中高一貫校「数学」の教育・学習事典|カリキュラムの特徴から勉強法まですべてわかる

勉強をする私立中学生

大学受験を目標とする中高一貫校、私立中学では、数学は先取りカリキュラムを採用するケースが大半です。

一般的な公立の中学・高校よりも授業が早く進み、文系は高校1年、理系は高校2年までで、大学入試の範囲を終えるのが目安になります。

500校以上の中高一貫校生の指導経験がある専門塾のノウハウから、中高一貫校ならではの数学の教育カリキュラムの特徴と、学習のポイント、生徒が抱えやすい学習面の問題について、網羅して紹介します。

中高一貫校の数学の学習進度、難易度

中高一貫校の特徴は様々ですが、中でも大学受験、入試、進学に強味を持つ学校では、数学は先取りカリキュラムを採用するケースが目立ちます。

授業が早く進み、内容も濃いのが特徴です。

中高一貫校・私立中学の数学は授業についていければ大学入試につながる

先取りカリキュラムの目的は、大学受験・入試の実力をつけるための演習時間の確保にあります。

中学1年・2年で中学3年間の内容を終え、高校1年生で文系数学、高校2年生で理系数学の学習範囲を終えます。

具体的な進度は学校によって様々で、通常は高校1年生で習う二次関数を、中学2年生で学ぶケース等も見られます。詳細は各学校に直接確認してください。

このような先取りカリキュラムをとることで、高校3年生の1年間を、大学入試準備にあてることができます。

これは入試の直前に学習範囲を終える一般的な公立の中学・高校と比較すると、明らかに優位性があります。中高一貫校が大学受験に有利と言われる理由です。

このため、中高一貫校・私立中学では、学校の授業についていくことが第一となります。定期テストで良い点数を取れさえすれば、それが大学入試へとつながっていきます。

【「中高一貫校・私立中学の数学の進度表、カリキュラム詳細」についてのより詳しい解説記事】

生徒の自学自習を前提とした授業が展開され、難易度が高い

中高一貫校、私立中学の数学の難易度が高い理由としては、単に授業が早く進むだけでなく、教材の違いもあります。

検定教科書を重視せず、『プライム数学シリーズ』(Z会)『体系数学シリーズ』(数研出版)といった、中高一貫校向けの教材が使用されます。演習用副教材についても、『クリアー数学』(数研出版)など、難度の高いものが選ばれます。

中身の濃い授業を早く進めるためには、基礎レベルの内容にかける時間を短縮する必要があります。つまり生徒が自宅で勉強をしてくる、予習・復習が前提になっています。

また宿題・課題が多いのも特徴です。大学受験が意識されていますから、演習をしっかりこなし、実力をつけるために必要だからです。

以上のように、大学受験を目標とする中高一貫校・私立中学の数学では、家庭学習・自学自習が絶対に欠かせません

ただ授業を聞いているだけでは、授業についていき、定期テストで良い点数を取ることはできない仕組みにはじめからなっている、という事実をしっかり認識しておく必要があります。

中高一貫校の数学で使用されている教科書

全国500校以上の中高一貫校生の指導実績がある「中高一貫校専門 個別指導塾WAYS」では、独自にデータを蓄積しています。実際に中高一貫校で使用されている英語の教科書の代表例をあげると、次のようになります。

検定教科書

検定外教科書(中高一貫校生教科書)

進学に強みを持つ中高一貫校、私立中学では、検定外教科書(中高一貫校用教科書)と準拠問題集の併用がスタンダードです。

標準~応用レベルの内容が多く含まれ、中学内容の「等式」と高校内容の「不等式」を連続で学習するなど、体系的に数学を学ぶ工夫がされています。もちろん難易度が高くなります。

検定教科書を使用する場合もありますが、あくまでも補助テキストといった扱いが多く、ハイレベルな問題集や、オリジナルプリントを併用して、演習を重ねます。

【「中高一貫校で使用される数学の教科書・テキスト」についてのより詳しい解説記事】

代表的な検定外教科書:体系数学

【「体系数学の勉強法」解説記事】

代表的な検定外教科書:システム数学

【「システム数学の勉強法」解説記事】

中高一貫校の数学でつまづきやすいポイント

学校外で勉強する時間を作らなければ対応は困難

お伝えしているとおり、先取りカリキュラムをとる中高一貫校、私立中学の数学では、学校外での勉強=自学自習が絶対に必要です。

予習や復習はもちろん、実力をつけるための演習をこなして、はじめて授業についていき、定期テストで良い点数を取ることができます。

しかし、自宅学習が苦手であるケースもあります。また、もともと数学に苦手意識があって、定期テストで悪い点数を取ってしまうと、数学の勉強を避けてしまうケースがあります。

