中高一貫校「定期テスト対策」事典|テストの特徴、勉強法、英・数・理科目別対策ほか
「頑張っているのに、また定期テストで学年下位になってしまった。」と頭を抱えている保護者の方は少なくありません。
中高一貫校の定期テストは、独自カリキュラムが採用され、難易度の高い問題が出題されることから、学校の授業を聴いているだけで高得点を獲得するのは困難です。
また、定期テストの点数が低い状態が続くと、留年や退学につながる可能性もあります。
500校以上の中高一貫校の生徒を指導してきた専門塾が、中高一貫校生の定期テスト対策を、その特徴から勉強法、英語・数学・理科(物理、化学、生物)の科目別対策まで、総合的に解説します。
このページの目次
中高一貫校の定期テストの特徴は範囲が広く難易度が高い
中高一貫校の定期テストは、授業ペースが速く、難易度も高いため、家庭学習による知識の定着が必須です。
本章ではその理由を具体的に解説し、どのような家庭学習が必要か紹介します。
先取りカリキュラムで授業進度が速い
中高一貫校のカリキュラムは、特に英語と数学において、公立の1.2~1.5倍のペースで授業が進められます。
高校2年生までの5年間で、中学・高校6年分の学習内容を終え、高校3年生で大学受験に向けた演習が始まります。
国語・理科・社会においては、先取りカリキュラムは組まれていませんが、中学段階で高校レベルの深い内容まで踏み込んだ授業が行われる単元もあるため、難易度が高いです。
学校の授業で教わる範囲が広く、難しいため、家庭で予習・復習に取り組み、自分の頭で考えながら内容を消化していかないと、知識が定着しません。
中高一貫校の先取りカリキュラムと公立学校の違いについては、こちらの記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
周囲のレベルとテスト問題の難易度が高い
中高一貫校のカリキュラムでは、基礎的な内容は授業ではあまり扱われず、標準~応用レベルの問題に時間を割くため、テスト問題も標準以上のレベルが多くを占めています。
また、中高一貫校には中学受験に合格した生徒が集まるため、生徒のレベル自体も高く、その中で学年上位を獲得するのは簡単なことではありません。
学校の授業ではあまり扱われませんが、基礎的な内容が理解できていないと、標準以上のレベルの内容についていくのは難しいです。
基礎的な内容を理解し、レベルの高い生徒が多い中で勝ち残るために、学校外における学習時間を確保する必要があります。
中高一貫校の定期テストの難しさや家庭学習の必要性については、こちらの記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
家庭学習は予習・復習・宿題・演習の4つをこなそう
予習
授業で特に集中して聴くべきポイントを絞るために行います。
次の授業で習うであろう範囲の教科書に目を通し、読んでも理解できない部分や、大切な部分に印を付け、授業を聴いて疑問を解決します。
ただし、予習に取り組む時間を確保できない場合、復習を優先的に取り組みましょう。
復習
授業の内容を振り返り、理解できていないポイントはないか整理します。
新出単語や公式などがあれば、ノートなどにまとめて暗記しましょう。
予習を行っている場合は、予習時に書き出した疑問点が全て解消できたかを確認し、残っていれば教科書を調べたり、先生に質問したりします。
復習は授業スピードの速い中高一貫校において特に大切です。
学校から出される宿題
期日までに取り組むのは当然として、テストに出る大切な部分だからこそ、宿題として出されています。
その意図を汲み、ただこなすだけでなく、内容を定着させることを意識して取り組みましょう。
演習
上記3つを除いた自主的な学習を指します。
特に進学系の中高一貫校で学年上位を目指すのであれば、自主学習は必須です。
例えば、学校の宿題プリントをコピーして何周も取り組むことや、学校教材の問題集でわからない問題がなくなるまで周回すること、市販の問題集への挑戦などが挙げられます。
