中高一貫校や学習塾で採用されている「新中問(新中学問題集)」は、良書といわれるものの、難易度が高いことでも有名です。
数学に苦手意識をもつ生徒の中には、この問題集をうまく使いこなせないまま、学校の授業ばかりがどんどん先へ進んでしまうといった悩みをもつお子さんもいるようです。
この記事では、中高一貫校生が数学の「新中問」が使いにくいと感じる理由と、攻略法についてご紹介します。
新中問をうまく使いこなせるようになれば、基本問題はもちろん、応用問題まで解けるようになり、成績アップも夢ではありません。
お子さんが「ぜんぜんわからない!もう無理!」と投げ出してしまう前に、ぜひこの攻略法を試してみてください。
このページの目次
中高一貫校で定番の数学教材「新中問(新中学問題集)」とは?
教育開発出版株式会社の「新中学問題集」は、標準編・発展編・演習編の3つのシリーズで構成されています。
シリーズ | 対応教科 | 内容 |
標準編 | 英語・数学・国語・理科・社会 | 標準問題を中心に、基礎から発展まで広範囲を掲載 |
発展編 | 英語・数学・国語 | 標準より難易度の高い問題を多く配置 |
演習編 | 英語・数学 | 標準編に連動した演習用テキスト。主に自宅課題向き |
情報がコンパクトにまとめられているうえに、どのシリーズも問題数が豊富です。
1冊しっかり取り組めれば、充実した学習ができ、力も身につくでしょう。
中高一貫校生が「新中問」の数学を使いにくいと感じる理由
新中問は、中高一貫校のようにハイレベルな授業にも対応できる難易度の高い問題集です。
しかし、中高一貫校生の中には、新中問に対し苦手意識をもつお子さんもいます。
シンプルな紙面がそっけない印象を与え、難しそうに感じることもあるでしょう。
しかし、理由はそれだけではありません。
問題数が多すぎる
やりにくいと感じる理由のひとつとして、問題数の多さが挙げられます。
中高一貫校は、授業スピードが速く、3年になるころには中学の範囲は終わっている学校も多いでしょう。
数学が得意でないお子さんの中には、内容がしっかり理解できないうちに、授業が次の単元に進んでしまう場合もあります。
そうなってしまうと、新中問を解こうとしても「時間がない・難しくて解けない」となり、問題集を有効活用できなくなってしまいます。
解説が充実していない
新中問では、項目ごとに例題が記載され、その後に類似問題が掲載されています。
例題をしっかり理解できていれば問題ありません。
しかし、問題によっては解説が不十分なところや、そもそも掲載されていないこともあります。
例題をしっかりと理解できないうちに類似問題に進んでしまうのは効率が良いとは言えません。
また、間違えた問題を解説で理解しようとしても、自分自身の力だけでは結局わからないこともあるでしょう。
問題は非常に充実していますが、難易度が高いため、数学を自力で学習できる生徒でなければうまく使いこなせないのが実情です。
中高一貫校生が「新中問」の数学を攻略する5つの方法
では、中高一貫校生が新中問を使いこなすには、どのように学習すればよいでしょうか?
攻略するための方法を5つご紹介します。
授業をおろそかにしない
すべての学習のベースは、授業にあります。
新中問を解く以前に、貴重な授業時間を無駄にしないことが大前提です。
中高一貫校は、授業の内容もハイレベルです。
授業に集中して取り組み、ノートをしっかりとることが学力アップの第一歩となります。
ノートの取り方も工夫しましょう。
板書を写すだけでなく、重要だと感じた先生の一言をノートにメモすれば、後から見返したときにわかりやすくなります。
わかりにくい部分に付箋を貼っておけば、後から先生や友達に聞くこともできます。
わからない部分は、その日のうちに解決できるように心がけましょう。
レベルに合った問題集を使う
ご紹介したように新中問は、3種類あります。
学校で使用されている教材がお子さんの学力に合っていないと、大きな問題になります。
わからない問題集をいつまでもやっていても、モチベーションが下がるだけです。
自分で「できる」という体験をするためにも、授業についていけない・新中問がほとんどわからない場合は、レベルをひとつ下げて学習しましょう。
標準編がわからないのであれば、まずは教科書の問題を解き、基礎固めをします。
発展編がわからなければ、標準編や学校で出されているほかの教材やプリントを使用し、レベルアップをはかりましょう。
復習に活用する
しっかりノートをとれていれば、自宅の復習に新中問が活用できます。
授業で「わかった」問題は、まだ長期的な記憶として定着していません。
定着させるためには、ひたすら問題を解くことが重要です。
数学の授業があった日には、必ずその日のうちに新中問で復習しましょう。
新中問は、基礎・標準・応用とバランスよく問題が配置されています。
徐々にレベルを上げることで、スムーズに応用力が身につくでしょう。
テストまでに問題集を3周解く
新中問を活用している中高一貫校では、定期テストで類似問題が出題されることが頻繁にあります。