当然、成績は低迷し、「数学ができない」というレッテルを自分自身に貼ってしまい、自己肯定感も低くなり、より数学の勉強から遠ざかるという悪循環に陥ります。

まずは、学校外(自宅など)で勉強をする時間を作りましょう。

  1. 学習時間を確保する
  2. 既習内容の弱点を補強する
  3. 授業の予復習に時間をかける
  4. 数学の本質を理解する

このようなステップを踏むことで、勉強習慣をつけ、数学の成績を向上させていくことができます。

【「中高一貫校の数学の勉強法」についてのより詳しい解説記事】

自宅での勉強がどうしてもできないケースや、思春期で反発して家庭のサポートが難しいケースでは、学習塾が解決策になりえます。

中高一貫校専門 個別指導塾WAYS」は、学校によって教材が異なる中高一貫校のカリキュラムに個別対応できる専門塾です。詳細はこちらでご確認ください。

計算ミス、ケアレスミス対策

数学の定期テストや、大学入試で、誰もが向き合わなければならない問題となるのが、計算ミスです。

中でも、冷静になれば小学生でも間違いに気づくような、うっかりミス・ケアレスミスについては、ゼロに近づけるよう努力をする必要があります。

「ミスをしないように頑張る」とか「注意して問題を解く」というのは、根性論に近く、対策とは言えません。

客観的にミスの原因を分析し、自身の傾向を把握することで、本当の意味での対策ができるようになります。

【「計算ミスが実際に減る7つの対策」についてのより詳しい解説記事】

中高一貫校の数学での塾の必要性

自宅学習が苦手なら学習塾の活用は有力な選択肢

大学受験・入試を目標とする進学系の中高一貫校、私立中学では、学習塾は不要とされます。

しかしながらこれは、自宅での学習にしっかり取り組み、数学の授業の予習・復習や、量の多い宿題・課題をしっかりこなせることが大前提です。

何度もお伝えしているとおり、ただ授業を真剣に聞くだけでは、どんなに秀才であったとしても、定期テストで好成績をおさめることはできません。

よって、自学自習の習慣がなかったり、様々な理由で自宅で勉強をすることが難しいケースでは、学習塾の活用が現実的な選択肢になりえます。

中高一貫校生が選ぶべき学習塾の条件は、次のとおりです。

  1. 学校の授業・定期テスト対策が最優先 → 学校ごとに異なるカリキュラムに対応するため、集団指導塾は不可。個別指導塾である必要がある
  2. 必要なのは「理解」ではなく「演習」→ 学校の授業のレベルが高く、理解のための授業を行う集団指導塾は不要。演習を重ねられる個別指導塾が最適
  3. 学校の宿題・課題対策が不可欠 → 学校からの宿題がそもそも多い。演習をさせるために宿題を出す学習塾ではパンクしてしまう。学校の宿題・課題を指導してくれる個別指導塾がベスト

【「数学が苦手な中高一貫校生の塾選び」についてのより詳しい解説記事】

中高一貫校生でも塾の利用は珍しくない

実際のところ、中高一貫校生の通塾率は低くありません。文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」によると、私立中学生は53.9%が学習塾へ通っています。

公立中学生の通塾率70.4%に比べると低くはありますが、それでも2人に1人は学習塾を利用しているのが現実です。

【「私立の中高一貫校生の通塾率」についてのより詳しい解説記事】

中高一貫校 個別指導塾WAYS」に通う中高一貫校生の保護者200人を対象に、塾を探すきっかけを尋ねたところ、次のような結果となりました。

  1. 定期テストの結果が悪かった 30.6%
  2. 勉強時間や勉強のやり方に不安を感じた 30.1%
  3. 家庭での勉強のサポートに限界を感じた 16.4%

成績不振をきっかけとするケースが当然多いですが、同様に大きな要因となり得るのが、自宅学習や家庭でのサポートに問題を抱えているケースです。子どもが思春期に入り、親の干渉に反発するようになってくる事情も大きいと考えられます。

【「中高一貫校生でも塾が必要なケース」についてのより詳しい解説記事】

ポテンシャルを発揮できていない中高一貫校生のための専門塾。無料Webパンフレットを今すぐダウンロードOK

中高一貫校専門 個別指導塾WAYS」は、勉強量が足りずに本来のポテンシャルを発揮できていない中高一貫校生のための学習塾です。

数学は、理解だけでなく、実際に問題を解いて実力をつける「演習」が欠かせません。

WAYSは個別指導塾としては長い120分指導とし、しっかりと演習の時間を確保。中高一貫校のハイレベルな授業・テストに対応できる実力が身につきます。

成績アップ事例、料金体系など詳細は、無料Webパンフレットでチェックできます。今すぐダウンロードできますので、ぜひご覧ください。

 

投稿者プロフィール

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中高一貫校専門 個別指導塾WAYS 編集部
中高一貫校生の定期テスト対策から大学受験・内部進学までをトータルサポートする個別指導塾。
中高一貫校用教材に対応することで各中高一貫校の定期テストの点数に直結した指導を行います。
低料金で長時間指導が受けられるため、家で勉強できない中高一貫校生でも塾の指導時間内で成績を上げることが可能です。
英語、数学をメインに指導を行っています。

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