特にテストの点数が伸び悩んでいる中高一貫校生は、演習不足が課題となっていることが多いので、予習・復習や宿題だけでなく、演習にも時間を充てるようにしましょう。
本章で紹介した4つの勉強方法について、より具体的に知りたい方は、こちらの記事も併せてご覧ください。
中高一貫校の定期テスト対策ガイド
中高一貫校生が定期テスト対策を行うには、どのような学習をすればよいか、テストまでの期間別に紹介します。
特に対策が必要な英語と数学の勉強法や、一夜漬けの有効性についても解説しているので参考にしてみてください。
英語と数学を優先的に定期テストまでに3周以上取り組む
普段の授業から前章で解説した家庭学習に取り組み、授業内容の理解に努めることが、積み上げ式科目である英語と数学で、高得点を獲得するための前提条件です。
その上で、テストまでに出題範囲の教科書や問題集に3周以上取り組むことが、定期テスト対策において重要です。
特に1周目で解けなかった問題は5回以上解きなおして、解説を読まなくても自力で解けるように仕上げます。
テスト勉強に入る前に、問題集を3周できるよう逆算して学習スケジュールを立てることが重要です。
取り組む順番は、理解が大切な英語と数学を優先的に仕上げ、暗記が中心の社会や理科(生物・地学)などはテスト直前期に取り組みます。
また、基礎レベルの内容から学習を始め、どの単元・レベルでつまづいたか印を付けて周回します。
わからなかった問題はすぐに解説を読み、疑問点があれば先生に質問するなどして、なるべく早く理解するようにしましょう。
成績下位層から大逆転を成功させるために必要な勉強方法については、こちらの記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
定期テスト事前準備~2週間前、直前期までの学習方法
定期テストまで2週間以上ある時期は、予習・復習や宿題・演習など、通常の学習を基本的には継続します。
これに加えて、授業中に先生が「テストに出る」と言った部分に印やメモをして、情報をしっかり集めておきましょう。
小テストなどが実施された場合、解けなかった問題をリストアップして、自力で解けるようになるまで何周も取り組んでおくのもよいです。
また、テスト2週間前までに定期テストまでの学習計画をしっかり立てておくのも大切です。
テスト2週間~1週間前には、英語・数学の基礎レベルから学習を始めます。
学校の教科書例題や問題集の基礎問題、宿題プリントなどを中心に学習を行います。
基礎レベルが終わったら、教科書の練習問題や、問題集の標準~応用レベルの問題に挑戦しましょう。
解けなかった問題は、一度解説を読んでからすぐに解きなおし、次の周回以降で効率よく取り組めるように、印や付箋を付けておきます。
テストまで1週間を切ったら、1周目で解けなかった問題を中心に解きなおしを行います。
解法を定着させるため、最低でも3周は解きなおすようにしましょう。
1日以上期間を空けて、2周目以降の解きなおしを行い、記憶にしっかりと残していきます。
この繰り返しによって、見たことある問題だけど、解法がうまく思い出せず得点につなげられなかった、という事態を防げます。
テスト1週間前になったら、併せて暗記科目の学習も始めましょう。
暗記の基本は、短期間に何度も取り組むことです。
人間の記憶は一度学んだだけでは、短時間で忘れてしまいますが、忘れかけた頃に何度も学習すると、記憶として定着しやすくなります。
この仕組みを利用して、短い期間で何度も取り組んで覚えるようにします。
暗記学習は、通学時間や休み時間など、スキマ時間に取り組めるので、使える時間を見つけたら少しずつでよいので、取り組むようにしましょう。
もっと具体的に定期テストまでの学習方法を知りたい方は、こちらの記事で時期別に4段階に分けて学習方法を解説していますので、併せてご覧ください。
定期テスト直前期は得点につながりやすい暗記科目と基礎的内容に着手
定期テストまで3日を切った直前期には、基本的に演習を終え、残り少ない時間で成果を上げやすい暗記科目と、テスト問題の多くを占める基礎~標準レベルの学習に注力します。
