中1ギャップとは?具体例や原因、4つの対策法を解説

うずくまっている女子中学生
小中学生の子どもをもつ親御さんの中には「中1ギャップ」という言葉を耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか。

中1ギャップとは、小学生から中学生になる際に生じる様々なギャップのことを指します。

本記事では、中1ギャップの概要や具体例、原因、対策法を解説します。

お子さんが充実した中学校生活を送るためにも、中1ギャップを正しく理解し、対処しましょう。

中1ギャップとは

中1ギャップとは、子どもが小学生から中学生になる際に、新しい環境に馴染めず、不登校やいじめなどに直面する現象のことです。

中1ギャップという言葉から、中学1年生になって、様々な困難が急に発生するようなイメージをもつ方も少なくないでしょう。

しかし、文部科学省によると、中1になっていじめや不登校が急増するといった客観的事実は認めにくいとのことです。

事実、いじめの経験率は中学生よりも小学生の方が多いのです。

とはいえ、小学校から中学校に進学するにあたって、環境が大きく変化することは間違いありません。

中1ギャップによって、小学生の頃には感じなかったストレスや不安を抱えてしまう子どもも少なくないでしょう。

文部科学省 国立教育政策研究所「中1ギャップ」の真実

中1ギャップの具体例

中1ギャップの具体例を紹介します。

  • 遅刻や欠席が増加した
  • 朝起きるとよく「体調が悪い」と言う
  • 友人と遊ばなくなり、家にいる時間が増えた
  • 授業についていけなくなった
  • 元気がなくなって、会話が減った

もちろん、中学生という年頃から、第2次反抗期が原因であるケースも考えられます。

一方で、子どもが中1になってから、親が「小学生の頃はそんなことなかったのに」と思う機会が急に増えたら中1ギャップに該当しているかもしれません。

高校の場合は「高1クライシス」

中1ギャップとあわせて覚えておきたいのが高1クライシスです。

高1クライシスとは、子どもが中学校から高校に進学した際に、新たな環境に適応できず、不登校やいじめなどの困難に直面する現象を指します。

中1ギャップと意味合いは同じですが、学区が広がり、人間関係も複雑化する点が大きな違いです。

中1ギャップが発生する原因

原因
次に、中1ギャップが発生する原因を解説します。

主な原因は以下の通りです。

 

  • 勉強の難易度アップ
  • 新たな友人関係のストレス
  • 教科担任制
  • 部活動の上下関係

 

順番に解説します。

勉強の難易度アップ

中1ギャップの1つ目の原因として挙げられるのは、勉強の難易度アップです。

授業の進むスピードや難易度が上がるため、ついていけなくなり、ストレスを抱えてしまいます。

小学校のテストは、授業の復習の意味合いが強かったので、難易度も比較的易しかったはずです。

しかし、中学生になると、中間テストや期末テスト、学年末テストなどを受けることになり、解いたことのなかったような難しい問題に直面します。

さらに、平均点が発表され、学校によっては自分の順位が明らかになります。

テストが悪かったときに「自分は勉強ができない」と考えてしまい、心身の不調につながるのです。

新たな友人関係のストレス

中1ギャップの2つ目の原因として挙げられるのが、新たな友人関係のストレスです。

小学校の場合、同じメンバーと6年間過ごすので、自分から友人を作る必要がないケースがほとんどでしょう。

しかし、中学校には、複数の小学校から子どもたちが集まります。

これまで話したこともない同級生や先輩と人間関係を構築していく必要があるのです。

勇気を出して話しかけたり、気を遣ったりする機会が増えるため、気疲れしてしまうのも無理はありません。

教科担任制

中1ギャップの3つ目の原因として挙げられるのが、教科担任制です。

教科担任制とは、教科ごとに教員を配置する仕組みを指します。

小学校までは、1人の担任が基本的にすべての教科を担当していましたが、中学校では、複数の教員とコミュニケーションをとる必要が生じます。

クラスの担任が一人ひとりの生徒と接する時間が少なくなるため、信頼関係も構築しづらくなるでしょう。

教員によって、言っていることが違ったりするケースもあり、生徒は誰に頼ればよいかわからなくなってしまうおそれがあります。

部活動の上下関係

中1ギャップの4つ目の原因として挙げられるのが、部活動の上下関係です。

小学校の頃は、子どもが上下関係を意識する機会は多くありません。

学年や年齢を気にすることなく、無邪気に遊んでいる子どもがほとんどでしょう。

一方、中学では部活動で上下関係を経験することになります。

特に運動部の場合、上下関係が厳しいケースも珍しくありません。

さらに、小学校の頃より求められる体力も増えるため、体力的にも精神的にも疲弊してしまうのです。

親ができる中1ギャップの対策法

対策
中1ギャップの原因に加えて、対策法も把握しておきましょう。

親ができる対策法は以下の4つです。

 

  • 中学校生活について事前に話しておく
  • 家庭学習をサポートする
  • 子どもと対話する時間を確保する
  • 必要に応じて専門家に相談する

 

順番に解説します。

中学校生活について事前に話しておく

子どもがスムーズに学校生活に馴染めるように、中学に関する情報を事前に伝えておきましょう。

「初めて話をする友人が増えること」「小学校よりも勉強が難しくなること」などは必須です。

初めて経験する物事に対して「そういえば親が言ってたな」と思えれば、状況を受け入れやすくなるでしょう。

また、知人の保護者から聞いた話や自身が中学生の頃の話も積極的に伝えるのがおすすめです。

身近な話題なので、子どもも真剣に聞いてくれるでしょう。

家庭学習をサポートする

中学生になったばかりの段階では、学習習慣が身についていない子どもも多いので、親がサポートしてあげるのがおすすめです。

まずは学校で勉強した内容をヒアリングして、復習と予習を促しましょう。

家庭学習に慣れてきたら、徐々に勉強時間を増やしていく流れが理想です。

なお、多くの場合、初めて受ける1学期の中間テストは易しめの難易度で作成されているケースが多いです。

1学期の期末テストでは、難易度が上がり、平均点が大きく低下する傾向があるため、子どもだけでなく親も慌てないようにしましょう。

子どもと対話する時間を確保する

中学入学後は意識して対話する時間を確保しましょう。

親が気にかけてくれているとわかれば、子どもは安心感を得られます。

食事中や何気なくリビングでリラックスしているときなどに、話しかけるのがおすすめです。

子どもが新しい環境に馴染めているかどうか気になるのは当然ですが、質問攻めは避けましょう。

中学生にもなれば、聞かれたくないこともあれば、話したくないこともあるはずです。

表情を観察して、子どもが話しやすい話題を織り交ぜながらコミュニケーションを図る必要があります。

必要に応じて専門家に相談する

不登校やいじめの兆候を察知したら、早めに外部の専門家に相談しましょう。

正しい知識がないまま誤った対処をしてしまうと、事態が悪化するおそれがあるからです。

1中学校の担任やスクールカウンセラー、自治体の教育相談室など、頼れる専門家は外部にたくさんいます。

なお、中学生は自立心が芽生える時期でもあります。

過保護になることなく、ときにはそっと見守るのも大事です。

まとめ|中1ギャップの具体例や原因、対策法を解説しました

中1ギャップは、小学校と中学校の違いや環境の変化を原因に発生します。

中1になってから遅刻・欠席が増えたり、意欲が低下していたりすれば、中1ギャップの影響かもしれません。

子供の様子をよく観察して、異変があれば、早急に対処しましょう。

なお、勉強面でつまづいている場合、塾を利用するのも手です。

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