「こんなに頑張っているのに、どうして成績が上がらないのか…」
そんな疑問や不安を抱えるご家庭は少なくありません。特に中高一貫校では、努力が成果に結びつかず、自信を失ってしまう生徒も多くいます。
実際、頑張っているのに成績が伸びない原因は「努力不足」ではなく、「やり方のズレ」にあることがほとんどです。
インプット中心の勉強、計画のない詰め込みなど、頑張っていても結果につながらない学習法に陥っているケースが目立ちます。
この記事では、教員歴16年の視点から、実際に効果のあった勉強法の見直しポイントをわかりやすく紹介します。
このページの目次
努力しているのに成績が上がらない…受験生が陥る“停滞期”の正体とは
「毎日しっかり勉強しているのに成績が伸びない」。受験生にとって、これほどつらい状況はありません。
実はこのような“停滞期”は、多くの生徒が一度は経験するものです。ここではまず、なぜ成績が上がらなくなるのか、その原因と心の状態について整理していきます。
「努力=成果」にならない理由
成績が伸びないと感じるとき、多くの生徒は「自分の努力が足りないのでは」と考えがちです。
しかし、実際には努力の「方向性」がずれているケースが少なくありません。
たとえば、教科書を読む・参考書を眺めるといったインプット中心の学習に偏りすぎていたり、解いた問題の振り返りをせずに終えてしまったりすることで、知識が定着しないままになっていることがあります。
「わかる」と「できる」は別物です。
理解したつもりでも、それを自分で再現できる状態にまで落とし込めていなければ、テストで成果として表れることは難しいのです。
焦りが逆効果を生む理由
思うように結果が出ない時期に、「もっと頑張らなきゃ」と焦る気持ちは自然な反応です。
しかし、この焦りがかえって悪循環を生むこともあります。
焦るあまり、暗記に偏った詰め込み学習に走ったり、睡眠時間を削って無理をしたりしてしまうと、集中力や記憶力が下がり、さらに成果が出にくくなってしまいます。
また、「今の勉強方法で本当に合っているのか」という不安が強くなると、あれもこれもと手を広げすぎてしまい、結局どれも中途半端になってしまうケースもあります。
こうした状態が続くと、自信を失い、モチベーションの低下にもつながります。
まずはメンタルの立て直しから:成績停滞期に必要な心のケア
成績が伸びないときこそ、まず優先すべきはメンタルの立て直しです。
心が折れたままでは、いくら良い勉強法を試しても効果が出づらくなります。ここでは、自信と前向きさを取り戻すための具体的な方法を紹介します。
小さな達成感を積み重ねる
停滞期には、いきなり大きな成果を目指すのではなく、「今日これができた」と思える小さな達成感を積み重ねることが重要です。
たとえば、あえて1日のノルマを少なく設定して確実にこなしたり、「今できること」から着手したりすることで、自信を取り戻すことができます。
受験勉強はマラソンのような長期戦です。
短期間で結果を出すことばかりに目を向けるのではなく、持続可能な学習リズムを意識することが、安定した成果につながります。
比較をやめるための考え方
模試の判定や友人の進度を見て、不安になることもあるでしょう。しかし、他人との比較はストレスを生み、自分の学習に集中できなくなる原因となります。
大切なのは、「昨日の自分より少しでも前に進めたか」を基準に考えることです。
他人と競うのではなく、自分自身の成長を可視化することで、モチベーションを保ちやすくなります。
伸びないときこそ見直したい「勉強法」
メンタルが整ってきたら、次に取り組むべきは「勉強法の見直し」です。
間違った方法でいくら頑張っても成果は出にくく、努力が報われない状態が続いてしまいます。ここでは、よくある非効率な学習法とその改善策を紹介します。
インプット過多→アウトプット重視へ
「読んで覚える」だけの学習に偏っていませんか?