暗記科目は覚えれば回答できるため、理解が必要な内容と比較して、短期間で得点につなげやすいです。
そのため、直前期は暗記科目に割く時間の割合を増やして、少しでも得点につながるように取り組むのがベターです。
また、定期テストにおいて、多くの学校で標準レベルまでの内容が問題の大部分を占めています。
そのため、直前期には応用~発展レベルの問題に取り組むよりも、基礎~標準レベルの内容を完璧に仕上げる方が得点につながりやすいです。
直前期には、1点でも多くの得点につなげるための学習を行いましょう。
一夜漬けもやり方次第だが基本は推奨しない
テスト前の一夜漬けは、睡眠不足による体調悪化や集中力・記憶力の低下につながるため、基本的におすすめしません。
また、一夜漬けで学習を済ませてしまう生徒の多くは学習習慣が確立できていないため、継続性がなく、一夜漬けで学習したこともすぐに忘れてしまうことが多いです。
仮に定期テストでそこそこの得点を獲得できたとしても、次につながりません。
継続的に学習できている生徒が、テスト前日に暗記科目について何度も繰り返し単語カードに取り組むために一夜漬けをするのであれば、ある程度の有効性はあります。
ただし、この場合でも、睡眠時間を削らない範囲で取り組むようにしましょう。
睡眠時間の目安としては、日頃の睡眠不足がない状態で、1日7時間程度の睡眠を取るのが良いとされているのが通説です。
一夜漬けがどのような場合に有効か、人間の記憶のメカニズムとともにこちらの記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
※参照:「第2回 健康づくりのための睡眠指針の改訂に関する検討会:良い睡眠の概要(案)(厚生労働省)」
英語、数学、理科(物理・化学・生物)の定期テスト対策
中高一貫校の定期テストにおいて、単純な暗記だけでは高得点を取るのが難しい積み上げ式科目の英語、数学、理科について、教科別に対策を解説します。
基本的には学校教材の反復学習を推奨していますが、テスト勉強にどのように取り入れるのか、参考にしてみてください。
英語は音読によるインプットと問題演習3周で攻略
英語の問題はリスニング、文法問題、長文読解、英作文の4つで構成されています。
定期テスト対策に有効な勉強方法は、音読を繰り返して、テスト範囲の英文全てを覚えてしまうことです。
音読によって、発音に慣れ、リスニング対策や、英語の語順のままで意味が取れるようになる効果が期待できます。
また、テスト範囲の英文を覚えることで、文法理解や長文読解に役立ちます。
インプットができたら、テスト範囲の問題集や学校のプリントなどを利用して、問題演習に取り組みましょう。
演習のタイミングは、授業直後に1回目、テスト2週間前~直前期に2回目、テスト期間中に3回目に取り組むのが理想的です。
3回目までに、間違えた問題を自力で解けるようになることを目指しましょう。
もっと具体的に英語の定期テスト対策方法を知りたい方は、こちらの記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
数学は学校教材の基礎レベルから段階的に学習する
数学は教科書の例題を基に、定義や公式を理解するところから学習を始めます。
例題が理解できたら、教科書や問題集の基本問題に取り組みましょう。
定義や公式の理解が難しい場合は、1つ前の単元に戻って理解をしてから次に進みます。
テスト直前期までに教科書・問題集・学校プリントを3周解き、自力で解けない問題がないようにしておきます。
直前期にどうしても覚えられない苦手な公式があれば、テスト後にきちんと復習することを前提として、部分的に丸暗記するのも一つの手段です。
数学は理解に時間がかかる教科のため、日頃の予習・復習が欠かせません。
特に予習で例題レベルの内容が理解できていると、授業内容の理解がスムーズになります。
そもそも数学の学習に抵抗感を持っている場合は、夕食後1日30分など、取り組む時間を決めて習慣化するところから始めましょう。
