英作文の学習法について
前回のブログにて、私は、今回の栄東一年夏明け実力テストにおいては、夏の課題とされた暗記英作文問題が、成績上位と下位を分かつ登竜門となったと述べました。また二年生テストでも、和文からの英作文が25問出題されました。そこで、今回は初学者には大変悩ましい英作文の学習法を書きたいと思います。
英作文を学習するメリットとは
英作文に通じることのメリットには、まず英語長文の誤読が減るという一義的なものが挙げられますが、それだけでなく、どの文章が正確に読めていないのかを察知できるようになるという副次的なメリットもあります。
英文和訳をしている子供さんを指導していると、自分が英文を誤訳していることに気づかない方が少なくありません。明後日のほうに邦訳している方もいれば、曲がりなりに訳せてはいても、言葉の関係性が支離滅裂となり、解答用紙として提出することが困難な方々もいます。しかし、ここで最大の問題として取り上げなければならないのは、その失敗に子供さん本人があまりにも無自覚であるというところです。そこでの決定的な解決策として登場するのが、英作文力です。英作文には、単語力、文法力、和訳力など、包括的な総合力が必要となります。この力が育っていれば、目の前の一文を多角的視野から観察することが可能となり、正確な訳出、誤読への気づき、その他それにまつわる波及効果を望むことができます。
またさらに英語は語順でその文章の意味合いが変わっていきます。私の見てきた中で最も多い誤訳のパターンとしては、単語一つ一つの意味は辞書で調べられているのですが、その単語の文の中での役割が正確に読めていないために、正しい訳との食い違いが起こってしまうというものが挙げられます。そしてこの間違いは、授業をしている中でやはり訳者本人が大変気づきにくいものと感じます。なぜなら、単語がわかるゆえに安心し、確固たる根拠なく、大部分を想像力で訳出し、満足してしまうからです。しかし、実際は小さな誤訳や誤差でも、どんどん積み重なっていくと修正できないほどそれがおおきくなってしまいます。またテスト問題で出題されるのは、文法知識がしっかりしていないと読めない文章であることが多いのも現実です。英作文学習は文の中での単語の役割、語順を学ぶものなので、そういった、後々大きくなってしまう小さな間違いを減らすために重要となりますし、テスト時に直接点数にひびく学習項目となっています。
それでは簡単にいくつか英作文学習法を提示していきたいと思います。
文型を意識して英文を読む
SVO等の文型理解がしっかりしていれば、単語力を養成するだけで、間違いのない英文をどんどんかけるようになります。そして同時に英文を記憶する能力も高まります。文型の習得は最優先事項です。学校で習っていなくとも積極的に学習すべき範囲となります。
友人同士で問題を出しあう
開智中等部の英語の授業では英作文を、クラスメート同士で、問答形式で暗唱するコマがあるそうで、これがかなりの効果を上げているとききます。王道になりますが、アウトプットと問題を出し合う中でのプレッシャーで記憶回路がよく働き、英文の暗唱力が上がります。また、そこで間違えれば更に印象に残ります。
発音を活用する
発音がよくなれば発音問題を得点しやすくなることは想像に難くないですが、それ以上に正しい発音を覚えようとすると、英文や単語に注意力が向き、その英文に対しての記憶力やひらめき力が強まると私は考えます。
ほかにも様々なアプローチがありますが、それはまた別の機会に譲ります。
まとめ
できるだけ多くの視座や感覚を巻き込んで英作文に当たることが大切です。何より英作文は英語への深い理解が必要となるので、難しく、とっつきにくいと思うので、おろそかになりがちです。それは逆に言えば、大きな得点につながりますし、英語学習の基礎であり完成であると思います。ぜひ、英作文から逃げずに、優先して学習する意識を持って下さい。
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