私立中学の多くは中高一貫校であるため、高校受験をする必要がなく、高校へ進学できます。
しかし、
- 学校になじめない
- 成績不振
- レベルの高い学校を目指したい
といった理由で、外部の高校を受験する必要が生じるケースもあります。
このような場合、私立中学(中高一貫校)では、他校の受験を想定していないため、受験に必要な内申(調査書)を通常は作成していません。
内申を作成してもらうことはできますが、学校側と交渉する必要が生じます。
このページの目次
Q. 私立中学から高校受験をする際に必要になる「内申」とはどういうものですか?
高校受験における「内申」とは、内申書・調査書ともいわれ、中学校の9教科の成績や学校生活を記したものです。
「内申点」は、5段階に分けられた9教科の成績を足したもので、1学年は45点満点となります。
この内申点を9教科で割った平均の数値が「評定平均」です。
小数点以下第2位が四捨五入され、3.5や4.2のように表されます。
Q. 中学1年から3年までの成績が反映されるのですか?
内申に反映される成績の範囲は、公立の場合は自治体、私立の場合は学校ごとに異なります。
1年生から3年生の2学期までのほぼすべての成績が対象となるケースもあれば、中3の成績のみを対象とする場合、また各学年の比率が1年 : 2年 : 3年=1 : 1 : 3など異なるケースもあります。
成績不振で高校受験を検討している場合は、1・2年次の成績があまり良くなかったケースもあると思います。
どのような影響となるのか、受験を希望する高校をよく調査しましょう。
Q. 内申は高校受験でどの程度の影響がありますか?
内申の扱われ方も、学校によって異なります。
内申を提出してもほとんど参考にせず試験を重視する学校もあれば、都立高校の第一次募集の「学力検査 : 内申 = 7 : 3」のように比率を設定している場合もあります。
志望校の募集要項や教育委員会のホームページなどで、内申に関する情報を発表していることもあるため、こちらも調査が必要です。
Q. 私立中学から外部の高校を受験する際に、内申は出してもらえますか?
多くの私立中学は、高校までエスカレーター式の中高一貫校です。
中高6年間を過ごすことが前提となっており、他校を受験することを想定していません。
通常は高校受験のための内申を作成することもありません。
そのため、早いうちに「ほかの高校を受験したい」旨を学校側に伝えましょう。
「いつまでに・どのように作ってほしい」と、内申の作成を具体的に依頼する必要があります。
中高一貫校では、入学時に6年間通う旨の誓約書を提出している場合もあります。それを理由に、他校の受験を認めないと言われる可能性もあるでしょう。
そうなってしまった場合は、学校側と話し合いを重ね、内申を作成してもらえるように頼むことになります。
Q. 内申以外にも、私立中学から高校受験をする際の注意点はありますか?
高校受験に失敗しても元の学校には戻れないケースが多い
より高いレベルを目指して外部高校を受験する場合は、万が一受験に失敗したとしても、元の学校には戻れないことを覚悟する必要があります。
高校受験をしなければ、エスカレーターで高校へ上がれるわけですから、チャレンジするメリットと、受験に落ちてしまったときのデメリットをよく検討する必要があります。
個人で情報を収集しなければならない
多くの私立中学では、他校受験に関するノウハウや知見を持ち合わせておらず、サポートが期待できません。
受験を希望する高校の情報を自分たちで集めたり、出願書類の準備や提出をいつまでにするのかスケジュールを立て自分たちですべて対応したり、負担が大きくなります。
内申で苦労する可能性がある
成績不振で外部受験をする場合、内申の評価を期待できず、高校受験で悪影響となる可能性があります。
そうでなくとも、多くの私立中学生は、それほど内申を気にせず過ごしてきています。
特に、偏差値の高い難関私立中学に在籍している場合は、周囲の生徒のレベルが高いため、定期テストで平均点以上を取ることも難しく、よい内申を取る困難さが問題になります。
内申が期待できない場合は、内申を重視しない高校を受験するか、受験勉強で内申点をカバーできるだけの学力が身に付ける必要に迫られます。
「定期テストの勉強」と「高校受験の勉強」を同時に頑張らなければいけない
私立中学(中高一貫校)の定期テストは、大学受験が意識され、進度が早くなっています。
中学1〜2年で、公立中学の3年までの内容を学習し、中学3年では高校1年の内容に入っています。
もちろん、高校受験対策の勉強とはまったく異なります。
高校受験を失敗するリスクを考えると、高校受験の勉強に力を注ぎたくなりますが、中学の定期テストは内申に直結するため、やはり本気で取り組まなけれないけません。
勉強量が増え、ジレンマを抱えることになります。
《中高一貫校現役教師の経験談・実例紹介》
中学3年生の男子生徒Sさんの事例を紹介します。
Sさんは中学入学後、勉強をさぼるクセがついてしまい、中学3年進級時に母親から別の高校へ進学するよう言い渡されました。
高校受験対策のため、近所の集団指導塾に通い始めますが、苦しんだのは内申点対策です。
私の勤務校は中学3年生から高校の内容を扱うため、高校受験の内容と定期テストの内容が重複しません。
どっちつかずの状態に陥ったSさんは、模擬試験でも定期テストでも伸び悩みます。