物理は現象の理解と計算力の強化で対応
物理は公式が多く、数学のように計算をして問題を解くことも多いため、演習量を積んで公式の定着と計算力の強化を図ることが大切です。
しかし、ただ公式を覚えるだけでは問題は解けません。
物理現象をしっかり理解しておかないと、問題文中のどの数値を公式のどの値に代入すればよいか、わからなくなってしまう場面がしばしば発生します。
物理現象の理解と、計算力のどちらが重要かは、「力学」「波動」「熱力学」「電磁気学」「原子物理」の5つの分野のうち、どれがテスト範囲になるかで変わってきます。
定期テスト対策を進める上では、問題集をテスト直前期までに1周は終え、テストまでに間違えた問題に絞って2、3周目に取り組むようにしましょう。
問題を解く際は、ノートに作図し、問題文中の情報をしっかり整理して解くことと、途中式を省略せず書くこと、単位の誤りがないか確認することを心掛けると、テスト本番でもミスを減らせます。
物理の各分野の勉強方法については、こちらの記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
化学は現象理解と計算力・暗記をバランス良く
化学は物理ほど計算力は求められませんが、その分暗記力が必要になります。
計算力と暗記力、現象の理解の3つを伸ばすことが得点につながります。
比較的努力が点数に反映されやすい科目のため、理科が伸び悩んでいて、化学に苦手意識を持っていない場合、化学から取り組んでもよいでしょう。
それぞれの伸ばし方として、現象の理解については、教科書やプリントを読み込んで、自分の言葉で説明できるようになるまで繰り返します。
暗記は語呂合わせや赤シートを用いて、すばやく何周も行います。
計算力は、演習を積み重ねて養っていくのが近道です。
これらを総合的に鍛えられる学習方法は、問題集の反復演習です。
具体的な定期テスト対策としては、まずは授業があった日の復習は欠かさず行い、覚えるべき内容をその日のうちにある程度記憶します。
テスト1~2週間前から問題集の1周目に取り組み、間違えた問題に絞ってテスト直前期に2~3周目を行います。
解けなかった問題は必ずその場で解説を読み、内容を理解するようにしましょう。
努力の量が点数に結びつきやすい化学の効果的な勉強方法について、こちらの記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
生物は図と用語をセットで暗記する
生物は理科の中でも、物理や化学と比較して暗記が主体の科目ですが、単純な暗記科目ではないことに注意が必要です。
特に一夜漬けで済ませてテストに臨むのは、成績不振の要因になる危険な行為です。
学習する際は、教科書の文字だけを追って用語を暗記するのではなく、資料集などを横において、図や写真とセットで暗記します。
これによって、用語間の関係性や現象への理解が深まりやすくなります。
定期テスト対策としては、学校教材をテスト直前期までに1周取り組み、理解が甘かったり解けなかったりした問題に的を絞って、テスト日までに3周しましょう。
自己判断で暗記科目とみなし、演習量を減らすと、得点が伸び悩んでしまいます。
定期テストで成績が低迷すると退学や留年の可能性がある
中高一貫校の定期テストで成績が低迷してしまうと、中学段階では退学と公立への転学、高校段階では留年になる可能性があります。
どのような場合に退学や留年になってしまうのか、学年下位から逆転するための勉強法とともに解説します。
中学段階での留年はないが退学になる可能性はある
中高一貫校の中学段階は、義務教育にあたるため、留年になることは基本的にありません。
ただし、成績が極端に悪い状態が続くと、高校への内部進学が認められず、公立高校への外部受験を促される場合があります。
中高一貫校では、高校受験がカリキュラム上想定されていないため、外部受験となると公立中学への転学を申し渡されてしまいます。
ただ、一度赤点を取っただけでは退学にならないので、深刻に考えすぎず次のテストで挽回を目指しましょう。
