【2024年度最新版】東京都の私立高校の授業料無償化は全世帯が対象!
東京都で子育てをしている方の中には、子どもを中高一貫校や私立高校に通わせたいものの、学費が高くて悩んでいるという保護者の方もいるのではないでしょうか。
2023年までは、東京都では年収が約910万円未満の世帯は私立高校の授業料無償化の対象でした。
2024年度からは、所得制限がなくなり、全世帯が授業料無償化の対象です。
本記事では、2024年度から開始された東京都の授業料無償化の概要に加えて、実際に負担する学費や3年間の教育費、私立中高生の平均的な塾費用を解説します。
子どもの進学先として、中高一貫校や私立高校を検討している方はぜひお役立てください。
500校以上の中高一貫校生の指導実績があり、生徒の92.9%が成績アップを実現しています。
料金や指導システム、生徒・保護者の声を知りたい方は、すぐにダウンロードできるWebパンフレットをご覧ください。
このページの目次
【2024年度】東京都の高校授業料無償化の概要
2024年度からは東京都在住の全世帯を対象に、私立高校の授業料が実質無償化されました。
2023年までは、年収約910万円未満の世帯が対象でしたが、所得制限が撤廃されるのです。
私立高校の授業料無償化とは
私立高校の授業料無償化とは、年収約590万円未満の世帯を対象に、私立高校の平均授業料である39万6000円を上限に国が就学支援金を支給する仕組みのことです。
年収590万円〜910万円未満の世帯は上限11万8800円まで支給されますが、910万円以上の場合は支給対象外です。
年収の目安 | 就学支援金額(上限額) |
590万円未満 | 39万6000円 |
590~910万円未満 | 11万8800円 |
910万円以上 | 対象外 |
参照:公益財団法人東京都私学財団「私立高等学校等就学支援金事業」
東京都は対象を拡大して支給している
東京都の場合、平均授業料(47万5000円)が高いため、国の就学支援金だけでは授業料を無償化できません。
そこで、都が独自に支援金を上乗せして実質無償化を実現しています。
2023年までは世帯年収が590万円未満の場合、上乗せしている額は以下の通りした。
平均授業料47万5000円-国の就学支援金39万6000円=7万9000円
さらに、東京都は年収590~910万円未満の世帯に対しても、35万6200円を上乗せして支給することで、授業料無償化を実現。
年収910万円以上の世帯は対象外ですが、23歳未満の子どもが3人いる場合に限り、5万9400円が補助されていました。
2023年度 国・東京都の就学支援金
年収の目安 | 国の補助上限額 | 東京都の補助上限額 | 合計 |
590万円未満 | 39万6000円 | 7万9000円 | 47万5000円 |
590~910万円未満 | 11万8800円 | 35万6200円 | |
910万円以上 | 対象外 | 5万9400円 ※23歳未満の子どもが3人以上いる世帯 |
5万9400円 ※23歳未満の子どもが3人以上いる世帯 |
参照:公益財団法人東京都私学財団「私立高等学校等就学支援金事業私立高等学校等就学支援金事業」
よって、東京都で子ども私立高校に通わせた場合、3年間で最大142万5000円(47万5000円×3年間)の補助を受けることが可能です。
授業料の無償化により、私立高校は実際いくらかかる?
授業料が無償化されたとしても、無料で私立高校に通えるわけではありません。
入学金や設備費、諸経費といった様々な費用が必要です。
ここでは、東京都在住の方が子どもを私立高校に通わせた場合、実際いくらかかるのか解説します。
初年度納付金の実質負担額は平均48万円
東京都にある私立高校の初年度納付金の平均額は総額95万6918円です。
【東京都】2023年度 私立高校の初年度納付金(平均)
授業料 | 入学金 | 設備費 | その他 | 初年度納付金 |
48万3311円 | 25万3113円 | 3万6096円 | 18万4399円 | 95万6918円 |
参照:東京都「令和5年度 都内私立高等学校(全日制)の学費の状況」
就学支援金が47万5000円支給されるため、実質負担額は48万1918円です。
初年度納付金 95万6918円-就学支援金 47万5000円=実質負担額 48万1918円
なお、都立高校の場合、授業料は11万8800円、入学金は5650円です。
3年間の教育費負担は約200万円
文部科学省の「令和3年度子供の学習費調査」によると、私立高校(全日制)における学習費の平均支出額は3年間で315万7000円でした。
そのうち、106万4000円を占める授業料が無償化された場合、算出される実質負担額は209万3000円です。
学習費の平均支出額からみる実質負担額
高校1年生 | 高校2年生 | 高校3年生 | 3年間の合計 | |
学習費総額 | 127万7000円 | 94万2000円 | 93万8000円 | 315万7000円 |
うち授業料 | -35万8000円 | -34万6000円 | -36万円 | -106万4000円 |
実質負担額 | 91万9000円 | 59万6000円 | 57万8000円 | 209万3000円 |
なお、学習費は学校教育費と学校外活動費から構成されており、学校外活動費は学習塾や習い事などの学校外の教育活動に支出された費用です。
ここでは、私立高校に入学した際にかかる、学校教育費の項目と平均支出額を紹介します。
学校教育費の内訳
項目 | 高校1年生 | 高校2年生 | 高校3年生 |
入学金 | 17万2000円 | - | - |
施設整備費等 | 10万8000円 | - | - |
入学検定料 | 2万2000円 | - | - |
