自然を教科書に、生きる力を育む菅生学園 ~都心から1時間、豊かな環境で学ぶ~

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菅生学園・布村浩二校長

緑豊かな丘陵地帯に広がる広大なキャンパスには、生徒たちの元気な声と、澄んだ空気が満ちています。ここは、東京都あきる野市に位置する菅生学園です。都心から電車で約1時間。立地を活かし「自然が教科書だ」をスローガンに掲げ、独自の教育を展開しています。今回は、菅生学園初等学校および菅生学園高等学校中等部の校長である布村先生にお話を伺いました。

取材日:2024年8月5日
お話を伺った方:菅生学園初等学校・菅生学園高等学校中等部 校長 布村 浩二先生

「自然が教科書だ」を体現する教育環境

菅生学園の校舎
▲6階建ての校舎で少人数制の指導を実施

ーー広大なキャンパスが特徴の1つですが、学びにとって「自然」は重要だと考えた上で、今の場所に開校したのでしょうか。

布村:はい、その通りです。菅生学園は「自然が教科書だ」というスローガンのもとで開校されました。この環境を活かし、座学だけでなく実体験を通じて学ぶことを大切にしています。また、初等中等とも全員給食で6階から里山の緑を見ながら美味しくいただきます。

6Fにあるカフェテリア
▲6階にあるカフェテリア

例えば先日、目の前にある牧場での体験学習では子どもたちが命の大切さを肌で感じる機会がありました。出荷される牛が涙を流したとき、それを見た子どもたちも一緒に大泣きしていました。これは食育の観点から非常に貴重な体験で、この後の給食時の「いただきます」の子どもたちの表情が違いました。

また、学校から5分の清流で水生生物の観察をしたり、校内の広大な畑で野菜を育てたり餅米の稲を育てたり、自然に直接触れ合う機会が豊富にあります。こうした体験は、都心の学校ではなかなかできないものですよね。

ーー自然環境を活かした教育が、生徒の学力や人格形成にどのような影響を与えていると感じていますか。

布村:体験学習を通じて得た知識や感動は、教室での学びをより深いものにします。例えば、グランド横の里山で昆虫を採取した後の理科の授業では、生徒たちの関心が格段に高まるんです。自然の中での活動は、協調性や忍耐力、想像力といった非認知能力の育成にも大きく寄与しますし、動植物を愛でる心の潤いも育みます。

これらの能力は、社会に出たときに極めて重要になってきます。変化の激しい現代社会では、既存の知識だけでなく、柔軟な思考力やコミュニケーション能力が求められるからです。体験学習を通じて培われたこれらの力は、きっと生徒たちにとっても大きな財産になるでしょう。

小学校では特別活動を軸に各教科を学ぶ

菅生farm

▲キャンパス内に設置された「菅生farm」

ーー菅生学園初等学校の6年間の学習カリキュラムの特徴を教えてください。

布村:特別活動を中心に据え、そこから各教科の学びにつなげていく形をとっています。

環境を活かした体験学習はもちろん、行事や音楽、図工に工夫を凝らし、多くの縦割り活動を行っています。上級生と下級生がコミュニケーションを取りながらさまざまな学びを国語や算数、理科などの教科学習へと発展させていくんです。こうした柔軟なカリキュラムから子どもたちは学ぶことの意義や楽しさを実感しやすくなるのがメリットです。

ーー英語教育とICT教育について、具体的な取り組みや授業内容を教えてください。

布村:英語教育については、小学校1年生から週3時間ネイティブ講師と学ぶことで、中学入学時には半数近くの生徒が英検準2級を取得しています。これは非常に高い水準だと自負しています。

ICT教育に関しては、1年生からタブレットを常に携帯し、プログラミングの基礎から学び、高学年になると本格的なプログラミングに挑戦。STEAM教育を意識して他の教科の学習にも活用するといった取り組みを行っています。

多様な進路を見据えた2つのコースを用意

ーー中等部には医学・難関大コースと一貫進学コースがあります。それぞれの特徴を詳しく説明してください。

布村:医学・難関大コースは、東海大学医学部への推薦入学やGMARCH以上の難関校への進学を目指すコースです。

一貫進学コースは、基本的には東海大学への進学を目指しながらも幅広く進路を選択できるコースです。いずれのコースも、中高6年間の一貫教育を通じて、確かな学力と豊かな人間性と生きる力を育むことを目指しています。