しかし、複数の教科で赤点が続いていると、保護者面談の場などで「高校への内部進学は厳しい」と話をされる可能性があります。
成績は数日で急上昇するわけではないため、成績が下がってきていると感じたら、早めに対策を取る必要があります。
中高一貫校で赤点が続くとどうなるか、抜け出すために何をすればよいか、こちらの記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
公立学校への転学は根本的な解決にはならない
中高一貫校から公立中学へ転学した場合、学習内容のレベルが下がることが多いです。
そのため、成績不振で悩む生徒にとって学校の授業が理解できるようになったり、テスト順位が上がったりする場合があります。
ただし、学力が上がったわけではないため、根本的に問題が解決されたとは言えないです。
また、高校受験をする必要があるため、転学する学年によっては、急いで受験勉強に取り掛からなければなりません。
実際に転学する場合は、在学する中高一貫校と、居住地の市役所などから書類を受け取り、転入先の公立中学へ提出するといった手続きが必要です。
私立中学から公立中学へ転学する際に、どのような変化が起こるのか、こちらの記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
英語の落ちこぼれ対策は必修単語の暗記
英語の成績が落ちこぼれてしまった場合の対策は、英単語を覚えて英文読解の基礎を作ることです。
必修英単語数は、中学で1600~1800語、高校で2400~2800語あり、少なくともこれだけの英単語の綴りと意味、発音をセットで覚える必要があります。
単語帳などを用いて1日100語を5分程度で学習することを1セットとして、早いペースで繰り返し記憶に定着させましょう。
単語学習がある程度進んだら、学校の教科書と、必要に応じて文法問題集を用意し、文法学習に入ります。
文法は前の単元の内容が理解できていないと、次の内容が理解できない積み上げ式になっているため、教科書の最初から学習を始めていきます。
テストの点数を伸ばすには授業に追いつく必要があるため、ある程度スピードも意識して学習を進めましょう。
授業に追いついたら、予習・復習をしっかり行い、授業内容をしっかり理解することに努めます。
自学自習でここまでの学習を行い、挽回を図るのは簡単なことではないため、学習塾などの利用も検討してみてください。
英語に苦手意識を持っている生徒の逆転に向けた勉強法は、こちらの記事で解説していますので併せてご覧ください。
※参照:「中学校学習指導要領(平成 29 年告示)解説 外国語編」
数学は演習量を確保して赤点から抜け出そう
数学で問題が解けない原因は、理解不足ではなく、必要な知識を定着させるための演習量不足です。
学校の授業ではインプットが中心のため、知識の定着に必要な演習量を十分に確保できません。
そのため、家庭学習が必要になりますが、家庭で集中して学習できなかったり、そもそも学習時間を取れていなかったりすると、「わかったつもり」で止まってしまいます。
演習量を確保するには、まずは授業で習った内容を家庭で復習しましょう。
問題集の対応範囲や、学校から配布されるプリントを解いて理解を深めます。
一度だけでなく、テストまでに3周解けるようにノートに回答を書いたり、プリントをコピーしたりといった対応を取りましょう。
復習と併せて学校から出される宿題にもしっかり取り組みます。
これらができるようになれば、定期テストの点数も平均程度には回復しているはずです。
目に見えて成果が出れば、学習意欲も上がり、自然と机に向かえるようになるでしょう。
ただし、最初の復習の段階で苦手意識などから、家庭学習が続かないのであれば、学習塾を利用することも視野に入れてみてください。
数学が苦手な生徒に不足している「演習量」を確保するための具体的な勉強法は、こちらの記事で解説していますので併せてご覧ください。
理科は現象の理解と演習量の確保を科目ごとに行う
理科は中1の学習内容までは、単純な暗記だけでも定期テストに対応できる場合があります。
