暗記は不要!?物理・化学を効率良く勉強する方法
前回の続きです。
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理科系科目の違い
まず、理科科目は物理、化学、生物、地学の4種類が存在します。
この中で、地学と生物は暗記科目です。暗記科目と呼んでいるのは、「暗記が100%出来ているなら100点とれる」という意味です。
それに対して、化学は暗記と、計算や考え方の理解の割合が5:5程度の科目となります。そのため「暗記しないと分からないけど、暗記だけではそれ程点数は取れない」科目です。
物理は暗記と、計算、考え方の理解の割合が2:8程度です。そのため「試験前に式を暗記しただけでは全然点数が取れないし分からない」科目です。
もしあなたが物理や化学を勉強する場合、「覚えることは何か」と「理解しなくてはいけないことは何か」、「演習量はどれくらい必要か」についてきちんと計画を寝る必要があります。
覚えるものをきちんと覚える。
物理と比べると化学は割合覚えるものが多いです。元素記号を覚えるといっても、電子の数や周期表のどの位置にあるかも覚えておかないと、解けない問題が出てきます。
むしろ、覚えてからが本番なので、きちんと覚えなくてはいけない事柄は覚えてしまいましょう。
物理の場合は物理量の定義や物理量同士の関係を覚えましょう。
公式に関して
公式には1:「用語の定義式」と2:「用語同士の関係を表す式」3:「何かから導出される式」の3種類があります。
例えば「運動方程式」はF(力)=m(質量)a(加速度)という式です。これは力とは何かを定義している式ですが、同時に力と、加速度、質量という3つの物理量同士の関係を表している式でもあります。このように用語の定義式は大抵、用語同士の関係を表す式でもあります。この場合は、きちんと定義を理解し、他の単位量との関係性を式で覚えましょう。
とは言え、用語を定義する式でなくて、用語同士の関係のみを表す式もあります。
例えば理想気体の状態方程式PV=nRTなどはそれにあたるでしょう。勿論、リュードベリ定数Rを定義している式とみなすことは出来ますが、比例定数の定義式と考えてしまうと、状態方程式の価値が極めて低くなります。それよりも、圧力Pと体積Vの掛け算と温度Tは比例関係になっているという関係に着目して、この式を理解して下さい。
上記の2式は何かから導出できません。勿論、大学に進めば、最小作用の原理という原理から運動方程式を求めることは出来ますし、理想気体の状態方程式も求めることが出来ます。しかし、高校の物理や化学、数学の知識では求められないものです。覚えるしか無いわけです。
しかし、高校分野の知識でも、公式を他の関係式から導出することが出来るものもあります。特に物理の力学分野の当加速直線運動の公式は大体導出できます。そのような式は「自分で導出する」でも「暗記する」でもどちらでも良いです。ただ物理の場合、定義を理解していれば公式として覚える必要のない無駄な式がたくさんある問題集などもあります。そのような無駄な公式を覚えることに無駄を感じるならば、きちんと定義を理解し、公式を導けるようにしておきましょう。
問題を解く場合
まず、基礎問題から解いて下さい。
「パッとみて何となく分かるなら解かなくていいでしょう」という人がいますが、何となく分かるは分かるのうちに入りません。難関大学受験用の難易度の高い問題集ならば話は別ですが、大抵の問題集や教科書の基礎問題は、重要な式や定義を理解していれば100%解けるような問題ばかりです。逆に言えば、100%の正答が出来ない状態ではお話になりません。
「頭のなかで計算過程を考えながら全て答えが出せて、全て正解してる」レベルで無いのならば、基礎からやりましょう。
「当たり前のことから始めるのはいいこと」です。微妙に分かっていないところから始めると、分からないところをなあなあにして済ましてしまいがちです。
基礎が完璧に分かっていないなら、基礎からやりましょう。
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まとめ
覚えることを覚える。
公式は式だけでなく、式の意味を覚えなくてはいけないものと、そうではないもの、覚えなくても導出して出せるものがある。
基礎問題は100%正答出来ないならば、きちんと全てやる。
以上です。
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