教科書や解説を読むだけでは、知識は定着しづらく、テストで再現することが難しくなります。
知識を自分のものにするには、「問題を解く」「人に説明する」「図や表にまとめる」といったアウトプットが不可欠です。
アウトプットによって、自分が本当に理解できているのかを確認でき、弱点の把握と修正にもつながります。
復習の質を上げる工夫
復習は、学習内容を定着させるうえで最も重要なプロセスのひとつです。
ただ同じ問題を繰り返すのではなく、「なぜ間違えたのか」「どうすれば正解できたのか」を言語化することで、理解が深まります。
また、復習のタイミングも重要です。
解いた直後ではなく、数日後にあらためて解き直すことで、記憶の定着が強化されます。
《中高一貫校現役教師の経験談・実例紹介》
私自身が高校で教えていた受験生にも、努力しているのに結果が出ずに悩む生徒が何人もいました。
その中の一人は、模試ごとに「復習ノート」を作成し、自分のミスを徹底的に分析していました。
どこで間違えたのか、なぜそうなったのか、次にどう改善するのかを自分の言葉でまとめていくうちに、弱点を一つひとつ克服していったのです。
時間はかかりましたが、最終的に第一志望に合格しました。
自分に合った問題集を使い続ける
教材選びも、学習の成果に大きく影響します。
「評判が良いから」「みんなが使っているから」といった理由で選んだ教材が、自分のレベルや理解度に合っていない場合、効率的な成績アップにはつながりません。
学校の定期テストが重要な時期であれば、学校の問題集を優先する。苦手単元があるなら、基礎に特化した問題集を選ぶ。そうした判断が、限られた時間での最大効率につながります。
英語の参考書・問題集はこちらから
中高一貫校生に特有の悩みと、成績回復のヒント
中高一貫校に通う受験生には、特有の環境からくる悩みがあります。ここでは、その構造的な課題を整理し、どう対応すれば良いかを紹介します。
「理解が追いつかない」構造的なギャップ
中高一貫校では、高校課程の内容を高2までに終える学校も多く、進度が非常に速い傾向があります。そのため、ひとつの単元でつまずくと、次の単元が理解できなくなり、どんどん差が広がってしまいます。
このような場合は、まず、どこで理解が止まっているのかを把握し、学年をまたいで抜けている単元を丁寧に補う必要があります。
焦って最新の内容ばかりに取り組むよりも、基礎からの再学習が近道になることもあります。
「周囲との比較」でメンタルが崩れる構造
中高一貫校の生徒は、中学受験を突破して入学しているため、学力の高い生徒が集まっています。
その中で成績が落ち始めると、「自分だけができていないのでは」と感じてしまいやすく、過度な自己否定に陥ることもあります。
成績上位の同級生に囲まれた環境では、自分のペースを保つことが難しくなりがちです。
しかし、今の成績は「今のやり方」の結果でしかなく、やり方を変えれば巻き返すことは十分に可能です。
中高一貫校生に合った立て直しの戦略
中高一貫校では、進度が早いため、一般的な学習ペースに合わせた塾や教材では対応しきれないことがあります。
必要なのは、学校のカリキュラムに即した内容で、かつ、今の自分に合ったレベルから再学習できる環境です。
そのためには、外部の学習支援をうまく活用することも有効です。
たとえば、進度管理や単元の抜け漏れを整理し、得点に直結する内容から逆算した指導を受けられる塾などが、立て直しの大きな助けとなります。
勉強しても伸びない子を前に、保護者ができること
成績が伸びず苦しんでいる子どもに対して、保護者は何をすればよいのでしょうか。
過度な干渉や放任ではなく、「寄り添い」「見守り」「伴走する」立場としての関わり方が求められます。
正論より「共感」の声かけを意識する
成績が上がらず悩んでいるとき、子どもはすでに自分を責めています。
そこに「もっと頑張らなきゃ」といった正論をぶつけると、心が折れてしまうこともあります。
大切なのは、まず気持ちに寄り添うこと。「悔しいよね」「よく頑張ってるね」と共感の言葉をかけるだけで、子どもの安心感は大きく変わります。
そのうえで、次にどう進むかを一緒に考える姿勢が、前向きな行動につながります。
生活リズムと学習環境を整える
成績が伸びないときほど、生活習慣が乱れやすくなります。
夜更かし、食事の偏り、スマホによる集中力の低下など、家庭内でサポートできる部分も多くあります。
保護者の方ができることは、勉強を強制することではなく、「勉強しやすい状態」をつくることです。生活の土台を整えることは、学力以前に必要な基盤となります。
塾や外部サポートを一緒に見直す
頑張っているのに成績が伸びない場合、自分では原因を特定できないことも少なくありません。特に中高一貫校の受験生は、つまずきの原因が中学範囲にあることも多く、家庭での対応が難しいケースもあります。
そうしたときには、学習コーチングなどを行っている専門塾を活用し、まずは現在の課題を客観的に分析してもらうのが効果的です。
そのうえで、学習計画の立案や進捗管理をプロに任せることで、お子さんは勉強に集中しやすくなります。
