総合型選抜と学校推薦型選抜の違いを徹底解説!それぞれに向いている人はどんな人?

ペンを持つ女性総合型選抜の受験を考えている人の中には

「学校推薦型選抜も気になるけど、どちらで受験するべきかわからない……」
「出願条件や受験期間に違いがあるらしいけど、よくわからない……」

という悩みを抱えている人もいると思います。

そこで、この記事では、「総合型選抜と学校推薦型選抜の違い」や「それぞれの受験方式に向いている人」などについて解説します。
この記事を書いている私は、実際に総合型選抜に合格した経験があるので、ぜひ最後までご覧ください。

総合型選抜と学校推薦型選抜の違い

文部科学省によると、2022年度の総合型選抜と学校推薦型選抜による合格者の割合は全体の50%を越えており、年々一般選抜以外の選抜方法で進学を決める人が増えてきている状況です。

そんな総合型選抜と学校推薦型選抜ですが、この2つにはどのような違いがあるのでしょうか。

学校長の推薦

総合型選抜は受験したい大学の出願資格をクリアしていれば誰でも受験可能ですが、学校推薦型選抜は在籍する高校の学校長の推薦がないと出願できません。一般的に、出願の際に学校長の作成した推薦書の提出が必須です。

もちろん誰にでも推薦書を書いてくれるわけではないので、学業の成績や部活動での実績など、推薦してもらえる基準を満たしている必要があります。

また、学校推薦型選抜で出願して合格できた場合、高校から推薦をしてもらっている以上基本的には必ず進学しないといけません。
つまり、他の大学を総合型選抜や一般選抜などで併願することはできないので、志望校を決めかねている人にはあまりおすすめしない選抜方法です。

選考方法

総合型選抜では、基本的に志望理由や調査書などの書類選考と、面接やプレゼンテーション、小論文によって選抜されます。
大学によって特色があり、大学入学共通テストが必要な場合もあれば、グループディスカッションや実際に大学の講義を受講して選抜がおこなわれることもあります。

学校推薦型選抜では総合型選抜と同じく、調査書などの書類選考と、面接やプレゼンテーション、小論文によって選抜されるのが基本です。場合によっては、大学入学共通テストも必要になります。

ただし、学校推薦型選抜にはスポーツ推薦や有資格者推薦、文化活動推薦などもあるので、その場合は部活動での成績や実技試験、英検などの資格によって選抜されます。

どちらの選抜方法にも共通しているのは、意欲だけでなく、学力試験や小論文、大学入学共通テストなどの学力評価が必須であるという点です。

総合型選抜であれば学力は必要ないと思われがちですが、2021年度の入試でAO入試から総合型選抜に変更になる際に、文部科学省によって何らかの方法で学力による評価をすることが条件と定められました。

そのため、総合型選抜においても学力の評価は必須なので、面接対策だけに集中しないように注意しましょう。

選考で求められる能力

総合型選抜では学びへの意欲や人間性、大学が求めている人物像にマッチしているかどうかが評価されます。
一方、学校推薦型選抜では基礎学力や高校時代の課外活動、資格取得など高校生活でどれだけ堅実に学習をしてきたかが評価されます。

そもそも総合型選抜は、受験生の知識・技能、思考・判断・表現力、学びへの意欲や人間性をさまざまな角度から総合的に判断・評価する選抜方法です。

また、総合型選抜は元AO入試ということもあり、大学が受験生に求める能力などを記載しているアドミッションポリシーにどれだけ合っているかも重要視されます。

そのため、大学のアドミッションポリシーを読み込み、それに合った自分の経験や意欲を言語化し、入学してからその大学で自分は何をしたいのかを具体的に伝えることが大切です。

学校推薦型選抜では、学校長の推薦がある時点である程度の信頼は得られている状態です。その信頼にあたるかどうかを証明するために、3年間を通してどういった学びを経験してきたのかが重要になります。

高い評定平均や部活動、課外活動の経験などが必要なので、入学してからいかにコツコツまじめに学生生活を送るかが鍵を握ります。

受験期間の長さ

学校推薦型選抜に比べ、総合型選抜の受験期間は長くなることがほとんどです。

総合型選抜では、受験生の学ぶ意欲や人間性をあらゆる角度から判断するため、受験期間が長くなってしまいがちです。なかには、実際の大学の講義を受けて感じたことをレポートで提出し、その後面接があるなど何段階かに分かれた選考がおこなわれる場合もあります。