しかし、中2以降は暗記だけでなく、現象を理解した上で用語の関係性から覚えたり、公式の当てはめ方を理解したりしないと解けない問題が増えてきます。
学校の教科書や資料集などをよく読んで理解するのが基本ですが、どうしても理解できない場合は、基礎レベルからわかりやすく解説する講義系の参考書を1冊追加してもよいです。
現象を理解できたら、学校の問題集をテストまでに3周解けるように、学習計画を立ててコツコツ進めていきましょう。
また、化学については、英語や数学ほどではありませんが、元素記号や化学反応式など、前の単元が次の単元を理解するための土台になる積み上げ式となっています。
そのため、化学に苦手意識を持っている場合、中2の内容まで遡って学習しなおしましょう。
理科は、単元や科目によって現象の理解が難しい場合があるため、苦手科目がある場合は、学習塾などで詳しい解説を受ける方が速く成績を伸ばせることもあります。
中高一貫校の定期テストにまつわるテクニック&ノウハウ
本章では、中高一貫校の定期テストを休んでしまった場合や、部活と勉強をどう両立すればよいかなどのテクニックやノウハウを紹介します。
定期テストを休んでも見込み点が適用される
体調不良などの理由で定期テストを欠席することになった場合、追試験は行われず「見込み点」を採用してもらえることが多いです。
見込み点の算出方法は学校の規定によって異なりますが、これまでのお子様の得点と、欠席したテストの平均点などから算出するなどの方法があります。
そのため、登校できないくらい体調が悪い場合、無理して登校しても実力を発揮しきれないため、学校を休む方がよいです。
ただし、見込み点が適用されるのは、基本的に体調不良や突発的な事故・災害などのやむを得ない事情で欠席する場合です。
私的な理由による欠席は、0点扱いになることもあるので注意しましょう。
「見込み点」はどうやって決まるのか、計算方法の一例をこちらの記事で解説していますので併せてご覧ください。
定期テストにストレスや不安を感じたら原因を見極めて対策を取ろう
定期テストにストレスや不安を感じる大きな要因は、感情の起伏が激しくなること、勉強不足からくる自信のなさ、自分で高いハードルを課していることが挙げられます。
思春期特有の感情の起伏である場合、お子様の心境に寄り添って前向きに送り出してあげたり、対話が可能であれば話を聞いてあげたりするのが、一つの解決策になるかもしれません。
勉強不足を自覚していて、テストで好成績を取れる自信がないため、学校に行きたくない場合は、自信を持てるように学習環境や習慣を一緒に改善してあげましょう。
ここまで解説してきたように、中高一貫校生の場合、授業で習った知識を定着させるための復習や問題演習といったアウトプットを学校外で十分に学習できていないことが、成績不振の要因となっています。
家庭で学習のサポートを行うのが難しい場合は、補習系の個別指導塾を利用するのが適しています。
また、悪い成績ではないのに、完璧主義な性格などからテストにプレッシャーを抱えている場合は、メンタルケアよりも、お子様が望む学習環境を整えてあげることが必要です。
どのような環境を整えればよいか学校の先生にアドバイスをもらったり、学習塾などを利用したりといった対策が有効です。
定期テスト前にお子様が抱える精神的なストレスを根本的に解決するためのヒントを、こちらの記事で3つ解説していますので、併せてご覧ください。
勉強と部活動の両立は時間の使い方の工夫次第
部活に打ち込んでいる生徒の場合、勉強に使える時間が短くなるため、「成績が悪いなら辞めさせた方が良いかもしれない」と考える保護者の方も少なくないでしょう。
しかし、お子様が頑張っていることを取り上げたところで、勉強に熱意が向く可能性は低いため、無理に部活を辞めてもらう必要はありません。
まずは部活動の雰囲気を試合などのタイミングで様子見して、勉強と部活を両立させる雰囲気がある部活か、そうでないかを確認しましょう。
雰囲気が部活動一本になっている場合、演習量をしっかり確保でき、スケジュールも組みやすい個別指導塾を利用して、部活終わりの時間などに学習時間を確保するのがおすすめです。
