総合型選抜は評定平均が低くても合格できる?対策法も徹底解説

机の上で勉強する男性
総合型選抜の受験を考えている人の中には

「現時点で評定平均が低く、志望校に合格できるか不安……」
「できれば評定平均が出願条件になっていない大学を受験したい……」

という悩みを抱えている人もいると思います。

そこで、この記事では、「総合型選抜に評定平均はどのように影響するのか」や「評定平均が低い場合の対策法」などについて解説します。
この記事を書いている私は、実際に総合型選抜に合格した経験があるので、ぜひ最後までご覧ください。

評定平均とは?

評定平均とは、高校1年生から高校3年生の1学期、もしくは前期までの成績を平均した数字のことです。内申点とも言われる数字で、受験のときに高校側が大学に提出する「調査書」に必ず記載されます。

基本的には全ての科目・教科の1〜5で表される成績の平均ですが、必要に応じて科目ごとに計算されることもあります。平均値は、小数点第2位で四捨五入するのがルールです。

また、10段階で成績がつく高校であれば、それぞれの高校のルールに基づき5段階評価に変換されます。

科目や教科ごとの成績は以下の3つによって決定されます。

  • 知識、技能
  • 思考、判断、表現
  • 主体的に学習に取り組む態度

「知識、技能」と「思考、判断、表現」は主にテストから判断され、「主体的に学習に取り組む態度」は主に提出物や授業態度で判断されます。

しかし、何をもとにこの3つを判断するかの基準は学校によるので、気になる方は先生に聞いてみるのも一つの手です。

総合型選抜で評定平均は合否に影響する?

結論、評定平均は総合型選抜の合否に必ず影響するわけではありません。
ただし、評定平均が出願条件として定められている大学については、指定の評定平均を超えていないと出願すらさせてもらえないのが現状です。

志望校が決まったときに出願資格がない状態では元も子もないので、評定平均は総合型選抜の合否に影響すると考えて高校生活を送った方が良いでしょう。

大学や学部によって必要なレベルは異なりますが、3.5〜4.5の評定平均を基準としていることがほとんどです。評定平均が出願条件として定められている大学の例は以下の通りです。

  • 早稲田大学:4.0以上
  • 慶應義塾大学:4.5以上
  • 立命館大学:3.5以上
  • 大阪大学:4.3以上

※年度や学部によって基準は毎年変わる可能性があるので、詳細は必ず大学のホームページを確認してください

私立や国公立にかかわらず、総合型選抜で評定平均が出願条件として定められている場合があります。自分で志望校の幅を狭めないためにも、評定平均はできるだけ高い数字を目指しましょう。

また、大学によって総合型選抜もいくつかの受験方法に分かれていることがあります。例えば、A方式は誰でも受験可能で、B方式は評定平均4.3以上の受験生限定などです。

この場合、B方式はA方式より倍率が低い傾向にあるので、より合格の可能性を上げられます。少しでも合格に近づくために、評定平均を日頃から意識しておくことが重要です。

評定平均の低い人が総合型選抜に合格するには?

ここまで評定平均の重要性を述べてきましたが、いまから評定平均を上げることは難しいという方もいるのではないでしょうか。

しかし、評定平均はすべての総合型選抜で必要とされるわけではないので、評定平均が低くても合格は可能です。
ここからは、評定平均が低い方におすすめの対策法を2つ紹介します。

評定平均が出願条件にない大学を受験する

評定平均が低い方は、そもそも評定平均を出願条件としてない大学を受験することがおすすめです。

また、同じ学部の総合型選抜でも、方式によっては評定平均の基準が設けられていない場合もあるので、しっかり確認して自分に最適な方式で申し込むようにしてください。

評定平均を出願条件としてない大学の例は以下の通りです。

  • 国士舘大学
  • 駒沢女子大学
  • 金沢大学
  • 鳥取大学

しかし、評定平均の条件がない代わりに英語資格の条件が定められている場合などもあるので、応募するときは注意が必要です。

また、評定平均が必要ない大学を受験する場合は、成績以外のところで自分の良さをアピールする必要があります。次に紹介する活動実績や資格取得に力を入れ、面接や小論文対策をしっかりすることで、最大限魅力を伝えられるようにしましょう。

活動実績や資格取得に力を入れる

評定平均の低い方は、成績以外の活動実績や資格取得に力を入れましょう。

総合型選抜は、受験生の学ぶ力を総合的に評価、判断して選抜します。つまり、テストの点だけで合否を決めるのではなく、知識や判断力、学びへの意欲や人間性などをさまざまな角度から評価します。また、大学が求める学生像にどれだけマッチしているかも重要です。

部活動や委員会などの課外活動での実績と資格取得は、受験生が何に打ち込んできたのか、何を行って何を学んできたのかなど、意欲や人間性を判断する上で重要な役割を果たします。

特に、英検に関しては出願条件として定めている学部もあるので、取得しておくことをおすすめします。必ず2級以上の取得を目指し、国際系の学部志望の方は準1級以上を取得しましょう。

また、総合型選抜は書類選考・面接・小論文で選抜されるのが基本です。国公立であれば、この3つに加えて大学入学共通テストが必要な場合もあります。

面接の際にも、高校時代の活動実績や資格取得について問われることがほとんどです。そのときは、必ず「その活動を通して何を学んだのか」まで伝えるようにしましょう。

何をしてきたのかも大切ですが、それによって何を感じ何を学んできたのかがより重要です。
事実だけを伝えるのではなく、自分の考えまで伝えることを意識してください。

面接に関しては、とにかく慣れることが重要です。教師や友達など周囲の人に協力してもらい、自分なりの解答パターンを模索しながら雰囲気に慣れていきましょう。

まとめ

総合型選抜で、評定平均は合否に絶対に影響するわけではありません。しかし、出願条件として評定平均を定めている大学が多い以上、高い評定平均を取ることは必須です。

そのため、評定平均が低い方は以下の対策をしましょう。

  • 評定平均が出願条件にない大学を受験する
  • 活動実績や資格取得に力を入れる
  • 面接、小論文対策をしっかりする

総合型選抜は一般入試よりも早く合否が発表されるので、仮に不合格だったとしても公募推薦や一般入試を再度受験し、志望校合格を勝ち取ることが可能です。
合格すればひと足早く思い出作りに励めますし、不合格でも再度チャンスを得られます。

総合型選抜の受験によって損をすることはあまりないので、志望校が決まっている方はぜひ受験することをおすすめします。また、滑り止めの大学を総合型選抜で受けるのも一つの手なので、これまで受験を考えていなかった方もぜひ一度検討してみてください。

投稿者プロフィール

Mori
AO入試(総合型選抜)で大阪大学に現役合格。
入試制度の解説や、ライバルに差を付けられる勉強方法など、総合型選抜全般に関する情報をお伝えしています。
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