長い時間を総合型選抜の対策に取られることになるので、一般選抜と併願を検討している人は注意が必要です。

総合型選抜について

総合型選抜についてはこちらの記事で紹介しているので、ぜひ併せてご覧ください。

学校推薦型選抜について

学校推薦型選抜は大きく分けて「指定校型」と「公募型」に分けられます。この2つにどういった違いがあるのか、一つずつ解説します。

指定校型

指定校型では、大学が指定した高校の生徒にだけ出願資格が与えられます。それぞれの高校から出願可能な人数は決まっているので、希望者が規定人数を越えた場合は校内で選考がおこなわれます。
私立大学を中心に実施されている選抜方法で、国公立大学ではほどんど実施されていません。

高校が推薦をする判断基準は公募型と共通しており、高校3年間の成績や課外活動の実績、生活態度などです。ただし、公募型より評価の基準は高くなります。
そのため、指定校型で出願することができれば、よほどのことがない限りほぼ合格できるといわれています。

ただし、進学後の責任は重くなります。高校が大学から指定されてもらっている合格者の枠なので、進学後の成績や生活態度が悪ければ母校の推薦枠がなくなってしまう可能性があるからです。

高校もそうならないように校内選考をおこなうので、高校生活の3年間をまじめに過ごすことが大切です。

公募型

公募型は、大学の出願条件をクリアした状態で、学校長の推薦がもらえれば誰でも出願可能です。
スポーツ推薦や有資格推薦、文化活動推薦も公募型にあたります。

一つの高校から出願できる人数に制限はないので、指定校型より出願のハードルは低めです。しかし、その分倍率は指定校型より高いので、しっかり受験対策をする必要があります。

また、公募型で出願できる条件は「評定平均4.0以上」「英検2級以上取得」など大学によって異なるので、早めに確認をして準備しましょう。

総合型選抜と学校推薦型選抜のどちらがおすすめか?

総合型選抜と学校推薦型選抜に優劣はなく、それぞれに向いている人がいます。
ここからは、どういった人にそれぞれの選抜方法がおすすめなのかを解説します。

総合型選抜がおすすめな人

総合型選抜がおすすめなのは、次のような人です。

  • テストよりも、面接やプレゼンなど対話が得意な人
  • その大学でやりたいこと・学びたいことが明確な人
  • 1年のころから学習だけではなくさまざまな活動をしてきた人

総合型選抜では学ぶ意欲や人間性を総合的に判断・評価されるので、多様な経験やそれを言語化して伝える力が必要です。
また、大学でやりたいことが明確であることが大切なので、これらに当てはまる人は総合型選抜がおすすめです。

学校推薦型選抜がおすすめな人

学校推薦型選抜がおすすめなのは、次のような人です。

  • 3年間コツコツ学習に取り組んできた人
  • 評定平均がいい人
  • 課外活動や部活動、資格取得にも力を入れてきた人
  • 志望校が決まっている人

学校推薦型では意欲や人間性よりも基礎学力や3年間の実績が重視されることが多いので、堅実に3年を過ごしてきた人におすすめです。
また、スポーツ推薦などもあるため、勉学以外で何か突出した実績がある人にもおすすめです。

まとめ

総合型選抜と学校推薦型選抜には、次のような違いがありました。

  • 学校推薦型選抜では学校長の推薦が必須
  • 総合型選抜では学びへの意欲や人間性、大学が求めている人物像にマッチしているかどうかが求められる
  • 学校推薦型選抜では基礎学力や課外活動実績など、3年間を通した堅実な学びが求められる
  • 総合型選抜のほうが受験期間が長い

2つの選抜方法に優劣はないので、自分に合った方法で受験方法を選びましょう。

その際、自分の成績や得意なことで受験方法を決めるのも大切です。
しかし、その大学が併願可能なのか、総合型選抜の対策に時間を取られて一般選抜の対策がおろそかにならないかなど、自分の状況と希望を総合的に考えて出願してください。

受験の成功は計画性が鍵を握るといっても過言ではないので、この機会にどの大学を何の選抜方法で出願するか、計画しておきましょう。

投稿者プロフィール

Mori
AO入試(総合型選抜)で大阪大学に現役合格。
入試制度の解説や、ライバルに差を付けられる勉強方法など、総合型選抜全般に関する情報をお伝えしています。
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