また、テスト勉強自体を早めにスタートさせ、限られた時間の中で学習計画をこなしていくのも対策になります。
テスト前の期間は部活が休みになる学校も多いため、日頃の学習でどれだけ授業内容を理解できているかが、部活と勉強を両立させるための鍵になります。
部活動で忙しい中でも勉強時間を確保するためのポイントについては、こちらの記事で解説していますので併せてご覧ください。
中学数学は文字式と図形、高校数学は因数分解と三角関数がつまづきポイント
中学数学は、見慣れない文字(アルファベット)が登場する式に扱いにくさを感じる生徒が多いです。
文字式の問題では基本の形(y=ax+bやax=bなど)を作ることと、文章題では求める値を、xやyに置き換えて式を作ることを意識して解きましょう。
もう一つ、つまづきポイントとして挙げられるのは、図形の証明問題です。
証明問題では、解答の型を知り、結論から逆算して問題で提示される仮定にたどり着く方法を考えていくのが一つの方法です。
高校数学の因数分解は、基本の公式を覚え、正負の間違いに気をつけながら公式を運用できるように、演習を繰り返すことが対策になります。
同じくつまづきやすい単元として、三角関数が挙げられます。
三角関数では、基本公式や定理を覚え、グラフの形を理解することと、例題や基本問題を繰り返し解き、公式や定理を使った問題の解法を覚えることが、克服への近道です。
単元別に数学のつまづきポイントの克服方法を知りたい方は、こちらの記事で解説していますので併せてご覧ください。
ミスや減点要因になるため数学の途中式はきちんと書くこと
数学の途中式は解答を導くまでの考え方の過程であるため、テストの答案や自分で行う問題演習の際には必ず書くようにしましょう。
途中式を書かずに頭の中で計算を行ったことによって、計算ミスをして失点する生徒は少なくありません。
定期テストだけでなく、国公立大学の二次試験などでも採点対象となる場合があるため、記載されていないと減点される可能性があります。
また、途中式を書くことで、復習時にどこで間違えたかがわかりやすくなったり、問題を解く際にも解き方を本質的に理解できるようになったりします。
途中式の書き方を練習するには、解説が丁寧な教材を用いて、解法を理解しながら学習を進めることや、講師が答案をしっかりチェックしてくれる個別指導塾の利用がおすすめです。
計算ミスを減らすには標準問題から見直して数字は大きく丁寧に書く
数学や物理の失点要因として多いのが、計算ミスです。
計算ミスを減らすためには、大きく次の6つの方法があります。
- 標準的な問題から検算をして見直す
解法がなるべくシンプルな標準問題から見直すことで、効率良く失点を防げます。
検算をする際、解き直しはもちろん、因数分解したものを展開しても同じ結果になるか、解答が定義域を逸脱していないかなどの視点で見直してみると、間違いを見つけやすいです。
- 計算結果を覚える
九九はもちろん、よく使う計算結果(2乗など)はある程度覚えてしまうことで、計算間違いを減らせます。
- 計算ミスした式をノートなどにまとめておく
計算間違いや約分漏れなどの計算ミスをまとめておくことで、自分のミスの傾向を知ることができ、同じような誤りを防ぐことができます。
- 数字は大きく丁寧に、途中式も飛ばさず書く
読み間違いがないように数字は丁寧に書き、途中式もしっかり記載することで、暗算による間違いを減らせます。
- 解法を考えながら計算をしない
解き方を考えながら答案の途中式の計算を進めると、2つのことを同時に進めるため、ミスが生じやすくなります。
解法を考え切ってから計算に頭を切り替えて集中して問題を解きます。
- なるべくシンプルに計算する
途中式を書く際は、式が長くなればなるほど間違いが生じやすくなるため、極力シンプルな計算方法を心掛けます。
思春期の子どもに自発的な勉強を促すには中高一貫校専門の個別指導塾が最適
思春期の子どもは親が「勉強しなさい」といっても反発し、かえって親子関係が悪くなってしまう可能性があります。
