【文系・理系別】大学受験に必要な科目と勉強の優先順位の決め方


大学受験は大きく分けて「一般選抜」「学校推薦型選抜」「総合型選抜(旧AO入試)」の3つがあります。

その中でも、学科試験を受けなければならないのが一般選抜方式です。
(学校推薦型選抜・総合型選抜も一部学科試験があります)

大学受験に合格するためには、受験科目や科目数を事前に把握し、計画を立てていく必要があります。

この記事では、文系・理系別の一般選抜に必要な科目と受験に必要な科目の選び方、どの科目から取り組むべきかについてご紹介します。

これから志望校を決定しようとしている方や、どの受験方法を選ぼうか悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

【文系・理系別】大学受験に必要な科目

大学受験に必要な科目は、文系・理系で大きく異なり、志望校が国公立か私立かで、必要な科目数も変わります。

一般的に国公立の一般選抜は、共通テストと大学ごとに行う二次試験の受験が必要です。

【国公立大学の受験科目数の目安】

共通テスト 二次試験
科目数 5教科7科目 2~3教科

私立大学の入試は基本的に各大学が行う個別学力検査のみで合否が判断されます。
ただし近年では、共通テストを活用した入試も合わせて行っている私立大学もあり、受験方法が多様化する傾向です。

【私立大学の受験科目数の目安】

受験方法 共通テスト 個別学力検査
個別学力検査 なし 通常3科目
共通テスト利用 1教科1科目~5教科7科目 なし
共通テスト+個別学力検査 個別試験もしくは面接・小論文など大学によって異なる

国公立・私立ともに後期日程は前期日程と異なる試験内容となり、後期のほうが少ない科目数で済む場合や科目試験はせずに小論文や面接のみの場合もあります。
後期のほうが簡単そうに感じるかもしれませんが、募集人数が少ないため、倍率は高くなりがちです。

では、文系・理系の違いでどのように受験科目が異なるのか、チェックしてみましょう。

なお今回ご紹介するのは、2024年度入試までの科目となります。
2025年度入試以降は、新学習指導要領により科目に変更がありますので下記でご確認ください。

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文系

国公立大学の文系を受験する場合、共通テストの5教科7科目の内訳は次のようになります。

【文系共通テスト科目】

教科 科目 受験科目
国語 ・国語 国語
地理歴史 ・世界史A
・世界史B
・日本史A
・日本史B
・地理A
・地理B
・現代社会
・倫理
・政治、経済
・倫理/政治、経済
2科目選択
公民
数学 ・数学I
・数学I数学A(数学IA)
3科目選択
・数学II
・数学II数学B(数学IIB)
・簿記、会計
・情報関係基礎
理科 ・物理基礎
・化学基礎
・生物基礎
・地学基礎
・物理
・化学
・生物
・地学
外国語 ・外国語(主に英語) 主に英語

国公立の場合、共通テストに加え二次試験では「外国語」「数学IA・ⅡB」「国語」「地歴・公民」から2~3教科を選択します。
ただし二次試験で4教科必要なケースや、後期日程では科目数が減るケースなど、各大学・学部によってパターンが異なります。

私立文系の場合は、外国語・国語の2科目に加え「数学IA・ⅡB」「地歴・公民」の中からどれか1科目を選択するケースが多い傾向です。
これらはあくまでも一例のため、志望校が決まったら必ず試験科目を確認しましょう。

理系

同様に理系も確認してみましょう。
国公立大学理系の受験科目は、以下のようになります。

【理系共通テスト科目】

教科 科目 受験科目
国語 ・国語 国語
地理歴史 ・世界史A
・世界史B
・日本史A
・日本史B
・地理A
・地理B
・現代社会
・倫理
・政治、経済
・倫理、政治、経済
1科目選択
公民
数学 ・数学I
・数学I数学A(数学IA)
・数学I数学A
・数学II
・数学II数学B(数学IIB)
・簿記、会計
・情報関係基礎
・数学II数学B
理科 ・物理基礎
・化学基礎
・生物基礎
・地学基礎
※一部利用できる大学もあり
・物理
・化学
・生物
・地学
2科目選択
外国語 ・外国語(主に英語) 主に英語

理科基礎科目は文系の受験生が主に選択する科目ですが、一部理系の学部でも選択できる場合があります。
難易度も低く取り組みやすいため、理科基礎科目がある大学を志望する場合は、選択するのもおすすめです。

私立の理系の場合、「外国語」「数学」「理科」の3教科3科目が基本です。
数学は大学・学部によって出題範囲が異なるため、注意しましょう。

国公立・私立を問わず理科は、科目が指定されている大学・学部もあります。
複数の大学を受験する場合は、できるだけ重複する科目のある大学を探すとよいでしょう。

大学受験はどの科目から取り組む?優先順位の決め方

一般選抜で受験する場合、少なくとも3科目、多ければ7~8科目勉強しなければなりません。
どの科目から手をつければよいのか、どの科目を重点的に勉強すればよいのか、スケジュール調整が難しいですよね。

スケジュールを考える際の、優先順位のつけ方のポイントをご紹介します。

志望校の配点を見る

志望校の配点は必ず確認しましょう。
大学・学部によっては、1科目だけ配点が高い場合があります。

例えば、慶應義塾大学の薬学部は理科(化学):外国語:数学=1.5:1:1と、理科の比重が大きく設定されています。

中央大学法学部の4教科型は、外国語:国語:地歴公民:数学=2:1:1:1と、外国語の比重が倍です。

このように比重の大きい科目は高得点を狙いたいため、重点的に勉強しましょう。

英語・数学は早めに取りかかる

英語や数学は、積み上げの科目と言われており、勉強に時間がかかります。
勉強した成果が現れるのも、ほかの科目よりも遅いため、早めに取りかかっておくことをおすすめします。

特に範囲の広い理系の数学は、多くの時間が必要になるものと想定しておきましょう。
私立文系で数学がない人は、代わりに国語に力を入れてください。
これらの基礎固めが終わった時点で、理科・社会に取りかかります。

得意・不得意科目を見極める

受験科目の中で、得意・不得意を見極めましょう。
1科目でも足を引っ張る科目があると、合格点に達しない可能性もあります。

また、得意科目の得点を10点上げるよりも、不得意科目を10点上げるほうが比較的短期間で達成しやすいでしょう。
受験で得点したい目標ラインを設定し、
・現状どれくらいの差があるのか?
・どの程度優先的に時間を割けばよいのか?
を把握するとよいでしょう。

まとめ

大学受験は、文系・理系や国公立・私立などによって、受験科目が異なります。
国公立大学は特に科目数が多く、志望校以外にも複数の大学を受験する場合には、科目にも注目して受験先を決定しましょう。

多くの科目に取り組むためには、スケジュール管理が必須です。
最初にどの科目に取り組み、重点的に勉強したほうがよいのかなどをしっかり決めたうえで、スケジュール作成をしましょう。

「科目数が多くて、管理しきれない」
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