総合型選抜の活動実績は何を書く?現時点でない場合はどうすれば良い?
総合型選抜の受験を考えている人の中には
「総合型選抜の活動実績ってなに?」
「高校時代に特別な活動をしてないけど、総合型選抜に出願できるのかな?」
という悩みを抱えている人もいると思います。
そこで、この記事では、総合型選抜で使える活動実績について解説していきます。
この記事を書いている私は、実際に総合型選抜に合格した経験があるので、ぜひ最後までご覧ください。
このページの目次
総合型選抜における活動実績ってなに?
総合型選抜における活動実績は、大きく2種類に分けることができます。
一つは学校内における活動実績です。代表的な項目としては、部活動や生徒会活動などが挙げられます。
誰しもが経験している高校生活での活動の成果が求められます。
もう一つは、学校外における活動実績です。資格取得やボランティア活動、留学などが代表的な項目です。
学校内の活動実績とは異なり、さまざまな経験を通して他の受験生にはないオリジナリティを出すことができます。
注意するべきことは、活動実績とは「全国大会出場経験有」や「TOEIC〇〇点以上」などの特別な実績は必ずしも必要ではないということです。そのような特別な実績を評価する入試は、別枠で用意されているからです。
特別な実績ではなくても、高校時代に「目的を持って活動した」という事実を大学に伝えることが重要です。
【分野別】総合型選抜で使える活動実績
この章では、項目ごとに分けて活動実績の使い方をお伝えします。
すべての項目に通じる考え方は、以下の通りです。
- 特別優れた経験、実績は必ずしも必要ではない
- 「学んだこと」や「今後に活かすことができること」などを、具体的経験を交えて伝える
- 「失敗したこと」や「後悔していること」などはマイナスポイントではない
以上3つを踏まえて、ポイントを項目ごとに解説していきます。
部活動
部活動を活動実績として利用する場合には、3年間継続して活動していることが望ましいです。途中で退部してしまっている場合や、幽霊部員になっていた場合などは、部活動を活動実績として使うことは難しいでしょう。
その上で、部活動を活動実績として利用するためには「部活動を通して学んだこと」や「部活動経験を入学後にどのように活かしていくか」を考えておくようにしましょう。
例えば、キャプテンの経験がある場合は「どのようにチームをまとめたか」を具体的に書き出してみましょう。リーダーシップ性は、大学が受験生に求めている要素の一つです。その際、苦労した経験から何を学んだかを組み込むと、個性がある活動実績になります。
積極的に前に出るタイプではなかった人は、部活動で継続して取り組んだことを中心に活動実績を組み立ててみましょう。ただ継続したということだけではなく、「どんな目的で」「どのようなことに気を付けて」活動していたのかを振り返ってみると良いです。
資格
数ある資格の中で、評価されやすいのは語学系の資格です。
TOEICや英検などの資格は、学力を示す指標として多くの大学で採用されています。
進学後には英語で書かれている論文を読む機会もあるため、大学側としても受験生の語学力は重視しています。
TOEICであれば500点以上、英検であれば2級以上を目標にしたいところです。
また、最近はIT系の資格も評価され始めていて、プログラミング能力検定などの資格を取っておくのも一つの手です。
ボランティア
活動実績としてはボランティア活動もおすすめですが、活動内容よりも継続性が重要になります。
たった1回きりの活動では、活動実績としては少し不十分かもしれません。
そのような場合には、「ボランティア活動をしようと思ったきっかけ」や「活動を通して学んだこと」、「活動の経験を今後に活かすことができるか」などの視点を組み込むと個性がある活動実績になります。
特に「どのように人と関わったか」という観点は、評価において重要視されます。
課外活動
課外活動で代表的なものとしては、学校での生徒会や委員会活動です。
他の生徒とは違う立場で学校の運営に関わった経験は、活動実績として十分活かすことができます。
また、活動において果たしてきた役割ごとにアピールできるポイントは変わります。
例えば、生徒会長であれば「どのようにリーダー性を発揮したか」、副会長であれば「No.2としてどのようにチームに貢献したか」などをアピールすることになります。
リーダー的な役割でなくても、「サポート役に徹した」や「他部署との調整役を担った」などアピールできることは色々あります。自分が担ってきた立場に応じて、強みをアピールしましょう。
留学
留学の経験は活動実績の中でも大きなアピールポイントです。
しかし、近年のコロナ禍の影響もあり、留学を経験している人は少ないかもしれません。
その場合は、「入学したら留学してみたい」という夢を語るのも良い方法です。留学したいと思ったきっかけや、留学を通して何を経験したいかなどをまとめておきましょう。
高校時代の活動実績の活用法
活動実績を活用するためには、内容を掘り下げることが大切です。
ただ経験したというだけでは、個性がなくありきたりな活動実績になってしまいます。
「この経験は自分しかしていない」というポイントを組み込むことで、大学側にアピールできるポイントが増えます。
さらに、大学側が求める人物像を把握しておくことも重要です。
自分の経験と、大学側が求める要素が一致すると評価されやすい活動実績となります。
総合型選抜に活かせる活動実績がないときの対処法
「自分には自慢できる活動実績がない……」と困っている人もいるかもしれません。
活動実績がない場合の対処法は以下の3つです。
- 活動実績を新たに作る
- 大学が求める人物像(アドミッションポリシー)を確認する
- 自分の経験を最大限活用する
1つ目について、入試まで時間がある人は、新たに活動実績を作ることを考えましょう。どのようなものを選ぶかはあなた次第ですが、自分がやってみたい活動と、大学入学後に活かすことができる活動が繋がっているものを選ぶようにしましょう。
2つ目について、大学側は求める人物像(アドミッションポリシー)を示しています。それをしっかりと読んでみましょう。「自慢できる活動実績がない……」と悩んでいても、アドミッションポリシーと合致する経験をしている人は意外と多いです。
3つ目については、自分が気付いていないだけで、他人から見ると貴重な経験をしているということは珍しくありません。もう一度、自分の経験を振り返ってみましょう。
毎日必ず継続していることや、目標に向かって日々取り組んでいることなどは立派な活動実績です。
まとめ
総合型選抜の活動実績は、特別な活動を必要としているわけではありません。誰しもが経験したことのある活動の中から、何を経験し、何を学んだのかを明確にすることが重要です。
もう一度おさらいしておくと、総合型選抜で使える活動実績としては以下のようなものがあります。
- 部活動
- 資格
- ボランティア
- 課外活動
- 留学
活動実績について正しく理解した上で、自分がやってきたことを上手く大学側にアピールしましょう。
投稿者プロフィール
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AO入試(総合型選抜)で大阪大学に現役合格。
入試制度の解説や、ライバルに差を付けられる勉強方法など、総合型選抜全般に関する情報をお伝えしています。
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