【私立中学】中1からの平均点越え勉強法!やるべきこと・やってはいけないことを現役教員が解説
中1の期末テストを終えて、一気に平均点を下回る点数に。
そんなときに「せめて平均点以上は取って欲しい」と思う保護者もいるでしょう。
ただ、焦って「〇〇さんはこうやって勉強した」というような1つの事例に飛びついて、逆効果になる事例もよくみられます。
今回の記事では平均点以上を取るために、
・保護者がやってはいけない「プラス」すること
・お子さんがやるべき「3つの設定」
を紹介します。
中高一貫校で15年の指導実績をもつ現役教師の立場から、リアルな視点で解説するのでぜひお役立てください。
このページの目次
【私立中学生の勉強法】保護者がやってはいけない「プラス」すること
平均点を取れないお子さんの多くは、やるべきことがやれていないケースが多いのです。
そんな状況にもかかわらず、親がやるべきことを「プラス」してしまうと、課題を処理できなくなり、お子さんをさらに追い込んでしまいます。
皆さんは焦るあまりにお子さんに「プラス」でやらせようとしていませんか?
以下のように「プラス」してしまうのは危険です。
・学校外の問題集を買い与える
・集団塾に入れる
・勉強時間を増やすよう叱咤激励する
やってはいけない「プラス」①:学校外の問題集を買い与えること
「中高一貫校のテストはハイレベルであるため、学校外の問題集を解く必要がある」
と散見されますが、
これは成績上位層に向けたアドバイスです。
私もそうですが、定期テストは学校の授業・課題を基にして作ります。
むしろ、学校の教材に目を向けるべきなのです。
やってはいけない「プラス」②:集団塾に入れること
中学受験では多くの人が集団授業の塾に通っていたはずです。
中学受験では
・集団授業がメイン
・サブとして、個々人の課題に応じた、個別指導、家庭教師
といった学習をしていた家庭も少なくないと思います。
このやり方が正しいやり方です。
私立中学では学校での集団授業がメインなので、
集団塾に通わせることは、お肉の付け合わせにお肉をつけるようなもの。
どちらも消化し切れるものではありません。
成績上位者にとっては十分対応可能ですが、下位者に必要なのは個々人の課題に応じた対策です。
やってはいけない「プラス」③:勉強時間を増やすよう叱咤激励すること
平均点以下で焦りや不安を感じているのは、保護者の方よりもお子さんです。
頑張らなければいけないことは、お子さんが1番よーーく分かっています。
「もっと頑張れ!」「もっと勉強時間を増やせ!」
と、プラスの努力を要求すると、「点数を取らなければ」というプレッシャーがかかってしまいます。
残念なことですが、プレッシャーのあまり、テスト中に不正をはたらいてしまうお子さんもいるのです。
叱咤激励することは、保護者の自己満足でしかありません。
【私立中学生の勉強法】子どもがやるべき、授業理解のための「3つの設定」
私立中学の場合、公立中学のおおよそ1.2倍の早さで授業が進んでいきます。
一度授業についていけなくなると、どんどん置いていかれ、取り返すのに多くの時間を要します。
遅れずについていくことが1番大切で、そのためには以下の「3つの設定」が大切です。
- 「目的の設定」
- 「時間と場所の設定」
- 「優先順位の設定」
「目的の設定」:「分からないことをなくすこと」を目的に学習する
疎かになりがちなのが、勉強することの「目的設定」です。
「分からないことをなくす」ことを目的にすることで、分かろうとするためのアクションを起こせるようになります。
「ただこなすだけの勉強」は、やっているように見えるだけで、あまり身につきません。
勉強することは目的ではなく、手段なはずです。
「分からない」→「分かる」ことの感動が、勉強のモチベーションアップにも繋がります。
「時間と場所の設定」:勉強時間と場所を決める
成績上位者と下位者の決定的な違いは「勉強習慣の有無」です。
勉強習慣を定着させるためには「場所」と「時間」を決めることが大事。
おすすめの場所は、他人の目がある場所です。
・家庭ならリビング
・家庭外ではカフェや自習室・図書館など
自室での勉強はおすすめしません。
これらの場所が難しそうなら、個別指導の塾を利用するのもいいでしょう。
おすすめの時間は、帰宅直後。
お風呂などでリラックスした後、気持ちを切り替えて勉強するのは大人でも難しいですよね。