見かねた担任が母親と相談。
集団指導塾から個別指導塾に切り替え、高校受験の勉強に注力することにしました。
結果として、Sさんは基礎力の養成に成功。学習習慣もある程度改善され、高校の内容を勉強する土台ができあがったのです。
最終的にSさんは高校受験をとりやめました。
基礎力も学習習慣もない状態で環境を変えても、同じことが繰り返されるかもしれません。
大切なのは、勉強の土台をつくることではないでしょうか。
青木ユウ(教師歴約10年)
中高一貫校生が専門塾の活用で「極端な成績不振」から脱出できた事例3件
成績不振の理由は「必要な勉強をしていないから」というケースが大半
ポジティブな理由での私立中学からの高校受験であれば、目標を持ってチャレンジするだけです。
しかし在籍している私立中学のレベルについていけないなど、成績不振が理由であれば、高校受験も楽な道のりではありません。
私たち「中高一貫校専門 個別指導塾WAYS」では、500校以上の中高一貫校の生徒を指導し、82.9%の成績アップを実現しています。
そのノウハウから言えば、成績不振の理由は、お子さんの能力に問題があるわけではなく、必要な勉強をしていないからというケースが大半です。
WAYSでは、中高一貫校の授業進度に追いつくための1回120分長時間指導を実施。
やるべき勉強に着実に取り組めるので、中学受験に合格できた本来のポテンシャルを発揮できるようになっていきます。
WAYSで成績が伸びる理由の詳しい解説は、次の記事でご覧ください。
詳しく知る:
また、WAYSに通って成績不振から抜け出した中学生の事例をピックアップしましたので、参考にしてみてください。
成蹊中学校1年生:数学α26点→60点と赤点から脱出
成蹊中学校1年生の事例です。2学期中間テストでは、数学αが26点、数学βが45点と、成績不振に陥っていました。
原因は、自宅での学習をしておらず、成績を上げるために欠かせない「解き直し」の時間を持てていなかったためです。
そこでWAYSでは、次のように指導を行いました。
- 自宅学習ができないため、通塾回数を増やし、集中して問題を解き進められる時間を確保
- テスト1週間前までに学校教材『システム数学』を2周できるように学習計画を立案
結果、2か月後の定期テストでは、数学α60点(+34点)、数学βは68点(+23点)と、大幅に成績を上げ、意欲的に勉強に向かうようになりました。
詳しく知る:
関東学院中学2年生:数学33点→86点にアップ
関東学院中学2年生の事例です。入塾すぐの1学期中間テストでは、数学が33点と低迷していました。
原因は、数学に苦手意識を持っており、成績を上げるための勉強法を知らなかったためです。
そこでWAYSでは、次のように指導を行いました。
- 基礎レベルの問題を自力で解けるようになるまで周回
- 2周目以降は、不明点があってもすべて教えるのではなく、ヒントを与えて、できるだけ自力で問題に取り組んでもらう
結果、「自分一人でも解ける」感覚を持つことができ、1学期期末テストでは数学86点(+56点)と、大きく成績をアップできました。
詳しく知る:
獨協中学校2年生:下位5%の低迷から脱出|幾何29点→76点
学内順位で下位5%に低迷していた、獨協中学校2年生の事例です。
入塾前の1学期中間テストでは、英語28点、幾何29点と、深刻な状況でした。
原因は、自宅で勉強をしておらず、宿題の提出もできていなかったためです。
そこでWAYSでは、次のように指導を行いました。
- 定期テスト最優先で、学校教材『Keyワーク』『システム数学』をやり込む
- 学習管理アプリを活用し、定期テストまでに目標の演習を終えられるようサポート
- その日に解けなかった問題は、解けるようになるまで「解き直し」を徹底
結果、2学期の中間テストでは、英語59点(+31点)、幾何76点(+47点)と、大幅に点数を上げることができました。
詳しく知る:
お子さんの中高一貫校を探す:
「中高一貫校専門 個別指導塾WAYS」には、500校以上の中高一貫校生の指導実績があり、お子さんが通う中高一貫校にも対応できます。
左下の虫めがねマークより「学校名 成績アップ」で検索すると、学校別の成績アップ事例を探せます。ぜひお試しください!
本来のポテンシャルを発揮して成績不振から脱出。中高一貫校生なら専門塾WAYSへ
赤点解消を解消し、成績に自信が持てれば、外部の高校を受験する必要はなくなります。
ポイントは、学習習慣の定着ですが、それまで自宅で勉強をしていなかったお子さんにとっては、簡単な道のりではありません。
もし、ご家庭のサポートによるリカバリーが難しいと感じる場合は「中高一貫校専門 個別指導塾WAYS」にご相談ください。
- 定期テストの順位が下位5%だった
- 進路指導で外部高校の受験を進められてしまった
WAYSは、このような成績低迷に悩む中高一貫校生の成績を跳ね上げることを得意とする専門塾です。
一般的な個別指導塾よりも長い1コマ120分指導、なおかつ塾からは宿題を出しませんので、自宅で学習ができないお子さんでも、勉強量を確保できます。
さらに、定期テストの点数に直結するように、学校で使用している教材に沿って、指導を行います。
中高一貫校では、学校ごとに使用教材が異なります。それでも対応できるのは、500校以上の中高一貫校の生徒の指導実績がある、WAYSならではの強みです。