つまり、新中問をしっかりこなしていれば、定期テストで点を取るのは難しいことではないはずです。
復習に使ったあとは、内容を定着させるためにテストまでに少なくともあと2回は、新中問をこなしましょう。
3回目は間違えた問題だけでも構いません。
それだけできれば、かなり知識が定着しているはずです。
また、章末問題にも取り組みましょう。
わからなければ解答に目を通し、それでもわからなければ、先生や友達・塾の講師などに質問します。
わからない問題をわからないままにしておくことは避けましょう。
時間がなければ問題数を絞る
宿題や部活動などで時間がなく、問題数の多い新中問を全部こなすのは難しいお子さんもいるでしょう。
その場合は、問題数を絞って解いてみましょう。
新中問には、必答マーク(必ず取り組むマーク)や難度マークがついています。
これらをうまく活用して、バランスよく学習を進めましょう。
WAYSで『新中学問題集』を活用して、成績アップさせた事例を紹介
「中高一貫校専門 個別指導塾WAYS」は、中高一貫校の授業、および定期テスト対策に特化した専門塾です。
成績が低迷してしまっている中高一貫校生の82.9%の成績UPを実現しています。
WAYSでは『新中学問題集』を用いた指導も行っております。
問題集や参考書の使い方から指導しているので、「勉強の仕方がわからない」お子さんでも、自分に合った勉強法を身につけることが可能です。
國學院久我山中学校3年生|数学 44点 → 77点
「新中学問題集」を計画的に3周演習し、30点以上の得点アップを達成した事例です。
入塾時は、テスト2週間前でも勉強に取りかかれず、問題集も1周しただけ。小テストの対策も不十分で、学習が後手に回っていました。
WAYSでの主な取り組みは次のとおりです。
- 『新中学問題集』と『システム数学』の間違った問題を理解するために、3周反復できるよう学習ペースを管理
- 毎回の授業で講師と解説・解き直しを繰り返し、理解を定着
- モチベーション維持のため、できるようになったことを褒めて励ます声かけを継続
こうした働きかけにより、入塾から2ヶ月で数学は77点、英語も58点へと大きく向上。自宅学習時間も自然に増え、学習習慣が確立しました。
立教池袋中学校1年生|数学 58点 → 94点
「新中学問題集・発展編」を計画的に進め、確実な定着によって30点以上の成績アップを実現した事例です。
入塾前は、問題集には取り組んでいたものの、反復や定着が不十分。難度の高い章末問題にばかり挑戦して、基本が固まっていませんでした。
WAYSでは以下の点を重視しました。
- 例題・類題からチェック問題まで段階的に演習
- 難問に進む前に、A・Bのチェック問題で確実に基礎を固める
- 解き直しを毎回の授業内で実施し、弱点を都度修正
この結果、学期ごとに点数は58点→84点→94点と順調に伸び、基礎を重視した計画的演習が効果を発揮しました。
京華中学校1年生|数学(幾何)34点 → 74点
「新中学問題集」での類題演習と学習習慣の定着により、40点の成績アップを実現した事例です。
入塾前は自宅での勉強習慣がなく、提出課題すら手を付けきれない状態。学習計画も立てられず、テスト前に範囲を終えることができていませんでした。
WAYSでは、以下のような取り組みを行いました。
- 『新中学問題集』を活用して演習量を確保
- データの活用分野における平均値・中央値・四分位数などの用語理解を徹底
- 毎週同じ曜日・時間で復習を行い、学習習慣を形成
こうした学習サイクルにより、数学は1ヶ月で34点から74点に上昇。他教科にも良い影響を与え、理科の点数も大幅にアップしました。
まとめ
複数の中高一貫校が数学で活用している新中問(新中学問題集)は、難易度のバランスや問題数など、非常に優れた問題集です。
しかし、基礎問題などの解説が不十分なものがあることや、授業ペースが速すぎて問題を解くスピードが追いつけないなど、いくつかの難点もあります。
そのようなことでお悩みの場合は、ぜひご紹介した攻略方法を試してみてください。
「中高一貫校専門個別指導塾WAYS」では、新中問を活用した学習方法も個別に指導しています。
今回ご紹介した方法以上に、お子さんに合った学習方法があるかもしれません。
自分に合った学習方法に変えるだけで、成績が面白いほどアップするお子さんもいます。
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投稿者プロフィール

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中高一貫校生の定期テスト対策から大学受験・内部進学までをトータルサポートする個別指導塾。
中高一貫校用教材に対応することで各中高一貫校の定期テストの点数に直結した指導を行います。
低料金で長時間指導が受けられるため、家で勉強できない中高一貫校生でも塾の指導時間内で成績を上げることが可能です。
英語、数学をメインに指導を行っています。