帰宅直後、まだ緊張感が残った状態でやるのがおすすめです。
「優先順位の設定」:授業の復習 → 宿題 → 問題集 → 予習
私立中学の場合、通学時間も長くなりがちです。
部活動を行っている場合であれば、体力的にも時間的にもやれることは限られてきます。
あれもこれも手を出そうとせず、優先順位を決めてやることが大事です。
まず、復習。
復習の効果は「エビングハウスの忘却曲線」が有名です。
復習の回数が増えるほど、定着します。
勉強習慣がないお子さんは、1つの授業につき3分でいいので内容を見返すようにしましょう。
1日6時間の授業なら20分程度で終わります。
次に宿題。
宿題は、先生が学習内容の理解に必要であると考えて出します。ここを疎かにしてはいけません。
宿題がなければ学校で使用している問題集をやりましょう。
「今やるとテスト前にやることがなくなる」と思われるかもしれませんが、問題集は3周程度はやってようやく定着しますので、心配ありません。
最後に予習。
一般的に予習・復習が大事と言われますが、予習とは新しい内容であるため予習を自力で行うのは難しいです。
余裕があれば行う、くらいの気持ちで十分です。
【私立中学生の勉強法】保護者の方ができるたった3つのこと
勉強の主役はお子さんです。
「保護者ができることは多くない」と理解しておく必要があります。
私が考える「保護者ができること」はたった3つだけです。
できること①:学習環境作ること
授業理解のための「3つの設定」で述べたことは、保護者の協力なしでは実現不可能なものが多いです。
例えば
・リビングの学習環境を整える
・個別指導塾に通わせて、送り迎えをする
・(カフェで勉強する場合)カフェ代金をカードに入金する などです。
すでにやられていることかもしれません。それで十分なのです。
このことがお子さんの支えになります。
できること②:生活習慣を整えること
勉強の基本は生活習慣が整っていることです。
今、保護者の方がやっている衣食住に関すること全てが生活習慣の土台です。
例えば
・毎日ご飯を作る
・毎日洗濯をする
・生活や勉強のために必要なお金を稼ぐ などです。
すでにやれている自分を褒めてあげてもいいでしょう。
できること③:子どもを信じること
疑われているより信頼されていると感じる方が、物事を前向きに捉えることができます。
私の指導経験でも、ミスをしてしまった生徒に対して、もちろん注意は促しつつ
「先生はできると思っているよ」
「自分ができるって分かってないの?先生は知っているよ」
など、前向きな言葉をかけてあげた方が、生徒たちが答えてくれると感じています。
お子さんはまだまだ10代前半です。できないことも多いです。
皆様もそうだったのではないでしょうか?
でも、私立中学に入学するまでの多大なご苦労をされてきた立派な皆様のお子さんなら大丈夫です。
信じて待ちましょう。
勉強で大事なのはやる気よりも仕組み
こういったお話をすると、その瞬間にやる気をみなぎらせて、行動に移すことのできるお子さんは少なくありません。
しかし、やる気に頼った勉強は絶対に長続きしません。
大事なのは仕組みに落とし込むことです。
また、「分からないことをなくす」ことを目的とした勉強のためには、疑問をすぐに解消できる環境が大事です。
その仕組みが中高一貫校専門 個別指導塾WAYSにあります。
家庭で1から仕組みを構築するのは大変だと思いますので、WAYSの仕組みを利用してみてはいかがでしょうか?
WAYSでは、平均点を突破するために、以下の仕組みを用意しています。
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投稿者プロフィール
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中高一貫校で15年間指導してきました。10年間は高校3年生の大学受験指導を、次の5年間は主に中学で指導してきましたので、大学受験を見据えた中学からの学力形成に知見があります。私自身も中高一貫校を卒業しました。
せっかく努力されて入学した学校なので、充実した時間を過ごせるよう情報発信という形でサポートしていきます。
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