中高生に対するWBS作成のススメ

Create Ideas Aspiration Solution Inspiration Concept

WBSとは

WBSとは、

「目的を達成するために必要な作業(Work)を漏れなく分解(Breakdown)し、構造化(Structure)して見える化する」

技術です。

ビジネスにおいて、プロジェクトのスケジュール管理に使われるツールの1つで、作業工程を分解して示したものを表します。

私はぜひWAYSに通う中高生の皆さんに、テストを一つのプロジェクトと捉え、WBSを組んで、日々の勉強をこなしていってほしいと考えています。

なぜなら、このWBSを作成して作業(中高生の場合勉強)を進めていく手法は、

大学受験、

ひいては学校の定期テスト対策にまで有効である

と考えるからです。

ではWBSには、どういうメリットがあるでしょうか。
整理すると、以下の4つのメリットが挙げられます。

●メリット1 作業の抜け・漏れ、重複を防止できる
●メリット2 計画が明確になる
●メリット3 分解して管理する習慣が身に付く
●メリット4 先を見る習慣が身に付く

WBSを作る過程で論理的に作業や成果物を分解していきます。
この分解するという思考そのものが抜け・漏れや重複への「気付き」を促進します。

また、WBSはプロジェクトで作成する計画の入力情報となります。
スケジュールはWBSに記述された作業を基に決めていきます。
必要な工数やコストの把握、必要なリソースの洗い出しもWBSを基に行います。
品質計画とリスク対応計画を立案する際にもWBSは入力情報となります。
WBSから作業イメージを思い描き、「ここは大丈夫か?」と気配りすることで、品質上の問題点やリスクに気付くことがあります。

さらに、WBSはゴールまでの道筋を考えながら作成します。
実際に洗い出していると「思っていたより大変だ!」「これとこれをやればいいのか!」といった気付きが得られます。

プロジェクトを遂行する上で、最も大切な資源は「時間」です。
なぜなら、過ぎ去った時間は取り戻すことができないからです。
だからこそ、時間を無駄にしないために、プロジェクトの「先を読む」ことが求められます。

また、プロジェクトに限らず、普段の仕事の中でも、先を見て時間をうまく使えれば作業効率は高まります。

中高生においても、テストまでの「時間」は限られており、過ぎ去った時間は取り戻すことができません。

私は、中高生にも、限られた時間を無駄にしないために、日々の生活においても「先を読む」ことが求めらると考えます。

また、普段の勉強の中でも、先を見て時間をうまく使えれば、勉強の効率は高まります。

 

作業工程を分解して示したものと、それをスケジュールにしたものを合わせて「WBS」と呼ぶことが多いので、ここではその2つを合わせたものについて解説していきます。

ラーメン作りプロジェクトのWBS

目的 フェーズ タスク ▼18:00 ▼20:00
ラーメンを作る 材料を準備する 野菜を切る
麺を茹でる
スープを作る だしをとる
味付けする
道具を洗う 包丁を洗う
食器を洗う
盛り付ける スープに具を入れる
麺を入れる

WBSはプロジェクトの目的達成に必要なタスクの相関関係が一目で分かるようになっており、関連するタスクを意識しながらスケジュール管理ができます。

WBSを使う目的は、主に
タスクの前後関係と期限を明確にすること
です。

タスクの中には「別のタスクが終わらないと始められない」といった前後関係をもつものがあります。
例えば、ラーメンに使う麺を用意する際、「麺を入れる」というタスクは「麺を茹でる」というタスクが完了してからでないと着手することができません。
WBSを使うと、複数のタスクの前後関係を明確に示すことができます。
また、前後関係が明確になると、タスクの期限も見えてきます。

各タスクのスケジュールを別々に作成すると、お互いのタスクの関係は分かりにくく、無理なスケジュールを組んでしまう可能性があります。
WBSを使うと各タスクの前後関係と期限が明らかになるので、現実的なスケジュールを組むことができる様になります。

三角関数テストのWBS

目的 フェーズ タスク ▼18:00 ▼20:00
三角関数のテストがある 三角比の復習をする 正弦定理、余弦定理を整理する
三角形の面積の公式を整理する
公式を整理する 三角関数の性質を理解する
加法定理、積和公式を整理する
問題を解く 基礎的な問題を解く
発展問題を解く
間違えた問題の復習をする なぜ間違えたか原因を分析する
問題を解き直す

三角関数のテストを一つのプロジェクトとして捉えてみます。

順番的には前後関係を考慮し、三角比の復習→公式の整理→問題演習→復習のフェーズを立て、タスクに適切な時間を割り当てていきます。

すると、やるべき勉強内容、及び時間が整理されていき、進捗の遅れや理解が不足している部分がはっきりします。

また、だらだらと机に向かう場合と違い、問題点をはっきりさせやすく、原因分析をして、対策が立てやすくなります。

意識的な部分でも、時間に制限を設けることにより、勉強にメリハリを付けることができ、成績UPに繋がりやすいと考えます。

結論

プロジェクトマネジメントで一番重要なことは「期限内に目的を達成すること」です。
そのためには、並行して進む複数のタスクの前後関係を把握し、適切に管理することが必要です。

中高生においても重要なことは同じであると私は考えます。

限られた時間を有効に使うために、無理のないスケジュールを組み、タスクの相関関係を意識したスケジュール管理を行う。WBSを用いて、日々の勉強時間を充実させたものにしていきましょう。

投稿者プロフィール

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中高一貫校専門 個別指導塾WAYS 編集部
中高一貫校生の定期テスト対策から大学受験・内部進学までをトータルサポートする個別指導塾。
中高一貫校用教材に対応することで各中高一貫校の定期テストの点数に直結した指導を行います。
低料金で長時間指導が受けられるため、家で勉強できない中高一貫校生でも塾の指導時間内で成績を上げることが可能です。
英語、数学をメインに指導を行っています。

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