が平均点±20点(=50点〜90点)の間に入っている
①と②の場合では、自身の得点60点の位置づけも大きく変わるのがわかります。
標準偏差の求め方
標準偏差を出すのは簡単ではありません。
次の例を使って、順番に計算していきましょう。
名前 | 点数 | ①平均点 | ②偏差 | ③偏差×偏差 |
---|---|---|---|---|
A | 400 | 350(2800÷8) | 50 | 2500 |
B | 370 | 20 | 400 | |
C | 460 | 110 | 1万2100 | |
D | 300 | -50 | 2500 | |
E | 270 | -80 | 6400 | |
F | 330 | -20 | 400 | |
G | 430 | 80 | 6400 | |
H | 240 | -110 | 1万2100 | |
合計 | 2800 | 4万2800 |
- それぞれの生徒の点数と全生徒の平均点をあらかじめ調べておく
- 「偏差(それぞれの生徒のテスト点数と平均点との差)」を求める
- 生徒一人ひとりの偏差が出たら、それぞれを二乗する
- 以下の式を計算して分散を求める
- 分散の平方根を求める
4万2800 ÷ 8 = 5350
√5350 = 73.1694……
例の標準偏差はおよそ73.2となります。
他校とは比較できない!定期テストの偏差値は不要なケースが多い
定期テストの偏差値は、あくまでも同じ学校の同じ学年の中で、相対的にどれくらいの実力があるかを知れるだけです。
たとえば、高校受験や大学受験では、全国の中高生と競うことになるため、参考になりません。
中高一貫校などで、指定校推薦を勝ち取るためには、学校内での選考を勝ち抜く必要があり、この場合は学校内での実力の位置づけを知る一定の参考にはなります。
しかし学年順位が公表されていれば、偏差値でなければならない理由はありません。
苦労して偏差値を出したとしても、実用的な場面はほとんどないでしょう。
参考にするなら模試の偏差値
高校受験や大学受験で参考にするのであれば、お子さんには受験者数の多い模試を受けさせるとよいでしょう。
模試では志望校の偏差値と比較できるだけでなく、自分自身の学力がライバルたちの中で、どのあたりに位置しているかを客観的に見ることができます。
高校受験や大学受験用に、さまざまな塾や予備校などが独自の偏差値を出しています。
模試を受験し、主催する塾や予備校が発表しているそれぞれの学校の偏差値を見ることで、定期テストの偏差値以上に信ぴょう性のある比較ができるでしょう。
偏差値が低迷……中高一貫校生なら92.9%が成績アップしているWAYSへ
私たち「中高一貫校専門 個別指導塾WAYS」は、これまでに500校以上の中高一貫校の生徒を指導してきています。
もしお子さんが中高一貫校生で「偏差値が上がらない……」「大学受験が不安……」という悩みを抱えているなら、92.9%が成績アップを実現しているWAYSで解決できるかもしれません。
模試を受けても偏差値が低い場合、多くは中高一貫校の定期テストでも、十分な点数を取れていないはずです。なぜなら、中高一貫校の授業・テストのほうが、模試よりもレベルが高いことが多いためです。
逆に言えば、大学受験対策が意識された、高難度の中高一貫校の定期テストができるようになれば、大学受験を突破する実力が身につきます。
400件以上の中高一貫校の生徒の成績アップ事例を掲載しています。お子さんが通う中高一貫校の成績アップ事例は、左下の虫眼鏡マークより、「学校名 成績アップ」で検索できますので、ぜひお試しください。
投稿者プロフィール
-
中高一貫校生の定期テスト対策から大学受験・内部進学までをトータルサポートする個別指導塾。
中高一貫校用教材に対応することで各中高一貫校の定期テストの点数に直結した指導を行います。
低料金で長時間指導が受けられるため、家で勉強できない中高一貫校生でも塾の指導時間内で成績を上げることが可能です。
英語、数学をメインに指導を行っています。
最新の投稿
内部進学2024年11月20日【青山学院中等部・高等部の保護者の方必見】内部進学を徹底解説 - 一貫教育コンパス2024年11月19日中高一貫校生の生活実態を徹底解剖!勉強、睡眠、スマホ利用に関するリアルな声
- 勉強法2024年11月19日中学数学のつまづきやすい単元一覧|解き方・教え方がわかる事典
- 一貫教育コンパス2024年11月17日Z世代の流行り調査!2024冬Ver.