授業料 | 35万8000円 | 34万6000円 | 36万円 |
施設整備費等 | 9万3000円 | 9万6000円 | 9万8000円 |
修学旅行費 | 8万2000円 | 10万6000円 | 6万8000円 |
校外学習費 | 3万1000円 | 2万8000円 | 2万2000円 |
学級・児童会 ・生徒会費 |
2万円 | 1万9000円 | 1万9000円 |
その他の学校納付金 | 3万8000円 | 3万7000円 | 3万8000円 |
PTA会費 | 1万6000円 | 1万4000円 | 1万4000円 |
後援会費 | 1万8000円 | 1万7000円 | 1万7000円 |
寄附金 | 4万7000円 | 3万5000円 | 3万2000円 |
教科書費・ 教科書以外の図書費 |
5万7000円 | 3万6000円 | 2万6000円 |
学用品・ 実験実習材料費 |
4万9000円 | 1万6000円 | 1万4000円 |
教科外活動費 | 9万5000円 | 6万2000円 | 3万7000円 |
通学費 | 9万5000円 | 9万5000円 | 7万7000円 |
制服 | 9万3000円 | 2万2000円 | 2万2000円 |
通学用品費 | 2万3000円 | 1万3000円 | 1万1000円 |
その他 | 1万2000円 | 9000円 | 2万1000円 |
合計 | 102万2000円 | 65万9000円 | 56万円 |
参照:文部科学省「令和3年度子供の学費調査」
高校の授業料が無償化されたことにより、浮いた教育費を塾代に充てることで、よりハイレベルな大学を目指すことも可能です。
WAYSの料金や指導システム、生徒・保護者の声を知りたい方は以下からWebパンフレットをダウンロードできます。
【東京都】授業料が高い私立高校と低い私立高校
東京都にある私立高校の平均授業料は47万5000円ですが、学校によって大きな差があります。
就学支援金の上限を超えた分は、補助されないので注意しましょう。
参考として、授業料が高い私立高校と低い私立高校を5校ずつ紹介します。
授業料が高い私立高校(東京都)
授業料が高い私立高校(普通科)は以下の通りです。
学校名 | 授業料 |
玉川学園高等部【IB】 | 135万円 |
文化学園大学杉並【ダブルディプロマ】 | 104万4000円 |
国本女子【ダブルディプロマ】 | 103万2000円 |
玉川学園高等部【一般】 | 87万円 |
桐朋女子(音楽) | 82万800円 |
参照:東京都「令和5年度 都内私立高等学校(全日制)の学費の状況」
例えば、玉川学園(IB)の授業料は135万円ですが、就学支援金を差し引いても、87万5000円を自己負担しなければなりません。
授業料が低い私立高校(東京都)
授業料が低い私立高校は以下の通りです。
学校名 | 授業料 |
錦城学園 | 34万8000円 |
淑徳(留学) | 35万2750円 |
潤徳女子 | 36万円 |
八王子実践、錦城、帝京大学 | 37万2000円 |
関東国際、淑徳巣鴨 | 37万8000円 |
参照:東京都「令和5年度 都内私立高等学校(全日制)の学費の状況」
就学支援金は上限47万5000円なので、上記の私立高校に通う場合、授業料は無料です。
なお、授業料が47万5000円未満だったとしても、差額は支給されません。
【参考】私立中高生の塾代はいくらかかる?中学生は3年間で97万円、高校生は3年間で117万円
私立中学生と私立高校生の塾費用の平均額は以下の通りです。
1年生 | 2年生 | 3年生 | 支出者平均額 | |
私立中学 | 24万6000円 | 34万円 | 38万7000円 | 32万6000円 |
私立高校 | 38万3000円 | 31万4000円 | 47万8000円 | 53万4000円 |
ただし、これらは平均額なので、実際の費用は塾の形態(個別指導か集団指導か)、週の通塾回数、受講講座数などによって大きく異なります。
塾選びの際は、費用だけでなく、お子様の学習ニーズと塾の指導方針のマッチングが重要なポイントです。
まとめ|【東京都】私立高校の授業料無償化について解説しました
東京都では、私立高校の授業料無償化は、2024年から所得制限が撤廃されて、全世帯が対象になりました。
授業料に対して、3年間で最大142万5000円の補助を受けられます。
とはいえ、授業料以外にも入学金や制服代、PTA会費、塾代などの費用がかかります。
授業料の無償化を考慮しても、3年間で約200万円程度は平均的にかかるので、教育費総額を把握した上で進路を選択しましょう。
これまでに500校以上の中高一貫校生を指導してきたノウハウで多くの生徒を成績アップに導いてきました。
WAYSの特徴や生徒・保護者の声、授業料を知りたい方はぜひWebパンフレットをご覧ください。
投稿者プロフィール
-
中高一貫校生の定期テスト対策から大学受験・内部進学までをトータルサポートする個別指導塾。
中高一貫校用教材に対応することで各中高一貫校の定期テストの点数に直結した指導を行います。
低料金で長時間指導が受けられるため、家で勉強できない中高一貫校生でも塾の指導時間内で成績を上げることが可能です。
英語、数学をメインに指導を行っています。
最新の投稿
学校紹介2024年10月7日【東京都市大学等々力中学・高校の保護者の方必見】定期テストの傾向や進学実績を解説 内部進学2024年10月4日【早稲田大学高等学院の保護者の方必見】内部進学の基準や定期テストの傾向を解説 大学受験2024年10月3日一般選抜(一般入試)の割合は50%以下!大学受験の選択肢と最新事情を解説 内部進学2024年10月3日【日本大学豊山高校・中学の保護者の方必見】内部進学や基礎学力到達度テストについて解説