志望校合格に向けて生徒が本気で取り組むためのアプローチ

みなさん、こんにちは!
今回は、受験勉強をうまく習慣化できた生徒の事例を紹介させていただきます。

今回紹介させていただく生徒さんは文系の難関大学を志望している高校3年生です。
なかなか学習の習慣を形成するまでに時間はかかりましたが、今は志望校合格のために規則正しく勉学に励んでいます。

大学受験対策移行時の様子

最初は受験勉強そっちのけで部活動や課外活動に精を出していて、受験勉強にいまいち身が入っていない様子でした。
授業時のテストについても、ほんのちょっとしか事前準備をしないで挑んでいるため、当然のように毎回不合格。
目標の割には努力が見合っていないような状況でした。

しかし、高校2年生も終わりに差し掛かるとさすがにまずいと思ったのか、
「このままで大丈夫なわけないですよね。。。」と本人から話があり、私も残念ながら、
「うん、大丈夫ではないと思うよ。」と答えざるをえませんでした。
そこからが彼の本当の受験勉強のスタートです。

彼が受験勉強に専念できなかった本当の理由

目標がありながらも、彼がいまいち受験勉強に専念できず、他に逃げていたのには理由がありました。

志望校のレベルが当時の彼にとっては高すぎる目標だと思っていた

色々と腹を割って彼と話してみると、自分の実力からすると志望校を相当高いところに設定していたが、半ば諦めており、「どうせ自分には無理だろう」というのが本音だったようです。
このような場合の返答には様々な考え方があると思いますが、まだ高2の終わりであったのでこのような返答をいたしました。

  1. ① 一般論からすれば時間的にも間に合うか厳しいし、合格可能性は低いかもしれない。正直、私は厳しいと思っている。
  2. ② しかし、君にとって本当に合格したい大学であり、人生を賭けるに値すると思っているのであれば、合格することを信じて今から真面目にやれ。
  3. ③ 本気で合格したいのならば、言い訳せずにこれからの生活の大部分を勉強に充てる覚悟でやること。
  4. ④ 周りが何と言おうが、それを気にせずに合格を信じてやれ。
  5. ⑤ その日にやるべきことを全てその日で決着付けるように。
  6. ⑥ 多少厳しいことも言うかもしれないが、それは君に対する期待の現れでもあるので、めげずに受け入れて改善してほしい。

そうすると「はい、僕はやります!!」という威勢のいい返事が返ってきました。

苦手科目については中学レベル

他にも勉強に専念できない理由は、苦手科目が多く、それが苦手過ぎるためです。
例えば数学では、中学レベルかそれすらも怪しいといった状況でした。
そのため、高校内容を学んでも「分かったような、分からないような」でピンと来ておらず、学習が苦痛で仕方がなかったようです。

そこで、正規のカリキュラムからは逸脱した形にはなりましたが、中学レベル程度で「薄く」「広く」「分かりやすい」教材を学習計画表に組み込むことで、基礎固めを図ります。
具体的には『ひとつひとつわかりやすく』(Gakken)といった教材を使用しました。

短期間で集中して基礎をマスターするべく、高3になるまでは中学範囲の学習を徹底し、高校内容に戻ってからも「薄く」・「広く」・「分かりやすい」教材を最初に学習させました。

その結果、
「式の意味や言葉が分かるようになったし、問題が解けるのも楽しい。何よりも問題集を最後までやり遂げられたのは人生で初めてかもしれない。高校数学の問題集をきちんとやり遂げられたのが自信につながった。」
というリアクションが得られました。

苦手科目については、自信回復や意欲回復のために中学レベルから始めるのもあってもいいことだと思いますし、中にはそうせざるを得ない方もいらっしゃいます。
本当に苦手な科目であれば、平易な内容から段階的にレベルアップしていくという「地に足のついた学習」が必要です。
理解が伴わずに何となく問題集に取り組んでも、いたずらに時間を浪費するだけになってしまいます。

日々の学習を支える日割り学習計画表

前述のような学習に取り組ませるために、今回の生徒さんには日割りの学習計画を作成しました。
彼には学習の習慣が全くと言ってもいいほどなかったため、学習を生活に無理なく組み込んでいく必要がありました。

こちらの計画表では、1日にやるべきペースや設問数などが科目ごとに明確化されております。
また、完了したかどうかのチェックボックスがあるため、やれば達成感を感じられるようになっております。

最初のうちは、全科目合わせて1時間〜1時間半程度と分量を軽めにして、無理なく出来るようにしました。
これを毎日行うように手助けすることで、日々の学習が段々と歯磨きや入浴のような「生活の一部」になるようにしていきます。
今では主体的に学習計画を考えて、それを実行するにまで至りました。

まとめ

上記の私の返答には様々なご意見があり、是非があるかもしれません。
しかし、大学受験の主人公は生徒ですし、一度限りの人生です。
後悔はしていただきたくないので、私も本音でぶつかるようにしました。

安易に志望校を諦めるように言うのは、個人的にはどうしてもしがたいことです。
なので今回は、「現実的には志望校合格は厳しい」という旨を伝えつつも、まずはその生徒が「本当に志望校に合格したいのか」を重視してお話をいたしました。

たしかに最初から志望校を諦め、レベルを下げるのも戦略的には考えられます。
しかし、私の経験上の話で恐縮ですが、そのような生徒は学習意欲を失ってどこまでも成績が下がっていってしまいます。
結局のところ妥協した学校にさえ合格できないのが現状です。

それに大学受験はせっかくのチャンスです。
やるのだから合格を信じて主体的に取り組んでいただきたいですし、若い有り余ったエネルギーを出し切っていただきたいと思います。
そのためには私たちも出し惜しみすることなく合格するためのノウハウを伝授いたします。

投稿者プロフィール

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木元 佑太朗
東京大学文科1類入学、法学部卒業。
子供たちに自分の頭で考える習慣を身に着けさせることが理念。
科目を問わず入門・基礎から東大入試まで対応可能。
趣味は語学(英語、ドイツ語、フランス語)、ワイン、犬(柴犬・ゴールデンレトリバー)、古典芸能鑑賞、ランニング。

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