コース選択については、入学後でも成績優秀者は一貫進学コースから医学・難関大コースへの移動も可能です。

希望の学部に進学できるかどうかの鍵を握るのが統一基礎学力テスト

ーー中等部から高校への内部進学率はどの程度ですか?また、高校卒業後の進路状況を教えてください。

布村:中等部から高校への内部進学率は、年によって異なりますが、55%〜70%です。高校卒業後は、約40%が東海大学に進学しますが、更に上を目指したり、スポーツに特化して他大学や専門学校などにも進学します。

東海大学の附属校や提携校では、年に1回4月に統一基礎学力テストを実施しています。約5,000人が受ける大規模な模試のようなものです。対象者は高校1年生から3年生です。

この統一テストの結果を利用して、東海大学への推薦枠が決まります。例えば、約5,000人の中で上位に入れれば自由に学部を選べます。また、ある順位以内なら〇〇学部に進学できるといった具合です。

特に高校2年、3年の4月に行われるテストが重要です。そして、入学してすぐの統一テストもしっかり結果を出しておくと、その後の推薦に大きく影響します。もちろん普段の成績である評定も大切です。

求める児童像は?非認知能力がポイント

菅生学園の校舎から見える野球グラウンドとテニスコート

▲広大な敷地には野球グラウンドやテニスコートを完備

ーーどのような資質や特徴を持つお子さんに入学してほしいとお考えですか?

布村:本校が求めるのは、さまざまなものに興味を持ち、自ら前向きな気持ちで学び、行動できるように努力できる子どもたちです。もちろん、我慢ができる、協調性がある、想像力がある、人の話をしっかり聞けるともっと素晴らしいですね。

これらの力は、本校の特別活動や体験学習を通じて、さらに伸ばせると考えています。ぜひ在学中に、新しいことに挑戦する勇気をもち、自分の考えを表現できる子に育って欲しいですね。

ーー御校に通い始めて「大きく変わったな」という児童の事例があれば教えてください。

布村:例えば、入学式でじっと出来ず、座り直したり後ろを見たり、とにかく落ち着きのなかった子が、先生や友だちの話をしっかり聞けるようになりました。また、言葉の力が強くなり、一方で客観的に自分を見られるようにもなり、他人へ思いやりのある言葉をかけられるようになりました。特別活動や縦割り活動を通じて社会性が育つ様子が見られますね。

特に、想像力がしっかり育まれた子どもは大きく変化していく傾向があります。自然環境での体験が、子どもたちの潜在能力を引き出すきっかけになっているようです。

家庭と学校が協力して子どもの成長をサポート

ーー保護者会の頻度や内容、学校行事への保護者の参加状況について具体的に教えてください。

布村:初等学校では、保護者の皆さんの参加が非常に活発です。遠足や運動会はもちろん、味噌づくりなどの行事にも保護者の皆さんが一緒に参加していただくことが多く、学校と家庭が協力して子どもたちの成長を支える体制が整っています。

中等部では、高校との合同の父母会になりますが、保護者との連携を大切にしています。

ーー奨学金制度や学費減免制度などの支援制度がある場合、その内容と申請条件を教えてください。

布村:中等部では、A、B、Cの3段階の奨学金制度があります。Aは学費と入学金全額免除、Bは学費免除、Cは入学金免除です。基本的には入学試験の成績によって決定されますが、クラブ活動が判断の基準になるケースもあります。

また、兄弟姉妹が在学している場合の学費減免制度も用意しています。経済的な理由で入学を諦めることのないようにしたい。そういった想いで支援させていただいています。

自然とともに「生きる力」を育む

ーー最後に、布村校長から小学校の受験を検討しておられる保護者の皆さまへメッセージをお願いいたします。

布村:菅生学園は「自然が教科書」というスローガンのもと、豊かな環境を活かした特別活動と縦割り教育をきちんと行っているのが強みです。都心では得難い貴重な体験を通じて、子どもたちの非認知能力を育んでいます。また、学園所属の運転手さんが多くのスクールバスを安全に運行して通学の便を確保しています。

本校は、学ぶことに興味を持ち、自ら成長しようとする子どもたちを心から歓迎します。単に学力向上だけを目指してはいません。生きる力を育むことに重点を置いています。

先の見えないVUCA時代において、教育の役割はますます重要になっているのは言うまでもありません。日本の再生のためには、社会も一体となって子どもたちを育てていく必要があるでしょう。菅生学園は、こうした時代の要請に応える教育を地域と協力して提供することを目指しています。

ぜひ一度、本校の豊かな自然環境と特色ある教育を、お子様と一緒に体験しにいらしてください。皆さんのご来校を心よりお待ちしております。

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