家庭では精神的なサポートに回りつつ、学習の実行部分は外部の力を借りるというバランスが、今の時代には求められています。
中高一貫校専門の個別指導塾「WAYS」で、勉強方法を見直して成績をアップさせた事例
「中高一貫校専門個別指導塾WAYS」では、学習コーチングを行い、頑張っているものの、成績がなかなか上がらないお子さんの、学習方法を改善し、成績を向上させることを得意としています。
成城高校3年生|数学 50点 → 85点
この生徒は、入塾前から宿題をきちんと提出するなど、日々まじめに学習に取り組んでいました。しかし、実際のテストでは思うように点数が取れず、高校2年の2学期末では数学が50点という状況でした。
本人なりに努力していたにもかかわらず、「どう勉強すれば点が取れるのか」について明確な方法を持っていなかったのです。
WAYSでは、
- 「できなかった問題」に印をつけ、必ず後から解き直す仕組みを導入
- 講師の解説を聞いた直後に、必ず自力で解き直して定着を確認
- テスト前に再度全範囲を見直し、弱点の解消を徹底
この生徒は、「分かったつもり」で終わるのではなく、「できる問題を増やす」ことを意識して取り組みました。
結果として、学年末テストでは67点、さらに高3・1学期中間では85点まで成績が上昇。得点の大幅アップにつながった鍵は、「解き直しの習慣化」にありました。
努力していたのに成果が出なかった理由は、「できる状態に持っていくプロセス」が不足していたから。WAYSでそれを補ったことで、自信と学力の両方を獲得することができました。
生徒本人も、「数学以外の科目もこのやり方で取り組んだら、全体的に成績が上がりました」と話しており、正しい勉強法が持つ力を実感できた成功体験となりました。
区立九段中等教育学校6年生|数学 平均以下 → 52点(平均30点台)
この生徒は、入塾時点で部活動に全力で取り組む日々を送っており、勉強時間の確保が難しい状況にありました。
その影響で、これまでの学習内容に取りこぼしが多く残っている状態でした。
加えて、学校の授業はすでに数学Ⅱ・Bが終わるほどの速さで進んでおり、本人の理解が追いついていないことに強い不安を抱えていました。
WAYSでは、
- 演習の中で頻発していた「計算ミス」を徹底分析し、課題を明確化
- 初歩的な問題でも計算過程を省略せず、丁寧に式を書く練習を徹底
- 式変形のたびに理由を言語化させることで、理解と見直しの精度を向上
この取り組みによって、本人も「間違いの多くが内容ではなく“ケアレスミス”だった」と気づくことができ、問題の正確な解き方を身につける転機となりました。
このように、計算ミスの改善と演習量の確保、そして、頭を使う問題演習の質の向上を実現したことで、前期期末考査では文系数学52点(平均30点台)という大きな飛躍を遂げました。
入塾当初は「自分は数学ができない」と感じていたこの生徒も、計算ミスの克服や問題の構造を理解する力がついていくことで、「問題が解ける」という成功体験を積み重ねることができました。
横浜女学院高校2年生|数学 55点 → 88点
この生徒は元々、毎日の学習習慣はしっかり身についていました。
しかし、いくら時間をかけても数学だけは思うように成績が伸びず、入塾直前の前期中間テストでは55点という結果に。
原因は「数学の勉強の進め方」が分からないまま、難易度の高い教材をただ解き進めていたことでした。
WAYSでは、
- 数学の問題を「式だけで処理する」のではなく、「グラフの様子」をイメージしながら理解を深める指導を実施
- 同じ問題を最低4回繰り返し、自力で再現できるまで徹底反復
- 問題集の進め方や自宅学習の方法も講師とすり合わせ、演習の質を改善
このように、学習“時間”ではなく学習“方法”を改善したことで、勉強が成果につながる感覚をつかみ、演習にも意欲的に取り組めるようになりました。
結果として、前期期末テストでは88点と、数学で30点以上の大幅な成績アップを達成しました。
勉強しても成績が上がらない……を解決!「中高一貫校専門 個別指導塾WAYS」
中高一貫校専門個別指導塾WAYSは、82.9%の生徒が成績アップを実現しています。
とくに「頑張っているのに成績が伸びない」お子さんには、正しい勉強法と学習管理が必要です。
WAYSでは、毎回の修得テストと演習による実践型指導に加え、学習コーチングで計画・進捗・志望校対策までを一括サポート。
やるべきことを明確にし、「やったつもり」を「結果が出る学習」へ変えていきます。
大学合格実績や指導システムの詳細は、こちらでご確認ください。
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投稿者プロフィール


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中高一貫校で15年間指導してきました。10年間は高校3年生の大学受験指導を、次の5年間は主に中学で指導してきましたので、大学受験を見据えた中学からの学力形成に知見があります。私自身も中高一貫校を卒業しました。
せっかく努力されて入学した学校なので、充実した時間を過ごせるよう情報発信という形でサポートしていきます。