子どもが自発的に家で勉強するためには、良好な親子関係を構築することと、周囲の友達や家族が仕事・勉強に取り組んでいるといった、学習環境の整備が必要です。
時間をかけて環境を整備していくのもよいですが、定期テストや大学受験は待ってくれません。
そこで、学習環境が整っている塾を利用するのが最適解になります。
中高一貫校生が学習塾を利用する場合、中高一貫校専門の個別指導塾が適しています。
ここまで見てきたように、中高一貫校のカリキュラムは大学受験を見据えたハイレベルな内容で授業進度も速いです。
通常の個別指導塾では、生徒数の多い公立学校生をメインに指導していて、中高一貫校のカリキュラムに対応していないこともあり、学習効果が薄れてしまいます。
そのため、家庭学習がはかどらず、定期テストの点数が下がっている中高一貫校生には、中高一貫校専門の個別指導塾WAYSが最適です。
お子様が自発的に勉強するようになるための方法を、こちらの記事で4ステップにしてわかりやすく解説しているので、併せてご覧ください。
中高一貫校専門塾は検定外教科書に完全対応&演習量を確保する120分授業
中高一貫校ではハイレベルな授業を行うため、公立よりレベルの高い検定外教科書を用いて授業を行うことが多いです。
しかし、通常の個別指導塾では、公立学校の生徒が9割を占めており、講師が検定外教科書に対応していない場合があります。
個別指導塾では生徒の自学自習が中心になるため、講師が学校の教材に対応していないのは致命的です。
WAYSでは500校以上の中高一貫校に通う生徒の指導を行った実績があるため、検定外教科書や独自カリキュラムにも完全対応が可能です。
また、中高一貫校生が成績不振に陥る要因の多くは演習量不足にあることも熟知しており、指導時間を1コマ120分と長く取っています。
通常の塾と同水準の料金で4倍の指導時間が確保できるように、単価を抑えています。
120分の指導時間を復習や学校の宿題、定期テストに向けた演習に充てられるため、家庭学習が苦手な生徒も、必要な学習時間・演習量の確保が可能です。
中高一貫校専門の個別指導塾は、通常の個別指導塾とどのように違うのか、指導時間や学習方法について、こちらの記事で解説していますので併せてご覧ください。
学校教材の3周反復学習で成績アップ率92.9%を実現
WAYSでは定期テストまでに学校教材を最低3周は反復学習できるように、生徒と一緒に学習計画を立てており、WAYSに通って成績アップした生徒の割合は92.9%です。
反復学習の方法は前段で解説したように、定期テストが近づくにつれ、間違えた問題に絞って周回を行います。
理解が甘いと思われる問題については、生徒から講師へ解法の解説を行ってもらい、「わかる」から「できる」への転換を図ります。
塾の中で指導が完結させるため、集団指導塾などのように塾からの宿題を出しておらず、生徒の負担を増やしません。
はじめは塾に通うことに抵抗感を示す生徒もいますが、周囲が黙々と学習する姿を見ていると、徐々に「負けていられない」とやる気を出しています。
次の定期テストまでに、成績挽回に向けた取り組みを始めたい方は、下のボタンから無料で見られるWebパンフレットを請求し、WAYSの指導方法を具体的にご覧ください。
WAYSの反復学習による勉強法でなぜ成績が伸びるのか、こちらの記事で具体的に解説していますので、併せてご覧ください。
投稿者プロフィール
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中高一貫校生の定期テスト対策から大学受験・内部進学までをトータルサポートする個別指導塾。
中高一貫校用教材に対応することで各中高一貫校の定期テストの点数に直結した指導を行います。
低料金で長時間指導が受けられるため、家で勉強できない中高一貫校生でも塾の指導時間内で成績を上げることが可能です。
英語、数学をメインに指導を行っています。
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