総合型選抜(旧AO入試)とは?特徴や選考方法・対策法紹介
総合型選抜(旧AO入試)を取り入れる大学が、国公立・私立ともに増えています。
しかし、通常の推薦「学校推薦型選抜」と比べ、どのような特徴があるのかご存じない方も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、総合型選抜とはどのような選抜方法なのか、その特徴と選考方法・対策方法についてご紹介します。
総合型選抜をうまく活用できれば、志望校を受験できる回数が増え、合格のチャンスも広がります。
受験生の方は、ぜひこの記事を参考にして、総合型選抜を狙いましょう。
このページの目次
総合型選抜(旧AO入試)とは?
文部科学省によると総合型選抜とは、次のような選抜方法のことをいいます。
「詳細な書類審査と時間をかけた丁寧な面接等を組み合わせることによって、入学志願者の能力・適性や学習に対する意欲、目的意識等を総合的に評価・判定する入試方法」
引用|文部科学省 大学入学者選抜関連基礎資料集第4分冊
学校推薦型選抜(推薦入試)のように、出身高校の学校長の推薦は必要ありません。
志願者本人の提出する「活動報告書」「大学入学希望理由書」「学修計画書」といった書類をもとに、大学のアドミッションポリシーと合致する学生を選抜する方法です。
アドミッションポリシーとは、大学の学部ごとに、教育理念や特色をふまえ受験生に対し求める学生像を示したものです。
大学側は、総合型選抜において、アドミッションポリシーに合致する学生を選抜することになります。
つまり受験生は、大学入学後の意欲や将来の夢がいかに志望校のアドミッションポリシーに合致するか、熱意をもってアピールしなければなりません。
総合型選抜(旧AO入試)の特徴
総合型選抜の特徴はいくつかありますが、その中でも把握しておくべき特徴を3つ確認しておきましょう。
【総合型選抜の特徴】
- 選考期間が長い
- 選考方法が多岐にわたる
- 併願はできない
それぞれ詳しくご紹介します。
選考期間が長い
総合型選抜の大きな特徴として、選考期間が長いことが挙げられます。
出願時期は9月以降ですが、その前に「エントリー」という、いわば総合型選抜を受験するための仮予約のようなものを行う必要があります。
エントリーは6月頃から始まるため、志望校のホームページはこまめにチェックしましょう。
そこから、結果発表があるのが11月以降。
学力検査を行う場合は、年明け以降になるケースもあります。
併願はできない
総合型選抜は、複数の大学にエントリーすることは可能ですが、出願自体は併願できない場合がほとんどです。
そもそも総合型選抜とは、大学側の「このような学生が欲しい」という希望と、学生の「この大学でこの勉強をしたい」という気持ちが合致することが本来の条件です。
複数の大学に出願するとなると、学生の「この大学で学びたい」という意欲が、ぶれていることになります。
そのため、多くの大学が専願形式を採用しているのです。
ただし不合格でも、一般入試を受験する方法も残っています。
近年では、総合型選抜でも学力を重視する傾向があるため、両方の対策として受験勉強を進めておくとよいでしょう。
選考方法が多岐にわたる
選考方法が多岐にわたることも特徴のひとつです。
各大学は、さまざまなパターンの選考を通して、自校のアドミッションポリシーに沿う学生を探します。
【総合型選抜の選考方法】
選考方法の例 | 内容 |
---|---|
書類選考 | 「調査書」「活動報告書」「志望理由書」などの書類審査を行う |
小論文 | テーマが与えられる場合や、資料を読んでそれに対する意見を述べるなどを行う |
面接 | 個人面接や集団面接のほか、グループディスカッション・プレゼンテーションなどを行う |
セミナー | セミナーや模擬講義に出席し、その後面談やディスカッションなどを行う |
学力検査 | 大学入学共通テストや独自の試験を課す |
実技試験 | 美術・体育などの学科で、作品の提出や実技試験を行う |
書類選考では、英検やTOEICのような語学関連の資格を評価する大学も増えています。
また、文部科学省の方針により、選考では小論文やプレゼンテーション・検定試験の成績・面接などの大学ごとに実施する評価、もしくは大学入学共通テストのどちらかひとつを必ず活用することが必要とされています。
総合型選抜(旧AO入試)の対策法と対策開始時期
総合型選抜は非常に選考期間が長く、早ければ6月にはエントリーが始まります。
そのため、それまでにある程度志望校を絞っておく必要があります。
高3になってから慌てていろいろ調べても、間に合わないことはありませんが、高1・高2のうちから情報を集める・オープンキャンパスに行くなど準備を進めておくと、慌てることがありません。
では、具体的にはどのような準備が必要でしょうか?
一般入試と同様の受験勉強を進める
学校によっては独自の試験を行ったり、大学入学共通テストの結果を活用したりすることがあるため、日頃から一般入試と同じような受験勉強を進めておきましょう。
万が一総合型選抜で不合格だったとしても、勉強を進めておくことで、スムーズに一般入試の勉強へ移行できます。
高校で取り組んだことや取得した資格を記録しておく
提出する活動報告書や面接など、自分自身について聞かれることが頻繁にあります。
取得した英検やTOEICはもちろん、高校時代をどのように過ごしてきたか、部活動やボランティア・課外活動などをまとめておきましょう。
ほかにも、印象に残った出来事についても、そのときの気持ちとともに書いておくと役立つかもしれません。
面談の練習を行う
総合型選抜の面接が人生初の面接という人もいるでしょう。
初めての面接は、何を話したか忘れてしまうほど緊張してしまうこともあります。
事前に面談の問答集を作成し、学校の先生や塾の講師に模擬面談をお願いしましょう。
その際は、質問に答えるだけでなく、言葉遣いや身だしなみ、立ち居振る舞いなども細かく見てもらいます。
まとめ
総合型選抜とは、近年注目されている大学受験の方法です。
アドミッションポリシーに基づき、それに合致する学生とのマッチングが重視される選抜方法で、採用する大学も増えてきています。
ただし、学校推薦型選抜(推薦入試)や一般入試とは異なる部分も多く、受験を考える方は、早めに対策を開始することをおすすめします。
一般入試同様、大学入学共通テストや大学独自のテストを行う大学もあるため、通常の大学受験対策も並行して進めておきましょう。
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