偏差値が低い私立中学でも行く意味はある?どんなケースのときに検討するかもご紹介
「偏差値の低い私立中学って行く意味あるの?」
公立中学校とは違った環境で学習できるため、偏差値が低いとしても私立中学に通う意味はあります。
また、私立中学における偏差値は、小学校での上位児童の中での偏差値ですので、けっして学力水準が低いわけではありません。
このページの目次
偏差値が低い私立中学でも行く意味はある
私立中学の偏差値は、78から44と幅広く、学習環境も千差万別です。
偏差値が高い私立中学は、大学の付属校や系列校であるなど、比較的、大学に進学しやすくなっています。
一方、偏差値が低い私立中学のほとんどは中高一貫校です。
そのまま大学に進学できるわけではないため、「偏差値の低い私立中学に通う意味はあるのだろうか」という疑問が生まれるのは当然でしょう。
偏差値が低いからといって入学する意味がまったくないわけではありません。
公立中学と比べて、よい環境の中で学習できるほか、高校受験に時間を費やさなくて済むメリットもあります。
比較的、学力水準の高い集団の中で勉強できる
たとえ偏差値が低いとしても、中学受験を経験し、突破してきている生徒だけが通えるのが私立中学です。
公立中学は、学業への意識や学力に関係なく、どんな子でも通えるのが、メリットであり、デメリットでもあります。
また、中学受験する児童は、小学校の成績上位3割程度と言われます。私立中学校の偏差値は、小学校の上位3割の中での偏差値です。
つまり、一見すると偏差値が低くても「中の下」ではなく「上の下」の集団であり、けっして学力レベルが低いわけではないのです。
公立中学校の比べれば、学力水準が粒ぞろいの集団の中で勉強できるため、自然と学習に対して意欲が出やすい環境であることがメリットといえるでしょう。
学校の設備が整っている
公立中学に比べ、私立中学は学校の設備が整っている傾向があります。
実際に通うことになったらどうかをお子さん自身がイメージできるよう、私立中学の学校見学には必ず行っておきましょう。
地元の公立中学と比べて環境がよいとお子さんが感じていれば、意思決定も楽にできるケースがあります。
公立中学では得られない経験ができる
私立中学は、公立中学とは違い、子どもと保護者に選ばれなければ生徒を確保できず、経営が成り立ちません。
そこで各学校、魅力的な学習環境になるよう特色を出して、生徒が様々な経験をできるよう工夫しています。
中には国際交流のために時間を設けていたり、特別活動のために時間を取っていたりすることもあります。
公立中学では得られない経験ができるケースが多いでしょう。
学校によって力を入れている分野は異なりますが、うまく子どもの興味とマッチすれば将来の選択肢が増えたり、理想とする未来に対して意欲的になったりすることもできます。
高校受験に時間を費やさなくて済む
私立中学の多くは中高一貫校ですから、一定の成績を取っていればエスカレーターで高校に進学できます。
高校受験が不要だということです。
また、多くの中高一貫校で、中学1年〜高校2年の間に中高6年間の学習を終え、高校3年の1年を大学受験対策に費やします。学校の授業についていきさえすれば、大学受験に備えられるメリットがあります。
私立中学の偏差値が低くても行く意味があるケース
学区にある公立中学が荒れている
昨今では私立中学の口コミが豊富ですし、実際に見学をすることもできます。
この利点を生かし、荒れている公立中学を避け、良い学習環境の私立中学を受験するケースも少なくありません。
「学校が荒れている」とはどのような状態かというと、生徒が校内・郊外関係なくトラブルを起こすことが慢性化して何年、十何年と長い期間続いており、時には警察の世話になるような状態のことです。
学区内にそのような荒れた公立中学校しかない場合、親は自分の子どもがつらい思いをしないか心配になってしまうでしょう。
実際に、兄弟の上の子が公立中学に進んでいじめや先輩からの嫌がらせを経験した親は、下の子を私立中学に入れるケースもあります。
このようなケースであれば、偏差値が低くても私立中学に通わせるメリットは十分にあるといえるでしょう。
ある程度の学力をキープしたい
学力をキープしたいのであれば、私立中学がおすすめです。
入学後にしっかりと育ててくれる体制を作っている学校があるほか、学力が低下し始めた生徒に対して積極的に対策をしてくれる学校もあります。
高校受験の子どもの負担を減らしたい
大学受験を意識した授業を展開している私立中学であれば、授業についていくことさえできれば、大学受験で有利になります。
公立中学から難関高校を受験して大学受験に備える方法もありますが、受験に次ぐ受験となり、子どもの負担も増えてしまいます。
中高一貫校であれば、高校受験のための受験勉強がなくなります。
「偏差値が低い=授業の質が低い」と勘違いしている人もいますが、けっしてそうではありません。
学校の偏差値は受験生のレベルの目安を表したものであり、在籍する生徒のレベルを表したものではないからです。
どのような学習レベルの生徒を受け入れて、どのレベルまで上がるよう教育するのは中学校の手腕にかかっています。各学校の進学実績を確認すれば、その手腕も見えてきます。
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