大学受験の浪人率はどのくらい?浪人生が合格をつかみとるコツもご紹介
大学受験で第一志望に落ちたとき、別の大学に進学するのか、それとも浪人して再チャレンジするのか、その選択に悩まれる方は多いでしょう。
大学受験における浪人率は一昔前に比べると低下しているものの、浪人を選択することは珍しいことではありません。
浪人を選択することのメリットとデメリットをしっかり確認したうえで、自分がどうすべきかを慎重に検討したほうがよいでしょう。
本記事では、大学受験における浪人率や、大学受験に成功するためのコツについてもご紹介しています。
第一志望に落ちたときの進路について悩まれている方は、ぜひ参考にしてください。
このページの目次
大学受験における浪人率はどのくらい?
まずは大学受験における浪人率を全体の割合、男女別にご紹介します。
どのくらいの割合で浪人を選択する人がいるのか確認しておきましょう。
全体の割合
文部科学省が公表している「学校基本調査」によると、2022年度の大学進学者数は635,156人です。
(入学者数の中には、留学生・外国の学校卒・専修学校高等課程卒・高卒認定など含む)
そのうち、現役合格者と考えられる18歳以下の大学進学者は、514,687人でした。
全体の進学者数635,156人から、18歳以下の進学者数514,687人を引くと「120,469人」です。
つまり、大学入学者のうち5人に1人は19歳以上ということになります。
以上の結果から、浪人して合格をした人の割合は20%前後と考えられます。
1990年代には3人に1人が浪人生という年もありましたが、近年は浪人する人の数が減少してきているのが明確です。
その背景には、少子化により大学の倍率が下がったことはもちろん、保護者の経済状況悪化により浪人のための費用が捻出できない家庭が増えていることも挙げられます。
なお、「大学受験に失敗して後悔したくない!」と考えている方は以下の記事もご覧ください。
男女別の割合
文部科学省が公表している「学校基本調査」から、男女別の浪人率も見てみましょう。
2022年の男性の大学現役進学者数は342,466人、うち19歳以上は75,395人なので、浪人率は約22%と考えられます。
一方、女性の大学現役進学者数は292,690人、うち19歳以上は45,074人となっており、浪人率は約15%と予想できます。
男性の浪人率のほうが7%ほど高いのは、男性のほうが学歴の高さが社会に出てから影響しやすいことが関係していると考えられるでしょう。
出産や育児によりライフステージが変化しやすい女性に比べて、浪人してでも難関大学に挑戦しようとする人が多いのかもしれません。
大学受験で浪人するメリット
浪人することを選択肢に入れる前に、浪人のメリットにはどのようなものがあるのかを確認しておきましょう。
志望校に再チャレンジできる
浪人する最大のメリットは、志望校に再チャレンジできることです。
第一志望の大学に落ちた場合、ほかの大学に進学したり、専門学校や就職の道を選択し直したりする方法もあります。
しかし、どうしても行きたい大学があった場合、再チャレンジできることは大きなメリットといえるでしょう。
大学受験では、わずかな点差で不合格になる可能性もあります。
別の道を選択した場合、「浪人すれば合格できたかもしれない」といつまでも後悔することになるかもしれません。
後悔のない人生を送るためにも、浪人を選択すべきか慎重に検討するとよいでしょう。
必要な勉強だけに集中できる
高校生活を送りながら大学受験に挑む場合、学校の授業や課題をこなしながら、部活動や学校行事などにも参加する必要があります。
そのため、忙しくて受験勉強に十分な時間を費やせないことも多いでしょう。
その点、浪人すれば受験勉強だけに集中できる時間が多くなります。
また、志望校の合格を目指して勉強した経験があるため、どんな勉強が足りなかったのか、どうすればもっと効率的に勉強できるのかが分かることもメリットの一つです。
実際に、浪人期間中に成績が大幅に伸びる人はたくさんいます。
大学受験で浪人するデメリット
デメリットを知らずに浪人を選択してしまうと途中で挫折する恐れもあるため、事前によく確認しておくことが大切です。
予備校費用などの出費が増えやすい
現実的な問題として、大学受験に伴う費用がかかります。
浪人生は予備校に通う場合が多いため、1年で100万円以上の費用がかかると考えたほうがよいでしょう。
もちろん、予備校に通わない、いわゆる「自宅浪人」で受験勉強に取り組む方法もありますが、それでも参考書代や模擬試験代はかかります。
また、自宅浪人だと前回の受験で失敗した原因を正確に分析できなかったり、分からない問題があっても質問できなかったりするため、成績の伸びが悪くなる恐れもあります。
「費用をかけずに勉強しようとして宅浪を選択した結果、合格に届かなかった」ということにならないよう、慎重に検討しましょう。
精神的な負担が大きい
現役の受験生が浪人を意識することよりも、浪人生が「もう1年浪人すること」を考えることのほうが、精神的な負担が大きいでしょう。
そのため「浪人するのは1年だけ」と決めている人が多いです。
周囲からの期待もあり「次こそは失敗できない」というプレッシャーを大きく感じやすいため、1年だけなら頑張れる傾向にあるようです。
また、現役受験生のときは学校や塾に仲間がたくさんいましたが、浪人生活では励まし合う仲間ができにくいため、ストレスをため込みやすい点もデメリットです。
浪人生が大学受験に成功するためのコツ
まずは、受験に失敗した原因は何だったのかを分析しましょう。
「基礎が身に付いていなかった」「過去問への取り組みが足りていなかった」など、分析の結果から分かることがあるはずです。
浪人生活では、その失敗を活かした勉強ができるよう意識する必要があります。
また、浪人生活では受験勉強だけに集中できる時間が十分に確保できるため、苦手科目の克服にも徹底的に取り組みましょう。
「勉強の仕方が分からない」「自分で計画を立てる自信がない」という人は、予備校や塾の利用がおすすめです。
経験豊富な講師やアドバイザーが、今後の方向性について相談に乗ってくれます。
大学に全落ちした場合の対策についてはこちらの記事でもご紹介しているため、参考にしてください。
まとめ
受験生の5人に1人が浪人を経験している今の時代、第一志望校に落ちて浪人を選択する人も多いのではないでしょうか。
どうしても行きたい大学に落ちてしまった場合でも、浪人することで再チャレンジすることが可能です。
現役受験のときとは違って勉強に集中できる時間があるため、浪人するのであればしっかりと自己分析をして、合格に近づける勉強方法を見つけましょう。
もちろん、費用面や精神面での負担は大きくなることが予想されます。
その点も踏まえたうえで、浪人すべきかどうか、慎重に検討してみてはいかがでしょうか。
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